小規模市町村の税率は低いままで良い
読売新聞社説「住民税均等割 『地域の会費』の見直しを急げ」がおかしな内容だった。基本的に税制の問題は改革しなければいけいないのだが、均等割に目をつけて小規模市町村の税率を上げろというのは、違うんなじゃいか。まず、山中貞則を引退させろ、だが、とりあえずそれに触れないとしてだ、読売の議論は間違っていると思う。
まず、読売に沿って簡単におさらいをしておけば、住民税というのは、所得に応じて課税される所得割と、一定額を課税の均等割で構成される。
都道府県税の均等割(標準税率)は年間千円で全国一律だ。しかし、市町村税は人口の規模によって異なり、五十万人以上の市が三千円、五万―五十万人未満の市が二千五百円、町村と五万人未満の市が二千円と格差が設けられている。
読売はこの格差は無意味だというのだ。その議論はこうだ。
かつて小規模市町村の行政サービスは大都市に劣った。しかし、例えば中学校の木造校舎の面積比率は大規模市の0・2%に対し3%、ごみ処理実施率も100%に対し97%と、ほとんど遜色(そんしょく)がない水準に追い付いている。
小規模市町村の税率を低くすることの根拠はもう失われた。人口規模別の格差は撤廃すべきである。
読売をここで罵倒しまくりたいところだが、単純な例で反論したい。デジタルバイドはどうなんだよ。端的に言って、ブロードバンド状況はどうか。もう一点加えたい、公共無料貸本業こと図書館の整備はどうか。おまけにもう一点加えるなら、行政機関(例えば裁判所)アクセスのための都市部への交通サービス(時間と金額)はどうか。地方で暮らした人間なら知っている。改善なんてほど遠い。とんでもない格差があるのだ。
所得の伸びが止っている現状、地方が国から税源移譲されれば、さらに地方は苦しい状況になる。地方の独自の税制が必要になるが、それにはインテリジェンスも必要になる。だが、それが地方にはない。そうした足下を見るように、読売の誘導は狡猾だ。
高知県は「水源税」として、均等割を五百円割り増し徴収している。各自治体がそれぞれの状況に応じて税率を決めるのが理想だが、単独での引き上げは政治的に難しい。次善の策として、国が標準税率を引き上げる手もある。
ようするに国主導にしろということか。読売新聞ことナベツネは小泉内閣のロビーになろうとしているのだろうか。
税制の強化のために地方の合併は必要だが、どのように合併してもある種の僻地はできる。その人々を厚く保護する税制は日本を維持する上に不可欠なのだ。
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