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2020.07.11

アベノ10万

 なんとなく自分のところには来ないんじゃないかと思っていたアベノ10万が来た。特別定額給付金事業というやつである。政府から現金をもらうというのは、奇妙な体験だなと思ったが、2009年にはリーマンショックの凹みで定額給付金というのがあったはずだ。1,2000円くらいもらって、たしか焼肉かなんか一回喰って消えて笑ったような記憶がある。小渕内閣のときも地域振興券というのがあったが、あれも喰って消えたんではなかったか。いずれにせよ、大人になってもらった奇妙なお年玉みたいなものだったが、さて何に使うかというほどの金額でもなかった。それが今度は10万円である。何、喰うかなと思ったが、一度焼肉喰って消える額でもない。
 日常使う銀行口座に入れるかと考えて、そうすると、普通の生活費に混ざって、消えるというか意識から見えなくなるだろう。そもそも減税みたいなものだから、あまり意識する気もないが、ただ微妙な感じはある。
 私は浪費癖はたぶんないだろうが、結婚以降、5万円以上のお金を自分勝手に使ったことがないんじゃないか。ああ、語学とかの学費であったかもしれないが、なんとなく、自分勝手というのと微妙に違う。(結婚前は出始めのCDROMドライブ12万円とかほいと買ってたりしていた。)
 で、アベノ10万は自分勝手に使ってみようかと思い、そして、特段に使途が思い浮かばない。楽器を買いたいとか思っていたはずが、いざとなると、自分の演奏能力を顧みて無駄な気もする。まあ、3万円程度の散財を3回もすれば消える額でもあるし、逆にあれもこれも買えるという額でもない。ちょっとした国内旅行が一回できるかくらいか。GoToキャンペーンとやらで更にお得ってことか。さてと困惑した。
 そうこうしてるうちに、昔使っていた財布が出てきた。なんでこれ使わなくなったんだっけと考えて、機能性が低いからだったか。その財布には金も入っていない。以前、似たようなことがあって、ドル札が出てきたことがあったが。と、財布を見ていて、なんとなく、アベノ10万を入れてみた。これだと、いわゆる生活費とは混ざらないかもしれない。我ながら、行動経済学でいう、特定のお金に感情を抱く不合理といえば不合理な感覚で笑ってしまうのだが、楽しくないわけでもない。
 減税だと思えばもともと自分のお金だろうが、政府という他人様にもらったお金と言えないでもない。よくわからない。そういえば、お小遣いというのを親にもらっていたのはいつまでだったか。よく覚えていない。
 さて、意外とアベノ10万は何にも使わず、続くコロナ自粛で来年を超えるかもしれない。いつまでに使うという締日のようなものがあってもいいかとも思ったが、気が重くなるようなのもいやなものだ。
 アベノ10万のような政策が今後もあるとも思えない。令和当初の珍妙な挿話のようなできごとになるのだろうか。

 

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