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2020.04.29

懐かしの『詳解ラテン文法』

 Duolingoにラテン語が加わっているのに最近気が付いた。装備されたのは、昨年秋だったもよう。ただ、コースウエアの実装はまだ十分でもなく、iPad側だと、解説が読めない。じゃあ、解説が見えるPC側でやればいい、ということだが、そうだな、手持ち用にも、ちょっとしたラテン語文法書があれば便利だなと思った。
 そういえば、実家の書架に『詳解ラテン文法』があったはず。ごくたまにではあるが、参照しているので、この機会に手元に持ってくるか、と持ってきた。実際に手にしてみると、何年ぶりだろうか。

Latinbook
 ページをめくると、学部生当時の書き込みがあって、胸にきゅんとしてくる。書名に「詳解」とはあるが、現時点で見ると、文法のサマリーという印象が強い。
 この本は演習課題がけっこうあり、しかも解答がないということで、大学の授業で使いやすい。とはいえ、もう40年以上も昔の話だ。今はどうなんだろう、この本。
 アマゾンで調べてみると、売っていた。普通に売っている。最新の改訂は、新装版として2008年。もう10年は経っている。中身が変わっているかと、Google Booksなどで覗いてみるに、ほとんど変化はなさそうだ。それはなにより。
 変わらないものは変わらないなあ、と思い、お値段はどうかと見るに、現代では2750円。当時は、と手持ちを見ると、1200円。40年の間に、日本の社会もずいぶんインフレになった……ということでもないだろう。
 あれから、40年以上経つ。60歳過ぎて、まだラテン語を学ぼうなんて当時は思わなかったなあ。じゃあ、どう思っていたかというと、特になんも思っていなかった。若いっていうのは、そうことなんだろうな。
 それでも、微妙にではあるが、若い時に、ちょい齧る程度でも、ラテン語を学んで良かったなとは思う。

 

 

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