Duolingoにラテン語コースができていた
うかつだった。昨年にDuolingoにラテン語コースができていたようだ。もちろん、英語からである。うかつと言えば、日本語から中国語を学ぶコースもできていた。
さっそく、ラテン語コースを始める。大学生時代に学んだし、一昨年は放送大学で入門講座も取ったが、率直なところ、まったくの初心者に等しい。素直に、ゼロから初めてみる。微妙に楽しい。
けっこうコースウエアもできている、というから、だから公開されていたのだろう。β版でもなさそうだ。
これで、ラテン語を学び、文法も整理できたら…と思ったら、文法解説がなかった。と、思ったら、PC版のほうにあるなあ。こりゃ、アプリじゃなくてPC版でやるべきか。
これでラテン語初めて、思うのだが、いわゆるDuolingoである。最初はこう。
Livia femina est.
で、Livia is woman.とやって、バツ点を食らう。Livia is a woman.ですね、はい。ラテン語には不定冠詞はないのでした。というか、そもそも定冠詞がない。古典ギリシア語にはあるのだから、ローマのインテリたちは偽物のように作っても良かったのではないかという気もしないではないかというか、そもそもローマ時代の文語ラテン語は古典ギリシア語の翻訳を参考にした一種の人工言語だろうと思う。
次はこれ。羅訳。
Stephanus is a man.
で、
Stephanus est vir.
virは、英語の virility に残るあれだ。Duolingoでは音読も流れる。「ステファーノス・エスト・ウィール」である、だいたい。
estがきちんと、estである。というのを見て、近代フランス語というか、正書法のフランス語というのは、ラテン語への憧れを持っていたのだろうなと思う。とはいえ、"il est étudiant."では、リエゾンで t が残るから、estの語末の t の意識は残っていたのだろうかとも思うが、"A-t-il dit autre chose au téléphone ?"のように、謎の t もあるから、ただの癖かもしれない。日本人も「春雨」というとき、「はる」「あめ」の間に s が入るが普通気が付かない。
ちなみに、イタリア語では、"Stefano è un uomo."で、つまり、estは è である。アクサンの発音上の意味はなさそうなので、正書法的な工夫なのだろう。
次は、音声のディクテ。"Ego sum puella." 簡単だが、ここで、Egoは出てこないだろうとか思った。出てきても、どちらかというと、"Ego puella sum."が自然ではなかろうか。とか思って、PC版でディスカッションを除くとそんな議論をしていた。楽しい。イタリア語だと、"Sono una ragazza."だから、"Sum puella"が自然だろうか。スペイン語では"Soy una chica."である。ルーマニア語は知らないから調べるに、"Sunt o fată."これは僕には全然語感がない。
puellaといえば、"Puella Magi Madoka Magica"であろう。だが、magiはおかしい。英語ですら、単数形はラテン語を引いて、magusである。で、Puellaは女性名詞単数だから、Magaだろう。まあ、それは野暮すぎ。
| 固定リンク