オカリナを3つ買った話
オカリナを3つ買った。結局、という感じ。どれもプラスチックのオカリナなので、オカリナをきちんとやる人には参考にならない話が、以下である。
なぜ、オカリナ?
合唱の音取り用である。この用途にはすでに小さい電子キーボード(SA-46)を買って使っていたのだが、それでも持ち運びというか、気楽に持つには大きい。ので、小さな笛のようなものがあればいいかなと考えていた。それで、オカリナ、ということになったかというと、そうでもない。私はオカリナがあんまり好きではないのだ。小学生のころ学研の学習という雑誌の付録についてきたプラスチックのオカリナを使っていたことがある。面白いなくらいには思ったが、中学生以降吹いた記憶がない。それと、オカリナが好きな人というのに微妙な抵抗感があったりもした。なんだろ、トトロみたいな。
リコーダーはどうか?というと、リコーダーには小学生のときのトラウマ記憶がくっついているのでやりたくない。音を聞いても、いやな記憶が蘇る。
で、一巡して、オカリナか、とりあえず、となった(実はこの間フルートも買ったがその話はいずれ)。高価なオカリナは必要ない。というか、マジもののオカリナでなくていいと思っていたが、さて選ぶとなると、悩む……ということがなかったのである。どうやら、NIGHT by Nobleというのがすごい人気で、YouTube見てもお勧めは多い。まあ、無難にそれなんだなと思って買った。韓国製、無問題。
NIGHT by Nobleは、へーと思った。本物のオカリナというのをまともに吹いたことはないが、音色は美しい。プラスチックなのだけど、しっかりとした重みもあり、安物感はない。というわけで、これでいいんじゃねと思っていたのだが……。 自分がオカリナをよく知ってなかったせいもあるが、高音部のときには、オカリナは呼気を増やす必要がある。つまり、呼気の扱いが難しい。フルートなんかだと低音が難しいのだけど(高音も難しいが、ちょっと感じが違うなあと思った。「虹の彼方に」(Over the Rainbow)だと、しょっぱなからオクターブ上がる。これが気を抜くとかすれる。あと、中盤の半音階も安定しにくい。
オカリナも楽器なのだから、きちんと向き合うべきだし、それでもNIGHT by Nobleは扱いやすいほうなんじゃないかとも思うが、さて。
というあたりで、なぜかソプラノ管がなんとなく欲しくなった。小さいもの大好きクラブ的な感覚もあるのだ。魔笛のぴろろろろをやりたいような感じもある。悩むほどの価格でもない。オオサワオカリナのソプラノ管を買った。台湾製、無問題。
これは吹きやすい。オカリナってこれでいいんじゃないかと思いつつ(もちろん音は高い)、ふと、もしかしたら、オオサワオカリナのアルト管も扱いやすいんじゃないか、呼気も楽なんじゃないか、と思った。このあたりのことは、ネットの評を見てもわからないから、買ってみた。
なるほどね。NIGHT by Nobleより呼気が楽だ。音色はNIGHT by Nobleのほうがいいけど、気楽な感じは、オオサワオカリナのアルトでいい気がしてきた。
かくしてオカリナ3つ。
オカリナって、マジでやるなら、陶器のきちんとしたのがいいのだろう。それと、安価帯ではNIGHT by Nobleもそれなりにいいんだろうと思うが、小学生以降初めてというなら、オオサワオカリナのアルト管が吹きやすい。
話が雑駁になるが、オカリナのアルトC管でも、ドの下のシとラまで出る。特に、NIGHT by Nobleのこの2音は安定していて美しい。フルートだと初心者には下のドを出すのが難しいので、オカリナのこの音域は嬉しい。
プラスチックオカリナの欠点はいろいろあるのだろう(楽器というのはつまるところお値段であるし)。なかでも、プラスチックのオカリナの特性らしいが、呼気の水滴がたまりやすく、音がつまりやすい。NIGHT by Nobleよりオオサワオカリナのアルト管のほうがつまりやすい感じがする。が、私の場合、演奏会みたいのをするわけでもないので、それほど致命的な欠点でもない。
それと、どのオカリナを始めるにせよ、個人的に思うのだが、全指を離して、最高音のファを出してみるといい。この音が安定的に出せる呼気がオカリナを吹くときの基準になるだろう。
当初、オカリナについては、合唱の音取り用を思っていたが、なんであれ楽器というのは楽しいので、適当に曲を吹く。気楽である。オカリナは比較的ハードルが高くないので、ほんと気が楽だ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント