もうすぐ冬、ほとんど誰もいない海
誰もいない海辺が好きだった。オフシーズンのさびれた感じいい。そして、茫漠たる砂浜をとぼぼとも歩くのである。
よくそうしていたが、もう何年もしていない。東京近郊だとそういう浜辺があまりないんじゃないか。
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』14巻を読み終えて、そうだなあ、エンディング近くに、すべてが終わったような茫漠たる、工業地帯が見えるな寂れた砂浜のシーンがあったなと思った。そして、行ってみたくなった。
ラノベではウェディング式場などもあるところ。もしかすると、このところなんどか行った海浜幕張の美浜ではなかろうか。違うかもしれんが、ここは寂れていそうだ、もしかすると誰もいないかもしれないと期待して行ってみた。
寂れていた。美しくなかった。茫漠としていた。
人は、私以外、遠くにいた。二人。一人は犬の散歩。一人はスペイン語で電話していた。電話の男は浜辺の入り口にいるので、そこを過ごす。まあ、概ね一人ぼっちの砂浜といっていいだろう。
若い日を思った。
ひたすら孤独だった。
今でも孤独といえば孤独だ。
が、孤独にきちんと向き合っていただろうかと、とぼとぼ歩きながら思った。
まあ、それだけ。
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