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2019.10.05

[映画] くちびるに歌を

 映画『くちびるに歌を』を見た。これもまったくの偶然である。「くちびるに歌を」という歌が関連した映画かと勘違いして見たのだった。
 普通にいい映画だった。感動もした。すぐれた作品だと思う。ただ、
 これは、昭和の作品ではないかと奇妙な倒錯感があった。もちろん、新垣結衣が出てくるので近年の作品であることはわかるし、スマホだって出てくる。
 あと、この映像感は見覚えがあるなと思ったら、『ソラニン』や『アオハライド』の監督・三木孝浩だった。
 なんだろうか。さすがに、平和とか、あまりに記号的に左翼の好きそうな推しポイントはないのがせめてもの救いだが、人間の苦悩と人間愛、これにカトリック教会が出てこなければ、創価学会の映画としても通りそうな、あるいは、文部省推薦だろうか、文部省だな、文科省ではなく。
 と、どうも書いていると、ディスっているみたいになってくるのだが、よい映画だったのだ。
 高校生たちの演技も、新垣結衣の演技も、そして、五島列島の風景も美しかった。生活感もあった。
 映像のディテールもまるで、映画のお手本というか、教科書のようにきちんとできていた。
 で、なんだろうか? 自分はなにか不満なのだろうか。不満というなら、どういう映画として見たかったのだろうか。
 そういえば、合唱をテーマにした映画としてもとてもよかった。つまり、歌もよかった。
 たぶん、映画としての完成度が高すぎることの、必然的な限界のようなものがあるんじゃないだろうか。多層性や多義性のようなものがどうしても刈り込まれてしまう。
 気が向いたら原作も読んでみたい。


 

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