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2019.07.06

大学入試の英語民間試験の導入議論はあまり意味ないがないんじゃないか

 大学入学共通テストに2020年度から、英語の民間試験を導入することについて、「公平性や公正性の問題が解決できていない」といった議論があるが、あまり意味がないのではないだろうか。あるいは議論の方向が違うのではないだろうか。
 というのは、すでに早慶上智では、入試に民間試験の得点が活かせる状態になっている。MARCHと言われている私大でも、学部では対応しているし、全体として概ねその方向にある。英語の民間試験は必須とまでは言えないが、現実、すでにそれを活用する方向にあると言っていいだろう。
 さらに、そもそも論でいうと、欧米の大学に留学するにはTOEFLかIELTSの一定得点が必須なので、日本の大学生でもそうしたグローバルな社会に対応していくには、これらの試験に慣れておくといいだろう。
 もっとも、すべての学生が留学するわけではない、という議論もあるだろうが、先進国の定評のある大学がそうなっているのに、日本の大学の英語の水準は別という議論でもないだろう。
 あるいは、この話題は、大学入学共通テストであって、私大の入試と同じではないということもあるだろう。それに地方の公立・国立大はちょっと異なる視点が必要になる。だが、それでも、すでに早慶上智とMARCHにすでに英語の民間試験が導入されているに等しい状況にあるのだから、それ以外の都市部の国公立大は別というものでないだろう。東大や一橋大学を目指す受験生なら、早慶上智は抑えにしているだろうし、国公立大志望であれ、英語の民間試験の一定点はあったほうがいいに違いない。
 雑な議論になるし、誤解を招きやすいが、そうしてみると、大学入学共通テストでの英語の民間試験の導入が問われているのは、ランク的にはMARCH以下の大学ということになるのではないか。そしてそれは、基本的に他の先進国の大学と並べるという意義での大学でもないように思う。繰り返すが、大学で格差を設けろとか、それらは低いレベルの大学だ、と言いたいわけではない。とりあえず、先進国で定評のある大学と並んでいける大学なら、英語の民間試験の導入はすでに既定路線だろう。導入の是非が議論される状態ですらないように思われる。
 そして、それが意味することは、高校の英語教育を廃止にしてよいということだ。
 英語を学びたいなら、公が(地方自治体が)、英語の民間試験に対応する英語教育機関活用の助成をすればいい。クーポンとかでもよいだろう。そしてそれができるなら、それを機に英語の偏重もなくしていくとよいのではないだろうか。
 他方、MARCH以下の大学で民間試験での一定成績に至りそうにない高校での英語教育であれば、英検2級あたりを達成にして、個別選択にしてよいだろう。
 以上の話題で、「MARCH以下の大学」というくくりが差別的なようだが、現実的には、就活で存在しているのも事実だろう。就活において「学歴フィルター」がないと言うのは現実的な議論ではない。
 逆に言えば、大学側で英語の民間試験が導入され、高校での英語授業の負担が減れば、その部分、文系の場合、社会科や国語に勉強時間を当てられるので、いわゆる偏差値の低い高校の学生でも、早慶上智レベルが狙いやすくなる。理系については、むしろ、英語力という点では、英語の民間試験に合わせた学習のほうがよいだろう。

 

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