シャンソン『チアナンマン』
心に響くシャンソンでした。訳してみました。誤訳や間違いはあるかも。
シャンソン チアナンマン
Quand les yeux ont tout vu et tout subi
Que même les dieux ont perdu de leur magie
Quand les mots ne vous répondent plus
On courbe le dos
Un jour le bout de la rue
Vous mène là
À Tien An Men
目がすべてのものを、苦しむものを見たとき
神々ですら魔力を失った
言葉があなたにもう何も応えないとき
人は身をかがめた
ある日通りの行き止まりが
あなたをそこに連れて行く
チアナンマンへ
À pas baisser les bras
Seul face à soi même
On se voit faire le pas
De donner ses chaînes
Parce qu'on n'a plus que ça
P't-être que Tien An Men
Est plus près que ce qu'on croit
Que nos guerres quotidiennes
Valent aussi la peine
Mais on ne les voit pas
そこで降伏はしない
ひとりで自分に向き合う
踏み出す足が見える
鎖を与えられても
だってそれしかできない
たぶんチアナンマンは
みんなが思うより身近にある
私たちの日々の闘争だって
意味があるんだと思うことに
そう見えないとしても
Quand les gestes fléchissent sous le plus fort
Qu'il ne vous reste
Plus qu'a se rendre d'accord
Quand plus rien
N'est à perdre ou à prendre
On ne vous retient
Un jour la fin des méandres
Vous mène la
力でねじ伏せられたとき
あなたに何も残されてなくて
しかも同意するしかなくても
もう何もないとき
失うことも得ることもなくても
あなたを後退させない
ある日迷いの終わりが
あなたはそこに連れていく
Parce qu'on a encore ça dans les veines
Et pas d'autres choix
Un jour le destin vous emmène
À Tien An Men
だって、まだ血のなかにそれをもっている
ほかに選択なんかない
ある日運命がそこにあなたを連れていく
チアナンマンへ
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コメント
いつもブログを愛読しています。書籍も楽しく読ませてもらいました。
大学でフランス語の教師をしている者です。今回の歌詞についてFinalventさんの訳を読んだときにかすかな不協和音のようなものを感じたので、原文を熟読してみました。「あなたをそこに連れて行こう」が気になり「amene」の主語が何か必死で考えました。近くに三人称単数の名詞がないので苦労しました。読むときの生理から考えると違和感があり、さらに冠詞がないので無理があるのですが、「Seul face à soi même」と考えました。あるいは普通は主語にならないのですが「Un jour」かと。しかしどちらも無理があるので、ネイティヴの友人に質問してみました。結論としては、transcriptionが間違っていました(盲点でした)。「Un jour au bout de la rue」ではなくて「Un jour le bout de la rue」です。というわけで「amene」の主語は「le bout de la rue」となります。訳は「ある日通りの行き止まりがあなたをそこへ導くのだ天安門」となります。
歌詞を読み歌を聴いて留学時代に反政府活動をして最終的には当局の圧迫によって自殺した中国人留学生のことを思い出しました。いきなりの長文の投稿、失礼しました。
投稿: kankan1965 | 2019.06.08 10:11
kankan1965さん、ご指摘ありがとうございました。誤訳だと思いましたので、わかる部分で訂正しました。
投稿: finalvent | 2019.06.09 21:07