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2019.06.01

[アニメ] BEATLESS その2

 ええと、タイトルの「BEATLESS その2」としたけど、「その1」は欠番です。アニメのBEATLESSはすでに2周していて、そのときなんか書いたはずと思ったら、なんとなくブログを書くのが億劫な時期で書いてなかった。気分だけはしかし、書いた気になっているので、そこを欠番にした。
 で、3周した。意外に面白かった。意外というのは、ちょっと説明が要る。
 アニメのBEATLESSは途中に、まとめ回が入ったせいか、2クールで完結せず、完結編が4話時期ずれて放映された。で、そのずれ、というか、それ以前になるのだが、原作を読んだ。原作は傑作だった。
 私はSFも読むが(過去にもそうした記事もあるが)、いわゆるSFファンというわけでもない。なので、SFというジャンルのなかでの『BEATLESS』の位置づけというのはわからないが、個人的には、現代人のマスト・リードだと思う。というわけで、身近でも読めるものには勧めて、やはり好評だった。ネットでもツイッターなどで勧めたので、読んだ人もいるようだった。
 現代人へのテーマとしては、AI・人工知能というのの極限をどう考えるかということになる。この分野の一般的な問題枠でいうなら、シンギュラリティである。で、シンギュラリティについて、これだけ明瞭なビジョンを打ち出した作品は他にないんじゃないかというくらい優れていた。端的に言えば、人類の知を超えた高度AIと信頼関係を持つということになる。それがどういうことなのかということが、このSFの価値そのものである。
 また、最終的な哲学的なテーマは、AIによる社会権力の公正な配分である。つまり、それがAIへの信頼から成り立つことのアポリアがうまく表現されていた。
 ただ、この作品は、読みづらい面もある。まずシンギュラリティの問題とその背景の情報技術の知識、さらに核兵器の国際管理などの背景知識も必要とする。加えて、4体のhIEの意味合いについても理解しにくい部分がある。
 アニメの3周目で思ったのは、すでに原作も既読で、以前の記憶からも少し離れて見ると、アニメとして普通によくできていると思った。2周目のときは、むしろ原作に劣る部分に目が行き過ぎた。また、原作イラストのredjuiceのクオリティが高すぎて、アニメとの差がつらかった。
 しかし、アニメ作品としてみると、脚本に無理がなく、2周目時に思ったエンディングの残念感もある程度納得できた。また紅霞やマリアージュの見せ場も上手だし、絵もそれなりによく描かれていた。ただ、いつか、redjuiceイラストのクオリティのリメークで見てみたいとは思う。
 声優もよかった。特にこのところ、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』を5周もしているせいか、東山奈央の別の魅力を感じた。

 

 

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