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2018.03.04

[アニメ] B: The beginning

 『B: The beginning』を見えた。面白かったか面白くなかったかでいうと、面白かった。ほとんどイッキ見というか、ニッキ見ではあるが、ノンストップで見たくなるくらいの迫力はあった。と、微妙にネガティブな感じがもにょるのは、この作品、キース・風間・フリックが主人公の哲学・心理劇と、エレン・イェーガーが主人公の、ちがーう、黒羽が主人公の伝奇物語を 分離することもできただろうなと思ったからだ。というか、前者を洗練させた形にしてもよかったし、後者を練り込んでもよかったように思うが、そうはなっていない。かといって、水と油というほど分離もしてないので、なんだろう、物語全体がフリップフロップの巨大なニシンの燻製感があって、そこがなんとも。
 てな感じでいうと、主題がボケているかというと、ボケてもいない。2つの部分は最終でうまく統合もしている。これもしかして駄作か、というサスペンスもこの作品のハラハラのうちで、みごとにやられた感はある。いや、正直なところ、このエンディングのまとめかたはよかったと思う。エピローグもまああんな感じか。
 作品としていろいろ連想するものがないわけでもないが(『東京喰種』とか)、なんだろ、と自分の無意識を探っていると、これ、手塚治虫作品のテーストじゃね感がある。どこが?と言われると、当然もにょるんだけど、全体として手塚世界だなあ感は残る。伝奇の作り方は、平成仮面ライダー感はある。
 アニメとしてキャラの作り込みでいうと、『PSYCHO-PASS』の常守朱くらい濃い感じもあってよかったのではないかとは思うが、『PSYCHO-PASS』も他の登場人物は既視感ある。美術面でもきっちり作っていたのだけど、もう少しアートがあってよかったような気がする。アニメを模倣したアニメという印象もあったので。
 Netflixオリジナルという観点から見ると、まあ、いいクオリティなんじゃないの、というか、デビルマンは途中でドロップしたし、アニメじゃないけどデスノートの米国版で笑ったのと違って、こういう線はありなんだろう。いや、実際驚いたのだけど、自分が見終えたあと、ツイッターで調べてみたら、やっほー、日本語だけじゃない、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、アラブ語、など、各国語でみんな、感想つぶやいているのな。どれも好評だった。映画とかだと世界中の人が見ていろいろ感想を言うのはあるけど、このアニメでリアルに同時間感覚で世界中につぶやけるというのは、広域バルスっぽい。
 マーティ・フリードマンの主題歌『The Perfect World』はよかった。出だしが昔のキング・クリムゾンのテーストもあって。というか、個人的には、キング・クリムゾンの狂気みたいのがだだだだと出てきてほしいかもだけど、現代だし、それだとださくてやってらねいにはなるかも。ほか、音楽的にもかなり楽しめた。
 ま、なんだろ。日本アニメなんだけど、そのまま日本アニメのクオリティは超えていると思う。こうして日本アニメはNetflix的にグローバルに統合されちゃうのかというと、それも微妙に違うんだろうなと思う。

 

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