プルームテック吸ってみた
年末銀座に行ったおり、そういうえばこのあたりにプルームテックの専門店があるはずと、中国人観光客をかき分けて行ったら閉まっていた。残念。
銀座店に専用ショップがあるのは、プルームテックがまだ都会文化だからなのだろうか。そんなには普及はしてないのだろうなと思っていたら、年明け、普通にJRの駅のホームでプルームテックのカートリッジが売っていたのを見かけた。けっこう簡単に買えるようになった。コンビニでも見かけた。
ちょっと興味がわいてきた。カウンターの店員に「プルームテックの赤ください」とだけ言ってみた。意外とそのまま通じた。ので、買ってきて、自分のヴェイパーにつなげて吸ってみた。うーむ。まずい? 思ってたよりうまくない。アップルミントの香りはするけど、微妙にこれアンモニア臭ない? うへぇ。
JTの技術をけっこう信じていたのに、これはないなあ。まずいな。自分に合わないというだけかもしれないのだけど、キックというのか、存外に辛いな。もうタバコやめて30年以上なので、ニコチンってこんなに辛かったけ。どうだったか。思い出そうとしてもわからない。そのために煙の出るタバコを買うのもなんだしな。まあ、これは失敗ということで、なかったことにしよう………(シーン変わる)
話は1か月前くらいに遡る(なんだかドラマのオープニングみたいだぞ)。興味本位でヴェイパーのキットを買ったのだった。
どれにするか迷ったのだが、「プルームテック互換」というのにしといた。その時点で、どういうふうに互換なのかよくわからなかったがまあ、とにかく互換なのだろうと思っていた。というか、そのあたりのようすも知りたくて銀座店に行ったのだった。
互換機といっても、見たところそっくりである。鉛筆の太いような感じ。ダーマトグラフみたいな感じか。ああ、タバコを二本分つなげた感じだな。外観は、黒くて15センチほどの細めの筒というのか。吸口が一方にあって、そこをちゅーっという感じで吸う(なんかその表現はいやらしいぞ)。
いやいや、この吸い方に微妙なコツがあるんだが、やってればそのうち慣れます(吸口を使うといい)。吸うと、すると、口にいっぱい煙のようなものが吸い込まれる。そしてプハーッと吐き出す。煙みたいに見える。つまり、タバコ吸っているようにしか見えない。
実際は煙ではない。煙くもない。プロピレングリコール(PG)と植物性グリセリン(VG)という液体を加熱してジェット化したもの。気体化とも言われるし、ヴェイパーというから気体化ということなんだが、本当に気体なら見えないよね。蒸気化と言えばいえるけど。
これ、よく知らないのだが、舞台で煙が出るときの小道具などにも使っているらしい。ようするに、この溶液を綿にしませたのを電熱線で加熱すると煙のようなものが出るということで、この細い筒にそういう仕掛けが入っている。正確にいうと、それが筒の半分のカートリッジ部分。この部分がプルームテックのカートリッジとしてコンビニとかでタバコのパッケージよろしく売られているのだ。正確にはカートリッジとその中に押し込む小さなフレーバーカプセル5個のセット。
この筒のもう半分は充電器になっている。カートリッジ内の電熱線に電気を送るためだ。USB経由で充電する。かくして充電器の部分とPG/VG液入りカートリッジの部分をネジ式につなげる。
さーてだ。そんなもの吸って面白いのかというと、面白い。いや、煙のようなものをぷはーっとやるのは意外に楽しい。おもちゃだね。
「プルームテック互換」ヴェイパーのカートリッジの場合、この煙もどきのもとの液自体にフレーバーが付いている。液体にフレーバーが含有されているわけだ。ありがちなフレーバーは、ミント。めんそーれ、ちがう、メンソールというやつだ。けっこうメンソールだばこっぽい味はする。それともう一つのフレーバーでありがちなのが、エナジードリンク味というやつ。リポビタンDみたいなやつ(レッドブルは飲んだことない)。最初、何、これ、変なフレーバー、おっさん臭っさ、とか思っていたのだが、数パフパフしてみると、なんとなく煙のような感じがするっていうか、タバコの味のような感じがしてくる。こんな感じのタバコあっていいんじゃねみたいな。けっこう気に入った。パフパフ。
この煙のようなもの、現状では概ね無害と見られているが、詳細に調べていくと有害となるかもしれない。まあ、それほど害もないでしょ。と、パフパフ。当初、ええいどうでもいいやあ、と肺にまで吸い込んでいたら、うっげー、気持ち悪りい。死ぬかもとまで思わないけど、これ肺に吸い込んだら体に悪いわ。難病抱えていて体に悪いって何だとか思うけど、あかん。というわけで、肺にまで吸わないようにして、パフパフしている。
それほど外部に臭いは出ない。身近にいる鼻のいいやつが、何じゃこの甘い臭いは、と聞くので、逆に臭いする?と問い返すと、するという。タバコだ、というと、もにゃんという表情が返る。たばこには思えなかったらしいので、パフパフやって見せる。ここで微軽蔑の眼差し。いい年こいてまたおもちゃかよであろう。悪いかよ。
さてこの先、ミントとエナジー味以外にフレーバーをつけてみるかということで、大麻フレーバーのリキッド(フレーバー液)という笑えそうなのを買ってみた。大麻は入っていない。むかし知人の家で人が大麻吸ってるのを見かけて、酢臭っさと思ったものだったが、私は吸わなかった。恥ずかしながら、薬(やく)の類はいっさいやったことない。その後、洋ドラ見るようになって、とくに『Weeds』だな、あれ見て、簡単に買える大麻なんか買うもんじゃないなと思うようにもなった。なんの話だっけ、フレーバーだな。いずれにせよ、他フレーバーもまだ試していない。やらないかもしれない。
さて話戻して、純正プルームテックなのだが、当初、構造がイマイチわからなかったのだが、実際に使ってみて納得。これ、プルームテック互換機のカートリッジと違って、煙もどきが出るカートリッジ部分と、タバコの粉の小カプセルが分離できる。カプセルをそのカートリッジの先に押し込む。見た目は、プルームテック互換機のそれとそっくり。ああ、プルームテック互換機がプルームテックに似せてあるわけだけが。
ようするに、純正プルームテックの場合、無味無臭の煙もどきをタバコの粉カプセルを通すことで、フレーバーが付くし、めでたくニコチンも吸収できるという仕組みらしい。
うーん、こんなものを販売するくらいなら、ニコチン液吸入器というか、あるいはニコチン入りフレーバーの煙液でも売ればいいのにと思うが、実際、米国では売っているようだ。いずれにせよプルームテックがこういう仕組みなのはわかったのだが、このカプセルに別のフレーバー詰めてもいいんじゃないかとは思った。いずれやるかも。
それしても、プルームテックって、どうしてこういう構造にしたかなあ。と考えてみると、この面倒くさいプルームテックの仕組みは、①タバコのパッケージっぽくカートリッジセットを売りたい(儲けたい)、②ニコチン液だと薬機法がめんどくさ、ということの妥協ではないだろうか。
まあ、自分にしてみると、試してみて、まずかったので、これでニコチンを吸うという生活にはならなさそう。
ということだったが、その後、未開封カプセルのまま捨てちゃうのもなんだから、充電し直したついでに吸ってみるかと、吸ってみた。あれ? 悪くないんじゃない。最初ほどアンモニア臭みたいのはない。ピリ辛キック感もこのくらいあってもいいかも。フレーバーもまあ、楽しい。あれ、俺、喫煙者? カートリッジは50回パフするとフレーバー抜けになる。吸うたびに弱くなるから、最初のパフがきつかったのかもしれない。他のフレーバーはどうかなと、コーヒ・フレーバーのも買ってみた。これもキック感が強いが、フレーバーはけっこう好み。というか、おいしい。
そして意外にも、ニコチンなしのカートリッジに戻して、パフパフしたら(ちなみに純正プルームテックほうが煙もどきは少ない)、あれまあ、刺激感が足りません。プルームテックくらいキック感あったほうがええのか? あちゃ、これじゃ喫煙者じゃありませんか。どうなる、俺。(シーズン2に続くか)
いずれにせよ、ニコチン自体には害はない。プルームテックも通常のヴェイパーもタールはない。フレーバーが有毒なものである可能性あるが、まあ、日本で認可されている分にはなさそう。あとは、熱したPGが有害かというくらいかな。
外部に漏れる臭いは、まったくないわけではないが、ほとんどないというくらい。社会的に問題になるわけはないのだが、パフパフしている状態はどう見ても喫煙。なので社会的には、無根拠に規制するしかないでしょう。マナーとかなんとかで。
ヴェイパーについて米国の状況を見ると、もっと過激なヴェイパーがすでに盛んだ。カフェインとか吸っている人もいる。そういえば、ドラマで大麻を機械のようなものも見たがあれはなんだろうか。いろんなものがありそう。
こうしたろくでもないものが、今年から日本でも流行るんでしょうね。未成年への法的な規制も難しいだろうし、どうなるのかな。パフパフ。
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