かくしてギリシア語の勉強を始めたのだが
かくしてギリシア語の勉強を始める。といっても、ピンズラー方式でごりごりと機械的な暗記をしてツーリスティックなレベルを脳みそに押し込むのではなく、ミシェル・トーマス方式にした。これでロシア語を学んで文法がよくわかったからである。
というところでいきなり余談だが、ミシェル・トーマス方式の教材見たら韓国語のシリーズが近日発売とのことだった。ごく入門段階しかないが、今後充実するのだろうか。ミシェル・トーマス方式だと韓国語をどう教えるのかはちょっと気になる。
ミシェル・トーマス方式の現代ギリシア語だが、教えているのはミシェル・トーマス本人ではない。たぶん、彼はしゃべれただろうと思うが、その記録はない。教材の講師は声からさっするにおばさん風である。Hara Garoufalia-Middleさん(参照)。れいによってインストラクションに使う英語は英国英語。ロシア語のナターシャ先生もそうだったので、だいぶ、英国英語に慣れることにはなった。
ロシア語の時はちょっと意気込んで初級段階の教材を全部買い込んでやったし、結局その後の教材も買った。いちおう基本のコースは終えてそれなりに理解したが、語彙のコースがかなりきつく、全体をやり直してわかったのは、ナターシャ先生の語彙のコースは事実上、文法の補足が多く、かつ参考ブックレットがすごくリキ入れて書かれている。これはちょっとミシェル・トーマス方式を超えているんじゃないかと思い、これを中心にまたのそのぞロシア語を学ぶかとは思っている。
で、ギリシア語だが、初級の8コースをばら買いすることにした。初級の最初のコースはさすがに楽勝の簡単さだろうと踏んでいたら、意外なことに気がついた。
え?え? すっかり忘れていたはずの古典ギリシア語の知識が微妙に蘇ってくるのである。微妙にだなあ。ロシア語も大学で学んだが、筆記体で発狂したのとは別で、今思うと古典ギリシア語とコイネは、なんだかんだ二年くらい学んだ。その後もギリシア語の聖書(英語解説付きだけど)をたまに読んだりしているせいもあって、なんか微妙に残っているのだろうか。
ミシェル・トーマス方式のコースではまず、簡単な単語が出て、簡単な動詞が出てくるのだが、その一人称を聞いて、あっと驚く。古典語と同じ活用だ!
Θέλω ένα κρασί.
二人称の活用はというと、
Θέλετε ένα κρασί.
同じ。まあ、このくらいは古典語でも現代語でもそう変わらないかと思うのだが、ふと、これって、ロシア語にも似ているよなというところで、軽いパニック。実は、ロシア語を学んでいるとき、
У меня есть книга.
この"есть"って、コイネの"ἐστιν"と同じじゃなねと思って、あれ、それどころか、フランス語の"est"だよな。ドイツ語だと"ist"。印欧語だしなあと、変な気持ちになった。
ギリシア語入門 新装版 |
これ今でも売っているのか? 売ってるなあ。田中美知太郎先生の『ギリシア語入門』(参照)である。
開くと、赤鉛筆やラインマーカー、シャーペンのちっこい文字の書き込みがある。「おいおい、俺、勉強してたんか?」と呟く。なんとも奇妙な感じである。20歳のときだから、もう35年くらい前になるのか。
しかし、反面、すっかり忘れているとことでもあるなあと思った。というか、大半は忘れている。
さて、現代ギリシア語。この先勉強できるでしょうかね。なんとなくだけど、ロシア語と混乱しそうなんで、中断して、ロシア語の勉強のほうを進めるかな。
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