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2014.08.30

米国の防衛費は主要国の防衛費を合算したくらい大きいですが、それが何か?

 昨日、防衛省の予算要求が出され、3年連続増で、5兆545億円と過去最大となった。ふーん。
 この数値を見ると大きいなあと思うかもしれないし、3年連続増も注目されるかもしれないが、社会保障や公共事業など内政の経費は76兆円弱なので、日本という国で国家予算に軍事費が突出しているということでもない。このことは後でも触れる。
 それはそれとして、ふーんという感じで受け止めていたのだが、この話題にBBCがぱくついていた。「日本防衛省は過去最大の予算要求をする(Japan defence ministry makes largest-ever budget request)」(参照)というのだが、写真がいかにも安倍内閣が軍国主義志向といった印象を与えて、うひゃあと思った。BBCの日本報道って通常けっこう質がいいのだけど、どうしてこうなっちゃうかなあという感じである。

 幸い、内容はそれほど偏ってもいない。APからの孫引きだが小野寺五典防衛相の話もきちんと伝えている。また増えた理由に関連して、共同や時事の孫引きで、離島防衛関連の必要が高まったことも伝えている。なにより、中国の防衛費が日本の防衛費の拡大の2.5倍の急拡大であることもきちんと伝えている。普通に読めば、日本が中国軍拡の煽りを食らっているなあというくらいの線には収まっている。
 BBCとしては日本の軍拡や安倍政権の軍国主義志向というより、アジアの不安定化要因が増してきたという意識はあるだろう。
 さて、BBCの記事もその程度の話で、これもしいていえば、ふーんというくらいのものだが、この記事の終わりにちょっと面白いネタが付いていた。
 結論から言えば、まあ、識者なら知っているよね、これも、ふーんというという話題でもあるのだが、こういうビジュアルでまとまっていると面白いなあという印象があったので、そこだけ切り分けて、ツイッターで流したところ、自分には意外だったのだけど、けっこう関心を持つ人がいた。まあ、こういうの初めて見ると、驚く人もいるかもしれない。
 こういう図である。防衛予算の上位15か国をその費用の大きさを図でまとめたものである。

 見るとわかるけど、「白雪姫と七人のこびと」といった趣きで、米国が断トツにでかい。巨人だ。ベルトルト。円で示した予算の図の下に、米国以外の上位14か国を並べて米国と比較した横棒グラフがあるけど、米国が上位12各国に匹敵する。
 これを見ると、米国ってなーんて軍事大国なんだと思う人もいるかもしれないし、まあ、それはそうなんだけど、それが現実だし、別に降って湧いてこうなったわけでもないので、識者としては、ふーん、というか、これはあれです、「米国の防衛費は主要国の防衛費を合算したくらい大きいですが、それが何か?」という感じ。
 むしろ、この米国が弱体化してきて、世界が不安定化していると見てよいわけだから、現代版パクス・ロマーナ(Pax Romana)というしかないし、現下のウクライナ問題もウクライナとしてはNATOに入りたがっているわけで、これはようするにパクス・ロマーナを拡大してくれということでしかない。
 とはいえ、7人のこびとの順番の顔ぶれはなかなか興味深いものがある。
 長兄・次兄は、中国・ロシアである。中国のほうがすでにでかいのな。いちおう、対米国という枠組みでは、中露は協調することが多くて、シリア問題とか国連は手が付けられない状態になる。余談だが、国連というのは、各国町内会という以上の意味はない。社交の場というか、合コンみたいなもの。
 でと。当然だが、中露も対立しているわけで、この対立がもうちょっと深まると、米国とか、その他のこびとにも微妙にゆったりしたムードが広がるかもしれないが、このあたりも微妙。
 三男がサウジ・アラビア。これが意外だった人は、国際政治のセンスないです。つまり、そういうことです。いや、そういうこと、というか、これがいろいろと諸問題を引き起こしている。別の見方をすれば、中東問題を安定化させてきた要因でもあったのだが……遠い目。
 そして、四番目の長女メグが英国、次女ジョーがフランス、三女ベスが日本、四女エイミーがドイツと、かく若草物語になるわけです。じゃね?
 国家規模からすれば、日本が当然長女なのに三女に収まっているあたりが、なかなか黒髪に青い目で内気なベスといったところ。
 八番目からもなかなか面白い。インド、ブラジル、韓国と新興国が続くというか、韓国は日本の60%くらいなので、国力比としては日本と同じなんだなと思う。防衛費というのはけっこうが人件費なんで、徴兵制の韓国だとその部分で予算削減ができるのかなともちょっと思う。
 それから、オーストラリア、イタリア、イスラエル、イランと続くわけだが、国力比からみると、オーストラリアが意外に軍事に注力している。イスラエルももちろん。イタリアはまあしかたない。
 イランは国力の潜在するからすると韓国を上回るくらいになるだろうから、潜在的に軍事バランスの面からみるといろいろ気になるところ。
 こちらからは以上です。
 
 

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コメント

各国の予算比較ですが、宇宙開発予算を比較してもこれくらいの差で米国が圧倒しています。
米国はお金がありますね。人も若いし、天然資源もあるし、うらやましいかな。

投稿: ナナシ | 2014.08.30 17:58

うるせーよ

投稿: はあ? | 2014.08.31 07:48

>次女ジョーがフランス
師匠、恐れながら承服いたしかねます。
ジョーのお料理と来たら!www


日本的には、51thか英連邦かは不明ながら、
『脱亜入邦』でオーストラリア・インドの
強化担当なのでしょうか?わかりませんがw

素人目には安倍さんは頑張ってらっしゃるように見えます。

怖いのが死の商人ドイツでしょうか?
何気にWWIの恨みで昔から日本を。。。


投稿: 昨日な世界へようこそ! | 2014.08.31 17:17

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