« [書評]一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する (小田伸午) | トップページ | 一人でマッサージができるフォームローラーが、気持ち、ええ。 »

2013.09.12

腹筋トレーニングでなぜシットアップとクランチがいけないのか

 Ooops! 前回の記事で、腹筋のトレーニングでシットアップとクランチはもう標準的じゃないよっていう余談をつい書いてしまったら、なぜだよ、仄めかさないで教えろよ、みたいな声が、あった。でも、あえて書くまでもないじゃん。そんな情報、あちこち落ちているじゃん。ネーバーまとめとかにもあるんじゃないの。
 うーむ。どうかな。ちょっと書いておきますね。腹筋トレーニングでなぜシットアップとクランチがいけないのか。それと、どうすりゃいいのか。
 そうはいっても、僕みたいな、筋トレ初心者が書いてもなんなので、2009年のNewsWeekにあった関連の話題を簡単に紹介するってことで、ここはひとつ。オリジナルは"Stop Doing Sit-Ups: Why Crunches Don't Work"(参照)。以下、意図は汲みつつも適当な話に作り直しているので、正確にはどうなんだよというのが気になったら、英語のほうの情報をきちんと読んどいてくださいな。
 それでは。
 
   ※   ※   ※
 
 みなさん、下腹を引っ込めたいと思ってるわけですよね。だから、きっつい腹筋運動をしたら、おなかが引っ込むと思っているわけです。クランチとかいう腹筋レーニング(仰向けに寝ながら上体を曲げて起こして頭をおなかに近づける運動)を何十回もペコペコと運動すれば、いいんじゃないの、とかね。でも、それってほんと?
 残念。クランチみたいな腹筋運動って体幹を鍛えるのに最善の運動ではない。それどころか、背骨とか腰を痛めるかも。
 リチャード・ガヤ(リチャード・ギアじゃないよ)っていう背骨の専門家の先生は、「もうずっと前から、長時間のクランチは教えてない」と言ってる。あまりに、ぐにっと体幹を曲げていると背骨の一番弱いところに力がかかりすぎるからだ。そこは、たくさん神経が集まっていて、痛めやすい部分なのだ。

cover
Low Back Disorders
Ph.D. McGill Stuart
 別の背骨の専門家、スチュワート・マギルという先生も言ってる。背骨というのは小さい盤を積み重ねたようにできているから、腹筋運動で何回も曲げていると、その盤の接続が金属疲労みたいになっちゃうよ、と。やり続けていると、接続部分が、ぶにゅっーと飛び出して、椎間板ヘルニアになって、痛くてひどいことになるよ、とも。
 じゃあ、腹筋運動、どうしたらいいのさ?
 マギル先生によると、だからぁ、背骨を曲げるんじゃなくて、脚のほうから曲げて腹筋に力を入れるといい。
 腹筋台とかに寝て、ぐいっと上体を起こす、よくある腹筋運動、シットアップなんかはどうなの?
 マギル先生の答え。「あれ、一回やるごとに背骨をちょっとづつ壊しているようなもんですよ」。先生のお話は、続く。
 クラッチを一、二度やって終わりにする人はいなくて、なんとかおなかをへこまそうと腹の筋肉が痛くなるまで何十回も繰り返す。あれねえ、水着でかっこよく見せるよりも背骨のことを考えたらどうかね、と思うけど。あの手のことを勧めるコーチもいるけど、あんなのやっても腹の筋肉が偏って発達するだけで腹周り全体がスリムになるわけじゃない。結局、シットアップとクランチで頑張っても、だめ。
 どうしたらいいんですか、マギル先生。
 もともと、腹筋ってなんのためにあると思う? シットアップやクランチあるわけじゃないんだよ。人間が何か動作をするときに背骨を支えるのが腹肉の役割なんだ。背骨自体は、支える筋肉がなければ、ゆるゆるしているわけ。だからだね、腹筋を鍛えるなら本来あるべき用途で鍛えないといけない。体幹というのは腹筋だけじゃないんだから総合的に鍛えないとね。だから、腹周りだけきれい見せるための運動は、ない、ということ。運動するなら、従来とは違った運動のほうがいい。
 例えば、腕立て伏せなんかでも、普通に考えられているよりいろいろな筋肉を使うものだし、体幹を強化する機能も向上させる。これには腹筋も含まれている。人間の動きとしても本来ある体幹の筋肉のありかたに合っている。自然に身体全体を鍛えれば、体幹も鍛えられる。背骨を伸ばして仰向けになり腰を手で支えた状態で、足を直角に上げてから静かに降ろして一定の角度で止めるという運動とかもある。他にもあるからユーチューブ見といて。
 ああ、そもそもだね、体脂肪が多すぎるなら、体幹を鍛える以前の話。改善の9割は食事を見直すこと。それに合わせて、サーキット・トレーニングして身体全体を動かして、カロリーを燃焼させたほうがいい。体幹の運動にもなる。通常の筋トレでももいい。体脂肪を10パーセント以下に落としてかっこよく見せたい気持ちもわかるけど、身体を壊すよりはましでしょ。


 
 

|

« [書評]一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する (小田伸午) | トップページ | 一人でマッサージができるフォームローラーが、気持ち、ええ。 »

「筋トレ」カテゴリの記事

コメント

食事を見直して、歩くのが一番だと思うけどなぁ。そもそそも、短時間運動では、いくらやっても筋肉はつかない。ガテン系のお兄さんにしても、お爺さんにしても、みんな筋肉ついているし。とにかく、椅子に座ってる時間が長ければ長いほど、筋肉はおちていくだけ。軽くていいから、長時間運動して、さらに、どこか身体の一部分を強くそれも短時間筋肉刺激すると、全身的にもつくみたいだし。やっぱり、なにより、食事。知っている、ガテン系のお爺さんなんか、夜は、毎日、枝豆を山のように食べているらしいし。ちなみに、免疫力もすごい。オレが、インフルエンザで一生懸命寝てさ、なんとか3日たったら、親方がでてこいって、でね、しかたがないからでて、フラフラしながらやっていたら、案の定、親方にうつった。「なんだか寒いべー」と、調子悪そう。で、明日は、休みになるかとおもったら、ケロっと治ってしまって元気なのはびっくりした。そのとき、親方、70前後。夜道で出会うと、どう見ても、30代のシルエット。でも、割り算ができない。それに、カタログデータが入っているCD-ROMをもってきて、CDラジカセで聴くことができないから、やってくれとか・・・

投稿: | 2013.09.12 06:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/657/58175328

この記事へのトラックバック一覧です: 腹筋トレーニングでなぜシットアップとクランチがいけないのか:

« [書評]一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する (小田伸午) | トップページ | 一人でマッサージができるフォームローラーが、気持ち、ええ。 »