米語発音の実態。"Mary/merry/marry"の違い知ってますか? 「ねーよそんなもん」がほとんど正解。
英語の発音の話。いや、正確にいうと英語じゃなくて、米語。で、ああ、また発音の話かよ、でもあるんだけど、いやこれがなかか面白くてね。今回のネタは、米国人でも米語の発音は地域でけっこう違うよという話。そうまとめると、そりゃそうだよね、くらいなんだけど、これが具体的になると、ほほぉ、という感じがするのだった。
具体的な話で行きましょうか。似たような発音の3つの単語がある。これだ。"Mary/merry/marry"だね。この3つの単語の発音の違いわかりますか?
意外と日本人だとわかっちゃうと思うのだけど、あえてカタカナ風にいうと、メアリー/メリー/マリー、とかかな。
で、米人はどうよ?
答えは、ほとんどの地域で、この3つの単語の発音は同じ。ほとんどって、どのくらいかというと、この地図の赤の部分。
でも、東部のニュージャージーとかは緑。ここでは、"Mary/merry/marry"の3つの単語の発音は違う。その西に接するペンシルベニアだと"Mary/merry"は同じで、"marry"は違うらしい。
でもまあ、この地図見たら、"Mary/merry/marry"は同じ発音でもいいやあ、ってことになりそうだ。
ほほぉと思うでしょ。いや、僕は思ったのだけどね。やっぱそうかあというか。
ありゃあ、と思ったのは、曜日の、Monday/Fridayの最後のdayのところの発音ね。あれ、僕は大学のときの発音矯正の授業で、ええとカタカナ風にいうとですね、「マンディー/フライディ」って直されたわけですよ。でも、米人の発音聞いていると、それほどそういう発音が多いっていうことはない。「マンデェ/フライデェ」でえんじゃないかと思うようになっていたのだけど、これ見ると、やっぱそれでいいみたいだ。
外来語の「マヨネーズ」、スペリングは"mayonnaise"。これなんかの発音も米国で割れている。というか、南部だと2シラブルで、カタカナ風にいうと、「マネーズ」になるようだ。外来語はなあ。しかたないな。
発音以外に言葉の使い分けの話もある。これもまた面白い。
辞書なんかだといろいろ書いてあるし、一言ある人の多いのだけど、あれですよ、supperとdinnerの違い。
日本人だと、カタカナ風にいうと「サパー」というのは軽い夕食で、「ディナー」はきちんとした食事というふうに説明しちゃうんじゃないだろうか。僕なんかもそうだったんだけど。
実態はどうかというと、太平洋岸だと「サパーなんて言葉使わない」というのが大半。中部から東部の大半は、「違いなんかないよ」である。ところがサウスダコダあたりだと、「サパーは夜食でしょ」である。
ほかに、炭酸飲料の呼び名とか、けっこう地域で違うなあとか、まあ、いろいろ思いました。っていうか、これ、高校の英語の授業とかで活用したらいいんじゃないか。いろんな例が122個もあって、本にしてもよいくらい。
ネタ元は「方言調査の結果(Dialect Survey Results)」(参照)。調査したのは、ジョシュア・カッツさん(参照)。
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コメント
私も、大学で発音矯正の授業を受けた経験があります。でも、ヒアリング能力が拙くて自分の発音が聞き分けられなくて泣いた覚えがあります。ピーク、ポーク・・・。
投稿: ジャンク | 2013.06.13 14:43