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2013.05.10

普通の人が年齢とともに考えることはだいたい同じ

 世の中には一定数の割合で、他人の心が読めると思っている人々がいる。「お前がなに考えているかわかる」とか、「お前の本心はこうだろ」とかいう人々もそのくち。
 ネットにもけっこういる。いても別段不思議ではない。それだけは問題でもない。問題は、その人々が読んだと思っている他人の心とやらが、読まれたとされる側ではちっとも納得いかないことが多いことだ。普通なら、「おまえはこう思っているのだろ」と言うのに対して、「いや、そんなこと考えてないですよ」と言えば、それでちょっと考え直してもらえるものだが、この手の人々は、そういう返答を認めないのだ。というか、なにもかも抗弁というか、本心が読まれた弁解とかにされちゃう。あー、なんなんだろこの手の人々。

cover
心を上手に操作する方法
 とはいえ、普通に世の中を渡っていくには、ある程度、他人の心を読まなくてはならないものだ。むしろ、僕みたいに、他人の心というのがよく理解できなし、そもそも理解する気も薄いような人にとっては、他人の心を読むという技能は意識的に習得しなければならないようなものなので、ときおりそうした知識に関連する本を読む。
 『心を上手に操作する方法』(参照)という本を読んだのもそうした背景なのだが、読んでみると、面白い本ではあるが、この手の本を何冊も読んできた人にはさして新味な情報はないように思えた。特に『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』(参照)の話が後半を占めているので、ああ、それ知ってると思った。(そう思っちゃうのがいけないのかもしれないのですけどね。)
 ちなみに、ちょっとググったら、『心を上手に操作する方法』の引用の多い紹介記事で、たくさんはてぶがつている記事(参照)があった。はてぶなみなさんには新鮮な内容だったのだろうか。
 でも、僕もこの本で、おおっと思った話があった。本のほうにね。はてぶな紹介記事のほうではなくて。ああ、これ知ってたら、自著『考える生き方』(参照)を書くとき、参考になったかなという話である。なにかというと、人の心を読むときには、その人の年代を見るだけで、わかることがあるというのだ。
 なぜそれが『考える生き方』に関係するかというと、自著だといちおう形式としては、僕がこれまで生きて来た経験談のように書いたし、実際に経験談でもあるから、退職した爺さんがよく書くタイプの本のように誤解されてもしかたがないんだけど、退職した爺さんのように自分は偉かったんだからして君らもこれを読むようにという意図ではなく、むしろその正反対で、僕の人生は凡庸だったから、けっこう多くの人に当てはまることや、参考になることがあるんじゃないか、それ書いておこうという意図だった。
 ある年代になると、普通の人の考えることはそれほど変わらないものじゃないかと思うのですよ。それを経験談的に書いたということなのだけど。
 それでこの本、『心を上手に操作する方法』では、そうしたことを、もっと一般的に簡素にまとめてあった。そこがなるほどと思った。もっとも、だからといって僕がそうまとめても意味はないし、結局体験談的に書くしかなったのだけど。
 で、年代ごとに考えることというのはどういうことなのか。適当にまとめるとこう。

  ※  ※  ※

18歳から35歳の人に共通する関心事
 ふたつある。
 キャリア向上と異性関係に関心がある。
 仕事とキャリア向上に関心があるから、この先、どういう勉強していくか、どういう能力を身につけるかにも関心がある。
 この年代の人は、物事の進展が遅く感じられ、自分の才能が実際より低く評価されていると思っている。
 30歳を過ぎると、年を取ることが心配になってくる。
 女性の場合は特に、安定したパートナーが見つけられかに関心がある。

18歳から35歳の人に共通する心理的特徴
 20代前半までは自分探しをいろいろする。熱狂できることをもとめ、自分らしさを探す。
 18歳から35歳の人では、表面的には自信がありそうに見えても内面には不安を抱えている。
 30歳を過ぎると、自分が決めたことなのに窮屈を感じ、なにかと制限されているように感じる。そのことがチャレンジにつながることもある。
 35歳前後は、仕事に専念して時間が足りないと思うようになる。

35歳から55歳の人に共通する心理的特徴
 若い時代の目標や夢がどれだけ達成できたかと考えるようになる。これからできることは何かも考える。
 女性の場合は、自分が選択した人生でよかったという確信を持ちたがっている。
 考えることが変化に繋がり、40歳前後で、転職したり、パートナーを変える人も多い。

56歳以上の人に共通する心理的特徴
 56歳以上の男性は、あとどれけ生きられるかと考え込む。
 男性もいわば更年期に入る。これまでの経験が悲しみや絶望になりがち。
 女性の場合は、老後の計画を考える。本気の恋がまだできるかも知りたい。

  ※  ※  ※

 なるほどねと思った。
 自分の場合、55歳で、この本のいう56歳以上の兆候がどどっと出てきたわけだ。
 他の年代でもそういう感じだったし、そういうことを自著に書いた。
 僕が平凡な人間だったからというのもあるんだろうけど。
 いずれにせよ、普通の人間って年代的に考えることはあまり変わらないみたいなんで、普通の人は普通の人生をいろいろ見ていくといいと思いますよ。親の人生をちょっと聞いてみたりするのもいいかもしれません。
 人と接するときにも、相手の年代から、この人も普通の人のような思いを抱えているんだなと想像すると、話を合わせるのによいと思う。
 
 

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コメント

磯野波平(54歳)。

投稿: 774 | 2013.05.11 01:09

うまいな。
面白い。
占い師になればいいのに。

投稿: | 2013.05.11 09:30

ここまで自分にあてはまってないと逆に不安になりますね

投稿: きり | 2013.05.19 18:49

DNAや自分の作ったイメージに縛られるんでしょうね
生物としての本能というか

投稿: | 2014.07.01 14:16

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