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2012.11.05

[書評]出ない順 試験に出ない英単語(中山・著、千野エー・イラスト)

 物好きを誘うバカバカしい本らしいんで、「出ない順 試験に出ない英単語」(参照)、中も見ないで予約で即決でポチっと買いましたよ。買ってから買ったことを忘れて、先日届いてびっくりしたけど。で、開いてまたびっくりしましたよ。何が?
 こ、これは、使えるじゃないですか。そんなぁ。


military advisor

あそこでステファニーと一緒に踊っている
トップレスの男性は、
劉備の軍師諸葛亮です。

The topless man dancing over there with Stefanie
is Liu Bei's military advisor, Zhuge Liang.


 いい感じじゃないですか。使えるじゃないですか。コメントに「何やってるんですか、伏龍さん、魏が攻めてきますよ」とあるのも味わい深い。若いな、亮。
 これ、ほんとに「出ない順」なんすかね。ほかにはというと、アマゾンの紹介とかが無難だから引っ張ってくると。


ボブは笑い過ぎてサーモンカルパッチョが鼻から出ました。
Bob laughed so hard that the salmon carpaccio came out of his nose.

部長は真っ裸でサンタクロースを追いかけていた。
The department manager tried to tackle the Santa Claus while completely naked.

ボブは打合せ中に偶然、クライアントの性感帯を発見した。
Bob accidentally found a client's erogenous zone in the business meeting.


 といった感じ。どれも絵が付いています。
cover
出ない順
試験に出ない英単語
 下ネタも多いし、ベタなギャグも多い。
 おもしろいかな?
 これ、手に取ってから気がついたのだけど、47分ほどのCDが付いていて、聞いてみたら、くそまじめな、日本語のナレーションとイギリス英語のナレーションが入っている。聞いていると、うーむ、まあ、笑えるといえば笑える。というか、普通にシュールなギャグになっている。
 という意味では面白いのだけど、英語で聞いてみると、これ、英語としてはそれほどギャグになってない感じもした。ネイティブにはそれほど受けないんじゃないかな。そのあたり、でも、英訳の人が苦労している感じもあって、苦労して仕事してますなあ感はあった。
 英語だと基本はオチは文末に来るんで、その点では先の

部長は真っ裸でサンタクロースを追いかけていた。
The department manager tried to tackle the Santa Claus while completely naked.

なんかはオチが語末なので英語のギャグの王道のツボかもしれない。
 同様にこれもそうかな。

「顧客リストどこやった?」
「課長の尻の割れ目に挟んでおいたわよ」
What did you do with the client list?
I inserted into the section chief's bottom cleavage.

 ちょっと気になるのは、"bottom cleavage"って「尻の割れ目」でいいのかな。これ、「だっちゅうの(古い)」とかメルケル首相のように上からみたオッパイの谷間に対して、ボトムライン側の「はみ乳」ではないのか。つまり、下乳または下パイっていうやつ。でも、現代英語では"underboob"ってやつになるか。
 っていうか、あれです、「出ない順 試験に出ない英単語」というなら、"bottom cleavage"じゃなくて、"Underboob"を載せてほしいんですよね。
 ちなみに英辞郎を見たら"Underboob"が載ってないよ、こら、アルク。でも、"boob"は載っているけど、"sideboob(横パイ)"は、ないなあ。

 あるいは、bottomに尻の意味があるけど、その"cleavage"となると……。ま、どうでもいいですかね。
 似たような感じの言葉だけど、"handbra"はこの本に載っている。


handbra
一同起立!手ブラ!着席!
"Everyone rise! Do a handbra! Be seated."

 イラストは後ろを向いたお相撲さんです。うーむ。ところで、日本語で「手ブラ」って言うのか? おお、言うみたいだ。ってか、「髪ブラ」っていうのもあるのか。知らなかったぞ。
 話が脱線したけど、英語のギャグ感は文末オチかなと思うので、さっきの英文もこうするとよいか?

In the business meeting, Bob accidentally found a client's erogenous zone.

 このほうが文体としていいかとなると、そーゆーところが英語の感覚がわからない。どうでもいいけど、"erogenous zone"の駄洒落が"erroneous zone"です。自己啓発のダイヤー先生の大衆向け処女作ですね。ほんと、どうでもいいけど。
 話をさらに戻して、この本、「出ない順 試験に出ない英単語」は基本的に英語的なギャグのひねり感はなくて、ただ、語彙の部分を下ネタやNGワードに置き換えたというのであって、文章とかはそこを置き換えると、普通につまんない日本によくある英語学習書になるので、その意味では、ベタに丸暗記しても、けっこうそのまま使えちゃうというのがなあ。たとえば、

"This is a good condom, but I wonder if it will fit me."
"Would you like to try it on?"

 これとか、"condom"を置き換えれば普通につまんないよくある英文になる。だから、普通に例文を暗記しても普通に英語の勉強にはなっちゃうんですよね。"Would you like to try it on?(ご試着なさいますか)"とか知っておくべきだし。
 ついでにCDなんだけど、ちょっと変な注意書きがあって、なるほど聞いていると、ちょっと本文と違うところがある。

stamp with blood

「すみません、郵便屋さん。はんこが見つからないのよ。血判でもいい?」

"I'm sorry Mr.Postman, I can't find my personal seal.
Can I just stamp it with my blood?"


 CDだと。

"I'm sorry Mr.Postman, I can't find any wax.
Can I just seal it with my blood?"

 になっていて、これ、あれです、昔のレターとかにあるワックスシール、つまり封蝋ってやつの話で、これ、僕も昔自分用のを作ろうかと思ったことあるんだけど、で、そのシールを血でやりましょうかという変な話になっていて、そのぉ、日本語のギャグのシーンとはまったく違っている。
 英訳するとき、これさすがに英語のシーンならないよだったのか、意思疎通がうまくいかなかったのか。
 そのあたり、どういうふうにこのCD版ができたのか、ちょっと知りたいですね。
 
 

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コメント

「この商品を買った人はこんな商品も買っています」
についでに出てきた

『もし、ドラッガーを読んでも勝てないと悟った
 女子マネージャーが肉体を駆使したら…』

も、馬鹿馬鹿しそうだよ!

投稿: | 2012.11.05 21:42

Miss Yoshida is the first financial planner to kill a brown bear with her bare hands.
のひと?

投稿: 千林豆ゴハン。 | 2012.11.05 23:19

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