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2012.09.01

2015年の春ごろに日本消沈

 大阪維新の会による「維新八策」最終案の全文(参照)が出たので読んでみたのだが、正直、皆目意味がわからなかった。なにより、日銀改革に言及してない点が不思議ですらあった。自分の理解が至らないのでなんだが、その他の点でも新味はなく、政権交代時の民主党のような威勢の良さだけで押すなら、現在の民主党のように躓き、政治の第三極とはならないだろう。
 むしろ、自民党党首選に臨む安倍元首相のほうがこのところ、日銀改革について明確に言明していることを確認した。その点で今回は支持したい気もしないではないが、身体的に首相職に耐えられるとも思えない。そこは可哀想だなと思うが、自民党全体の動向を見ていると、安倍さんがいくら頑張っても思うようなまともまりにもならないだろう。それでいながらまたぞろ反・安倍勢力のデマが飛び交うのもげんなりする。
 日本の政治はどうなるのか。わからないといえばわからないが、わかる部分もある。わかる部分から、むこう二、三年の日本の趨勢について簡単に予想してしておく。
 明瞭なのは、どのような政権になっても2014年半ばの時点で政治の運営が頓挫することだ。理由は簡単で、現行の消費増税翼賛会のシナリオが現実に直面して崩れるからだ。名目成長率の数値を努力目標として無意味にした景気条項だが、それでも成長率どころではない事態になれば、そもそも条件としての意味もなくなる。2014年4月の一回目の増税はなんとか持ちこたえるだろうし駆け込み需要もあるだろが、その後、日本の経済成長はがくんとへこむ。NHKで見た試算では2.1%減少する(参照)。
 今回の増税は、以前のように減税とセットになっていないし、逆に各種の実質増税が加わる。10%増税を加えると、NHKで見た試算では、年収500万円の家庭で年間32万8,900円の増税になるとのことだ。大ざっぱな感覚とすれば、庶民の家計から月額3万円近くが削られる。どのような惨状になるかは想像がつく。他、エネルギー政策もぐだぐだとした状況で産業も疲弊しているだろう。こうしたなか雇用が回復するとも思えないし、社会保障といった華々しい話題も、それ自体が追憶になっているのだろう。
 こうした状況がほぼ確実と見られるなか、民主党政権が存続しようが、自民党政権に戻ろうが、あるいは第三極が出てきようが、最善を尽くしたとしても、大差のない結果にしかならない。もちろん、忘れていた天才・鳩山由紀夫さんのような首相が出て、さらなる混沌と悲惨が訪れないとも断言できないが。
 悲観に過ぎるようなので、楽観面を考えると、意外と財務省はデフレの意味を理解してはいるので、念願の消費税増税路線を是とするや、日銀攻撃を始め、円安誘導を開始するかもしれない。民主主義もくそもないような希望というのもなんだが、一縷の望みがないわけでもない。
 さて、これから来年2013年にかけて政治の季節がやってくる。しばしはお祭り騒ぎになる。希望が語られる。実態は、どのような政権であれ、現下のだらっとした状況が2014年くらいまで続くし、次の首相も一年くらいは保つだろう。消沈は、消費税増税10%の2015年の春ごろに訪れる。
 政治の課題としては、相も変わらず経済成長力や金融改革というままだろうが、現実的な転機という点で見れば、政府は10%増税に失敗して、長期国債金利が上昇し、円が弱まった時点で新しい産業の芽や新しい展望も見えてくるのではないか。
 その間、日本を取り巻く状況がどうなっているかだが、国力が弱まるとどうなるかは現下の民主党政権で国民も学びつつある。これがじわじわと悪化するだけならよいが、ときおり世論を沸騰させるような突発事件もあるだろう。それとは別に中国や朝鮮半島側での変化もあるだろうが、日本としての積極外交は取れないのだから、地味に実質的な防戦体制でいくしかないだろう。
 夢も希望もないような話だが、偽りの夢や希望が消えていく新しい過程に日本が進むのだと考えれば、それでよいのではないか。
 
 

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コメント

 細かいところは追い追い情報が揃い次第でしょうけど、概ね大まかで見るなら日本消沈・沈滞・緩やかな衰微な路線だと思います。なので概ね同意。

 若い人の就業就職に一定の道筋が見えなければ先行き暗いでしょうし、中途退職者や中小起業家や芸能人等のフリーランス職な人の中韓傾斜が進めば経済衰微と格差社会が加速するでしょうし…色々と難しいところ。

 今の日本は落ちこぼれを救いませんから。中韓ロビーでもやんなきゃ仕事もカネも回りませんから。そっからどうにかならないと、どうにもならんですよね。

 あと、2015年春ごろなら、まだそんな簡単に消沈しないと思いますよ。推測ですけど、2015年秋~2016年春の決算くらいまで何だかんだで誤魔化して、2016年夏ごろに新聞テレビが騒いで、2016年秋ごろになったら忘れてると思います。

投稿: のらねこ | 2012.09.01 16:34

いよいよ、「その時」が来るんですね。

投稿: 靖国 | 2012.09.01 20:30

BRICsの幻想が消え、アメリカもぱっとせず、欧州はカオス。
世界的に消沈な気がするので、相対的にマシなんじゃなかろうか。

投稿: K | 2012.09.02 00:37

finalventさんでしたっけ、日本の財政を一般の家計に例える人が、じゃぁ日銀はどこにあるのかを説明しているのを見たことがないって指摘したの。
これ、何度も書いた方がいいと思います。

投稿: てんてけ | 2012.09.03 08:31

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