暗黒面便り
こんな不思議な問責決議はない。ふふふ。笑いが止まらん。ふふふ。おっと、誰だ、そこに居るのは。政界の暗黒面を覗き込む者は? ブロガーだと。なんじゃそれは。まあ、誰でもよい。あのどじょうと同じ。暗黒面に興味を持ったが最後、もう抜け出ることはできん。「だれにだってあるんだよ、ひとにはいえないくるしみが。ただだまっているだけなんだよ。いえば暗黒面におちるから。みつお」じゃな。もっと暗黒面に馴染めるよう、なにか話でも聞かせてやろう。これでも私はかつてサラシを巻いたジェダイの教師だったのだ。質問はあるか。
総選挙が近いか?だと。ふははは。総選挙などそう簡単にはさせん。仕掛けがわかっておらんようだな。なんのために衆議院の選挙制度改革法案をゴリ押ししたと思っているのか。野党ども「民主主義の根幹ともいえる選挙制度について、与党の多数で強行採決することは憲政史上、類を見ない暴挙であり、断じて許すことはできない」などとぬかしておったが、そこよ。あれは参院に送っても成立はしない。そこが狙いよ。
民主党としては、おもて向きあくまで選挙制度改革法案を成立させたいという意思表示をせねばならん。どじょうも泣いて言っておったな。身を切る演出がどうしても必要なんです、先生、とな。あれが本心かも知れぬ。議員自身が自らの身を切って政治にかける。美しいじゃろ。「あのときのあの苦しみも、あのときのあの悲しみもみんな肥料になったんだなぁ。じぶんも肥料になるために。みつお」これじゃ。
身を切るのは野党だけにしてほしいものだが、そうもいかない。だが、選挙制度改革法案が成立したら解散の名目が立つから、おいそれと成立しないようにことを進める。そして、いつなんどき衆院解散といった椿事となっても、民主党は自民党を押し切っても選挙制度改革法をしたかったのだとアピールできる。「うつくしいものを美しいと思える、あなたの心がうす暗い。みつお」じゃ。
知っておるか。政権交代を成し遂げたあの革命的衆院選挙が憲法違反だということを。最高裁は、昨年3月、平成21年8月の衆院選に関する裁判で、最大2.30倍となる1票の格差は違憲状態との判断を下しおった。2.30倍。いい響きだ。高知三区と千葉四区。現在はどうなっているか。2.54倍。2.524倍だったか。格差が2倍の選挙区も、最高裁判断のときは45だったが、現在では97。「夢はでっかく根はふかく。みつお」じゃ。暗黒面の力よ。
もちろんこのまま民主党政権が違憲の上で安泰とはいかぬ。司法というのがやっかいな権力でな。解散総選挙をしたら無効だとかいいかねない。困るだろ。そこで民主党としては違憲をできるだけ排除したというポーズが必要なのだ。 ポーズがあれば司法もなんとなる。なりそうもなければ、メディアを騒がせて、司法が嫌いな空気を送る。「がんばんなくてもいいからさ、具体的にポーズを見せることだね。みつお」じゃ。
一番苦労したのは自民党が「0増5減」を言い出したときよ。どじょうも、これでまとまると勘違いしおった。こういうときこそ、弱小党の意味がある。あいつらが欲しがる比例代表に連用制を付けた。比例定数も具体的にもめるように40削減とした。制度を複雑にすれば合意が遠のくからな。案の定、自民党は紛糾してきた。弱くなったものだ、自民党も。政治というのは、小異にこだわっていたら大きな目的は達成できないものよ。教えてやったら、ようやく自民党もわかってきたようだが、わかってやったことが、自己矛盾の首相問責決議ときた。ふははは。
もちろん、選挙制度改革法案をいつまでも先送りにしたいわけではない。きちんと成立させてもよい。どうするか知っておるか。衆議院議員選挙区画定審議会を立ち上げて、仕事をさせる。がんばって仕事をさせて、まあ3か月。ふははは。先送りした選挙制度改革法案がきちんと成立してなお3か月。焦った自民党が、秋の臨時国会で顔色変えて、選挙制度改革法案に取り組む様子が目に浮かぶ。
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