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2011.08.27

Kindle(キンドル)を買った

 Kindle(キンドル)を購入してみた。Kindleはアマゾンが販売している電子書籍閲覧用の装置である(参照)。電子ブックリーダーとも言う。日本でもソニーなどが同種の装置を販売している(参照)。結論からすると、買ってよかった。大変に便利な装置である。

cover
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 ツイッターでフォローしている人が、先日Kindle(キンドル)を買い、満足しているという話を見かけた。そうなのかと思い、ドル円相場を見て、それと8月という月にはちょっとした思い入れもあって、やはり買おうと決めたのだった。
 それまで購入をためらっていたのには理由がある。それほど英書を読むわけでもない。英書もペーパーバック(粗製本)で買えばよい。わざわざ電子書籍で読むことはない。そうしたことが一点。
 ためらっていたもう一点は、iPad2を買ってそのアプリケーションとしてのKindleでけっこう満足していたことだった。性能的には、タッチ操作ができるiPad2アプリケーションのKindleのほうが、装置としてのKindleよりもよいかもしれない。
 iPad2には標準でAppleの電子書籍用アプリケーションとしてiBookもあり、これも便利だった。ちなみに、こちらのほうはちょっとした作業を加えると、英書を読むとき隠し機能の英和辞書が利用できるようになる。
 iBookとkindleのどちらのアプリケーションを使い分けるかというなかで、さらに装置としてのKindleがあっても使わないのではないかという思いもあった。もちろん、Kindle用の電子ブックは米アマゾンで購入できるが、Appleは日本向けには電子書籍の販売をしていない(配布されているのは無料の古典のみ)。コンテンツの点では圧倒的にKindleが有利である。しかも、Kindleとして購入した電子書籍は、iPad2やiPhoneのkindleのアプリケーションでも読むことができる。
 私にとってKindleの何がよかったのか。三点ある。一つ目は軽いということだ。軽いというのは決定的だった。iPad2もさほど重たいものではないが、一時間も手にしていると、年のせいか翌日腕に奇妙なコリができて数日痛かった。落としてはいけないという緊張感もあって力を入れすぎる面もあるだろう。iPad2はデスクにおいて使えばよいではないかという意見もあるだろうが、軽いKindleを使ってみて思ったのは、これなら普通に文庫本やペーパーバックのような感覚で手軽に読めるということだ。サイズ的にも手のひらに収まり、操作性もよい。
 二点目はバッテリー(電源)の保ちがよいこと。スマートフォンを使っていてなにが一番嫌かというとバッテリー消費が激しいことだ。これではまともにアプリケーションも使えない。必然的に予備バッテリーも持ち歩くことになる。その点で電子辞書などはバッテリー消費が少ないが、白黒表示のKindleにもそうしたメリットがあるとはわかっていた。実際に使ってみると数日バッテリー管理をしなくて済むのは、とても自然だ。読みかけの本をそのまま放置しておいてもなんの問題もない。コネクタもスマートフォンと同じUSBなのでアダプターが増えるわけでもない。
 三点目は読みやすいということ。電子ペーパー(E Ink)を使っているので液晶画面のようなぎらつきがなく、普通に紙に印字されたように読める。目の疲労も少ない。カラー表示はできず白黒表示のみだが階調があり意外なほど写真もきれいだ。スクリーンセーバーの写真が洒落ていて美しい。電子ペーパーについての個人的な印象に過ぎないのかもしれないが、ページ切り替えのときの、瞬時の暗転はソニーリーダーよりも自然だった。前ページの焼けも少ない。Kindleはこの表示部分だけでもかなりのクオリティーがあるようだ。なるほど漫画の自炊本(手製で作成する電子書籍)が流行るわけだ。
 購入してみてわかったその他のメリットもある。意外と日本語が読みやすい。書体がゴチックしかなく、しかも横書きなので、およそ書籍として読めるものではないなと当初から断念していたが、青空Kindleという無料サービスで青空文庫の書籍をPDF形式に変換すると、明朝系の書体で縦書きで読める。ルビも付く(若干これには問題もある)。試しに、「渋江抽斎」をKindleで読んでみたが、読んでいるうちにKindleを使っていることすら忘れる快適さである。もちろん印刷表示に近いPDF形式なので、「i文庫」アプリケーションで読むような辞書との連携はできない点は不便だ。ちょっと調べながら読みたいと思い、結局「渋江抽斎」については注釈の多い文庫本でさらに再読した。この話は別途エントリーに書きたいと思っている。
 Kindleにはブラウザーの機能もあり、機能的には遜色はないが、表示が白黒であるのとWi-Fi回線でも動作が低速だ。現状実験的機能とされているのも理解できる。カーソルしか使えないので操作性もよくない。
 そういえば当初、Kindle購入で、Wi-Fi版にするか、携帯電話のような3G回線付きの版にするか悩んだ。3G回線が無料で使えるというのは大きな魅力に思えたからだ。しかし、ブラウザーの機能が弱いのであれば、外出でも情報閲覧はスマートフォンに任せたほうがよい。
 ではなぜ3G回線のサービスがあるのか。Kindleを購入して使ってみたら、あっさりわかった。これは新聞のためである。読者がどこに居ても新聞を配送できるようにするには、3G回線を付けておくほうがよいという長期的な経営判断なのだろう。
 おまけの機能という点では、音声読み上げ機能(音読)も予想したよりよい。かなり自然に聞こえる。読み上げ機能の操作性はよくないが、さほど操作性が必要となる機能でもない。ちなみに、読み上げ時に、Aaボタンを押すと、読み上げの声を女性にしたり、速度が設定しなおせる。
 もう一ランク上の使いこなしということになるだろうが、Calibreというフリーソフトの併用も便利だった。パソコン内の電子書籍とKindleの管理が一元化できる。いわば、電子書籍向けのiTunesのようなもので、iBook用に作成したEpubの書籍もKindleのmobi形式に簡単に変換できた。そのほか、簡易な電子書籍も作成できる。
 話が散漫になってきたので、二点、余談で終える。辞書はさすがに英辞郎が優れていた。時計の機能がないと探していたら、Menuキーを押せば表示されるのであった。


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コメント

こんにちは。スゴイ詳細なレポートありがとうございます。私も使っておりますが、まったりという感じです。乾燥としては同じ意見ですが。以下、関連記事をアップしています。よろしければ見てやってくださいませ。

http://trinidad.blog.so-net.ne.jp/2012-06-10

投稿: sol | 2012.09.10 14:17

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