福島第一原発1号炉は地震当日に空焚きが想定される状態になっていた
福島第一原子力発電所の事故でいろいろと興味深い評価や事実が明らかになるが、今日明らかにされた、3月11日・12日の1号機の状態についてのニュースを聞いたときは思わず声が詰まった。想定外ではない。逆で、あの時点でメルトダウンを懸念した想定に近かったからだ。現状ではまだ詳細は明らかになっていないが、現時点の報道だけでも十分に興味深いので留めておきたい。
ニュースは午前7時17分のNHK「1号機 震災の夜に燃料露出直前」(参照)である。
東京電力、福島第一原子力発電所の事故で、1号機では、先月11日の地震当日の夜までに原子炉の水が核燃料が露出する直前まで減り、安全のために最も大切な「冷やす機能」を十分に保てなかったことが、NHKが入手した資料で分かりました。専門家は「その後さらに水が減り、核燃料が露出したことで、地震の翌日という早い段階で水素爆発が起きたのではないか」と指摘しています。
1号機の原子炉では、地震当日にすでに空焚きが想定される状態になっていたということだ。NHKのニュースではこの事態を水素爆発の文脈で見ているが、むしろ燃料棒の破損が想定される事態であり、それが球形状の炉の底に貯まれば再臨界が懸念される状態だった。この点はこのタイプの炉の設計に関わった大前研一氏も指摘していた(参照)。
NHK報道によれば今回の資料はNHKが入手したらしいが、なぜこれまで公開されなかったはNHKのニュースでは触れていない。
NHKが入手した資料には、地震当日の先月11日に福島第一原発の1号機から3号機で測定された原子炉の「水の高さ」や「圧力」などの値が示されていますが、東京電力などは、これまで地震の翌日以降の値しか公表してきませんでした。
11日時点で1号機原子炉は空焚きが想定される事態になっていたのだが、その理由についても興味深い指摘がある。
資料によりますと、1号機では、地震発生から7時間近くたった午後9時半に、原子炉の中で核燃料が露出するまでの水の高さが残り45センチとなり、通常の10分の1程度に減っていたことが分かりました。1号機から3号機では、地震と津波によってすべての電源が失われ、2号機と3号機では非常用の装置で原子炉を冷やし、水の高さが4メートル前後に維持されていました。これに対し1号機では、地震当日の夜までに、すでに安全のために最も大切な「冷やす機能」を十分に保てなかったことになります。
1号機の冷却機能は2号機・3号機とは異なる問題があったということだが、これは従来津波によって冷却機能が失われたとする説明以外に、そもそも1号機には冷却機能自体に問題があった可能性も示唆するだろう。
また核燃料が水から露出するまで、2号機と3号機では、地震から1日半から3日程度かかっているのに対し、1号機では18時間ほどしかありませんでした。東京大学の関村直人教授は「1号機では、『冷やす機能』が維持できなくなったあと、さらに水が減り核燃料が露出したことで、地震の翌日という早い段階で水素爆発が起きたのではないか」と指摘しています。一方、東京電力は「調査はこれからで詳しいことは分からない」と話しています。
関村直人教授の説明は特に意味のあるものではないが、東京電力側は未調査であるとしている点は気になる。
類似のニュースだが微妙に異なるニュースが今日10時32分付けで日経Quick「福島原発1号機、3月12日朝に燃料棒一部露出 東電が公表」(参照)で報じられた。
東京電力(9501)は8日午前、東日本大震災が発生した直後の3月12日朝の段階で福島第1原子力発電所の1号機の燃料棒が露出する事態になっていたことを明らかにした。震災発生後の3月11日19時30分以降、3月13日7時30分までの原子炉内の水位や圧力容器、格納容器の圧力のデータを1~3号機について初めて公表したことで分かった。東電は国のホームページに出ていたデータであることを説明。「隠していたつもりはない」と話している。
NHK報道では資料をNHKが入手したとあったが、日経報道では今日になっての東電側の公表としている。「東電は国のホームページに出ていたデータである」とし、「隠していたつもりはない」としているのだが、そうであれば「初めて公表した」という文脈とのつながりは理解しづらい。なお、原子力技術協議会では11日22時以降の主要パラメータは公開されている(参照)。
公表データによると、1号機の原子炉内の水位がマイナスに転じたのは3月12日8時49分。マイナス300ミリメートルだった。マイナスに転じることは燃料棒が一部露出したことを意味するという。その後、水位の低下は進み、3月13日7時30分にはマイナス1700ミリだった。
データをとれなかった時間もある。3号機の水位は3月12日21時時点でプラスを維持したが、その後は計器不良でデータがなく、3月13日の午前5時にマイナス2000ミリメートルに低下した。
この部分の日経報道はNHK報道とは異なっている。NHKの報道からは地震当日に空焚き想定される事態が読み取れるが日経記事は伝えていない。従来からの各種報道からすればこの点に触れない日経報道のほうが整合的であろう。ただし、12日午後2時に炉心溶融の可能性に保安院が触れた点について日経報道では水位マイナスが12日午前8時49分であったと注視している点で、保安院の判断の遅れは読み取れる。
今日の午後になり各種報道機関がこの問題を取り上げた。
毎日新聞「福島第1原発:1号機初日から水位低下 燃料棒露出寸前に」(参照)では、情報の入手経路は明確にはされていないが、内容はNHKと同じ。だが東電側については興味深い指摘がある。
当日の水位データを発生から4週間近くたって公表したことについて東電は「これまではデータが整っていなかった。国には随時報告しており、隠す意図はなかった」と説明している。
事実であれば、東電側の問題というより、国側の政治的な判断でこの情報の公開は遮断されていた可能性がある。
毎日新聞報道と類似の報道が時事「炉水位データ、一部公表せず=地震当日、1号機で急減-福島第1原発」(参照)である。
東電はこれまで1~3号機の炉内水位や圧力などを示すデータを3月13日午後8時以降について公表してきた。東電は8日、「データに欠けた部分があったため公表しなかった。隠すつもりはなく、国へは報告している」と釈明した。
これに対して、東京新聞「震災当日に炉水位急減 福島第一のデータ公表」(参照)ではいっそう興味深い話を伝えている。
公表が遅れたことについて東電は「報道機関に言われたから出した。隠していたように言われるのは心外」と説明している。
背景ははっきりしないが、経緯から推測すると、NHKの独自報道が問題になり、報道機関が疑問視したので、東電側も出したが、事前に国には公表していたので隠していたわけではないということなのだろう。
朝日新聞報道「本震7時間後に燃料露出寸前の状態 福島第一原発1号機」(参照)も東電側の弁明を伝えている。
東電はこれまで13日以降のデータ一覧のみ公表していた。「地震直後のデータは欠落が多かったので入れなかった。個別に聞かれれば答えた。国も公表していた」と説明している。
東電としては、聞かれなかったから答えなかったので、今回は聞かれたので答えるというのである。ジャーナリストにより仕事するよう叱咤していると受け止めてもよいかもしれない。
いずれにせよ東電側としては11日の事態を、問われなければ公開する必要もない事態と見ていたことは確かであろう。それはなぜだろうか。共同「福島第1、地震当日夜に水位低下 1号機」(参照)は12日時点に焦点を置いているが、ヒントもあるかもしれない。
東京電力は8日、東日本大震災が起きた3月11日の夜に、福島第1原発1号機の原子炉の水位が下がり、燃料が露出するまで残り45センチの状態になっていたことを明らかにした。
通常より100センチほど低い水位という。東電は「水位は燃料よりは上にあり、安定していた。減った原因は分からない」としている。
水位は11日午後9時半に燃料上端から45センチの高さになったが、圧力容器内の圧力を格納容器内に逃がすことで、12日午前0時半には130センチまで回復した。
ところが、12日午前7時ごろから、圧力容器内の蒸気を凝縮させて水に戻す「非常用復水器」の弁が開かなくなってシステムが機能しなくなり、再び水位は急低下。同日午前8時半ごろ、燃料が露出したとみられる。
疑念を持って見るなら、12日に水位回復したので11日時点の空焚きへの危機はなかったことにしようというモチーフがあったのかもしれない。
実際、12日時点の報道では、空焚きではなく一定の水位が保持されていることを条件に、危機的な懸念の声についてデマや不安をかき立てる不穏な声として非難されていたものだった。
先の朝日新聞記事でもこれに関連した指摘がある。
1号機の水位は11日午後9時半、燃料上端から45センチまで下がった。炉内の圧力を減らしたら上昇に転じた。下がった理由は不明だが、その後しばらく水位を制御できたことから、東電は地震での損傷による可能性は低いとみている。
空焚き想定後に水位制御が出来たので東電側としては大きな問題としていなかったのかもしれない。
いずれにせよ、空焚きの懸念は国側には伝達され、当然原子力安全委員会にも伝達されていたのだろう。その様子が見えないことは6日の枝野長官もよく認識していた(参照)。原子力安全委員会の動きが見えないことは当然だとも枝野長官は述べていた。
「今回の事故については、事態がある程度収束すれば、その時点で第三者的に、客観的に検証いただいて、問題点があれば改善をすべくしていきたいと思っているところだ。ただ、原子力安全委員会が外から見えにくいことについては、この間、特に事件事故の発生当初は、ご承知の通り、まさに日々というより時間単位、分単位で状況が変化する中での対応だった。原子力安全委員会の専門家の皆さんに、ある意味で、情報の共有と分析をまさに同時並行で原子力安全保安院などともしていただき、そこでご意見をいただくオペレーションが数日、あるいは1週間程度続いていた。逆にその間、原子力安全委員会としての動きで見えなかったらある意味、そこは当然だろう。事態がある程度落ち着いて、時間単位、半日単位の段階になったら、原子力安全委員会としての独立した見解はその都度、出してもらうようになってきていると思う。その上で、今回の対応は、100点満点だったのかどうかについては事後的に第三者の皆さんに、政府も含めて検証いただく必要がある」
100点満点かどうかについての検証ならそれほど難しくないが、何点とするかについては、今後非常に難しい問題にはなるかもしれない。
追記(同日)
NHK報道の「原子炉の中で核燃料が露出するまでの水の高さが残り45センチとなり、通常の10分の1程度に減っていた」は、ほぼ空焚きと見てよいのではないかと思ったが、燃料棒の露出ではないので「空焚き」は言い過ぎではないかとの指摘を受けた。確かにそれもそうで、センセーショナルに語る意図はないので、本文も「空焚きが想定される」と表現をあらため、タイトルもそれに合わせた。なお、その後、1号機の燃料の70%は破損した。
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コメント
菅総理が福島原発に視察に行ったタイミングも関係するかもしれません。メルトダウンのおそれがある場所に視察に行くのは危機管理上の大きな問題です。後から、視察の時点では問題は発覚していなかったという事にしておきたいと考えてもおかしくありません。
投稿: NW | 2011.04.08 16:05
ご指摘の点,私も興味深く感じています.
おそらく,一連の事態を地震ではなく,「想定外の」津波のせいにしたかったからではないかと.実は,津波が来なくても,地震による停電だけで相当ヤバい状況になっていたのだが,そうすると責任を逃れられないと感じたのでしょう.
投稿: 通りすがりですが | 2011.04.08 18:16
週刊ポスト(4/15)によると保安院の中村審議官が「一号機の炉心の中の燃料が溶けているとみてよい」と震災翌日の記者会見で述べたところ、菅総理と枝野官房長官が「国民に不安を与えた」との理由で記者会見の担当からはずすように指示したとのことですから、公表を遅らせらたのは政治家の考えによるようです。
公表の送れそれ自体よりも、この時点ですぐに注水作業を始めていれば結果が違った可能性があります。モニターデータが失われていて確たる予測は出来なかったどさくさの段階で結果的に判断が遅れたことは誰それの責任とまでは言いきれないと思いますが、後から思えば残念な対応の遅れがあったように思われます。
投稿: kappnets | 2011.04.08 21:54
真相を隠し5年後に多少増えるであろうガン疾患に対する予防医療と先進医療、真相を公開し首都圏の混乱と機能麻痺からくる飢餓と貧困を天秤に掛け、どちらが日本の子供達に幸福かを考えて、前者をとっただけです。50歳過ぎの書生さんにはわからないでしょうね。「ただちに健康に影響を及ぼすわけではない」が大人の答弁です。
この件に関しては即座に健康を害さない限り真相は最初からどうでも良かったんです。陛下のメッセージで危機的状況とそれに対する国民の対処は推測がついたはずです。危機感を感じたひとは黙って沖縄へ逃げればいいだけです。
投稿: YT | 2011.04.08 22:14
連合艦隊はとっくに崩壊していることも知らず、
洞窟の中で手榴弾で自決を迫られるまで、
東京の人々は自らが“現実”と呼ぶ仮想現実に固執し続けるのでしょう。
投稿: 高晋 | 2011.04.09 10:45
参照されていたNHKのニュースを読みました。地震当日のデータが新に判明したとのことですが、今までに報道されていたこと、各所で解説されていたこと、との間に特に矛盾があるようには思えませんでした。
いろいろと推測を述べてらっしゃいますが、
> 1号機の原子炉では、地震当日にすでに空焚
>きが想定される状態になっていたということ
>でNHKのニュースではこの事態を水素爆発の文
>脈で見ているが、むしろ燃料棒の破損が想定
>される事態であり、それが球形状の炉の底に
>貯まれば再臨界が懸念される状態だった。
というようなことをさらっとお書きになるのも、議論が雑なのではないかと感じさせる理由の一つです。
燃料棒の被覆が溶けて放射性物質が溶け出すところから始まって、どのような状態をどのくらいの時間を経て、燃料棒が崩壊に至り、というようなことを肌感覚として判っているのでなければ、軽々しく書く内容ではないと思いました。
雑なところが一つ二つであれば、指摘して修正してもらえばとも思いますが、数が多いのと極東ブログどのの記述のスタイルなのか確度の怪しい推論の上に推論を重ねるので指摘するのも面倒になってきます。
再臨界については、確か東北大の先生が「再臨界は起きにくく、起こったとしても長続きはしない」という推測を出されていたと思います。燃料棒がフルメルトした場合に炉底および燃料プールの形状から概算したようです。この推測が出された日時とURLは忘れてしまったので、申し訳ないですが記憶に頼って書いてます。またその後アップデートされてる可能性もあります。
現状は、放射性物質の漏洩が大問題となっています。再臨界の有無は、新に放射性物質が生成されるかどうかの問題であって、地震の前に既に生成されていた放射性物質の漏洩とは一応は別の問題です。
たしか極東ブログさんでは、地震直後のエントリでも「制御棒が効かず原子炉が停止してない」という推測も出されてたと思います。なんというか、かんべんしてください。
投稿: | 2011.04.09 13:23
> 燃料棒の露出ではないので「空焚き」は言い過ぎではないかとの指摘を受けた。
どこの親切な人にご指摘を受けられたのかは知りませんが、こういった場合「空焚き」の定義を調べたのかとか、いろいろ理由をつけて、あーだこうだ言ってくる輩がいますが、「なるほど確かに」などと思ったら、それは相手の思う壺ですのでご注意です。
自分が空焚きだと思ったら、適切な言葉は「空焚き」なのです。
空焚きだと言われると都合が悪い人は、テクノロジーの粋を集めた、最先端原発の水漏れ調査の為に、入浴剤を買いに近所のコンビニにでも行っていれば良いのです。
投稿: Jamira | 2011.04.09 14:59
入浴剤を買いに行くべき輩が早速出現しましたね。
> どのくらいの時間を経て、燃料棒が崩壊に至り、という
> ようなことを肌感覚として判っているのでなければ、
> 軽々しく書く内容ではないと思いました。
燃料棒の肌感覚とは、なかなか文学的な表現で、さすがに、そんな妙な棒に頬を寄せた事のある人は、世の中そうそういないのではないかと思いますが、おたくさまは、そのような妙な棒に、頬をおよせになった事はおありですの?
こういったある種の言葉狩り(いたずらに不安をあおる事が目的ではありませんので言論統制とは言いません)の一端が、ありがたい事に、誰にでも見られる形で開示されています。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/msj/others/News/message_110318.pdf
気象学会と言う、本来放射性物質の拡散を予測し、広く情報を開示するべき立場の学会が、いたづらに不安をあおる事になるから会員は口をつぐむように、とのお達しが3/18の時点で出ているようです。
なぜ、海外では一般的に報じられている、放射線を帯びた、微量で、人体には直ちに影響の無い、目に見えないほど小粒の物質(いたづらに不安をあおる事が目的ではありませんので、死の灰とは言いません)の拡散予測が、日本では出てこなかったか。理由はこういう事だったのかと、納得がいきました。
この通達の文章は、何とももったいぶった調子で、しごくもっともな事を言っており、危うく納得させられてしまいそうです。
研究者あるいは技術者達の「根拠が確かでなければ言うべきではない」と言う、まじめに研究している人であればあるほどに持っているその特性を、逆に利用して見せたと言う点で、見事な封殺プレイと言うほかありません。
各自の判断にゆだねられながら、その実、実際には何も言えなくなっていると言う、シビレ薬にやられたかのような、何とも絶妙な仕掛けです。
このPDFの中の「文部科学省の信頼できる予測・・・」と言うのが、SPEEDIの事だと思いますが、ご存知の通りSPEEDIはWEB上での更新をやめてしまっていると言う、これまた見事な連携ぶりで、やれやれ菅さんも大変なわけですね。
投稿: Jamira | 2011.04.09 20:32
ある予想をたてた時、自説の正当性を証明するために、予想の通りなるように願う傾向にあるという、内田樹氏の仮説の通りならないように願います。
投稿: hto | 2011.04.10 02:53
「空焚き」の定義とは何ですか?
圧力容器内で、「原子燃料が崩壊熱を出しながら、冷却剤が失われている状態」なのか、「核分裂が起こりながら、冷却剤が失われている」状態なのか。
それとも、「空焚き」は、既にその状態について定義が共有されているのでしょうか。
それから、「炉心溶融」と「燃料溶融」との区別もついていないような基が、もとい、気がしますが。
「炉心」溶融であれば、さまざまな炉内構造物も含め手損傷されているということでしょうし、「燃料溶融」は被覆菅・ペレット・集合体の損傷・溶融(とはいえ、燃料集合体も複雑な構造を持っていますが)を指すのでは。
あなたが、用語の定義をどのようになさっているか、前提を提示してから、エントリーを立てては。
投稿: 永作 | 2011.04.10 03:10
何を今さら。
危機管理ってのは、最初に「ヤバい、このままじゃ死ぬぞ」と 思 っ て 、然る後に「ん? どうやら安全のようだぞ?」となって、「なんだ、大丈夫で 良 か っ た ね 」って気持ちに持って行くよう処するもんなのよ。オオカミ少年みたいな言い草になってしまうけど、オオカミが実際に来てからなら、それでいいの。オオカミ来ない時にオオカミ少年やるから信用無くすだけで。
オオカミ来てない時のオオカミ少年に懲りてオオカミ来てる時に「まだ安全」とか「危機かどうか注視して精査」とか言ってたら食われちゃうだろ。そういう態度になることを「羹に懲りて膾を吹く」って言うのよ。
それと、私よく分からんけどコメント欄でも指摘あるみたいだけど、「危機かどうか注視して精査」な態度を示してる割りに言ってることに齟齬がありまくりなのは、どういうことですか。
そういう質では、オオカミ少年は残飯爺の方だね、としか言いようがござんせんよ?
投稿: 野ぐ | 2011.04.10 11:24
> 燃料棒の肌感覚
なんで「燃料棒の」が「肌感覚」についたのかは判りませんが、「肌感覚」の方は、単に「普段からよく知ってる」、「概要であれば計算機などの道具を使わずとも頭の中で描ける」、程度の意味ですよ。
> 研究者あるいは技術者達の「根拠が確かで
>なければ言うべきではない」と言う、まじめ
>に研究している人であればあるほどに持って
>いるその特性を、逆に利用して見せたと言う
>点で、見事な封殺プレイと言うほかありませ
>ん。
「根拠が確かでなければ言うべきではない」と言ってる人は、このエントリのコメントにはいないようですね。「雑な議論はしないでほしい」、「言葉の定義をしっかりしてほしい」、と言ってる人はいるみたいですが。
正直に言って、これらのことがしっかりしてないと、費やした労力の割りに実りの少ない議論になり易い。これってある意味で逆方向の封殺プレイじゃないですか?
それと「技術的な妥当性」と「情報開示の妥当性」はまったく別の問題ですよ。
投稿: | 2011.04.10 23:50
> 1号機の原子炉では、地震当日にすでに空焚き
>が想定される状態になっていたということだ。
>NHKのニュースではこの事態を水素爆発の文脈で
>見ているが、むしろ燃料棒の破損が想定される事
>態であり、それが球形状の炉の底に貯まれば再臨
>界が懸念される状態だった。この点はこのタイプ
>の炉の設計に関わった大前研一氏も指摘していた
>(参照)。
今見返したところ、大前研一氏への言及が追加されているようですね。参照先を拝見いたします。
投稿: | 2011.04.10 23:58
3月12日か13日だったかのベントさんのツイートにかなりの批判があったけど、あれは批判がでてもしょうがないだろうと私は思いました。字数が短いというツイッターの特性があるにしても、あの時点では具体的なことは何も分からなかった訳で、私も「ほのめかし」という印象でした。
このエントリにしろ、何となく何を言いたいのかの方向性が分かるだけで、論旨というものがない。科学的(或いは技術的)な事柄を語るには不向きな文体です。現時点で原発事故について理路整然とした文章を書ける人はいないだろうけど、それにしても、ベントさんの文章はこういうテーマのときはイライラさせるものがあります。
投稿: ピンちゃん | 2011.04.11 06:12
> 再臨界については、確か東北大の先生が「再
>臨界は起きにくく、起こったとしても長続きは
>しない」という推測を出されていたと思います。
この推測について探し直したところURLが判りましたので、一応以下に書いておきます。
「最悪のシナリオ」という脅しにだまされないために。
http://runday.exblog.jp/16073824/
既にご存知の方も多いと思いますが、まだの方は日付に注意して読んでいただければと思います。
あと、地震直後のエントリの方を先ほど見直したところ、追記として明示してある部分以外にも、けっこう変更があるようでした。diff を取った訳ではないので、「そうではないか」としか言えませんが。
投稿: | 2011.04.11 09:03
色々な推論はして良いのでは?今後別の原発でも起こりうる事でしょうに。事故の初動は非常に大切な訳ですし。
投稿: Tammy | 2011.04.11 15:25