久石譲のファンということもあって、ジブリ映画の音楽は総じて好きだが、なんとなくカバーで聞いてみたいと思うことがある。いろんな人が歌っているからというのもある。
意外なカバーといえば、安田成美のじゃなくて、島本須美の「風の谷のナウシカ」(
参照)だろうか。けっこう嫌いではない。好きと言っていいかもしれない。失念していたが、島本さん、私より年上なんだ。そりゃそうか。ナウシカも映画は1984年で、もうそんなになるのか。ナウシカについてはまあ嫌いではないが、どうにもちと微妙な感じがしてならない。というか、そのころのジブリ音楽やアニメの音楽を特に聞きたいというものでもない。平野文のCDを無くしてしまったのはちょっとさみしい気はしているが。
最近のお気に入りは、竹仲絵里の「もののけ姫」(
参照)である。何がいいのかと言われるとよくわからない。シンプルな曲作りで声が生かされていて、その声が好きということなんだろう。朗読少女ではないけど、なんか語りかけるような声質が染みてくる。というか、朗読的な歌という感じがする。歌詞中の「切っ先によく似たそなたの横顔」の「そなた」のところで微笑んでいる感じがする。その解釈でいいのか。そこはもっと怖い響きじゃないのか。とか、戸惑っているうちにこの歌唱にはまっている。
これはもうカバーというもんじゃないように思うが、クミコの「人生のメリーゴーランド」(
参照)は、覚和歌子の歌詞と歌唱とメロディが嵌りすぎて泣けてくる。「夕焼け見渡せる楽屋口のドアは軋ませないで閉めきるのにコツがあるの」とかじんとくるじゃないか。映画でこれ歌ってたんじゃなかったっけと勘違いしそうになる。そういえば彼女、昨年の紅白に出て、聞いたのだけど、すまん、「INORI~祈り~」とか僕は好きではない。
ついででこれはカバーじゃないけど、おときさんの、とか言うとまるで全共闘世代になってしまうが、加藤登紀子の「時には昔の話を」(
参照)。残念ながら圧倒的。実際に聞いているのは、iTuneで売っているほうの別バージョン(
参照)。本人の持ち歌だからカバーではないのだけど、なんか別の人の歌唱にも聞こえる。少し音外してんじゃないのというずれと、60歳過ぎた女性の声の、なんというのか、やっぱ圧倒的な人間力とでもいうのか。これも考えようによっては、語りの歌か。泣けてくるしかないでしょ、こりゃ。
コメント