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2010.05.10

ツイッターのこと

 ツイッター(Twitter)が話題になっているというか、世間的な話題についてはいろいろ言われているので、僕なんかが言うことはさしてないと思う。「Twitter社会論(津田大介)」(参照)のように簡素に読めて良書もある。とはいえ、自分なりにツイッターを使ってみて思うこともあるので、少し。
 ツイッターはもともとは、メッセンジャーの拡大くらいのノリだったんだろう。もうけっこうな昔になってしまうけど、ニフティサーブというパソコン通信で、ログインしてうろうろしていると、「今、メメメでチャット中。来ない?」みたいなメッセージがプロンプトに送られてくることがあった。ああいうメッセージングの仕組みだ。確かWindowsのプロンプトでもできたと思うけど、すっかり忘れた。Google Talkというのもあったな。まあ、メッセージ交換の通信サービスということだ。
 それで、この「そっちどう?」というふうに状況が問われて答えるのが、現状(ステータス)ということで、HTTPプロトコルとかインターネットのプロトコルと同じく、ツイッターでも返ってくるメッセージがステータスということなんだけど、いつのまにか、ステータスという言葉は個別のアドレスにstatusとして残るだけで、今ではツイッター(Twitter)の洒落からツイート(tweet)とか言われている。ちなみに、Twitterは鳥がさえずるということで、tweetはそのさえずり。昭和の言葉でいうと、ピーチクパーチク。
 ツイッターの初期の仕様はよくわからないのだけど、ツイッター会員同士なら誰でもメッセージ交換できるはず。でも、一対一のメッセージ交換というより、Aさんのメッセージはいつも面白いから、Bさんはそのメッセージを全部受信したいという場合、Aさんをフォロー(追っかけ)するということになっている。双方でフォローしあうと、他の人には見えないこっそりメッセージとしてDM(ダイレクトメッセージ)ができる。
 DMの仕組みは、ニフティサーブのチャットとかにもあった。話の流れを読まない人が騒ぎ出すと、その話題の流れをなんとなく司会する数人がDMで「まじーな、今日はお開きな」みたく裏で工作する。裏のメッセージだから、そりゃ、恋愛ツールなんかにも使えたようだ。というか、ツイッターのDMもそんな使い方になっているのかもしれない。知らんな、恋愛っていうのも忘れちまったしな。
 まあ、そこまではツイッターとか言っても、20年以上も前の仕組みと大して変わらないなぁと僕は思っていた。またかよ、というか。でも、ツイッターはどっかで何かが変わった。量の増大がある臨界に達すると質的な変化になるということかもしれない。もともとは、一対一とか一対八くらいまでの小さいメッセージ交換の仕組みが、いつのまにか一対一万とかになるケースもあって、そうなると、広報ってやつだな。
 今でもあるんだと思うけど、アメリカの地方野球(参照)の中継みたいのをツイッターでやっているのを見たことがある。三年くらい前かな。FENで相撲中継を聞くみたいにぼけっと見ていた。へぇ、こんな使い方できるんかいなと思った。その後だったか、米国で選挙に活用されるのも知った。どういうわけか知らないけど、ヒラリー陣営のメッセージが送られてきたこともあった。米国の選挙権ないんですけど、僕はね。
 なるほど、こりゃメッセージ交換のシステムじゃなくて、一種のマスコミみたいなものになったのかと思った。だったら、実際にマスコミの有名人とかが使ったらフォローする人(フォロワーと言う)も万単位になるなと思ったら、そうなっていった。
 有名人ブログっていうのが数年前にあったけど(今でもあるのか)、意外と有名人のブログって内容がなくてつまらないものだ。だけど、ツイッターなら、「今、宮崎県に来ています」というくらいの書き込みで済む。っていうか、「宮崎県なう」とかいう「なう」が出てきた。Nowということ。ギンザナウのノリかな。古いな、俺。

cover
Twitter社会論
津田大介
 かくしてツイッターは広報的なシステム、マスメディアもどきになってきて、しかし、だから、すごいなと言える部分もあって、地震速報なんか最強。「お、揺れた」「地震」「揺れた、仙台」とかすぐに反応する。この数日騒がれている口蹄疫とかでも農水省の中の人の発言とかが正確で興味深いと思った。もちろん、その逆に、どうしようもないデマの流布にもなる。ネットというのはそういうもんだからしかたないよな。
 こうした中、ブロックというのが出てくる。最初からあった仕組みかもしれない。AさんはBさんをフォローしたいのだけど、好かれているっぽいAさんにしてみるとBさんにフォローされるのはやだなあ、というのがある。離婚した相手がその後の相手の噂を聞いているような感じか、まさかね。でもま、フォロー拒絶ということでブロックというのが注目される。でも、どうも本質がそうということではなさげだ。
 僕は思うんだけど、ブロックというのは、たくさんのフォロワーを持つ有名人に、少ないフォローしかいない人が夜郎自大に、「へっ、俺様だってうんぬん」と、難癖メッセージを送り付けたいのに対して、「それはやめてけれゲバゲバ」ということなんじゃないか。つまり、ブロックというのは、広報的な、マスメディア的なシステムになったから出てきたことなんじゃないか。
 このあたりを考慮してか、ツイッターはどんどん変化してきて、Aさんのメッセージを読みたいだけというなら、フォローしなくても追っかけできますよというリストという仕組みがある。著名人とかおもしろ発言をする人のメッセージを読みたいだけで、特にメッセージを送りたいわけでもないなら、リストで十分。でも、あまりリストが活用されてなさげ。
 むしろ、リストのほうが便利なのに。例えば、僕がフォローしている人は1200人くらいいるのかな。その人のメッセージを全部読むのは無理で、たまたまツイッターをしているときの話の流れに突っ込み入れたりするくらい。だいたい、フォローする人が100人を超えると、チャットみたいに相手の発言を読み合うという、少しは空気考えろよ、はなくなって、みなさんご勝手なことを乱雑に言うだけ。それがだらだら流れてくるのが、タイムラインだ。
 幽体離脱というのだったか、身体から魂が抜け出してという体験を研究したロバート・モンローという人(もうすっかり抜け出してしまったけど)が、地球からは人類の各人の思念が放出されていると言ってたようだったけど、ああ、それってツイッターのタイムラインそのものじゃんとか思った。

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コメント

2009年は日本にとって二つの悪夢が襲った
ミンス党鳩山政権とツッタッター
日本はほんとに馬鹿になった
ツッタッターは、シンボル労働者のパチンコだ
時間の消耗と無自覚の奴隷化
あれをやると長文が書けなくなる

投稿: PK | 2010.05.10 22:20

ツイッターは、つぶやきでしょ。
つい、本音をしゃべるんだよ。

原口総務大臣が、何らかの形で今回の口蹄疫を情報統制を発動したと思われる発言をしたよね。

しかも、電波法で使えない、海外持ち帰りのアイパッドを見せびらかしたそうだが、こうなると政治家としてはおしまい。

きっこも迂闊な御仁だろう。

本人だか、ゴーストライターか知らないが、異様な攻撃性と、差別意識の固まり見たな表現を、つい四月に口が滑った。

やっぱー、赤いパスポーぐらいは所持しているかもしれないけど、部分的なDNAがムクゲの花の咲く土地から来ていて、物を書く時に活性化するんだろうなって感心しました。

それで、別にリストする必要も無くて、ツイッターからネタを紹介してくれるサイトをこよなく愛用しております。

投稿: 小隊長は汚沢の長男 | 2010.05.11 14:55

「御礼なう」とか「有楽町線なう」とか、あれは、日本語ではないですね。

今回もPKさんのご意見に賛成です。ツイッターほど日本語を破壊したメディアは少ないと思います。

知識労働者ならぬ「シンボル労働者」と言う術語もすごく適切だと思います。

投稿: enneagram | 2010.05.12 09:39

読みたいだけなら、グーグル・リーダー(GR)にURLを登録するのが簡単。ブロックされた人のものも読める。TLは絞り込んだ人だけ。気になる特定の人はGRでときどきまとめ読み。

投稿: mi | 2010.05.14 09:46

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 4月の下旬から出回る新わかめのお里は三陸沖らしいのですが、先月の津波の影響で、牡蠣の養殖場がひどい被害を受けたと聞きます。若芽には影響しなかったのでしょうか、気になりながらも、こうしていつもの旬にあ... [続きを読む]

受信: 2010.05.11 09:17

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