パン焼き器の話
3台目のパン焼き器を買った。三代目というべきかもしれない。ツインバードの「ホームベーカリー ホワイト PY-D432W」(参照)というやつ。現時点でのアマゾン価格だと、 7,329円。こう言ってはなんだけど、こんな安いもんで大丈夫なんだろうかというのと、ホーム・ベーカリー・マシンなんてもうある程度枯れた技術なんだから、こんな価格でもいいはずなんじゃないか、と考えあぐねた。あー、しかし、こんな問題、考えて結論出ません。ええい、自ら人柱、と。買ってみた。使ってみた。問題なし。まるでない。よく焼ける。いいんじゃないの、これ。
TWINBIRD 「2斤まで焼ける」 ホームベーカリーホワイト PY-D432W |
それと不満ではないのだけど、そろそろ内釜が傷んできた。交換してもいい時期になったかな。年内はもう保たないかな。釜を替えると、7000円くらいかかるよなと、ググってみたら、え? 7000円ちょっとで新品買えるじゃん。しかも、500g大丈夫じゃんということで迷った。こんな価格の機械で大丈夫なのか?
ツインバードってどこのメーカー?と疑問に思ってすぐに思い出した。フライヤーがこのメーカーで特に問題なく使っている。大丈夫なんじゃないか。と、大丈夫でした。パン焼き器にはそれなりに各種メーカー品や高機能品もあるけど、普通にパンやドゥを作る分にはこの程度で問題なし。
初代のパン焼き器はリーガルだった。通販生活で買ったのではなかったか。沖縄で暮らし始めてから、僻地にパン屋がねー、売ってるパンはマズーとか思った。それまでも自分で食うパンはけっこう自分で手作りで焼いていたので、効率よく作るにはパン焼き器もありかと思ったのが購入のきっかけだった。
それまでは手作りしていた。粉にドライイーストと水入れて捏ねて発酵させて焼くだけ。鍋でね。二次発酵を手頃なサイズの鍋でやって、そのまま、弱火の遠火で40分くらい焼くと、きちんと焼けます。オーブンいらね。ガスコンロの上に五徳と餅網載っけて少し火から離す。これで素朴なパン・ド・カンパーニュが焼き上がり。一度、その筋の人に食わせたことがあるけど、これはこれでうまいんじゃないとか褒めてくれた。
たった2つ!の生地で作れるパン 発酵は冷蔵庫におまかせ |
リーガルは6年くらい使っただろうか。内釜の買い換えとかもしたが、さすがにへたれてきて、二代目はMKのにした。どう見てもこれってリーガルと同じだろと思った。OEMじゃないのかとすら思った。添付のマニュアルもほぼ同じ。まったく同じではなくて、こっちはジャムとか作る機能があったりはするけど。なので、買い換えるとしてもまたMKにするかなと思っていたのだが、以前使っていた型のがもうない。新型は2万円くらいになっていた。そんなものかなとは思っていたのだが、私は単純なパン焼き器でいいのだよねと思っていた。
パン焼き器についてはまあそんなところ。それで、パン焼き器で一番大切なことはというと、粉です。パン焼き器を使うということは、粉をけっこう使います。けっこう使うといっても、実際にできあがるパンの量から考えれば、びっくりということはないけど、あー、つまり、スーパーマーケットで売っている1gのカメリヤ粉じゃ話になりません。お米を5kg単位で買うのと同じように、粉も5kgくらいは買っとけということになる。
それで粉選びということになる。選んでみると、え?というくらい粉の味が違うことに気がつくはず。味と価格で妥当なのは、572310.comの「パン用小麦粉 はるゆたかブレンド」(参照)かと思う。はるゆたかだけでもいいのだけど、お高いし。ついでに言うと、パンにバターは入れなくてもいいし、代わりにキャノーラ油入れてもそんなに変わりない。レシピは自分流に少しずつアレンジしていくといい。そうそう夏場の水は冷水で。
パンを自分で作るとお金の節約になるか? 半額までにはならないけど、なるといえばなる。それより、パンっていうこうものかと理解できるようになる。へえ、パンってこういう食い物なのかというか。それと、本当に上手に作ったパンというのが何かがわかるようになる。私は自分で食うパンは自分で作るけど、近所にあるパン屋さんのパンも買う。地味な味わいだけど、パンを作るようになると超絶技巧のパン屋さんがわかる。
私の手作りパン
ライ麦パンです
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コメント
「こね」・「発酵」・「焼き」の各工程をそれぞれ単独で使える「独立モード」っていうのがうらやましいです。
バナナやりんごで作った酵母で生地を発酵させるのですが、我が家の地域は寒いからか酵母が弱いからか一日以上かかります。
ホームベーカリーで「こね」をやって取り出して、じっくり時間をかけて発酵させて、また器械にもどして「焼き」をやるというのが可能なんですね。いいなあ。
投稿: ちいすけ | 2010.04.30 14:47
ウクライナやカナダの小麦のパンは、春小麦のパンだから柔らかくてふっくらしたパンが焼けます。
フランスの小麦は冬小麦。だから、バケットは、硬くてぼそぼそ。
イタリアの小麦は、パスタむきのデュラム・セモリナ。暖かい地方の小麦はさらにパン向きではない。
さらに暖かいスペインやポルトガルだと、リゾットやパエリアみたいな米料理のほうがパンよりバラエティが豊富。
ライ麦のパンに、豚肉の脂身を乗っけて食べるロシアの「中流階級」はちょっとかわいそう。
まあ、日本では、昔から、東北地方でも水稲栽培ができてよかったのでは?小麦と水稲では、単位面積当たりの収穫量が30%近く違うから。
日本で、本当にパン向きの小麦の品種が開発されるには、まだまだ時間が必要なのではないか、と考えています。日本の小麦は、たぶん、うどん向き。なんか、前のエントリーに続いて、うどんにこだわるなあ。
投稿: enneagram | 2010.04.30 16:28
こんにちは。
いつも、興味深く記事を拝見させていただいておりました。先日、初めて自分で焼いてみましたけど、膨らみが
全然足りませんでした。
今回の記事、粉の選び方や発酵のこと、とても参考になりました。ありがとうございます。
それにしても、おいしそうに仕上がったパン、お見事ですね。目標になるパンにさせていただきます^^
投稿: めんか | 2010.04.30 16:58
オーブン(できればガスの)で焼いた方が美味しくないですか?
うちのパン焼き器は2回ほど焼いた後、コネ専用になってます。
投稿: torokeru | 2010.05.01 17:44
torokeruさんへ。ええ、オーブンのほうが美味しいです。水蒸気焼きのオーブンを持っているので、これで表面をかりっと焼き上げるとかなりよいですね。捏ね専用だと、別の機械もありですが、そこまではなかなか。
投稿: finalvent | 2010.05.01 19:37