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2009.12.16

習近平副主席訪日の天皇特例会見のこと

 この話題は微妙であることと裏がよく読めないこともあって、ブログでの言及は控えていたが、その後世間の話題は膨らみ、時代の記憶に残る事件にもなったので、少し記しておこう。
 前提となる「1か月ルール」だが、1995年頃、現鳩山首相が村山政権の連立与党代表時に、天皇陛下と外国要人との会見は1か月前までに文書で正式申請する慣例として成立した。経緯から考えても当然だが、現鳩山首相はこのルールの策定側におり、その意義も熟知していた。そのうえで踏みにじったわけである。いつもの鳩山ブーメランよりたちが悪い。
 今回、習近平副主席訪日の会見申請が出されたのは11月26日で、外務省は「1か月ルール」に従い、中国側に会見はできない旨回答した。しかし中国側は納得せず、別ルートでの天皇特例会見を求めた。そのルートの一つとして、民主党小沢一郎幹事長が鳩山首相に特別会見実現を働きかけた。鳩山首相は「1か月ルール」を知りながらこれを曲げ、平野博文官房長官に実現検討を指示し、12月7日、宮内庁羽毛田信吾長官に特別の要請をした。
 羽毛田長官は天皇陛下のご体調を含め「1か月ルール」の観点から会見を断ったが、12月10日、再度同ルートから鳩山首相の指示ということで話が蒸し返され、異例ではあるが曲げて羽毛田長官は天皇陛下に会見をお願いし、特例会見の実現となった。
 羽毛田長官がことの経緯を秘していれば、国民が鳩山首相による「1か月ルール」無視のごり押しを知ることはなかっただろう。しかし羽毛田長官は、二度とこのような異例の対処がないよう事態を公言し、社会的な波紋を投げかけた。
 さらに民主党の不手際の傷を広げたのが14日の小沢民主党幹事長の記者会見である。小沢氏は「1か月ルール」無視は憲法上問題はないと無茶な議論を繰り出し、異論を述べるなら羽毛田長官は辞任せよと恫喝した。ここに至り、多くの国民から小沢氏と民主党への反感が高まった。加えて、永田メール事件でガセネタの怖さに懲りたのではないかと思われていた前原誠司国交相がこりゃまたお調子者を買って出て、天皇会見要請したのは自民党の元首相だと吹いてみた。かくして話がブログ論壇のようなグダグダになってしまった。
 その後の報道による、特例会見の1週前7日に中曽根康弘元首相が首相官邸を訪れていることから、中曽根氏が習近平副主席訪日の天皇特例会見を要請した自民党の元首相はではないかと見られている。しかし、話の流れからすると、中曽根氏による要請があったとしても、その結果は「1か月ルール」で引き下がったと見てよさそうなのは、10日に鳩山・平野ルートのごり押しがあるからだ。前原氏はこの手の馬鹿騒ぎが懲りないのだろうかと問うてみて、そうえばJAL問題もお調子者発言でぐだぐだにしてしまったなと思い返す。
 今回の天皇特例会見の是非は、天皇の政治的な意味合いを理解している人なら、なにも杓子定規に「1か月ルール」と言い出さずとも理解できるだろう。小沢氏は「天皇陛下の国事行為は内閣の助言と承認で行われる」から天皇の政治利用にはあたらないとしたが、天皇の外国要人会見は国事行為そのものではなく、それに準じた「公的行為」である。また、公的行為であっても内閣が責任持てばよいのだという屁理屈もあるが、そんな話を進めていけば、天皇と政権の関係は危うくなる。むしろ「1か月ルール」はその常識から出た妥当な線引きであった。また、小沢氏は「天皇陛下ご自身に聞いてみたら、会いましょうと必ずおっしゃると思う」とも語ったが、2.26事件の亡霊にでも取り憑かれたのであろう。桑原桑原。
 以上が報道から見える部分であり、現下の民主党に昭和史から学ぶ知恵も常識も期待するのは酷というものかなという感想で終わりそうだが、背景はこれで十分わかったわけではない。ネタに飢えているブロガーやブログ読みならずとも疑問は沸く。
 なぜ羽毛田長官は黙っていなかったのだろうか。彼の公言が小沢氏の理性を吹っ飛ばせることは想定できたはずだし、結果的に中国に泥とまではいえないが習近平副主席にクリームパイくらいは投げつけたことになった。中国としても形は得たものの不愉快だろう。羽毛田長官が想定していなかったと考えるのはナイーブすぎる。
 中国側を考えると、そもそもなぜそこまでして、習近平副主席の天皇特例会見を求めたのだろうか。これにはいちおうマスメディア的な解答は与えられている。1998年に胡錦濤現国家主席が副主席として来日した際も天皇陛下と会見していることから、習近平副主席の国家主席就任の段取りとして見られていたということだ。しかし、そうだとすると、ゴリ押ししてまでもその段取りを習氏に踏ませる中国側のお家の事情というものがあったことになる。
 もう一つの疑問は、山口一臣の「ダメだめ編集長日記」「天皇の「政治利用」は霞が関のトリックだ」(参照)の話だ。山口氏の話では、習副主席の来日を打診されたのは前政権下の2009年の初めであり、最終的に中国側から習副主席の来日を伝えてきたのは10月としている。その時期なら十分「1か月ルール」に間に合うはずである。そこで山口氏は、外務省の怠慢で失敗したのを「政治利用問題」にすり替えて責任回避したと推理している。つまり、羽毛田長官の公言理由もそこに見ている。
 私自身は、山口氏の言われる報道を習近平副主席訪日スケジュールとして確認していないのだが、スケジュールはそれに近いかもしれないと思う。だが、読みは山口氏とは全く異なる。という以前に、山口氏は習近平副主席の中国でのご事情を読みに加えていないので、正確な推測ができていないと私は思う。
 今回の習近平副主席を巡る問題で最大の前提となるのは、9月15日から18日に開催された中国共産党の中央委員会総会(第17期4中総会)である。
 この共産党総会での最大の注目点は、2012年に国家主席を引退する現胡錦涛国家主席の後継者問題であり、2007年に小沢一郎氏と懇意の李克強より一段階上位に上がった習近平国家副主席(参照)が中央軍事委員会の副主席に選ばれるかどうかだった。ここで習氏が選出されれば、10年前の胡錦涛氏と同じ経路を取ることが確実視される。逆にここで選出されなければどうか。加藤青延解説委員は、「もし今回万一、習近平さんが、ポスト胡錦涛の地位固めをしない場合、3年後の党大会で、複数の候補をたてて後継者を選ぶということへの含みも残されるわけです」(参照)と指摘していたが、3年後の党大会に中国の権力後継者問題が延期されることになる。これはまた単なる後継者問題というより、権力の委譲がどのようになるのかを中国国内および世界に問う改革そのものでもあった。
 結果はどうだったか。習近平国家副主席は選出されなかった。
 その意味で、習近平国家副主席は現現胡錦涛国家主席の国内での順当な後継の階梯を上っていないどころか、より厳しい選択の視線に晒されていることは明らかで、当然、今回の訪日天皇特例会見もその文脈から読み解かなくてはならない。
 なぜ習近平国家副主席は中央委員会総会で選出されなかったのか。
 そもそも2007年に習近平氏が李克強より一段階上位に回ったのは、中国共産主義青年団(共青団)の背景を共有することで李克強氏を推す胡錦濤国家主席のグループと、習氏を推す江沢民前国家主席を含む上海グループとの確執で胡錦濤側が雪辱した結果であった。この対立は、共青団と太子党(二世政治家)の対立でもある。いずれにせよ、習近平氏を国家主席に立てるための最大の条件は、共青団に対して弾圧するか宥和するかにかかっている。
 単純に考えれば今回の習近平国家副主席の非選出の理由はなんらかの逆境であったと見ることができる。そしてその逆境を許した理由はなにか。ウイグル暴動だった。
 7月イタリアのラクイラで開催された主要国首脳会議に胡錦濤国家主席が出席し中国を不在にした。内政を習近平国家副主席に任せていたこの時期にウイグル暴動(参照)が発生した。担当の権力者に責任が問われるのは万国共通だが、こうした場合、中国の政治論理では権力取得の階梯で重要な汚点になる。中国人の人生はいかに減点を避けるかにかかっている。
 習近平氏の躓きがウイグル暴動の始末にあったことは明白だ。この時期、国際的な面子を潰してまで胡錦濤国家主席がイタリアから中国に慌てて帰国していることからすると、習近平氏の下手打ちは相当に深刻で、さらに何らかの国内事情があったとも推測される。いずれにせよ、この汚点を濯がずしてのうのうと中央委員会総会で選出はありえないだろう。
 さてパズルを解く基本は時系列だ。
 9月下旬の時点で、中国国内的には習近平国家副主席が胡錦濤国家主席の後継者とは目されなくなっていた。では、10月に習近平国家副主席が日本訪問をした場合、天皇と会見したとして、後継者の文脈が生きてくるだろうか。時間的に相当に無理があるだろう。日本の外務省側でも、地位の定まらない状態に相当に警戒するだろう。
 むしろ習近平国家副主席の訪日打診の遅滞は、習氏の微妙な地位に対する日中間の躊躇があったと想定してよいだろうし、この間、日本では不毛な政権交代もあり、この政権の安定について中国側も確信が持てないでいた。
 しかもそこに李克強と懇意な関係を築いてきた小沢氏の、事実上朝貢が中国にやってくる。
 元来、中国において朝貢とは化外の国が皇帝の徳を慕ってやってくるという演出をもって中国国内への権威のディスプレイを行う行儀である。しかもこの小沢朝貢団は共青団・胡錦濤の背景で李克強氏の華麗な演出となり、習近平側の面子を潰すことになる。それでいいじゃないかという状況と、それではまずいという状況があり、今回は後者だった。
 現状の中国の最高権力者の後継問題が複雑なのは、おそらく後継者と目される習近平氏と李克強氏が単純な対立関係にあることではないことにある。むしろこの二人が、中国国家内の大きな対立を統合するように、現在の胡錦濤・温家宝路線のようなペアを組むことが求められているし、二人も理解している。習氏と李氏も賢い人だから、時の状況に従って上下を割り振るだろう。
 さて、私の読みはこうだ。
 胡錦濤・李克強側が、太子党や上海閥に恩を売るかたちで、習近平国家副主席の訪日と、事実上の後継者問題への暫定的な道筋を付けたのだろう。小沢氏も恩を売る側に回った。それでペイされるものは何か。中国国内的には、胡錦濤の院政もあるだろうが、共産党政権樹立60周年でまたぞろ頭をもたげてきた江沢民氏の本格的なご引退であろう。小沢氏の分け前は何になるのかよくわからない。あまり考えたくない感じだが、今回の日本国内のどたばたからうっすら見えてくるものがないわけでもなさそうだ。

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コメント

 記事の質も大したことなく、コメント(コメンター)の品質も悪化する一方、やる気の無い前振りが多く、文句垂れたら婆さん(←笑)が出てきて因縁付ける。

 辞めたら? 自作自演ブログは緑公園で十分でしょ。

投稿: 野ぐそ | 2009.12.16 23:54

終風先生がこの話題を取り上げてくれなかったら、自分からはこのことに触れないつもりでいました。中国側の事情には詮索するつもりはありません。今回は、中国が内政干渉してきたわけではないから。

でも、小沢幹事長は大変無礼、無礼千万ですね。

わたしも、田母神将軍に向かって、「政府見解に不満があるなら、そのときに自衛官の職を辞して、それから政府見解の変更を求めるべきである」と匿名市民として申し上げた者だけれど、今回の場合は、合理的判断であるがゆえに慣例となっている宮内庁の内規を不合理に打破した側が内閣であるのに、内閣の行為に不満なら、内閣に従わないで官庁を辞職せよ、と与党幹部の立場で宮内庁長官を非難するのは、不当な、役人に対する政治家の恫喝以外の何者でもないと思います。役人は、人間ではないのか、服従するだけの奴隷か、道具か、役畜か、それも、天皇陛下のおそばにお仕えする役人でさえ政治家に対してはそうなのか、そう反論したくなりました。

それに、天皇陛下の多くのお仕事の中で、どれが重要で、どれが重要でないか、小沢幹事長が判断できる資格があるのですか。資格があるとしたら、根拠は何ですか。天皇陛下の多くのお仕事のどれが重要で、どれが重要性が乏しいかを判断する、もっとも重大な資格を有されているのは、天皇陛下ご自身なのではないでしょうか。内閣は、指導し、助言するというだけの立場でしょう。

余計なことを付け加えれば、私には、憲法にどう書いてあろうが、内閣というのは、国民に信任された天皇陛下の家臣団であるという認識しかありません。私に言わせれば、天皇陛下は、御海量と申し上げるほかないほどご寛容なので、今回の会見も快く引き受けてくださったというだけです。

これも、機会だから、西尾幹二、小堀桂一郎、渡部昇一の三老師たちの勘違いにも言及したいけれど、整然と日々の営みに腐心されている皇室にたいして、何かの咎めがあるとするとき、諫言の資格のあるのは、基本的に、内閣の成員、衆参両院の要職にある国会議員、裁判官くらいな者のはずです。彼らは公権力者だから。どれほど高齢で学識があるか知らないけれど、出版機構を使って公的に皇太子殿下や皇太子妃殿下の恣意的な悪口を広めて回るなどもってのほかのことと存じ上げます。もしいいたいことがあれば、自分が大臣か裁判官になるか、公権力を有する人と連名で天皇陛下に意見するものなのです。そして、陛下から、僭越の叱責を受けるようなことがあったら、意見した者たちは、即座に、夫人と一緒に自害するの。そのくらいの覚悟がなかったら、皇室の悪口なんて公言するべきものではないの。

どの先進国も苦しい状況の中で、君主国では、国民は君主を健全に敬慕しているのはよくわかるはずです。その中でも、この上なくすばらしい君主を戴けている光栄あるわが国が、国家の責任ある人々たちに君主をないがしろにされているのは、情けないことこの上ないことだと思われます。

投稿: 洛書 | 2009.12.17 11:36

書き忘れたことがあった。

民主党の小沢一郎幹事長は、単なる野蛮人です。道理を知らない、情けない野蛮人です。

小沢幹事長が東北人で、蝦夷の血が流れているからこういう非難をするのではありません。私の父親も山形県の最上地方出身だから、私も蝦夷の血統、いわゆる「あずまえびす」です。むさくるしいやつです。でも、私の父は、能楽の愛好者でした。私も、古今集や歴代天皇の御製を慕う、真正の日本人らしくありたいと願う日本人です。

投稿: 洛書 | 2009.12.17 11:46

中国の後継者問題は別にして、日本への賓客と天皇がいつでも親しく会見するのは1ケ月ルールがあるなしにかかわらず、極めて大切なことと考えます。こうしたことを日常的に行うことが今の天皇に求められている重要な任務だと私は思います。できない天皇なら地位を譲るべきでしょう。小沢幹事長の主張はもっともで、人間的に大いに評価できます。 このような主張を正しく評価する人が増えないと日本の将来は明るくならないでしょう。

投稿: 信濃太郎 | 2009.12.17 16:26

Nikkeiネットの少し前の記事(確か12日だと思ったのですが検索しても見つかりませんでした)で、外務省から1ヶ月ルールがあるので天皇と面会したいのなら早く申請せよと再三伝えたが、それでも申請がなかったと書かれてました。またその記事では中国は1ヶ月を切ってから申請しても、まさか拒絶されることはあるまいと高をくくっていた節がある、とも書かれてました。結構重要な指摘だと思いますが、今のところ日経以外では目にしていません。

投稿: Kappa | 2009.12.17 17:51

外務官僚の証言によると、天皇との面会について、日本側は中国側に再三にわたって交渉を促してきたそうです。

(引用開始)
(日本側は)秋頃から、国家指導者の一人という言い方ではあったが(来日の)調整を聞いて、日本側に連絡するようにということを再三、あらゆるレベルの接触、チャネルを通じて中国側に求めてきた。中国側は内部の事情があったのか、決済が取れなかったのか、中々、返事がなかった。
(引用終了)
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/1371841/

この証言が事実であれば、外務省の不手際という山口氏の推測は成り立たないことになります。

ルール変更の努力をせずに踏みにじっただけでなく、官僚や元首相に責任転嫁した点が、最大の問題だと考えます。

その場の都合で恣意的にルールを変更するのは、「法の支配」よりも「人の支配」を優先させていることになります。

それが民主党流の政治主導の実態だとするならば、民主制の根幹を揺るがす暴挙というべきでしょう。

投稿: デボラ好き | 2009.12.17 20:48

皇室の家族間の事情まで漏らす、ずいぶん口の軽い人だなあとは思っていたのですが、今回も黙っていられなかったのでしょう。事務方トップとしての意見としては妥当なのかもしれませんがね。

投稿: 痴本主義者 | 2009.12.17 23:50

事態から日にちを置いて、「天皇の政治的な意味合いを理解している人」がネット論壇にはいないのか、そんなの黙殺というトレンドなのかな、という感想があります。
池田信夫氏のつぶやきとか読むと、この人はfinalventさんの桑原の意味って全く理解できないんだろうなぁ、って思います。
「慣例と法律のどっちが優先するか」なんて、日本のように一貫して権力の定めた法が市民法ではない借り物であった社会ではそんな軽薄にいいきれるものでもなかろうに・・・。とか思います。

投稿: KU | 2009.12.20 09:46

なるほど、普段ちゃんとチャイナウォッチしておらず、(習近平?次って李克強じゃなかったんか?)と思っていたので、何故中国はそんなに押して来たかも含めて、興味深い解説でした。

良くわからないのは、なぜ今月でなければならなかったのかという点です。まあ当然、習近平も忙しいのだから他日程を調整するのは難しいということもあるのでしょうが。
中共側から「できればこの日程が良いんだけど」と要請があったのに対して、小沢がサービス精神発揮して何とかしたんだけど、宮内庁長官が暴露したせいで騒ぎになってしまった。ということだと思うのですが、それにしても小沢の会見はマズかったと思います。羽毛田長官に対して(やってくれやがったな)という思いがあったにしろ、あの場での態度が国民の気分を決定的に害してしまった。あの大衆煽動のプロがその程度の国民感情を読み違えるものかな、というのが不可解なところです。

一ヶ月ルール破りは、陛下の負担という点では騒ぎ立てるほど重要な問題の本質ではなくて、中共の次期主席にとって日本の天皇との会見が一つのスキームとして定着するとすれば、日本にとっても今後それなりに利用価値が見込める話であったと思うのですが、結果として小沢-周双方にとって最悪な形になったな、というのが率直な感想ですね。まともに恩も売れず、ナショナリズムだけが燃え広がった感じです。
これだけ対米で下手を打っておいて、対中でも失敗されたのでは正直かなわんのですが。日中双方にとって自国のナショナリズムほど厄介な問題はないですからねぇ。しかし曲がりなりにも何かしら目論んで動いていた唯一の頭である小沢が指導力を失うようなことがあれば、受け皿に乏しい現状において、いよいよ日本は脳死状態になってしまいますね。気持ち悪いことこの上ない民主フィーバーが落ち着いてくれるのは嬉しいのですが、で、後はどうすんのさってところがサッパリ見えて来ない。
鳩管をさっさと消費してその次に期待するしかないのかなと思っていましたが、なかなか閣僚の中から頭角を表して来る人間がいないし、これだけレームダック化しても政界再編の動きも見えて来ない。前原・石破あたりを中心にどうにか立て直してくれないだろうかと言う淡い期待も急速に褪せて行きつつある向寒であります。

投稿: 筑前介 | 2009.12.20 13:12

宮内庁長官が辞任すれば、
一番ショックを受けるのは陛下ですね。
陛下に対する気遣いがまったくありません。
政治家としてそんなことも理解できない人間が、
庶民の心を掴めるはずがなく、
哀れとしか言いようがありません。

投稿: オルフォー | 2009.12.20 22:46

天皇制は廃止すべきだと思います。なぜなら天皇は皇居、皇族は元赤坂に住むことが定められており、職業選択の自由、居住および転居の自由、選挙権などの人権がなく、天皇制は非人道的な制度です。

今回の中国の習近平国家副主席との会見のように、天皇が政治的に利用されることがあっても、自由に政治参加や政治的発言をすることは許されていません。はっきりいってかわいそうです。この会見は天皇の政治利用だと批判が沸き起こっていますが、これが天皇制を廃止すべきだという議論につながればいいなと私は思います。

投稿: グリム伊藤公雄 | 2009.12.25 09:46

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