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2009.05.23

スリランカ内戦終結、雑感

 スリランカ内戦が終結した。この話題は大手紙の社説で読まなかったように思う。私の読み落としでないとするなら、重大なニュースとは判断されなかったのだろう。私はというと、この数日この問題について考える度に重たい気分になった。ブログに書くべきか悩んでいた。
 スリランカ内戦には四半世紀の歴史がある。根は民族紛争とイギリス植民地政策だ。スリランカ人口の七割を占めるシンハラ人は、シンハラ語を使い、仏教徒が多い。二割はヒンドゥー教徒のタミル人だが、これにはその三分の二がスリランカに定住していたタミル人であるのに対して、植民地政策でインド領から強制移民させられたインド系のタミル人がいる。植民地時代にはタミル人が優遇されていた側面もあり、シンハラ人によるイギリスへの反抗もあった。
 1948年、スリランカはイギリス連邦(コモンウェルス)として、「セイロン」国名で独立した。前年の議会選挙ではシンハラ人が多数派となり、シンハラ人民族国家形成の道を採る。民族間のの宥和は進まず、タミル人は1948年「セイロン市民権法」で公民権を、翌年の「国会選挙法」では選挙権を失ない、1956年にはシンハラ語が公用語とされ、仏教国教化の流れと共にタミル人差別は国家構造化されていった。タミル人は、スリランカ全体からすると少数派だが高地など地域によっては多数を占めるために内戦の萌芽を抱えた状態が続いたが、80年代までは穏健派のタミル人政党も存在していた。
 1972年、スリランカは共和制に移行し国名もスリランカ共和国となったが、同年に抵抗運動の拠点も形成された。タミル人抵抗運動「新しいタミールの虎(TNT:Tamil New Tiger)を18歳のヴェルピライ・プラブハカラン(Velupillai Prabhakaran)が設立。1976年にはTNTを元に、その後の内戦の核となるタミル・イーラム解放のトラ(LTTE: Liberation Tiger of Tamil Eelam)が結成された。
 1970年代後半には多数派シンハラ人によるタミル人暴動が発生し、これに対抗する形で、1980年代に入ると、LTTEはインド内での武装訓練を元に、タミル人の分離独立を目指す武装闘争を開始するようになった。スリランカ内戦が四半世紀に及ぶとされてるのはこの時期、特に初のゲリラ活動を開始した1983年を想定している。
 LTTEが優勢に見えた時期もあったが、内戦は混迷し、2000年以降はノルウェーの調停で停戦となり、日本政府も元国連事務次長明石康をスリランカ復興支援担当として任に当たらせている。内戦長期化の理由について明石は、海外在留タミル人がLTTEを援助したことを挙げている。また、国際社会による停戦仲介が失敗したことについては、2004年インド洋大津波の際の国際復興支援金の配分で協力する枠組みが機能しなかったことを挙げている(参照)。こうした側面をどのように歴史的に評価するかは難しい。
 国際社会による停戦努力は水泡に帰し、武力による鎮圧によって内戦は終結した。LTTEのカリスマ的指導者プラバカランも殺害され、生存伝説を封じるために遺体とされる映像も放映されたらしい(参照)。歴史のifになるが、これでよかったのだろうかという思いが残る。私はこれでよいわけがないのだと思うが、代案も見当たらなかったし、局所的な武力もまったく否定もできないでいた。
 日本国内では諸事情もありあまり議論されていないのかもしれないが、今回のスリランカ内戦終結では、和平調停失敗以外の点でも日本が考慮すべきことがある。特に、日本・中国・アジアの近未来的な抗争を俯瞰した「アジア三国志」(参照)の著者でもあるビル・エモット(Bill Emmott)によるタイムズ紙への寄稿「China's accidental empire is a growing danger(計画性のない中国帝国は危険性を増している)」(参照)は考慮せざるをえない。


Events in Sri Lanka, as that nation finally brings an end to a quarter-century-long civil war, are the latest example of China's growing overseas reach. The victory of the Sri Lankan Government was assisted by the supply of arms from China, especially fighter jets, as The Times revealed on May 2, while the Chinese are also building a spanking new port on the southern coast of the country, which the Chinese Navy will be able to use for refuelling and repairs.

四半世紀にわたるスリランカの内戦終結は、中国の進展しつつある海外拡大の最新例である。スリランカ政府による勝利は中国からの武器供与によって支援されていた。特に、タイムス紙が5月2日に報道したジェット機が支援になった。支援に合わせて中国は、スリランカ南部海岸に最新の港を建設していたが、それは中国海軍が燃料供給と修繕に利用できるようにするためのものだ。


 インド洋へのプレザンスを維持するためのバーターとしてスリランカ政府を軍事支援したのが、今回の内戦終結への決定打になったとエモットは見ている。こうした傾向は、中国の対インド政策として他にもあった。

China's long-time policy of supporting Pakistan, as a means of keeping India preoccupied by the confrontation with its old enemy, was maintained, but in a more discreet way. Arms sales and other aid were also provided to Sri Lanka, Bangladesh and Nepal, but China was careful not to make the support too blatant and substantial, for fear of annoying India.

中国によるパキスタンへの長期政策は、インドを仇敵に釘付けにしておく手段として維持されてきたもので、従来はそれほど目立たないものだった。スリランカ、バングラデシュ、ネパールへの武器供与や支援も実施されていたが、中国はインドの困惑を恐れて、露骨ならないようにかつ実質的にならないように配慮していたものだった。


 しかしそれが変わってしまう一つのエポックとしてスリランカ内戦終結もあった。

Hence the flag of Chinese military power is following its trade. And when countries such as Sri Lanka ask to buy weapons, while others deny them because of bossy worries about human rights abuses, what could be more natural, commercial and friendly than for China to accede to their requests?

中国の軍事力の旗は貿易について回っている。そしてスリランカのような国が武器を購入したいと嘆願し、他国が偉そうに人権侵害への強い憂慮からその要求を拒むような状況では、中国がそれを受け入れることほど当然で通商にもよく、友好的なことがあるだろうか。

Everything China is doing in the Indian Ocean can be explained away by its growing economy and by the natural evolution of a new superpower's military expansion.

インド洋での中国の出来事はすべて、中国の経済発展や、新興超大国の軍事拡大の自然な展開を理由に弁明しうる。


 この指摘は、今回の内戦終結以外にもほぼ原則的に当てはまることになるだろう。やっかない問題でもある。
 話を戻して、今後のスリランカだが、内戦が終結し、LTTEが壊滅しても、タミル人問題が解決したわけでもない。また、こうした権力の空隙には特有の問題も発生しやすい。ある意味では、非常に困難な時代に移ったと言える。

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「時事」カテゴリの記事

コメント

>私のような些末なブロガーがどんなエントリを書こうが社会的にはそれほど意味はないが、少なくとも自分のためには書くべきだろう。

 こういう寝言を書くくらいなら書かない方がマシですよ。私みたいに「大バカタレのクソコメント」とまで認定してから書いてもガタガタ言われるのに、後の本文が真面目で成る程であるなら、中途半端に高そうな感じで見下してるようにしか見えんです。

 そういうのは、謙遜じゃなくて慇懃無礼って言うですよ。いい年こいたおっさんのやることじゃない。4点。

投稿: 野ぐそ | 2009.05.23 15:57

野ぐそさん、コメントありがとう。そうですね。該当文言は消しましたし、今後も書かないようにします。

投稿: finalvent | 2009.05.23 16:26

植民地政策は、その地に不平等を齎し、人には貧富の差や優劣といった独特の価値観を生み出す政策ですね。

スリランカの内戦の終結は、このエントリーで始めて知りました。そうだったのですね。武力による鎮圧によって終結を見たということは、民族闘争にむしろ拍車をかけるような終わり方をしたのではないかということだと思いますし、終結ではなく、新たな問題を齎すということだとも思います。

暗に分かっていても、こんなこと予告するようで書くのを躊躇するのも理解できます。中国のチベット問題など問題が山積みですし。でも、弁ちゃんならこの問題を自分の問題として抱えてしまっている事でしょうし、正面から向き合うという意味で、日本も知らぬ振りはできないことでもあると思います。

繊細な問題ですね。

投稿: godmother | 2009.05.23 16:42

非常にわかりやすいまとめでした。
些細なことですが途中の訳で気になったところが。

"And when countries such as Sri Lanka ask to buy weapons, while others deny them because of bossy worries about human rights abuses, what could be more natural, commercial and friendly than for China to accede to their requests?"

ここはthem=their request(従属節中の名詞を先に代名詞で受けている)と考え、

「スリランカのような国が武器を求め、他国が人権侵害への強い憂慮からその要求を拒むような状況では、中国にとってはそれを受け入れることほど当然で通商上も理由があり、都合のよいことは無いだろう。」

とでもするとわかりやすいかと。

投稿: Ken Kawamura | 2009.05.23 20:18

 禁破りの連投なので裁判上等でご了解願います。

 弁当翁さんの文章は、砕けて書く時とキチッと書くときの境目が曖昧すぎますよ。ネット各所で何か言われたか仕事先で鬱にでもなったかでヒネた表現が混ざることがあるようですけど、そういう気持ちで文章書いたら、後が生真面目で良識的であればあるほど侮蔑にしかならんです。

 野ぐその場合はクソバカタレで世界の誰からも嫌われて行く末孤独死でもすればいいって前提があるから無茶書くだけで、弁当翁さんはその立場に無いし、比較的真っ当で良心的な記事を書く以上、それが収入になるかならんかは兎も角、読者さんに対して啓蒙的な意味合いを持つでしょう。そういう立場の人が、やもすれば侮蔑的な感情を催させる文言書いたら駄目です。弁当翁さんへの軽視で済むならいいけど、ネタになった関係諸氏が困るようなら意味無いです。そういうのは、批評批判で困る困らないとは次元が違ってくる。

 李下に冠を正さず。瓜田に履を脱がず。

 偉い人がそういうことやっちゃ駄目です。そういう馬鹿な真似はそこらへんの討死上等がやればいい。誰が言ったか分からない名無しさんでは矛先の向けようが無いから、じゃあ割り箸片手に野ぐそでも突いてればいいだろう、と。そんなもんですよ。

 時流に呑まれて自分の生き方を曲げちゃ遺憾です。そういう記事なら、他がどんなに良くても4点以上出す気無いですよ。それじゃあ人生勿体無さすぎ。親から貰った優れた知能が夜泣きしますわ。

投稿: 野ぐそ | 2009.05.23 20:38

Ken Kawamuraさん、ご指摘ありがとうございます。ご指摘を受けたかたちで、訳文を改めました。

投稿: finalvent | 2009.05.23 23:18

finalventさん

このブログとはてなの日記をいつも興味深く拝見しています。

私はスリランカに何一つ接点がない、一般人ですが、このニュースには何故か引きつけられて、食い入るように見ていました。

日本のメディアはスリランカ内戦には関心が薄く、BBCなどの海外メディアサイトが頼りでした。

タミル人がLTTEの壊滅をあまりよろこんでおらず、むしろ挫折感を抱いている様子が、とても印象的でした。LTTEは嫌われていても、タミル人からある一面での支持を受けていたのだと思います。反政府組織が増長する場合、必ず民衆からの追い風があるのだと、改めて考えさせられました。

投稿: おのぼり | 2009.05.24 00:13

CNNでなら毎日放送してましたよ

投稿: | 2009.05.24 00:40

日本にいるとこういう視点は伝わってきませんからねぇ。

仰るとおり、こんな事スリランカに限った事じゃないわけで、少しずつだけど確実に広まってますよね。それに対して日本は何をしてきたか?と言われれば、特に何もしていない。いや、何かはしていたかもしれないけど、そこに国際社会の秩序とか欧米の論理を広めていこうという視点は全くなかったというのが実情でしょう。

気付いたら世界は縄張り争いの時代に逆戻りしていて、ある時日本はその現実にハッとする。そいで、縄張り争いを問うような事はせず、むしろ進んで参加していくような気がしますねぇ。

投稿: コーン | 2009.05.24 02:27

中国軍総合スレpart13
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1236951473/751-
南アジアの軍事情勢~インド軍などを語るスレ(6)
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1242537607/46-

投稿: | 2009.05.24 05:31

can be explained awayを「説明できる」と訳すのはどんなもんでしょう。「せいにできる」とか「言い抜けられる」とか、ネガティブなニュアンスが強いと思うんですけど。

投稿: 佐藤秀 | 2009.05.24 09:39

佐藤秀さん、ご指摘ありがとうございます。awayの語感を含めるよう訳文を変更しました。

投稿: finalvent | 2009.05.24 10:59

なにか、北アイルランドの話をされているような気もしますが、ここまでにならなくても、似たような問題は、バルト三国でも、ウクライナでも、グルジアでも、マレーシアでもありますから、世界中こんな問題だらけなんだろうと思います。

自治権の再設計の問題なんだろうけれど、経済格差が大きくなれば必ずそのたびに紛糾することになるのだろうし・・・。

むずかしいことだけれど、国連安保理の機構を抜本的に変えないと、何も前進できないような気がします。現在の拒否権を持つ5つの常任理事国のありかたは、誰がどう考えても時代錯誤です。

投稿: enneagram | 2009.05.24 13:43

スリランカというキワードから飛んできました。大学で地域研究としてスリランカ内戦を勉強しています。過去3度スリランカでフィールドワークを行なっています。

一度もスリランカに行かれていないのに、LTTEとタミル人との関係など正確な認識をされていると思いました。
 LTTEという組織はなくなっても、スリランカから差別が消えたわけではありません。世界中に広がる政タミル人コミュニティーは存在したままです。第二のLTTEが今の政府の政策で発生しても不思議ではありません。
日本政府として、スリランカを支援する方法を真剣に今までのやり方でよかったのか考え直す時期だと感じます。勝手なコメントで失礼しました。

投稿: seiji | 2009.05.24 20:56

ミャンマーを気にしている。
中国がミャンマーに固執すると、欧米との対立が激化して、影響は周辺に及び、ASEANの結束が崩される。
アウンサウンスーチーは、欧米の駒で、あれには日本は協力すべきではない。
一番良いのは、政治的に無害な日本がミャンマーをコントロールすることだ。それによって、ASEANが守られる。
かなり強力に強引に対ミャンマー政策をしてほしい

投稿: PK | 2009.05.25 07:17

私は、スリランカに20年近く住んでいます。
以前は、確かにシンハラ人とタミール人の間に見えない壁がありましたが、ここ数年は、都市部では全く壁はないですね。シンハラとタミールの確執がどこにあるのか、理解できないくらい、血統的にミックスしています。タミール人とシンハラ人は、もう既に混同していて、外見からは、どちらか分かりません。日本人と韓国人の場合とよく似ています。
同じように、30年くらい前の日本では、朝鮮人は日本社会では疎外されていたと思うのですが、今は、草なぎ君のように、韓国語のできるスターがもてはやされるというくらい、人種間での問題は無くなってしまいました。世界最強のテロ国家であった日本が、僅か60年前に鬼畜米英をうたって戦争し、原子爆弾を二発も日本に打ち込んだ非人道的武器を使用したアメリカとは、政府も若者も、皆アメリカ大好きになっているのは、どう考えればいいのでしょうか?
ということで、LTTEが組織された約30年前のタミール人、シンハラ人の事情は、今日では、当時では全く想像できなかった状況なのです。
なので、LTTEの存在する意義であるタミールの独立は、タミール人自体が考えなくなってしまいましたので、ナンセンスになってしまいました。
タミール人の友人は皆さん、何でもいいから戦争を止めてくれないかな~と、いつも言っていました。
とわ言え、スリランカ以外に居住するタミール人は、浦島太郎状態なので、現地のタミール人が、すでに分離独立より平和を切望していることを理解できないようで、しきりに独立を訴えているのも、人間の無責任さを露わにしていますね。安全な所から、戦争を長引かせることになる行動をすることは、慎むべきです。
戦争は、政治家のイデオロギーと遊びを満足させるものであり、一般人民は常に命を犠牲にさらされるだけです。
終戦して、勝利者側も敗戦した側も政治家や上層部の人たちは、戦争の犠牲者に対して何ら悲惨だと思わない、実感無いでしょう。
現に、政治家は、高級スーツを着て、ベンツにのり、プール付きの立派な住まいに居住して、家族にも護衛が付くのに、戦争跡地では、10円のご飯も毎日食べられないというのですから。
前述の、「安全な所から戦地を見る」のと同じ理論ですかね。
政治家や、テロリストは、人民の為に戦うのだという嘘を謙虚に認め、戦わない事が人民のためだという政策転換、思考転換をすべきです。
ただ、戦わないで済むようにするための戦争を起こすでしょうから、やはり難しいことですね。
白山羊さんからお手紙着いた、黒山羊さんたら読まずに食べた、ですかね。

投稿: | 2009.05.27 14:15

野ぐそさんって、「モヒカン(死語)」だったんですねw

投稿: やっぱり | 2009.05.27 17:38

「やっぱり」さまは、「野ぐそ」さんの正体を割り出すのに成功されたのですね。広島の大都市圏居住者ではない「野ぐそ」さんのメンツを確認するのにはさぞかし苦労されたことと思います。

「野ぐそ」さんは、モヒカンかあ。三十台半ばでもお若いなあ。

私も頭のてっぺんがハゲてきたので、白髪ハゲになったら、おしゃれに、谷沢永一先生みたいにいつも五厘刈にできるとうっとうしくないんだろうけれど。

でも、いつも頭をおしゃれにするのは経費がかかって大変ですよね。私の散髪は、このところ、QB Houseにお世話になっています。

投稿: enneagram | 2009.05.29 17:13

三つ上のコメントにはいろいろと同意しかねますね。
韓国人と日本人の間に、現在でも強い摩擦は発生していますよ。

以前に何年か、韓国の方と意見交換していましたが、やはり「歴史認識・文化的な常識」に違いがあります。
それはむしろ当然のことですが、だからこそ変な夢は見ないで「あちらはあちら、こちらはこちら」と割り切ることが必要だと感じましたね。
いわゆる韓流やらKpopやらで、あちらの国をもてはやしている人たちは単に「相手のことをよく知らない」だけでしょう。

あと、六十年前の日本が「世界最強のテロ国家」であったというのは、失礼ながら意味不明なのですが・・・
帝国主義・拡張主義・少数国民に対する弾圧ということであれば、日本など客観的に見て大人しい部類でしたよ。

投稿: じゃじゃ馬 | 2009.06.20 15:28

民族間のの宥和は進まず、タミル人は1948年「セイロン市民権法」で公民権を、翌年の「国会選挙法」では選挙権を失ない、1956年にはシンハラ語が公用語とされ、仏教国教化の流れと共にタミル人差別は国家構造化されていった。

現在スリランカ人であるタミール人はシンハラ人と同じ権利を持っていて 政府関係の仕事にも就ける状態で 実際 タミール人の大臣もいますが、

 日本人は 在日韓国人や朝鮮人に選挙権を与えていませんし外国人の大臣は存在していないと思いますが この部分で主にイギリス人が連れてきたタミール人に対して選挙権が無くなった事を、シンハラ人によるタミル人差別 と言ってしまえる日本人は自分達が どれだけの差別を外国人にしているかを 自分で認めた という事ですか?

 外国人に選挙権を与える ということが どれだけ大きな問題になるかを考慮するから 日本も外国人に選挙権を与えていないのだから、それを棚に上げて 安易にシンハラ人がタミール人を差別した などと 言わない方が良いと思います。日本だってそれだけの権利を与えていないのだから 言う資格はないです。

 

投稿: 外国人 | 2009.07.01 01:12

中国の富国強兵は拙速で、列強からの標的になる可能性が高い。欧米露イスラエルの諜報の誰かが、イスラム印中の憎悪を、かきたて、三つ巴の絶望的な総力消耗戦に、引きずり込もうと画策している。スリランカはバイプレイヤーとして、利用された。印中は、事の重大さに気がついていない。バイプレイヤーは、いくらいてもいい。中国の周辺国にも、これからいろいろなオファーがあるだろう。

投稿: 世界観察者 | 2009.11.10 20:59

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