« どうして英語では、"I like a cat."って言えないのだろうか? | トップページ | 多分、小沢、投了 »

2009.03.23

2009年度、世界の独裁者トップ10

 パンパカパーン♪ 今週のハイライト! 米国メディアが選ぶ、2009年度世界の独裁者、トップ10。では、第10位から。

第10位 ムアマル・カダフィ大佐(66)
 何時まで経っても日本では「カダフィ大佐」と呼ばれるムアンマル・ムハンマド・アル=カッザーフィーさん。ナセル元エジプト大統領の説く「アラブ民族主義」に共鳴し、「大佐」自称もナセルの顰みに倣ってのこと。
 1969年に国王を追放し、軍事政権を樹立。米国レーガン時代は、中東の狂犬と呼ばれ、西側諸国は悪の権化のレッテルを貼りつけ攻撃に次ぐ攻撃、どっちがテロリストやねんと話題となったものだが、時代は代わり、子ブッシュ政権の成果で国交正常化。2003年には核兵器を含む大量破壊兵器開発計画も放棄し、すっかり良い人……世界の他の独裁者さんもコローネルのようになれよと模範を示すも、昨年は惜しくも10位内から脱落。今回辛うじてのランクイン。

第9位 グルバングリ・ベルドイムハメドフ大統領(51)
 誰? トルクメニスタンの大統領。トルクメニスタンってどこ? 中央アジア。で、ベルドイムハメドフ大統領ってどんな人。独裁者……ああ、話がわからん。
 トルクメニスタン、アシガバート州出身。1957年生まれ。あ、俺と同い年だ、チャオ。
 1979年にトルクメン共和国の医科大学を卒業して歯科医師となる。開業はぜず病院に勤務、旧ソ連だし。
 2006年、独裁者と言われた前大統領サパルムラト・ニヤゾフ氏急死の後、副首相から大統領代行を経て大統領兼独裁者となる。
 医者の資格はあるがドクサ医者ではない。いまだ医療には関心があるようだ。

第8位 イサヤス・アフェウェルキ大統領(63)
 誰? エリトリアの大統領。エリトリアといえばあれ、虫歯にならない甘味料……違う。アフリカの国だ。
 1946年、現エリトリア州都アスマラで、エチオピア統治下の政府職員の息子として生まれるも、20歳で独立運動に参加。急進左翼ゲリラとして、エリトリア解放戦線(ELF)に参加し、その分派エリトリア人民解放戦線創始者の一人となる。さらにこの後継となる民主正義人民戦線(PFDJ)書記長となり、1993年の独立後、初代大統領となる。
 あー、何か悪いことしているの? ジャーナリスト弾圧? まあ、それはするでしょ。

第7位 アリー・ホセイン・ハメネイ師(69)
 イランの最高指導者。イランといえばブッシュ政権下ではなにかといろいろ米国と対立していたのだから、昨年同様第7位は頷けるところ……か?
 イランの実権はハメネイ師にあると言っていい。イラン革命の時代を見てきた年代にはいろんな思いはあるけれど、地味な民主化を期待して、ま、次行ってみよう。

第6位 胡錦濤国家主席(66)
 惜しい。昨年より1ランクダウン。チベット弾圧・ウィグル弾圧でお馴染みの中国政府なので、その権力者はもっと独裁力がアップしているかと思いきや、意外にぼちぼちでんなということろ。
 胡錦濤さんの経歴に輝くチベット弾圧をもってようやくこのランク。微妙。

第5位 アブドラ・ビン・アブドル・アジズ国王(85)
 言わずと知れたサウジアラビアの国王。全世界がそのご長寿を固唾を呑んで見守もっております。そりゃ、もう。
 初アブドルアジズ代国王の第11子。ちなみに息子全員集合だと37人。異母弟でもある、ファハド国王の2005年死去に伴い第6代国王となるが、前王は1995年に脳卒中に倒れており、それ以来実質国家実権を握っていた。いろいろあったよね。
 昨年第4位からワンランク落ち。納得できる面もあるし、ちょっと厳しい評価と言えないこともない。ごちゃごちゃ。

第4位 タン・シュエ議長(76)
 ミャンマー軍事政権の最高指導者。2008年サイクロン被害で死亡・行方不明者14万人、被災者200万人を出すも国際救援を拒んで非難囂々。他、何かと独裁の名に恥じないアジアの独裁者。ちょっと最近話題に欠けるのか、昨年からワンランク落ち。

第3位 金正日総書記(67)
 お馴染み金さんは堂々の第3位、と言いたいところだけど、昨年は第1位だったので、ツーランクダウン。やっぱ、あれだ。独裁者であるには健康に問題が。というか、それ以前に生存していないとね……ああ、生存しています、いますってば、元気です。チャオ。あとで隣国にドカンと祝砲を送りますからね。
 最近のまるで本当に別人のように痩せたお姿は、アジア的独裁者ならではのワビサビを漂わせつつ、次なる王朝の行方は何処の関心をかき立ています。では、また次回。

第2位 オマル・アル・バシール大統領(65)
 国際的犯罪者にして、日本もお尋ね者にしましたよのスーダン大統領。ご本人はそれほど悪い人じゃないんですけどねの声も聞かれるせいか、いまいち日本では人気が盛り上がっていない。
 現代のホロコーストと呼ばれることもあるダルフール危機もやはり人気がありませんねえ、なぜなんでしょうか。ジンケンだかスフだかの日本国のジャーナリズムといったところでしょうか。
 いえいえ、そんなことはありません。視点・論点「国際刑事裁判所 スーダン バシル大統領に逮捕状」(参照)の国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ東京ディレクター土井香苗さんは厳しい。


国際刑事裁判所は、独自の警察組織を持ちません。よって、自らバシル大統領を逮捕することはできません。しかし、国連安全保障理事会決議1593により、スーダン政府は、国際刑事裁判所に協力することが義務付けられています。また、日本を含めた国際刑事裁判所の締約国は、国際刑事裁判所の判断に応え、バシル大統領を逮捕する義務を負っています。


日本政府は、逮捕状の発行が発表された3月4日、外務報道官 談話を発表し、国際刑事裁判所の独立性とその決定を尊重する、と明らかにしました。そして、「ダルフールにおける『和平』と『正義』を両立させる道を国際社会が一致して・・・探っていくことが必要である」と、決意を示しました。

しかし、日本は、安保理での態度を明らかにしていません。国際刑事裁判所の手続の延期が提案がされた場合、反対するか賛成するかを明らかにしないあいまいな態度に終始しているのです。とても残念です。

国際刑事裁判所を尊重するとした談話の路線をしっかりと堅持し、世界に対し、「日本政府は、国際刑事裁判所に対する政治介入には反対する。私たちは、人権を蹂躙された被害者たちとともにあり、脅迫には屈しない」と、しっかり声をあげていくべきではないでしょうか。


 だと思うのですけどね。

第1位 ロバート・ガブリエル・ムガベ大統領(85)
 ジンバブエ大統領にして、現代経済学に挑戦と爆笑を投げかける男……というだけではなくて、すでに事実上国家は崩壊に向い、国民は悲惨な状態。14日毎日新聞記事「コレラ8万人感染のジンバブエ「予防教育が必要」」(参照)より。


コレラの被害が深刻化しているアフリカ南部ジンバブエ。世界保健機関(WHO)の集計では、昨年8月の発生以来、2月27日時点で死者3933人、感染者8万4818人を数える。

 酷い事態。だけど、なかなかこれも実際にはどうにもならないに等しい状態。独裁者金メダルの輝きが眩しすぎる。

 以上、今年の世界の独裁者トップ10。元ネタは「パレード・マガジン」の「The World Worst Dictators」(参照)でした。

|

« どうして英語では、"I like a cat."って言えないのだろうか? | トップページ | 多分、小沢、投了 »

「歴史」カテゴリの記事

コメント

11位 各国政府

12位 ヤクザ

13位 巨大企業

14位 有力個人事業主

15位 無知な庶民・消費者

16位 犬猫ペット

投稿: 野ぐそ | 2009.03.23 18:56

一人っ子政策中国は言わずもがな,
日本&西欧諸国でもれなく小皇帝化しつつある
「こども」
を忘れてますぜ野ぐそさん.
まああとは

「女性」
(但し美女で,セレブな夫をゲットした個体に限る)

「“弱者の味方”を名乗る各種団体」
(マスコミ,泡沫政党,新興宗教,その他もろもろ)
なども20位以内に来るべきですな.

投稿: ネオ筑摩屋松坊堂 | 2009.03.23 22:40

チャベスは含まれないのですね。

投稿: gondo | 2009.03.23 23:56

独裁者のトップ10を選ぶより、人権が手厚く守られている上位10か国を挙げるほうがよいのではないかと思います。

はっきりいって、その上位10か国以外の国は、国民の半分以上が、国連憲章に照らし合わせれば、人間らしい生活を送れていない国々のはずです。

スカンジナビア半島とデンマークの北欧4カ国、カナダ、ニュージーランド、これだけでももう6カ国が埋まってしまいました。アメリカ合衆国、日本、UK、ドイツ、フランス、イタリアという誰が考えても世界の主要国である大国6か国のうち、2か国以上が上位10か国に入れません。もしかしたら、6か国全部が脱落するかもしれません。

黒人大統領が誕生できてもまだ人種偏見が強く、キリスト教ファンダメンタリズムの影響が大きいUSAと、国家の南北での地域間格差があまりに大きすぎるイタリアは、間違いなく上位10か国から脱落すると思われます。

日本は、所得格差については、一時期、一億総中流時代を実現できたのだけれど、まだまだ人権意識は希薄なところがあります。

それでも、日本、韓国、台湾、シンガポール、香港、タイ、マレーシアといった、東アジアの優等生たちは、世界的水準でも、模範的な国家群であると思われます。

中国が問題児で、北朝鮮とミャンマーがさらに大問題児で、インドネシアも東ティモール問題を抱えているし、ブルネイも油田利権を強奪したような畸形国家だけれど、それでも、東アジアにたくさんの優等生国家が存在しているおかげで、あまりおおっぴらなことはひどくやりにくいわけで、むしろ、中身をよく調べてみたら、ロシアの周辺の、バルカン半島とか、コーカサス地方とか、東欧のそういうところのほうが、イランやトルクメニスタンみたいな中央アジアより実態がひどいなんてこともあろうかとも思われるのです。

投稿: enneagram | 2009.03.24 10:25

実際にジンバブエに行った人の話によると、ジンバブエ・ドルで買い物しようという無謀な考えをしない限りは案外大丈夫だよ、ってことらしいので(ただしその人はアフリカの酷い状況慣れしている)、欧米に目が届きやすいがゆえの報道されやすさって部分もあるかもしれない。

シリアやアゼルバイジャン(親子世襲)、カザフスタン(自称終身大統領)、赤道ギニア(独裁者の叔父をぬっ殺して自分が独裁者になって早30年)あたりが載ってないのをみてもチャベス程度では洟垂れというか、まあアメリカ人が興味が持ちそうな範囲でのランキングですね。

投稿: ふみ | 2009.03.24 14:15

シンガポールも親子世襲だし、アメリカはヒラリー大統領にならなくてよかったね。

投稿: K | 2009.03.24 23:50

アメリカのメディアによるものであるということで、イランのハメネイ師の名前も挙がっておりますが、昨日、アメリカの地で、WBC日本2連覇を決した日本チームの(この日は抑えですが、)エースが、イラン系の父親を持つダルビッシュ有選手であったことは、何か、未来が、予想外の方向ですごく明るくて、かつ偉大なものでさえあるのではないかと、そんなことを予感させる、象徴的な出来事であったと思います。

WBCの未来に栄光あれ!

投稿: enneagram | 2009.03.25 13:53

ルーズベルトがいない

投稿: | 2014.03.18 00:32

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2009年度、世界の独裁者トップ10:

« どうして英語では、"I like a cat."って言えないのだろうか? | トップページ | 多分、小沢、投了 »