« 2008年4月20日 - 2008年4月26日 | トップページ | 2008年5月4日 - 2008年5月10日 »

2008.05.01

祝日本インフレ、日本賛江、フィナンシャルタイムズより

 いろいろ沈む話ばっかり書いてきたが、よい話もある。福音だ。主の再臨は近いってそりゃねもうこの二千年間くらい……じゃあなくて、フィナンシャルタイムズが日本のインフレ良かったね、おめでとうという社説をあげていたことだ。ほんとかよ。と、昨日の日銀の動向を見ていたのだが、うーん、ええんでないの、日本、始まったな。
 4月28日付けフィナンシャルタイムズ”Inflation is good news for Japan(インフレは日本への福音)”(参照・要登録)が表題のとおり、日本のインフレを祝していた。それもけっこうマジ喜んでいる。冒頭、Hooray for inflation! だよ、「やったぜインフレ!」ということ。日本のネット的に言えば、リフレかな。若干違うといえば違うのだけど、まあ、以下に続く、と。
 祝辞に続いて、目下の日本経済の状況だが、食料品や石油の値上げ、さらに信用縮小ということで悪い話が続くようだけど、デフレばっかしだった日本にとっては、このインフレは経済向上の期待に絶好のチャンスなんだよとくる。普通の先進国なら1~3%のマイルドのインフレがあって経済成長をするのだが、日本は0・1%だ。物価の番人日銀仕事しすぎだよと。常考だろ、と。さてその先だ。


The rise in headline inflation is an opportunity, however, because it implies a fall in real interest rates. As long as nominal interest rates remain at 0.5 per cent then the real rate is negative, which should stimulate economic activity and create the expectations that prices will continue to rise in the future.
(とはいうものの、消費者物価指数の上昇は好機である。なぜなら、これで実質金利が下がる意味合いがあるからだ。名目金利が0・5%で維持されるなら実質金利がマイナスになり、これによって、経済活動が刺激され、価格が将来上昇し続けるという期待が形成される。)

 んなのあたりまえだろということだけど、フィナンシャルタイムズがそれを待ち望んでいたということ、つまり世界がそれを待っていたということはちょっと意味合いが違う。
 もちろん、インフレ怖いよみたいなことは折り込み済み。

The future inflation implied by government bond prices, however, remains fairly minimal.
(国債から見る将来のインフレはといえば最小限といったところ。)

 さて、これで万々歳かというともちろん、そんなことはない。継続的でマイルドなインフレにとって重要なのは、これもよく言われていることに過ぎないのだけど、賃金上昇と消費の活性化だ。

Any sustained inflation will depend on a cycle of rising wages and higher consumer spending. There are encouraging signs that wage growth is picking up; the danger now is that a Bank of Japan over-zealous in its maintenance of price stability squashes this growth by raising interest rates.
(継続的なインフレーションは賃金上昇と消費活動の高まりのサイクルによって維持されることになる。賃金上昇の機運もみられる。だが、目下の危機は、日銀が価格維持のためのお仕事やりすぎだ。そんなことをすれば金利上昇による経済成長を潰すことになる。)

 ということで、楽観論に過ぎるかなとはも言えるが、日本の賃金上昇や消費の活性化は想定できるとすれば、また日銀だよな、と。
 実際日銀はどうよ。というところに話が絞りこまれていく。

The central bank must ask whether today's mild price and wage inflation threatens price stability in two years' time, to which the only sensible answer is "No". The rising yen will bear down gently on export growth, as will a slower US and global economy. Domestic consumption and investment are not rising fast enough to outpace the economy's capacity.
(中央銀行はこう自問しなければならない、つまり今日の緩和な価格と賃金上昇がこの2年間の経済安定を脅かすものか、と。バカでなければ答えは一つしかない、「違うだろ」だ。円高はゆるかではあるが輸出を抑制するし、米国と世界経済の減速も同様だ。国内消費と投資は、経済規模を越えてまで上がることはない。)

 そしてなぜこの社説が4月28日にあがったか。単純。日銀に圧迫を加えるためでしょ。毎日新聞の社説子ですらかなりたぶんフィナンシャルタイムズは読むでしょくらいの影響力はあるはずだ。

When the BoJ makes its interest rate decision tomorrow it is expected to keep rates on hold. In its rhetoric, however, the bank should imply that it will keep rates on hold for some time, until modest inflationary expectations are well established. That is unlikely - the BoJ's conservatism on inflation is extreme - but it now has another chance to promote growth. The BoJ should not spurn it.
(4月29日の日銀が金利を決定には現状維持が期待される。ごちゃごちゃと難しい文言であれ、それは控えめなインフレ期待が形成されるまで、日銀はしばらく金利を据え置くとすべきだ。そうならないだろう。日銀はインフレは行きすぎだと見ているからだ。しかし今は日本の経済成長のチャンスなのだ。日銀はそれをぺしゃんこにしてはいけない。)

 ということで、4月29日の決定はどうだったか。Hooray!
 同日の毎日新聞記事”日銀リポート:利上げ路線を事実上「棚上げ」”(参照)より。

 ★金融政策
 今後の金融政策について、リポートは「経済の不確実性が高く、あらかじめ(利上げと利下げの)特定の方向性を持つことは適当でない」と述べ、従来の利上げ路線からの転換を正式に表明した。
 日銀は07年2月には追加利上げで政策金利を年0.5%に引き上げ、その後も利上げを探る姿勢を示してきたが、昨年夏にサブプライム問題が表面化し、利上げ見送りを余儀なくされた。昨年末からは景気認識を徐々に下方修正し、今回で利上げ路線からの撤退を終えた形だ。
 日銀は景気の不確実性を警戒しており、景気の一段の減速が鮮明になれば、機動的に利下げに動ける立場をひとまず確保した格好。ただ、市場では「日銀がすぐに利下げに転じる可能性は低い」との見方が大勢だ。日銀はリポートで「現在の金利水準は成長率や物価上昇率から見て、引き続き極めて低い」と表明しているからだ。
 白川総裁は会見で「時間がたてば、(利下げ・利上げの方向性を)判断できるようになる」とも述べた。市場では「当面は利上げも利下げもせずに金利を据え置いて、景気動向を慎重に見極める」との見方が強く、「利上げは09年」との指摘も出ている。

 ということで、今朝の日経社説”政策の機動性掲げた白川日銀”(参照)もこうなった。

 もっとも生鮮食品を除く消費者物価上昇率の見通しは、08年度が1.1%と前回の0.4%から大幅上方修正され、09年度も1.0%となった。現在の政策金利(無担保コール翌日物金利)は年0.5%なので、物価上昇率を差し引いた実質金利はマイナスとなり、金融緩和の度合いは大きくなりつつある。金融面から景気の下支えを続けつつ、悪い物価上昇のリスクも念頭に置き、消費者のインフレ心理や企業の価格設定行動などに目配りすべきだろう。

 ということで、北京オリンピックが終わるまで、まぶしい季節が続きそうだ。まずはめでたしめでたし。

| | コメント (11) | トラックバック (0)

2008.04.30

ガソリン税暫定税率再可決、いやほんと雑感

 このエントリを書いている時点ではまだガソリン税暫定税率再可決されていないが、されたと書いてもそう大過はないだろう。この問題、私はつまるところ何が問題なのかよくわからないせいもあり、どっちでもいいんじゃない、勝手にすればあ、みたいな投げやりな気分でいた。ブログのエントリに書くべきこともないのだけど、さすがに時代の風景のようでもあるし、簡単にスケッチ程度に書いてみたい。いやほんとに雑感という程度。
 エントリ書こうか適当に悩んでそれでもちょっと書こうかなと思ったのは、今日のこの再可決が憲法の視点から見れば極めて遵法であり、憲法が生きていて喜ばしきかなということだ。憲法59条では、「参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる」ということであり、「衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる」ということで、憲法を守れという立場の私としては、いい結果になったと思う。
 というのがなんとなく皮肉っぽいトーンを帯びてしまうのは、この機構上優越されている衆院が現状本当に国民から優越の認可が与えられているかというと、なんだか違うなと思う部分があるからだろう。つまり、現行の衆院は小泉政権の惰性であり、端的に言って郵政民営化の惰性でもある。過去を振り返ってみると、意外と言うのも変だが小泉元総理はそのあたりの配慮に自覚的だったし、安倍元総理も彼なりに自覚的だったように思える。では、現福田総理はというと、本人は自覚的なんだろうけど、もうどうしようないということではないか。世論の内閣支持率ではすでに福田政権は前の安倍政権よりひどい状態に突入しつつあると見てよいようだが、安倍政権末期のような四面楚歌感はそれほどない。というか、今回の再可決を見ても、へぇ、自民党のみなさんすっかり本気ですねということだ。
 民主党としてはそのあたりを突いて、衆院を解散せよということで、それはそれなりの考えでもあるだろうが、これも機構上別段、今解散しなければならないほど国難ということではない。国難というなら、目下の日本の意志決定は不在ちゃう?状態だろうが(北朝鮮とシリア問題とか遠い国の問題みたいだし)、同じく世論動向を見ても民主党政権ができればそれでよしという流れは、まったくと言ってないだろう。つまり、出口がないというより、霧に囲まれた四方断崖絶壁にいるようなもので、動けば、すとんと奈落に落ちるようなものだ、というか、いずれ外在的に奈落がやってくるのだろう。
 話を戻して、今回の暫定税率失効狂想曲は自分には奇妙なものに思えた。うまく印象がまとまらないのだが、暫定税率が失効したということと市場でのガソリン価格の低下というのは直接的には繋がらないはずだ。というか、短期の再可決は見えていたといっていいわけで、実際のところ市場というか庶民生活が触れる部分での市場ということだが、そこでの価格低下は暫定税率失効より別のメカニズムだったのだろう。それはなんだろとしばし考えたがよくわからない。私は30代の後半から8年ほど沖縄で暮らしたが、沖縄の風物とも言えるのだがときたまガススタンドで価格値下げ祭りが始まる。そして国道のあるガススタンドがつぶれると祭りが終わる。これも沖縄の知恵みたいなものかもしれないが、何年も暮らしていると定期的に起きる。ガススタンドがそれで整理されつくされてもう収束しているのだろうか。話を少し戻すと今回のガソリン値下げも、本来あるべき市場の調整というか過当競争みたいなものではなかっただろうか。
 話が横に滑る。ガソリン価格が下がったというのはたしかだが、1リットル当たり25円程度である。いや、比率として見れば少ないわけではない。値上がり後が150円なるとすると、17%くらいかな。一割価格が下がったくらいかと思ったが大きいには大きいか。しかし、価格の差分を儲けたと理解するとして仮に20リッターで見ると500円の儲け。ワンコイン。お金を粗末にする気はないけど、素人に危険なガソリン備蓄をさせるほどのインセンティブになるとも思えない。が、それってガソリンの危険性を知らないのか(ついでに言うとどうも硫化水素というのも理解されてないっぽい感じがする)、その価格差が庶民の生活の死活問題なんだよということか。でも、たかだか1か月程度ということなんだが。
 これで暫定税率が戻りガソリンの価格が上がり、年内に200円になるから大変だみたいなお馬鹿なこと言う人がいるけど、まず、これね、「OECD諸国のガソリン1リットル当たりの価格と税(2007年第2四半期)」(参照)。だいたい200円当たりがEU相場っぽい。それと、この高騰は投機の部分とドル安の問題があるので、むしろ投機部分は中国経済の失速を見据えた秋口までのチキンレースになるのでしょう。
 別の言い方をすると円が上がっているのだから、輸入品を広く活用するという点ではガソリンの問題は相対的な問題ではないかと思う。というか、それほど騒ぐことかいな。
 さらに話が滑る。今回のガソリン税暫定税率騒ぎで、これは私の偏見かもしれないけど、騒いでいたのはむしろ地方だったんじゃないかな。またまた私の庶民感覚になるけど、都市生活してしかもコンビニにプラグインしている私なんかだと、自動車そんなに乗らない。今の若い人たちは自動車を買わないとかいうけど、都市生活ではあまり必要ない。いや、あるとすれば、商店街が崩壊したので、ショッピングがショッピングセンター化してしまうこと。ついでにいうとデパートとかでないとけっこう物が買えない。物はむしろショッピングセンターとかにある。なのでこれは自動車に依存する、のだけど、最近重たいものはネットからデリバリーできる。ネットで広告見てあれとこれとこれみたいにリストして5000円を超えると配送無料で自宅にもってきてくれる。ますます車イラネになりつつある。むしろ、ショッピングセンターとか行って駐車場見て驚くのだけど、ショッピングセンターがいわゆるショッピングというより娯楽センター化していて、車もなんだかセレブなのが多いんですよ。この光景とガソリンをけちる騒ぎがどうにもしっくりこない。小泉政権時代、都市民の利益が政治の前面に出たみたいに言われたこともあったけど、昨今の状況を見ていると、ガソリン税暫定税率騒ぎはそれほど都市民の利害に関係ないんじゃないだろうか。
 逆に地方では車は必須になっているから、ガソリン税は重要なんだけど、その地方で選出された議員先生がたは、端的に言うと道路利権そのものだし、地方にもよるのかもしれないけど、地方で暮らしていると、道路整備がないと雇用が崩壊しちゃう。
 今回の一連の騒ぎでもう道路は要らないという意見もよく聞いたけど、私はそれもどうかなと思っている。もしかするとピントがずれているのかもしれないけど、都市部や都市郊外の道路事情がそれほどよくない。もっと整備していいんじゃないかと思う。それとよく社会問題にならないなと思うのだけど、最近、老人の無茶苦茶な車道横断が多い。あと少し歩けば信号機付きの横断歩道なのにふらりとあぶねー車道に出てくる。ああいうのも道路整備の一環でなんとかしないといけないのではないか。
 まとまりないけど、実際まとまった考えもないので、そんなところですかね。

| | コメント (18) | トラックバック (4)

2008.04.27

もはや料理とは呼べないくらい簡単な豚ネギ丼

 吉例、お料理話。
 今回は、もはや料理とは呼べないくらい簡単な豚ネギ丼。簡単すぎてブログのネタになるのだろうか、不安。
 要するに、ご飯の上に茹でた薄切り豚肉(ロースがいいよ)とネギのみじん切りを載せて、ポン酢をかけるというだけ。
 ああ、一行で終わってしもた。

photo

 一応、レシピっぽくするかな。

材料


  • どんぶりご飯(適量)
  • 薄切りロース豚肉(豚シャブ用がよいよ)100~200g
  • ネギ適量(ネギの種類はなんでも化)
  • ポン酢
  • わさび(お好みで)

作り方
 どんぶりご飯は適当に。レトルト飯でも可。これをどんぶりに入れる。
 薄切りロース豚肉が一口より大きかったら、調理用ハサミでちょきちょきと切る。
 コップ二杯くらいの湯を沸かして、薄切りロース豚肉をさっと茹でる。肉の厚さにもよるけど1分くらいでよいよ。湯がいたら、取り出して、よく湯を切る。
 ネギはみじん切りにする。みじん切りは適当でいいよ。ネギの種類もなんでも可。
 ご飯に、ゆで豚を載せて、ネギのみじん切りを散らして、ポン酢を適当にかける。わさびはお好みで。
 
 簡単過ぎてネタが続かない。ので、これの変形は、豚トロロ丼かな。トロロを擦って軽く味をつけて(蕎麦出汁でよいよ)、それにゆで豚を載せて、と。
 すでに予想はつくと思うけど、キムチとか載せてもよし。茄子の素揚げとかあるとさらによしだけどめんどくさ。
 そういえば豚のゆで汁で味噌汁を作っても吉。
 なんか非常に貧乏臭いのだけど、腹が減ってても料理作る気にもなれないときに即効でよいと思われ。

| | コメント (5) | トラックバック (2)

« 2008年4月20日 - 2008年4月26日 | トップページ | 2008年5月4日 - 2008年5月10日 »