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2008.06.12

秋葉原無差別殺傷事件、雑感

 秋葉原で8日に起きた7人の殺害事件は、報道などを見ていると、「無差別殺傷事件」と呼ばれているようだ。地名をつけて「秋葉原の無差別殺傷事件」と呼ばれることも多い。いずれにせよ、この事件を特徴付けるのは「無差別殺傷」なのだろう。
 7人の死者に哀悼の意を捧げたい。
 私はこの事件についてはよくわからない。あまり考えたくないというのが心情に近いかもしれない。多少意外に思えたのは、ネットなどで多少犯人への共感のようにも思える意見をなんとなく散見したことだ。この点についても、つまり現在の若い世代と現代日本の社会状況についても、率直なところ私はよくわからないと思った。また、今回の犯罪をインターネットや匿名掲示板に関連つけた議論も新聞などで見かけた。これもそういうものだろうかとぼんやりと思ったがそれ以上の感想はない。
 このエントリを書き出すとき、たまたま、哲学者の東浩紀が朝日新聞の寄稿”絶望映す身勝手な「テロ」 秋葉原事件で東浩紀氏寄稿”(参照)を見たのだが、そこではこう書かれていた。


 筆者は一報を自宅でネットで知った。第一印象は「ついに起きたか」だった。

 私には、「また起きたか」が第一印象だった。それは後で触れる。東はこう続ける。

 むろん、事件発生を予想していたわけではない。しかし最近の秋葉原については物騒な報道が相次いでいた。パフォーマンスが過激になり、規制強化が囁(ささや)かれていた。
 他方で若い世代のあいだでは、日本社会への絶望や不満が急速に高まっていた。昨年の論壇の話題は「希望は戦争」と語る若手論客の登場だった。そして、アキバ系と言われる若者文化の担い手と、絶望した労働者やニートの層は、意外と重なっていた。

 つまり、秋葉原という劇場的な場所という要因と、絶望する若者という2つの要因でこの事件を見ているということなのだろうと思う、という理解に自信はないのだが。
 さて私はといえば、9年前の事件のことを思い出していた。1999年9月8日、池袋で起きた殺傷事件だ。私のように記憶に鮮明にある人も少なくはないだろう。それでも、10年近い年月が経つので、リアリティをもって想起できるのは30歳以上の人になるのかもしれない。同日読売新聞”東京・池袋で通り魔、8人刺し1人死亡 包丁と金づちで 23歳男を逮捕”によると、事件の概要はこう報道された。

 八日午前十一時四十分ごろ、東京都豊島区東池袋一の路上で、包丁と金づちを持った若い男が買い物客らに次々と襲いかかり、少年や老人ら男女計八人が腹や胸を刺された。八人は近くの病院に運ばれたが、六十六歳の女性が左胸を刺されて間もなく死亡。二人が重傷、五人が軽傷。男は通行人に取り押さえられ、通報で駆け付けた警視庁池袋署員に殺人未遂で現行犯逮捕された。

 現場は池袋の東急ハンズ前。繁華街といっていいだろう。死者は二人だったが、二人で済んだのは、どちらかといえば偶然であり、被害低減は取り押さえた通行人の功によるところも大きい。
 状況はこう報じられている。

 警視庁によると、男は自称住所不定、無職造田博(ぞうた・ひろし)容疑者(23)。
 造田容疑者は、凶器を手に東急ハンズから池袋駅方面に向かって走りながら、通りがかった買い物客らに襲いかかった。途中、包丁を投げ捨てたが、片手に金づちをふりかざして、さらに通行人に襲いかかった。

 取り押さえられた犯人はこう語ったとされている、同日紙面”東京・池袋の通り魔「だれでも殺してやる」 昼の繁華街、血まみれ 震えるOL”より。

 「相手はだれでもよかった。だれでも殺してやろうと思った」「仕事がなくてむしゃくしゃしていた」
 殺人未遂の現行犯で逮捕された造田(ぞうだ)博容疑者(23)は、取り調べにそう供述したという。

 翌日の読売新聞社説”余りにも理不尽な通り魔殺人”ではこの事件をこう論じている。

 「相手はだれでもよかった」「だれでも殺してやろうと思った」
 東京・池袋の繁華街で白昼、通りがかりの八人に、刃物や金づちで次々と襲いかかり、女性二人を死なせ、六人に重軽傷を負わせた造田博容疑者(23)は逮捕後の調べに、そう供述した。
 動機は「仕事がなくなり、むしゃくしゃしていた」ためだったという。
 余りにも身勝手な犯行だ。


 まさにいわれのない被害である。
 警察庁によると、こうした通り魔殺人や殺人未遂事件は、過去十年間に全国で五十件発生し十六人の尊い命が奪われている。痛ましいかぎりだ。
 その被害者の多くは、子供やお年寄り、さらには女性といった「弱者」だ。
 容疑者らは一様に「だれでもよかった」と言うが、その実、もっぱら「弱者」をねらった陰湿で卑劣な犯行だ。

 1999年時点でその過去の10年間に通り魔殺人や殺人未遂事件が50件あり、16人が殺害されたとのことだが、では、この事件以降の10年近い日々ではどうだったのだろうかと思った。機会があったら調べてみたい。
 新聞社の社説というものは、それなりに事件の社会的意味を語らなくてはならない。この9年前の事件はどのように語られたか。

 確かに、近年の犯罪は、以前に比べ凶悪化、粗暴化、陰湿化してきている。
 豊かさの反面で、長引く景気低迷と失業率の増大を背景として指摘する声がある。事実はどうあれ、造田容疑者も職を失ったことを犯行の動機に挙げている。
 また、地域社会のつながりの薄さが、防犯意識や犯罪抑止機能の低下を招いているとの分析もある。その結果、青少年を中心に、社会全体に「規範意識」が希薄になっているというのだ。
 さらには、家庭や学校の教育機能の低下も見逃せない。
 他人への思いやりや他人の痛みに対する想像力の欠如が広がってはいないか。
 昨年の毒物混入事件の連鎖や今回の事件に見られるように、不特定多数の人を対象にした犯罪の多発はそうした表れだ。

 1999年に「不特定多数の人を対象にした犯罪の多発」と語られている。そして、それを社会の問題と結びつけていた。

 造田容疑者は、高校を中退した後、職業を転々としており、会社に勤めてもせいぜい一年余りしか続かない。直前まで働いていた新聞販売店でも、四か月余り勤務したところで、突然、無断欠勤してそのまま行方がわからなくなったという。
 今回の犯行はあくまで個人の問題だが、「辛抱」や「我慢」といった訓練ができていない今日的な若者像を感じる。
 「むしゃくしゃした」こととこれだけの重大犯罪との間には飛躍があり過ぎるが、これもまた今日的犯罪の特徴だ。
 身勝手で理不尽な犯行――。
 憤りと同時に、社会の有り様も問われているような気がしてならない。

 私はこの事件をリアリティをもって想起できるとしたが、犯人が新聞販売店で働いていたことは失念していた。
 読売新聞は9年前には、辛抱や我慢といった訓練ができていない今日的な若者像としてこの若い犯罪者を描いていた。
 この事件では、別側面で失念してはいけないことがある。最初の記事の断片だが、殺傷のあとこういう展開があった。

 その直後、「だれか捕まえてくれ」と叫びながら追いかけてきたスーツ姿の男性が造田容疑者に追い付き、電気器具を投げつけるなどして同容疑者ともみ合いになったが、造田容疑者は男性を振り払って、池袋駅方面へいったん逃走した。

 そして通行人に取り押さえられた。1999年9月11日読売新聞記事”東京・池袋通り魔事件 「夢中で取り押さえた」 大阪の会社社長ら会見”より。

 不動産会社社長木村昌二さん(51)、同副社長松山英樹さん(36)、不動産管理会社社長大崎哲也さん(31)、同専務小西満さん(39)。
 当時、木村さんら四人は現場前にある視察先のパチンコ店内入り口付近にいた。
 四人によると、腰から血を流した若い女性が、苦しそうな様子でパチンコ店内に入って来て、抱きかかえていた夫らしい男性が「刺された」と言った。四人は店外に飛び出した。犯人らしい男がだれかともみあっているのが見え、近くにいた男性らと一緒に、地面に押さえつけた。

 事件はその後、裁判で被告の責任能力が争点となり、弁護側は「統合失調症による妄想に支配されていた」と主張した。が、一、二審はいずれも責任能力を認め死刑判決となり、昨年4月19日最高裁で上告棄却され死刑が確定した。
cover
池袋通り魔との
往復書簡 (小学館文庫)
青沼陽一郎
 この事件における責任能力の扱いはすでに最高裁の判断が出ているのだが、被告が統合失調症でなかったかというとそれはまた別の議論にはなるように私には思える。いや、私のこの事件の印象にすぎないが、精神的な病理の影を見たいという心情は多少ある。
 もし、それがない通り魔殺人というのものがあるとしたら、どこかに相応の精神的な病理のツケは社会に回るのかもしれないともなんとなく思うのだが、その印象はやや妄想に近いのかもしれない。

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「時事」カテゴリの記事

コメント

統合失調はむしろそのような行動は起こさないと思う。どちらかと言えば、強迫性障害(強迫神経症)ではないでしょうか?

投稿: nao_cw2 | 2008.06.12 22:38

 そういう状況を指して「貧すれば鈍する」と言うんでしょうね。私なんかは子供の頃に甘えて育つこと自体悪いとは思わないんですけど、そういう育ち方をした人間が大人になって思い通りに出世できない? ことを恨むのは筋が違うと思うんですね。子供の頃にいい思いをしたんだから大人になったら我慢しろが普通かな? と。そういった意識が底流に無いと、多分貧困には耐えられませんね。

 多分、この手の犯罪を犯してしまう人ってのは、そういったトレード感覚が無くて、何でも取り放題のまま精神形成をしちゃったんじゃないかと。頑張れば何でも?夢が叶うとか、そういう系統。

 昨今の若い子に絶望感が広がって…と言うのにしても、似たような感じがします。人生取り放題だと思ってて、でも実際には「取らせて貰えない」時のショック感。それが昂じただけだろうと。

 私の場合だと親から「親辛抱、子楽、孫米乞(へいとう・乞食の意)」とか「世の中順送り、順が来たら苦労しろ」と散々言われて育ちましたけどね。世間は、どうなんですかね?

投稿: 野ぐそ | 2008.06.12 23:08

私は直近の勤務先にもかなり責任があると思う
容疑者が日常最も長く触れていた「社会」だったから
とか、いうのもかなり妄想に近いのかもしれんかもしれんけど

投稿: | 2008.06.12 23:44

局所的に見ると、精神の安定を保つにもスキルがいるということでしょうか。性教育が行われているのと同様、その是非はともかく精神をいかに健全に保つかという教育もしていかないといけないのかもしれません。
あるいは大局的に見れば、人間個人で考えても見ざる聞かざる言わざるでは欲求不満が高まるのと同様、この国自体の見ざる聞かざる言わざるのやり方(主にアメリカに対して)による国家的欲求不満が個人的欲求不満と根底で拭い去ることのできない社会不安につながってるのではないかと思う。
しかし、なぜ社会に不満があったのなら、その温床である国会議事堂にトラックで突っ込まないのか。いや、ホワイトハウスに突っ込まないとダメか。
大衆を殺したとしても、そんなことで変わる社会だとは到底思えない。
数ヶ月前、シングルマザーが自分の子供を屋上から投げ捨てて、自分も飛び降り自殺した、という事件があった。この事件に対して、社会が驚き、政治が動く、という事態にならないのが理解できない。
よくわからない。

投稿: ぷるきんえ | 2008.06.13 01:05

>男は通行人に取り押さえられ、通報で駆け付けた警視庁池袋署員に殺人未遂で現行犯逮捕された。

今回の事件で期になるのは、
「なぜ回りにいた人間が誰も犯人を取り押さえようとしなかったのか?」
なんですね。場所が場所だけに若い男も多数いただろうし、相手が持っていたのは銃や刀ではなく小型のナイフだけだったのに。

投稿: | 2008.06.13 09:31

> 昨今の若い子に絶望感が広がって…と言うのにしても、似たような感じがします。人生取り放題だと思ってて、でも実際には「取らせて貰えない」時のショック感。それが昂じただけだろうと。

「野ぐそ」氏は典型的な老害という奴では。
若い世代にある絶望感の原因を全然理解してない。
「内側から見た富士通 『成果主義』の失敗」などを読んで、少しは勉強してください。

投稿: | 2008.06.13 09:36

この犯人の駄目なところは秋葉原にいる通行人の何割かは自分と大して変わらない人間だってことに気づけないこと。
自分だけ惨めがってんじゃねーよ、と思います。
甘えて駄々をこねる幼児がそのまま大人の体格になってダガーナイフを振り回したら大惨事になった、ということ。

投稿: | 2008.06.13 11:59

僕はいわゆる昨今の若者ですが、
社会不安は本当に直接の原因になりうるかどうかはわかりませんが、彼個人にクローズアップしてみる議論が少ないのに驚いています。社会が、教育制度が、って言ってみたところで本当にこんな事件がなくなると思いますか?犯人の個人の環境が原因だったと思いませんか。
社会について議論するなら、野ぐそさんの意見のように、もっとミクロな視点で社会を見るべきだ。

事件の被害者の方々に哀悼の意を捧げます。
そして"社会"などではなく、犯人のまわりの人々に、
彼に居場所を与えなかったことを反省してもらいたい。
犯人もきっと居場所を与えられるにたる行動をしてこなかったのだろうが、そう行動しないようにしてしまった原因もきっと周囲の人々にあるはずだろう。

誰も個人について考えないのなら、こうした事件はますます起こりやすくなると思う。

投稿: conq | 2008.06.13 22:36

>国会議事堂にトラックで突っ込まないのか。

彼にとっての世界と言うのは、彼の頭の中にある世界を反映してたんでしょうね。つまりオタク的世界の中心である秋葉原こそ世界のすべてだったと。

投稿: ぽぽぽん | 2008.06.14 03:59

「私も又か!」と思った口です。
歩行者天国と言うメタ安全地帯を、素直に信じてる
人々に常々訝しく思って、回りの人に話したことが
ありました。

投稿: わ | 2008.06.14 07:25

>若い世代にある絶望感の原因を全然理解してない。

 お前たちは私たち?のことを全然分かってない、勉強しろってのは、最近の若い子がよく言う台詞なんですよ。何故だか知りませんけど。世代的には丁度今の20~30歳くらいと(だから30歳以上バブル世代や団塊世代は、あまり言わない)、年齢的に団塊以下の4,50代。そのへんの連中から本当によく聞きます。
 いわゆる年齢的に団塊・団塊Jrに相当する世代の人からそういう物言いを聞くことは、私の拙い人生の中では先ず無かったですね。

 ですから、その心理的メカニズムに分かってないのかもしれませんね。

 分かってないと言うくらいなら、何故言うことで分からせようとしないんですか? 本を読ませるとかじゃなくて、自分の意思意見で言いましょうよ。そこに怠慢さがあるから、周囲は放っておくんじゃないですか?

 何気にマニュアル世代ですよね。世代論的な括り方すると、また「老害」なんでしょうけど。

投稿: 野ぐそ | 2008.06.14 11:22

 こんなこと言い出したら不謹慎極まりないですけど、
 犯人の少年の精神構造って多分ウチの母ちゃん(73)と
 余り変わりないと思っています。精神構造の底流の水脈が。
 ひと言で言えば、世間知らずの田舎者ですが…。

※発想が合理的で夢や目標に向かって突き進むタイプ
※我慢が利かず1日中黙っていることが出来ない
※親との死別など、子供の頃に苦労して甘える機会の少ないまま育つ
※経済的事情などで夢を諦めた経験がある
※日常生活が規範的
※依存心が強く、誰かと一緒に行動しないと気が済まない(共同歩調を取りたがる)
※反面自立心が強く、同行を拒否された場合は結局自力で頑張る
※疎外感に弱い
※神仏や偉い人に傾倒しやすい。権威に弱い
※素直で人の言うことをよく聞く(聞こうとする)反面、担がれると怒る(若しくは笑う)。感情の起伏が激しい。
※自省心が少なく、注意されるとムキになる
※やられたら、やりかえす
※世間が狭いので、他者から見ると小さなことでも、本人の中では最大最高の価値観を持っていたりする

 大体、こんな感じ。当然、私も親の子なので、そういう気質は相当強いですが。ここまで言ったら日本人の多くの誰がしかに該当するんじゃないの? という気もしますが、つまりはそういうことなんだと思います。強度程度の差がある程度で。

 そういう意味からも、「精神構造の底流の水脈」だと思いますね。

投稿: 野ぐそ | 2008.06.14 12:04

 あと思うに、これは結構決定的な差なのかな?と思うんですが。

※他人の気持ちなんか知らんから放っとく
 →私は、こっち系
※他人の気持ちが分からないから分かろうとする
 →母ちゃんは、そっち系

 この差は、大きいと思います。

 私の場合は、他者に対して良くも悪くも「どうせお互いの気持ちなんか分かりっこない」と思ってるところがあるから、転じて誰にでも同じように話するんですね。誰に何言っても同じだったりする。
 しかし母ちゃん(73)の場合は、他者に対して良くも悪くも「話せば分かる」と思ってるところがあるから、転じて話の分かる人や気の合う人にはべったりくっつく反面、よく分からない人には凄い冷淡です。

 分かる分かる、できるできる、と。
 分からない分からない、できないできない。

 その差が、どうも底流にあるような気がしますね。
 アキバ少年の場合、多分人生のある時期まで「できる子」だったんじゃないですかね? 報道されるような上っ面の問題じゃなく内面の問題で。自分「も」出来ると思ってた。
 そんな感じ。

投稿: 野ぐそ | 2008.06.14 12:12

個人は社会とは無関係ではいられないし、それはひきこもりでも二ートでも同じ。むしろ社会があるから個が認識されるといえる。個別の事件から演繹的に社会が学ばなければ、この事件について論じる意味はない。彼個人の生い立ちやそこから起因するストレス耐性の無さに帰結したところで意味はなく、問題はそういう輩を生み出した戦後のこの国の未熟さにあるのだ。アメリカ軍を追い出し、独自の憲法を作り、真の意味での国家の意思を示さなければ、こういう輩は量産されていくだろう。この国と北朝鮮、一体どこが違うというのか。将軍様の前で機械体操をしてる人間と現象の表層しかとらえず、思考停止のこの国の人間となにが違うというのか。全ての遠因は戦後の選択にあるのだ。

投稿: ぷるきんえ | 2008.06.14 19:07

ひょろひょろのモヤシくんがサバイバルナイフをもって暴れただけなのに、何故周りの男性達は力づくで阻止できなかったのか?
それは、アキバに来るような奴らはみんな彼と同類だから

投稿: 一般男性 | 2008.06.15 09:48

今回の事件については、東浩紀さんの説明がとても説得力がありました。
私はここで見ました。
http://www.videonews.com

投稿: | 2008.06.15 10:55

>ひょろひょろのモヤシくんがサバイバルナイフをもって暴れただけなのに、何故周りの男性達は力づくで阻止できなかったのか?
そのひょろひょろのモヤシくんは場合によっては格闘家だって殺せただろうねぇ。そんなもんだよ、凶器って。

投稿: | 2008.06.16 05:30

「何かごにょごにょ言ってます」と言うブログで考えさせられる文章を見つけましたので転載します。

2008-06-10 【秋葉原無差別殺傷】人間までカンバン方式■[ごにょごにょ]【秋葉原無差別殺傷】人間までカンバン方式 01:12 653

http://d.hatena.ne.jp/boiledema/20080610

投稿: 福田恒存をやっつける会会長 | 2008.06.16 10:34

記事でも指摘されてましたが、「だれでもいい」っていうのは基本的に嘘ですね。
おそらく言ってる本人も自覚してないと思いますが。
基本的に弱い立場の人間しか襲えないことへの言い訳ですよ。
本来、社会が憎いならもっと上の人間を狙ってテロを起こすでしょう。
クビにされたことが憎いなら、クビにした上司を、その会社を、そしてその社長を襲うのが本来のスジなのに、なぜそれをやろうとしないのか。

投稿: | 2008.06.16 14:12

>どこかに相応の精神的な病理のツケは社会に回る
群れている限り最初からあって無くならないのでしょうね。ただ、意図的に抑止することはできると思います。躾とか。あと、ダブスタとどう対峙するかでしょうか。批判をし、批判を受容れる資質を養う上でかなり重要だと思います。

投稿: ug35 | 2008.06.16 14:39

幼稚すぎる。世の中は自分を中心に回らないと気がすまないんだろう。まあ、両親は銀行員でエリートだったらしいが、、幼い頃から、競争に勝つ事しかダメ、負ける人間はクズというような感じで育てたんだろうな。一つの価値観しか認めないような感じで育てるとこういう風になるという最悪のケースのひとつではないかと思う。
でも、親の価値観に答えれない、答える気がない人は大多数は反発等して、自分なりの道を見つけて、それなりに努力したり、受け入れながら生きていくものだ。
しかし、この容疑者は反発はするが、結局、親に押し付けられた勝ち組、エリートの生き方の呪縛や憧れから逃れる事ができなかったんではないだろうか。とにかく幼稚すぎます。

投稿: すのやん | 2008.06.16 18:13

To: すのやんさん

>しかし、この容疑者は反発はするが、結局、親に押し付けられた勝ち組、エリートの生き方の呪縛や憧れから逃れる事ができなかったんではないだろうか。とにかく幼稚すぎます。

「甘えんなよ」、ですか?
「幼稚な」子供にとって、絶対者である親(=社会)とその呪縛から逃れることが、死の苦しみを伴うことに無頓着な発言。
あなたの言説こそ、通り一遍の幼稚なロジックに見えます。
まぁ、アダルトチルドレン多すぎ、だけどね。

昭和の匂いのする「不良」「落ちこぼれ」がドラマやなんかで社会的に救われたり認知されたりしたようなプロセスが、AC達にももっと必要なのかもね、と思う。あいつら(て、自分もだけど)異常に孤独感強いから。
案外、キャッチーなレッテル付けするだけでも変わるかも。
とはいえ最終的には自分で乗り越えろって話にはなるが。

投稿: hizous | 2008.06.18 02:36

>昭和の匂いのする「不良」「落ちこぼれ」がドラマやなんかで社会的に救われたり認知されたりしたようなプロセスが、AC達にももっと必要なのかもね、と思う。あいつら(て、自分もだけど)異常に孤独感強いから。

そそ。それには、「劇場」が必要なんですけどね、それがない。小奇麗な現代には。それがひとつ。・・・あと、ACが救われないのは、(ここだけの話だけど)「自分で乗り越える」ことも出来ない程に、医者がメジャートランキライザーを1日に30錠、40錠投与してしまうのが、医療の現実だから。「暴れられると怖い、キレられると怖い」って。要するに、脳を麻薬漬けにしちゃうんだよね。・・・だから、治らないんです。本当のところ。・・・親との共依存の問題はまた根底にあるけれども。

投稿: ジュリア | 2009.12.06 13:14

秋葉原無差別殺傷事件。何の罪もない家族のある方も多い市民を「誰でもいいから殺したかった」などとガキじゃあるまし、甘ったれるな!と被告に言いたい。被害者、家族遺族の悔しさ、無念さを思うとき、人生を変えた!被告は、心身喪失、耕弱を理由に統合失調症などを減刑の材料にしているようだが、あたらない。極刑をもって、償うべきと考える。

投稿: しんちゃん | 2010.01.28 08:57

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