スティーブン・ジョブズとかウイリアム・ゲイツとか名前についての些細な話
先日メモ書きの日記に「スティーブンジョブス」と書いたら、こんなコメントをもらった。
スティーブンジョブスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wが連続しているのは2ちゃんねる語なんかの連想だと嘲笑ということかなと思うので、ありがちなネガティブ・コメントというか私を罵倒しているのかもしれない。が、さて思い至らない。中点を抜いたのと「ズ」にすべきかということかもしれない。「スティーブン・ジョブズ」ならよかったのだろうか。
別のかたから「本名はスティーブンStevenと綴ると記憶してますが」というコメントもいただいて、もしかすると、先のかたのw連続のコメントは、私が「スティーブ」を「スティーブン」だと思い違いしているか、よくある入力ミスだと思ったのだろうか。
私はスティーブン・ジョブズをApple IIが出たころから知っていて、ずっと「スティーブン・ジョブズ」と呼んでいる。たぶん彼の名前を知った最初がそうだったのではないだろうか。というか、いつから「スティーブ・ジョブズ」なんだろうかと逆に思い返してみたが、昔の雑誌などは捨ててしまっていてよくわからない。最初から「スティーブ・ジョブズ」だったのかもしれないが、私は彼の正式名を知っているし、英語の過去記事を見るとニューヨークタイムズとかでも、Steven Jobsという表記がある。たとえば、”Steven Jobs Making Move Back to Apple - New York Times”(参照)。
Steven Jobs & Stephen Wozniak |
ちなみに、ビル・ゲイツは、キバット三世のように、William Henry Gates III、だが。こちらは最初からビル・ゲイツと呼ばれていたような気がする。ついでに、カート・ヴォネガットは、Kurt Vonnegut, Jr. だが、父が亡くなってから、Jrを落とした。というか、本名は自分で決めていいようだ。
ウィキペディアを見ていたら「名前の短縮型」(参照)という項目があり、いろいろ書いてある。
注意しなければならないのは、短縮型も正式名と同様に本名として扱われることがあるものであって、通称や愛称 (あだ名) とは性質が異なるものである、ということである。
よく引き合いに出される例が、第39代アメリカ大統領のジミー・カーター (Jimmy Carter) と第42代大統領のビル・クリントン (Bill Clinton) である。この二人の正式名は、それぞれジェームズ・アール・カーター・ジュニア (James Earl Carter, Jr.) と ウィリアム・ジェファソン・クリントン (William Jefferson Clinton) だが、二人とも幼少の頃からから ジミー (Jimmy)、ビル (Bill) と呼ばれており、成人してからも、州知事時代から大統領時代にいたるまで、すべての公式文書に一貫して “Jimmy Carter”、“Bill Clinton” と署名している。これはとりもなおさず、この二人がこれらの短縮型を「本名」としているからである。
ホワイトハウスのサイトにも同じようなことが書いてあるのでこれでいいのだろう(参照)。ただ、私はカーター時代のことをよく覚えいるのだが、確か当選したころ、Jimmyが正式なんだと言っていた。英語のウィキペディアを見るとこうある(参照)。
James Earl "Jimmy" Carter, Jr. (born October 1, 1924) was the 39th President of the United States from 1977 - 1981, and recipient of the Nobel Peace Prize in 2002. Prior to becoming president, Carter served two terms in the Georgia Senate, and was the 76th Governor of Georgia from 1971 - 1975.[1]
英語のウィキペディアには「James Earl "Jimmy" Carter, Jr.」とある。ただこれが本名または正式名というわけでもなくウィキペディアの記載上の決めごとかもしれない。が、米人で名前のところにダブルクオートでこういうふうに呼称を入れる人はいて、ミドルネームとか言うのだが、違うだろと思ったことがある。
話を戻して、「名前の短縮型」の項目には、Stephen/Stevenも載っている。どっちも短縮形ではSteveになるようだ。「Stephen Robert Irwin → Steve Irwin」という例もある。でも、スティーヴン・キング(Stephen Edwin King)は、Stephen King で、Steve Kingにはならない。本人がそう決めているのでしょう。
話のついでに、あれ、ハイフン付き名というのはなんだろというのも調べてみた。例えば、「ティム・バーナーズ=リー」ってやつだ。このイコール記号なんだろ? というと、本名でハイフネートしているとこうなるっぽい。この例だと、Sir Timothy John Berners-Lee、なので空白を中点、ハイフンを=にしているのだろうが、このあたりの日本語の表記もちとなんだかなという感じはしないでもない。たしか、文部省時代は中点を認めず全部イコールだったような気がするが。とぐぐると「外国人の「姓」と「名」の間に入る「・」と「=」はどう違う?」(参照)という記事をめっけ。結論、よくわからない。
話がずるずると流れていくが、Sir Timothy John Berners-Leeは、略すとどうなるか。ネットを見ていると”TLF: For Shame!”(参照)、ちょっと笑える話が。
How idiotic is the suggestion that Timothy B. Lee is part of an attempt to confuse readers into thinking that he is Tim Berners-Lee? Let us count the ways.(1) Google it! By my count, 42 of the first 50 results refer to *this* Timothy B. Lee, not Tim Berners-Lee. Guess what? None of the other eight refers to Berners-Lee either.
(2) Anyone who knows enough to know who Tim Berners-Lee is knows he doesn't work for the Show-Me Institute.
(3) Tim Berners-Lee's name isn't -- and *couldn't* be -- abbreviated as Timothy B. Lee. Berners is not his middle name. Berners-Lee is a hyphenated last name. His middle name is John (per Wikipedia entry above). So the closest you could get is Tim J. Berners-Lee. How confusing!
(4) *This* Tim Lee isn't a knight!
I'll predict right now that the Times won't run any kind of clarification because absolutely none is necessary. His actual name and affiliation were enough to identify him accurately.
Speaking of Tim's picture, he does appear to have white skin ... just like Tim Berners-Lee. What's he trying to pull? Oh, Timmy, where will the deception end?!
Posted by: Kevin B. O'Reilly on August 3, 2006 3:50 PM
まあ、英語国民でも間違いやすいには違いないのだろう。
人名の世界地図 |
名前は難しいな。どうでもいいけど、「佐藤寛子」って聞いて、佐藤栄作の奥さんを思い出す私は、wwwwwwってことなんでしょうね。
追記
「ティム・バーナーズ=リー」といった表記の「=」を、エントリではイコールとしたが、出版界ではこれはイコールではなく「ダブルハイフン」(参照)としているとのご指摘を受けた。なるほど。
ダブルハイフン(?)は、2本のハイフンである。二重ハイフン(にじゅう - )とも呼ばれる。ハイフンの長さは半角幅である。しばしば数学記号の等号 ( = ) や下駄記号 ( 〓 ) で代用される。縦書文書内で表記する時には90度回転した字形となる。
・複数語からなる外国人名をカタカナで記述するときに、各語の区切りとして使用される。(例:チンギス=ハン、レオナルド=ダ=ビンチ)。
・日本語以外の単語を片仮名で記述するときにハイフンの置き換えとして使用される。(例:ウォルドルフ=アストリア)
・日本語以外の熟語を片仮名で一語として記述するときに単語間の区切りとして使用される。
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コメント
先週発売の「女性自身」に、米国産トウモロコシが発ガン性有るカビ毒に汚染されている記事が有ります。
この問題は表面化してないだけで国会に質問主意書も提出されてます。
「カビ毒 質問主意書」で検索すると主意書の内容が見られます。
また家畜に被害が発生しており、畜産物に残留している危険性も有ります。繊細は
http://www.webreport.jp/article/13243371.html
に掲載して有ります。
表面化して無いだけでBSE以上の問題です。
是非一度ご覧下さい。 追伸、この問題で2ちゃんねるにメルアド捜索隊が有るため書けません。
投稿: 匿名ですみません。 | 2008.03.09 17:42
ちなみに、Appleの日本法人は「スティーブ・ジョブズ」の表記で統一してますね。
投稿: 名無しさん | 2008.03.09 17:59
家格の兼ね合いで、子供の代では両親の名字を繋げて表記する例ってのは欧州で時折あるようですね。最も有名な辺りでは英国王室の皇太子以降のファミリーネームである Mountbatten-Windsor なんてのがありますが、Bernards-Lee などもその類かと思われ。
サッカーのオランダ代表でワールドカップに出場した選手に Vennegoor of Hesselink という名字の選手がいて、この人もフェネホールさんとヘッセリンクさんの両方の名字を英語の「or」にあたる「of」で繋げたパターンですが、こういう人はその経緯を大事にするのか、名前を略したがらず、20文字以上の長い名字をキツキツにユニフォームに無理矢理書いてるのが面白いです。
投稿: 有芝まはる(ry | 2008.03.09 19:50
フランスの人は、法的に付けることのできる名前が歴史上の聖人とかの名前に限られてて、バリエーションが少ないんでしょうがないから2つ以上の名前をハイフンでつなげて Jean-Paul のようにしたりするって大学のときにフランス語の先生に聞いた。
投稿: Mr.FanHong | 2008.03.10 00:33
>Mr.FanHongさん
>フランスの人は、法的に付けることのできる名前が歴史上の聖人とかの名前に限られてて、
1993年、法改正により命名が自由化しました。
投稿: ななしさん | 2008.03.10 06:54
> 話を戻して、「名前の短縮型」の項目には、Stephen/Stevenも載っている。どっちも短縮形ではSteveになるようだ。
古い Apple User なら、Apple が創業者達を「二人の Steve」として売り込んでいたのはよく覚えてます。そのとき、Jobs が Steven で、Woz が Stephen というのは私の周辺では知られてた。
というか Woz の Stephen を知ってて Steve と呼ぶところで、Steve は Steven の短縮形であることにも普通気が付くわけですから。
投稿: ■□ Neon / himorogi □■ | 2008.03.10 11:43
所詮名指しする時に不便がなけりゃいいものですからね>固有名詞
となると、無理に多数派に逆らう意味ありません。
音韻的に間違っていても定着した訳語ある場合、コレが正しいって違う言葉を使う人がいますが、大抵は定着しませんね。
p.s.
ジミー・カーターのウィキペディアは見に行っても、ご当人のウィキペディアの見出しが英語版も含めてSteve Jobsなのはスルーですかい?
投稿: KAZ | 2008.03.10 12:12
業界が大好きな一種のイメージ戦略でフレンドリーさの表現だと思ってました。
投稿: katute | 2008.03.10 12:17
言い訳にここまでグダグダの長文を書く奴を初めて見た
相変わらず、身につけた知恵を全く生かせない意味不明な脳内だな
歴史観や沖縄の事ですぐファビョーンばっかりおこすなよ。他のサイトで
投稿: | 2008.03.18 02:21
スティーブンジョブスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
投稿: | 2008.06.29 17:02