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2007.02.17

ダルフール危機からチャドにおけるジェノサイドの危険性

 国内報道をあまり見かけないのだが、ダルフール危機についてブログしておく時期かもしれないと思うのでごく簡単に。
 前段の話としては「極東ブログ: ダルフール危機がチャドに及ぶ」(参照)を参照されたい。あるいはカワセミさんの「カワセミの世界情勢ブログ: スーダン情勢に関する観察(4)及び中央アフリカへの波及」(参照)のほうが的確だろう。エントリ中「この問題に持続的に関心を寄せている人がむしろ疲れ果てていて、それを感じ取れないという事もままある話だ」との指摘は痛切に感じられる。
 現状だが、ダルフール危機がチャドに及び、ルワンダ・ジェノサイド(genocide)と同類の危険性があるとの警告がUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)から出された。UNHCRのサイトではわかりづらいのでBBC"Chad may face genocide, UN warns"(参照)より。


Chad may face genocide, UN warns
 The violence in Chad could turn into a genocide similar to that in Rwanda in 1994, the UN refugee agency has warned.

チャドはジェノサイドに直面するかもしれないと国連が警告
チャドの暴力は1994年のルワンダに類似のジェノサイドになりうると国連難民高等弁務官事務所が警告している。



"We are seeing elements that closely resemble what we saw in Rwanda in the genocide in 1994 and I think we have an opportunity here to avoid such a tragedy from occurring again," UNHCR's Matthew Conway said.

私たちは1994年のルワンダ・ジェノサイドと非常によく似た要素を見ており、私はあのような悲劇の再現を避けるための機会をここで持っていると思う、とUNHCRのマシュー・コーンウェイは語った。


 状況はすでにダルフール域を超えて他国が関連してきたという意味で複雑なものになりつつある。関連する紛争の勢力についてBBCはこう説明している。"Darfur conflict zones map"(参照)も参照のこと。

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  1. チャド政府によれば、スーダン政府が支援する民兵がチャドの村を攻撃している。20万人ほどのダルフール住民がチャドに避難している。
  2. スーダン政府は、チャド政府がダルフールの反抗勢力を支援しているとして非難している。
  3. チャド政府は、中央アフリカがスーダン政府支援の勢力と戦うために派兵する予定があると言っている。
  4. 中央アフリカ政府は、スーダン政府が中央アフリカの村を制圧したUFDR(Democratic Forces for Unity )を支援していると言っている。

 双方の言い分があるだろうが、私は、スーダン政府が傀儡的な勢力を使い組織的にチャドと中央アフリカに侵攻している印象を受ける。
 問題が深刻になってきたのは、多国間であれ関連国に閉じない点だ。フランスは中央アフリカに侵攻する勢力に対抗すべく派兵している。特に昨年末ミラージュ戦闘機でスーダン側と見られる勢力に攻撃した。この件については、英国Independentの"France admits air raids on Darfur neighbours"(参照)を参照のこと。単純に言えば、チャドと中央アフリカにおいてフランスはすでに軍事介入を開始していることになる。この状況は、「極東ブログ: コートジボワールへフランスが軍事介入」(参照)を連想させる。
 こうした背景もあり、フランスは、南部のカンヌで一五日から二日間の日程で開催された仏・アフリカ首脳会議では、問題の根となるダルフール危機について、スーダン政府を非難し平和維持軍の受け入れを強く提言した(参照)。

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2007.02.16

金時豆フェジョアーダ(Feijoada)

 先日フェジョアーダ(Feijoada)を作る機会があったので、ついでにブログ。
 フェジョアーダ(feijoada)は、豆と豚肉または牛肉を煮込んだブラジル料理。ブラジル人してみると故郷の味ということじゃないかと思う。私は沖縄暮らしとき近所にいたブラジル人が調理したを食べてとても気に入った。基本的に大量にできるのでそう頻繁には作らない。ちなみに私はフェジョアーダを食っているときはヴェジタリアンではないです。
 彼にどうやって作るのと聞いたら、豆と肉を煮るだけだよと言っていた。味付けは? 塩だけ。そ、そうかぁ? いずれにせよ、こんなのレシピないよ的な印象だったけど、美味しく作るにはなにか経験というか感性が必要な印象だった。
 というわけで、ある意味似たような食い物であるポークビーンとかの想像で私流のレシピというかすごく大雑把ななんだけど。
 本当は豆はフェイジョンというのを使う。色が濃い。最初食べたとき、これってワイン煮?とか思った。フェイジョンはたぶんネットとかで購入できるんじゃないだろうか。私は金時豆を使う。どちらも隠元豆の系統なので食感は似ていると思う、というか、白インゲンとバラ肉を煮込むのはフランス料理とかにもよくあるし、私のレシピもほとんどそれに近い。
 簡単かと問われると微妙。いろんな作り方があるとは思うし、もともと素朴な料理なので簡単と言えば簡単。ポイントはスロークッカー。スロークッカーについては以前「極東ブログ: コンベクションオーブンとスロークッカー」(参照)で紹介した。とろ火で長時間煮込む調理器具だ。なくても、二時間くらい煮たらできると思う。豆が柔らかく煮えればいい。
 仕込みは前日から。豚バラ肉のブロックにたっぷり塩を塗してビニール袋に入れ、しっかり封をする。金時豆を水に浸しておく。半日くらいおいておけばいいと思う。肉からは水が出る。豆は膨らむ。豆と肉の量は適当。6人分だと豆三〇〇g、肉五〇〇gぐらいか。
 肉は下拵えする、というか、塩抜きとアク抜きを兼ねて簡単に下ゆでし、大きめなブロックに切る。大きめというのは、おっ肉の塊だ感があるくらい。
 中華鍋でタマネギのみじん切りを適当の油でじっくり茶色がかるくらいまで炒めて、塩とクミンを加える。これも適量。
 あ、そうだ、これにサラミのスライスを一本分くらい入れるといい。
 これに肉と豆を加えて、沸騰するくらいまで加熱する。
 

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 沸騰したら、これをスロークッカーにぶち込む。肉と豆がひたるくらいにする。ので、水気が足りないときは湯を足す。このとき、塩味をちょっとみて調節する。サーブするときライスに添えるのでカレーくらいの塩味にする。辛みはつけても付けなくてもいいのでお好みで。
 煮ること四時間。
 

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 豆が柔らかくクリーミーに潰れる感じになるとよい。これが食べるときに肉からまって絶妙に旨い。
 これを普通カレーライスみたいにライスに添えるけど、バゲットと食べてもいい。

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2007.02.15

ゴシップ的な米国発の女性ニュース二つ

 NASA女性宇宙飛行士のリサ・ノワク(43)とモデルのアンナ・ニコル・スミス(39)のニュースについて、常識人なら無視すべきゴシップ的な話かなと思っていたし、日本人にはそれほど関心ないでしょとも思っていた。後者については概ねそうなんだが、今月のニューズウィーク日本版にこの話題が掲載されていて、困惑というのか奇妙な印象を受けた。困惑感はPCな世界にあって女性のこういう話題を取り上げてはいけないんじゃないかという感じがしているからだ。思いがまとまるわけではないが簡単メモしておきたい。
 もちろん国内報道もあった。産経新聞”女性宇宙飛行士 “恋敵”襲撃に波紋 燃え尽きた?「英雄」”(参照)より。事件はこう。


 女性飛行士リサ・ノワク被告が2月5日、思いを寄せる職場の男性操縦士と恋仲にあるとみた女性に、フロリダ州オーランドの空港でつめ寄りスプレーを噴射、誘拐しようとして逮捕された事件。6日、同被告は第1級殺人未遂罪で追起訴されたが、総額2万5500ドル(約307万円)で保釈された。同被告は、行動確認のため、衛星利用測位システム(GPS)の着用を義務付けられた。

 「殺人未遂」とのことだが起訴としてはそうだということで事件の全貌が分かっているわけではない。また、チェイスの際彼女が襁褓をしていたのも話題になったが、宇宙飛行士らしい発想ということのようだ。
 日本人からするとなんでこれがそんな話題にという話題の広がり、それ自体も興味深い。

 「現役宇宙飛行士のおそらく初めての犯罪」(オーランド・センチネル紙)を米3大ネットはトップニュースで報道。英ガーディアン紙も「地に落ちた女性飛行士」と書き立てた。

 大ニュースであった。ニューズウィークではこういうポジションにある現代女性の内面を探るという感じの記事にしている。おそらく、ニューズウィークの読者層、多分にインテリの内面に同様の狂気があり、そこで共感を得ることを想定しているのだろう。
 もう一つのニュースだがこれも国内報道はあった。CNN”アンナ・ニコル・スミスさん急死 ホテルで倒れる”(参照)が紹介としてはわかりやすいだろう。事件はこう。

元プレイメイトのアンナ・ニコル・スミスさんが8日、米フロリダ州のホテルで倒れ、病院へ運ばれたが死亡した。39歳だった。死因は不明で、9日中にも司法解剖が行われる。

 背景はこうだ。

スミスさんは米誌プレイボーイの表紙を飾るなど、モデルとして活躍。一方で、1994年にテキサス州の石油王ハワード・マーシャル氏(当時89歳)と結婚し、翌年に同氏が亡くなってから、遺産相続をめぐって同氏の息子と10年以上争って話題を集めた。マーシャル氏との結婚前、最初の夫との間に生まれた長男は、昨年9月に20歳で急死。この数日前にスミスさんが出産した女児について、スターンさんと元交際相手が互いに「自分が父親だ」と主張し、法廷闘争が続いていた。

 その後、「父親」と名乗り出る男が都合三名という展開にもなっている。ニューズウィークでは「M・モンローになれなかった彼女」としているがオリジナルの標題は"Anna Nicoles's Tabloid Odyssey"としゃれている。でもま日本人的には「M・モンローになれなかった」というふうに見るだろうし、本人もM・モンローを目指してはいた。
cover
プレイメイト・オブ
ザ・イヤー
THE’90s
 ざっくり言えば、ゴシップの総合百科のような人生であり、近年はそれを売りにしていた。ニューズウィークには若い頃の写真や太り過ぎ時代の写真などもあり、え?というインパクトは大きい。と同時に、こういう米国的な世界って引くなぁとも思うが、かくいう私などは日本版プレーボーイ創刊ワクテカ世代であり、当然、それ以前の米版のあれにマーガリンを塗ってみた世代でもある。なんか僅かだが奇妙な罪障感のようなものもある。
 どうでもいい事件じゃないかと思いつつ、奇妙に心に陰影を残すのは、私より一回り下の世代とはいえ、なんというか近代人になってしまった日本人の人生の陰画のように思うからだ。リサ・ノワクの痴情というのはインテリ吹かした現代日本人にも無縁でありえないし、アンナ・ニコルのような突飛な生き方も現代日本人に違和感のあるものでもない。
 と……思いつつ、別段昔の日本人ならそうでもなかったというものでもないなと、いくつかの反例なども思い浮かべる。
cover
ふぞろいな秘密
石原真理子
 現代の陰影としてこうした問題が女性のニュースとして吹き寄せられるかのようなありかたというのはどうなんだろうと思う。日本ではと、かつて自分も少しファンだった石原真理子の昨今の暴露話なども、なんというのか地雷女と困惑する男みたいな構図で語られるが、そうじゃないんじゃないか男のほうがおかしいだろとなんとなく思う。まあ、よくわからない問題なのだが。

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2007.02.14

普通に人が知っていることで私が知らなかった三つのこと

 私は普通に人が知っているのに知らないことが多い。そういうことがしょっちゅうあるので時たま街のなかでなにげなく他人の行動を見ていたり、お店とかだと店員の人にすごくファンダメンタルな疑問を投げかける。そういえば以前、JRのスイカを熱っぽく宣伝しているお兄さんがいたので、「スイカって何ですか?」と聞いて無視された。そういえば、コンビニのコピー機にデジカメをつなげている若い女性がいたので何をしているのか横目で何気なく見ていて、後から了解した。そんな感じ。私はあまり現代文明に合ってないような気がする。そんなことで、最近の、普通に人が知っていることで私が知らなかった三つのことについて。あー、もちろん雑記である。

1 コーヒーの簡易ドリップが意外に美味しい
 私はコーヒーはいちいち豆を挽いて煎れる。インスタントコーヒーは飲まない、のだが、菓子作りの材料に買ってはある。ところが、昨年後半から、歳のせいなのか気分のせいなのか、なんとなくインスタントコーヒーに手を出している自分があって、なんだかなと思っていた。そんなところにお歳暮で簡易ドリップ式のコーヒーパックというのかを貰った。たいていはそういうのは他の人にあげてしまうのだが、インスタントコーヒー代わりに使ってみたら、え? これ美味しいんじゃないのと驚いた。そのうち無くなってしまって、なんか困った感じになった。
 

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ドリップ徳用
ブルーマウンテン
ブレンド80袋
 あれである。コーヒーカップの淵に厚紙でセットして一杯分のコーヒーを煎れるという仕掛けだ。こういう商品があることは知っているというか、以前沖縄にいた頃、ブルックスというショップでギリシア・ワインを購入する際、カタログで見たことがあった。なので、ブルックスで注文してみた(アフィリエイト・リンク)。ついでにギリシア・ワインを購入しようかと思ったら、もう無かった。とても残念。
 通販でやってきたのを使ってみた。やはり美味しい。それどころか、コーヒー豆ごとの個性なんかも味わえる。世の中なにがどうなっているのだろう。いや私の味覚がアウチということも可能性としては高いだろうな。でも独我論的に言えば、この簡易ドリップコーヒーのほうが普通の喫茶店のコーヒーより旨い。スタバより旨いかというと微妙だけど、スタバのコーヒーは量が多くて私は最近は気晴らし以外には使わなくなってしまった。
 ところで話のネタはそれではない。そんなふうに思ってこの手の物は通販で買うかなと考えていたら、スーパーマーケットでもあれこれ売っていたのだ。またか。普通に人が知っていることで私が知らなかったことだな。なんかちょっと気分が落ち込んだのだが、ブルックス通販のほうが総合コストでは安そうだなとか自分を慰めた。

2 CSチャネルに特別設備は不要
 テレビ録画機をいじっていたら、突然CS番組が出てきた。なんでだ? CS用にアンテナもチューナーも入れてないのに、何がどうしてしまったのか。NHKがスカパー!と提携したのだろうか。あるいはこれってWOWWOWってやつ?
 というわけで驚いたので調べてみたのだが、よくわからない。事実としては見られるらしい。もちろん、有料放送だから契約しないときちんと見られるわけもないのだが、未契約者の注意書きが画面の三分の一くらい覆った状態で見られた。
 ということは、私は、スカパー!と契約すると現状の装置でCSチャンネルが享受できるということなのか。何か見たいCSチャンネルって私にあったっけと、散歩がてらに電気屋さんに行ってみた。
 店員の話を聞くのだがわからない。雰囲気としては、普通に人が知っていることで私が知らなかったこと、のようだ。とりあえず、チャンネルの解説書をもらってきたのだが、特に見たいチャンネルもない。それと、どういう料金システムになっているかも依然理解できない。

3 ハイビジョン・ディスプレイのサイズの仕組み
 電気屋さんに行ったついでに最近のテレビを見ていたのだが、もうブラウン管というのはなさげだった。液晶とかプラズマというか、平べったいのばっかりでしかも、けっこうお値段が高い。何が値段差なのか皆目わからない。やはり漆塗りが良いのだろうか。
 かくして店員に根源的な質問をしたのだが、店員はギリシア哲学における弁証法について詳しくないらしく、私と話が通じない。それでも多少私も事態を理解して驚いたのだが、どいつもこいつも同じハイビジョン用かと思ったら、フルハイビジョンのディスプレイはまだ少ないのだそうだ。へぇ。
 店員がホッと私から解放されたのは、私が横長の画面に映る四十歳の斉藤由貴に関心を移したからだ。そして、かく思った。横長のディスプレイなので表示は縦方向に潰れているのだろう。とするとイデアにおいて斉藤由貴は面長であったか。
 どうもそうではないらしい。なにか私は根源的な誤解をしているようだ。が、店員に再度ディオゲネス・ラエルティオスの生き方について理解してもらうわけにもいかないので、とにかく世界はそうなっているのだと暫定的に考えることにした。世界を支える巨大象の下には巨大な亀がいてその下には不確実性原理を象徴した古代的なスライムがいるのだろう。そんなふうな。
 とりあえず自分なりに納得したものの、またダイモンはささやく。どうもサイズが変だ。ハイビジョン・ディスプレイのサイズが、ブラウン管のそれと違うようだ。
 帰宅してネットで調べてみた。解説によると、29型ブラウン管テレビの縦のサイズは32V型のハイビジョン・ディスプレイのサイズより短いらしい。とにかく、そうらしい。なので40V型を買えとのことだ。これも普通に人が知っていることで私が知らなかったことみたいだ。
 ついでに。でかいディスプレイを買っても解像度が高いのでそう遠く離れて見なくていいそうだ。なじめないぞ。昭和三十二年生まれの私は青年期に至るまでテレビを近くで見ちゃいけませんといわれトラウマになっている。
 しかし、そういうビンボ・トラウマのない世代の日本人はこういうでかいディスプレイを小さい部屋に配置するようになるのだろう。っていうか、こういう消費が広まっていくのは日本全体にとってはいいことなんじゃないか。

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2007.02.11

地方公社や第三セクターの債務が十六兆円

 七日の日経新聞一面記事に、地方自治体出資が過半数を超える地方公社や第三セクターについて、その債務が〇五年度末で約十六兆円になる、という話があった。ネットでは”自治体「子会社」、借金16兆円・05年度末”(参照)である。集計は日経によるのか、他紙での報道は見かけなかったように思うがどうだろうか。


これは地方税収の約4割に当たる。出資対象を50%未満まで広げると17兆円強に膨らむ。総務省はこうした「隠れ借金」が自治体の財政破綻を招きかねないと判断。このほど05年度決算分から公社・3セクを含む債務を一括開示するよう各自治体に指示した。

 ニュースの背景がわからない。このニュースの集計が日経によるとすると日経の示唆を受けて総務省が動いたことになりそうだが、そんなことはないだろう。総務省の判断はいつどの時点で出たのだろうか。また、総務省は事態をどのように認識しているのだろうか。そのあたりが気になった。
 なお集計の元になる情報は、”第三セクター等の状況に関する調査結果の概要 : 総務省(報道資料)”(参照)らしく、これは年末の公開のものだ。
 債務十六兆円の内訳も興味深い。

約16兆円のうち11兆8000億円が金融機関などからの借入金と社債で、残りは自治体からの融資。

 金融機関とのみあるが、地方の金融機関ではないだろうか。
 この問題についてブログで扱ったところがないか探した。「税理士chika-chanのお気楽なひとり言」”第3セクター、借金16兆円 ”(参照)が示唆的に思えた。

 自治体の財政の悪化度合いを測る「実質収支比率」や「実質公債比率」には、公社や3セク分は含まれていません。
 したがって自治体財政は、公表分よりさらに悪化する可能性が高いのです。

 地方財政健全化法案が今国会に提出されますが、それによる新しい連結財務指標が導入されますと、自治体の債務が膨らみ財政悪化の要因になります。
 今後一気に公社・3セクの淘汰が進む可能性があります。


 地方財政健全化法案は仮称のせいかネットからの情報収集は少し難しい。
 関連ニュースとしては五日付け日経”財政悪化時、市町村も外部監査・総務省08年度から”(参照)がある。

総務省は2008年度にすべての地方自治体に4種類の財政指標の公表を求め、そのうち1つの指標でも基準を超えて悪化すれば、財政健全化計画の策定や公認会計士などによる外部監査を義務付ける。第三者が財務内容を点検し、改善に向けた意見を表明することで、自治体に早期の立て直しを促す。

 ところで最初の日経の記事に戻るのだが、記事によると、この債務がもっとも大きかったのが東京都で約一兆四千億円。また、福岡県や横浜市では債務が税収を上回るとしている。
 その含みから察するに、東京都は債務が大きくても税収とのバランスは取れているということなのだろうか。こうした問題は債務の総量で決められるものでもない。
 いずれにせよ、地方の隠れ債務が公開され、さらに地方公社や第三セクターの急速な整理が進むことになるだろうし、その抵抗勢力とかも出てきそうに思えるが、ざっと日々のニュースを見ている感じでは穏やかなものだ。というか、どうでもいいニュースのほうが沸き立っている春めいた今日この頃である。

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