時事的な話題に関心がないわけでもないが書き出す気力がない。気が付くとブログが三日欠になる。なってもいいのだけど、気楽な埋め草話があってもいいかもしれないし、魚料理の本のご紹介も兼ねて。
昨日行きつけというほどでもないけど魚料理の上手な店で煮魚を食べた。「今日の魚は何?」と聞くとカワハギとのこと。そりゃありがたいということでカワハギの煮魚を食べた。しみじみとした味わいだった。私は魚食いのほうだと思うが情けないことに魚が捌けない。カワハギは捌きがむずかしいのを知っているので、ありがたいと思ったしだいだ。カワハギの肝も添えてあったが、苦いなと敬遠してしまった。これじゃ魚食いとは言えないか。
魚料理の本でこれはすごいなと思うのが、「魚料理いろは(野口日出子)」(
参照)だ。いろはとあるように魚料理の基本から書かれているのだが、私にはからっきしダメ。それでもこの本は類書のように魚料理の初歩に終始してないで、かなり高度と思える料理まで踏み込んでいる。なにより、どれもうまそうなんだ。人生ってなんだかわからないけど、うまい魚が食えたら幸せじゃないかという、幸せ感に浸れる本にもなっている。手元の同書ぱらとめくると太刀魚の背びれのはずし方がきちんと解説されているが、私にはできない。でも魚屋さんに、頼んで背を抜いてもらった切れ身を買っているときに思い出す。
実際に私が作るという段で便利なのが「フライパンで切り身魚料理 焼く・煮る・揚げるも簡単に(松田万里子)」(
参照)だ。表題のとおり使う調理器具はフライパンだけ。しかも、魚は切り身ときている包丁ワザは一切不要。それでいて各種の代表的な魚に合う調理法がいろいろ掲載されている。調理方法は魚の種類ごとにいくつか掲載されているのだが、当然その調理方法は別の魚にも適応できるというのがある。たとえばムニエルなんかだとほとんどどの魚でもできるみたいな。そうした、掲載分以外の調理の対応表が巻末に一覧になっているのでこれが特に便利だ。アマゾンの読者評に「例えばその日スーパーで特売だった切身を買ってきて、それからおもむろにこの本を見る・・・好みの調理法が何かしら見つかる、そういう感じです」とあるがまさにその通りで、とりあえず魚の切り身を買ってきて、さてどう調理するかなという感じで使える。調理法によってはちょっと懲りすぎかなと思えるものもあるが慣れてくると自分なりのアレンジもできるようになるし、調理器具もフライパンにこだわることもなくなる。
三冊目は「NHKためしてガッテン 魚のすごいコツ」(
参照)だ。最近はあまりこの番組も見なくなったが、一時期録画してよく見ていた。率直に言って、私なんかにしてみるとこの番組は10分でいいのにしょうもない引きが長くて苦痛になってきた。ただし、その10分くらいには、たまにへぇと思うことがあるし、魚料理の特集はちょっと気になっていたので、書店で見かけて中身も見ずに買った。ある程度料理の心得のある人なら、それほどすごいコツでもないなという話題もあるし、健康効果などそれど気にしているわけでもないが、こうした情報は本になってまとまっていると便利なものだ。
コメント
長年培ってきた自分の料理法ってくせもので、主婦歴が長いと新しいものを必要としないようなところがあります。魚が好きで捌いたりしますが、読んで参考にしてみたいと思います。紹介ありがとうございます。
投稿: godmother | 2007.11.01 08:16
カワハギの肝は苦くないですよ。多分ウマヅラハギをカワハギと称して供されたのだと思います。
またカワハギの捌き方もそんなに難しくないと思います。
先に頭の付け根(刺のところ)に出刃包丁で切れ目を入れて、頭を落としてから(折るような感じ)皮を剥ぐ手順がいいと思います。
投稿: | 2007.11.01 12:15
カワハギは、頭を落とさなくても、皮の適当な箇所に切れ目を入れて引っ張ればズルズルと簡単に皮が剥がれるでしょう。
煮魚なら頭を付けたまま煮付けた方が喰いでがあるでしょう。頭にも結構身が付いているから。
>カワハギは捌きがむずかしいのを知っているので
一体、何を「知っている」のかと、小一時間………w
投稿: 魚チャソ | 2007.11.01 15:47
魚屋でバイトしてた頃の記憶が彷彿としてきますね。
>カワハギは捌きがむずかしいのを知っているので
は・た・ら・け・。
投稿: 渡辺裕 | 2007.11.01 18:03
たまたま、かなり久しぶりにあるブログを覗いたら、3年も前に仕事で書いた文章のことが書かれていたり、たまたま、少し久しぶり覗いたら、昨日渋谷で美味しくいただいたカワハギのことが書かれていたり、シンクロニシティか、見たいな気分になりました。
それにしても、メジャーなブログは、ささっとこれだけのコメントが入るのが凄いですね、というか大変なのかもと、小一分。
投稿: SeaMount | 2007.11.01 21:32
魚といえば、この時季3日と空けず
秋刀魚です。大皿に乗せて一塩した
ものを、スチームレンジで蒸し、
ジワっと出た油と水分をクッキングペーパーで拭き取り、ベランダに場所を移し、ボンベ式のガストーチで、瞬間焦げ目をつけるだけの簡便調理ですが、83歳筆頭の家族からは、毎日でもいいと好評。ほろ苦いワタは、自分以外は誰も食べないから、山盛の大根おろしに、醤油たっぷりで頂く。役得です。
投稿: 兼業主夫 | 2007.11.02 05:44
たしかに殆どの川魚はムニエルできる気がしますね。
渓流釣り番組でよく見ます(って“渓流釣り番組の方は”そんなによく見ませんがねw)。
しかし、番組のように、近くに調理場の無いところで自分でやろうと考えると、億劫なんですよね、アレ。
川沿いをフライパン背負って行くのがヤダ(代用フライパンみたいなのも白ける)。
ただ美味いんだよなぁ、アレ。
困ったことに、贅沢は気合がいるのですね。
投稿: 夢応の鯉魚 | 2007.11.02 14:47
魚を捌くことは誰にでもできます。
訓練すれば(数をこなせば)、さらに上手になるでしょう。
確かに、魚を捌くことにはある種の心理的な抵抗があるのは
理解できますが、魚を捌けない人はいないと思います。
やたら手入れが大変で、ウンチクを小一時間も語れるような
包丁もいらないでしょう。
なんだったらカッターナイフでもいいはずです。
投稿: k | 2007.11.02 22:19