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2007.04.04

伝えたいことが伝わるわけじゃないとか

 NHKの番組情報誌ステラの来週号をめくっていたら、八日の番組枠が変なので、ああ、そういえばこの日に選挙があるんだと思い出した。すっかり忘れていた。そういえば先日、街を歩いていたら駅前になにやら人混みというか適度な群衆があって、何か事件でもあったのかと思ったら、石原慎太郎がこれから来るということらしい。桑原桑原。その場を立ち去って買い物。小一時間ほどして戻ると、ご本尊とかその他有名人はもういないみたいだけど、人がまだなんとなく集まっていた。どれほどの人が集まっていたのか、後になって少し気になったが、それほどたいしたことはなかったんじゃないか。選挙期間なんだなと思ったのはこの一例だけで他には無風という感じ。静かなもんだ。
 ネットも統一地方選について静かな感じだけど、と思い直して、静かそうじゃないブログとか覗いてみたら静かそうじゃないどころかあまりの過激さに、引いた。桑原桑原。
 そんな感じでいたので、今日のはてなブックマークの人気のエントリーにはてなダイアリー「kmizusawaの日記 - なぜ石原を支持しちゃうオバサンがいるのか(もしくは左派に関する考察)」(参照)という話に共感した。


左派(右派にもいるが)のダメなところのひとつは、自分と同じ考えを持たない人たち、自分と違う価値観にしたがっている人たちの「センス」を馬鹿にしまくる(自覚はないのかもしれないが)ことだと思う。「石原を支持するやつはダメだ」ってなことをすぐに言っちゃう。時には石原本人を批判するより楽しげにそう言っちゃう。

 そういうのって内容以前に引くんだよなと思う。しかし、私もそうしたうきうき罵倒組と同じようなものかしらねとしばし自省した。
 話を一般論にすると、何かを一生懸命、啓蒙するというか、他者の考えを変えようとしてプレゼンテーションされたものって、しばしば、まーったく逆の結果を生むもんだよな、と。そんな話をそういえば見かけた。思い出した。これこれ。ちょっと古いのだけど、三月九日付けのロイターのニュース。日本では報道されただろうか。”Eating-disorder education shows unintended effects”(参照)。標題は、「摂食障害教育は意図せざる結果をもたらす」とか。

Teaching teenagers about eating disorders can make them more knowledgeable about the problem, but it may also have some inadvertent effects, a new study suggests.
十代の子供たちに摂食障害を教えることでその問題についての知識を増やすことができるものだが、同時に逆の結果をもたらすことがあると、最新研究が示唆した。

Yale University researchers found that when they presented female high school students with videos on eating disorders, it met the intended goal of boosting their knowledge about anorexia and bulimia.
イェール大学の研究者が明らかにしたところでは、摂食障害についてのビデオを女子高校生に見せることで、食欲不振や病的飢餓感について所定の知識を付けさせることができる。

However, the team saw that the students didn't necessarily find the results of eating disorders unappealing. Teens who watched a video featuring a woman recovering from an eating disorder became more likely to view girls with eating disorders as "very pretty," and some thought it would be "nice to look like" the woman in the video.
しかし、研究者たちは、学生たちが必ずしも摂食障害の結果が魅了的ではないと理解しているわけではないこともわかった。摂食障害から回復する女性を描いたビデオを見た十代の子供たちは、摂食障害の少女に対して、「とてもかわいい」と見がちであり、子供によっては、ビデオに描かれた女性に対して「あんなふうになれたらすてき」と考えるかもしれない。


 言い古されたことだけど、映像的なメディアとかは、言語的に意図されたものとまったく違うメッセージを送ることがある。だからこそ、むしろ映像的な無意識のメッセージを凝らすことになるのだろう。
 とか適当に書いらココログ終日メンテナンス中だもんで、舞い落ちる桜のなかを散歩に出る。街中の都知事選の写真をぼんやり見ながら、この顔写真の無意識的なメッセージってなんだろなと思った。
 そういえば、今日のニュースの”選挙ポスターにヒゲ…70男逮捕「一度書いてみたかった」 ”(参照)が面白かった。

調べでは、河内容疑者は3日午前3時半ごろ、江戸川区の都知事選の公設掲示板に張られた候補者のポスターにマジックでひげなどを書き込んだ。河内容疑者は「一度書いてみたかった」と供述しているという。

 容疑者は七〇歳だったそうで、人生終わりにちかいと思ったか、写真の老人たちをライバルと思ったか、やっぱし、ひげくらいないとねと思ったか。しかし、ひげの落書きで逮捕かぁ。眼鏡もダメだろうな。鼻毛なんか論外だろうな。

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コメント

髭くらいで逮捕なら中国化だ。買収とかもっとやることがあるだろうに。容疑者はホームレスで居心地のいい刑務所に帰りたかったかもしれぬ。やはり世も末なのか?ポスターなんか貼らない選挙すればいい。

投稿: アカギ | 2007.04.04 20:00

政治家やメディアって、投票に行かない連中の心中を間違って察しているのではないかと思う今日この頃です。
「どうせ俺の一票なんて、当落に影響するわけねーじゃん」よりも、
「たとえ社会がこれ以上良くなったとしても、俺の不平不満は解消されないし、望みが叶えられることなんてありえない」
じゃないかと。
もう誰が当選したって、違法駐車・駐輪だのゴミ問題だの近隣住民の騒音問題だの過疎過密だのが、その当選者の在任中に解決出来ないだろう、とか。
どうすればそれを解決できるかと考えるに(略)。

投稿: てんてけ | 2007.04.04 20:45

ひげ書いて逮捕される瞬間を見たかったものです。退職後のオヤジが議員に「手伝って」といわれてですね~肩書きもらって文句を言いながら楽しんでいるわけです。あ~選挙って退職後の楽しみなんだ。時間は使うけど金はかからないギャンブルですね。まあ 政治的な観念などまったくなく、左も右もないわけで。ただ 自分の活躍の場所として ふるまっているのでやむなく手伝っているわけです。地方選挙をささえていのはきっと そういう人と無党派層なんて呼ばれる 学祭から抜けきれない人、そしてそれに無関心な人。そんな感じだと思うのです。サクラキンゾーなんて都知事戦に・・・鼻から指をだして・・・そんなことを70歳の方は書きたかったのでは?または社会の教科書に落書きをする感覚で・・・・。逮捕しないで 叱る程度でいいじゃないですかね~。教科書に書いて・・・起こられたおいらのように。

投稿: りん! | 2007.04.04 21:37

>鼻毛なんか論外だろうな

 ハナ毛さん、呼ばれてますよ

投稿: 左近 | 2007.04.04 22:33

今の日本で真の意味のデモクラシーが機能してるの?って、ああ、あまりに大テーマ!?そもそもデモクラシーって言葉自体、実に多義的かつ論争的なものですからね。

でも少なくとも言えるのは、日本がデモクラシーを採用している限りにおいて、私たちは必ず何かを選択しているってことですかね。選挙において、誰も選ばない、あるいは棄権するということもまた自らの選択であるということについては十分自覚的でありたいものだと考えたり致します。

投稿: Phenaphen | 2007.04.04 23:25

つたえたとおりにつたわり続けるということがあるのかしら。

投稿: 都市に棲む山姥 | 2007.04.05 01:03

今回の選挙はどうにも時期が悪くて盛り上がる要素がありませんね。
組織票だけでFAになる所だらけになりそう。

まあそれだけ、今の日本がいじらなくてもいい状態なのかもしれませんが。
しばらくは惰行で動くんでしょう。

まあ次の話は米の大統領戦が決してからですかね。

投稿: 無粋な人 | 2007.04.05 11:04

本稿を読ませていただきまして、髭描いたら逮捕されるという所定の知識を得ることが出来ましたが、逮捕された男性に対して「そんなふうになれたらすてき」と考えました。

投稿: eda | 2007.04.06 05:07

>ハナ毛さん、呼ばれてますよ
>投稿 左近 | 2007.04.04 22:33

 ども。
 以前お米進呈したとき「口に合わない」
 前回「うぉらぁエントリに関係ない糞コメントすんじゃねーとか言うのもなんだし」
 今回「鼻毛なんか論外だろうな」
 なんで。3つ揃ったところでスイッチ入っちゃったねって感じで。退散いたします。

 メールでは
※(長文)
 私の場合、世間様がそうだから、とか誰それ様が丁寧にご指導くださったから、ということで安易に乗れない(ノリの悪い)性格なもので。新しい界隈・新しい環境に馴染むまでに、時間が掛かってしまうんです。コメント子としての「私」からブロガー(笑)としての「私」に脱皮するのに時間が掛かると思いますので。文面云々より、気持ちの問題で。
 そういうことでもありますので、また次回そちら様(極東ブログ)にお邪魔するのは…多分夏ごろとか、夏の終わりとか。そんな季節になるかもしれませんね。で。先日極東ブログでの過去発言をサルベージしていたところ…私が暴れだしたのって2005年8月の戦争記事のときだったんですね。そういうのも思い返し、また次回復活(?)するときは、嘗ての元気を忘れないように、ブロガー(笑)としての身だしなみ(?)もある程度整えるように、といった按配で。また遊びに逝かせていただきたく思います。
 無駄長文失礼しました。finalventさんのご健勝とご多幸のあらんことを

 …とか無駄に格好付けちゃってたんですけどね。柄にもなく。成れないことすると駄目ですね。やっぱ。ははは。
 んじゃまあ、そういうことで。皆さん頑張ってくださいね。自分に負けないで。ばいばい。

投稿: ハナ毛 | 2007.04.06 22:43

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摂食障害とは、神経性食欲不振症(拒食症)と神経性大食症(過食症)に大きく分けられます。神経性食思不振症(拒食症)は、食べることを極端に少なくし、体重が増えることを恐れ、低体重を維持しようとする行動が目立つ病気です。神経性大食症(過食症)は、一度に大量に食べてしまい、そのことを非常に後悔し、気持ちが「ゆううつ」になって、食べたものを外に排出する行動が目立つ病気です。よくいわれる摂食障害の症状としては、除脈、浮腫(むくみ)、収縮期雑音、点状出血、女性ホルモンの減少、耳下腺リンパの...... [続きを読む]

受信: 2007.04.30 10:29

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