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2007.01.30

埼玉県の競輪事業とか

 あれは何だったのだろうか。社会党か共産党の集会だったのではなかったかとも思う。なぜそんなところに自分がいたのかも思い出せない。私が小学生のころだから昭和40年代である。映画を見せられた。話は、父親がギャンブルに狂って家庭が破壊していく悲惨と人情と社会正義の物語だが、子供心にその雰囲気が異様に怖かったことと、その諸悪の根源が西武園だということで、子供心に楽しい遊園地裏というのは怖いんだと理解した。ありがたいトラウマである。おかげで私はこの歳までギャンブルというのをやったことがない。抑圧がものすごくて関心ももたない。ついでにスポーツにも関心がないのはなぜだろうかと思うがネタな話はさておき、今朝のラジオで所沢市が競輪事業からこの三月いっぱいで撤退するという話を聞いた。へぇ。
 所沢市の競輪事業は昭和二十五年から始まっていて、西武園競輪場で年二回都合十二日間競輪を開催していたのだそうだ。公営ギャンブルというやつだ。胴元であるな。上がりは市財政になるはずだが、平成十年度を境に赤字が目立つようになり、十七年度は五千五百万円の赤字。十八年度も四千万円の赤字見込みとなり、それ以前の利益の繰越金で補填ができなくなり、同市は埼玉県に撤退を申し込んでいたとのこと。簡単に止めるわけにもいかないのだな。
 市と県の話し合いで市は県に対して従業員の離職に伴う慰労金・損失保証金として二億六千万円を払うことで合意した。追い銭と言ってはいけないのだろうが、損失が年間四千万円であるのに停止に二億六千万円というと六年分くらいということか。ふーん。
 西武園競輪場(参照)についてはこう。


1950年(昭和25年)5月22日に開設。開設当初は村山競輪場だったが1954年(昭和29年)5月から西武園競輪場に変更となった。1992年(平成4年)6月から大規模な施設改修工事が開始され、1997年10月に完成。客席がすべて屋根で覆われた、独特の形状へと変貌した。

施設の所有者は西武鉄道。実施は関東自転車競技会。主催は後述。1周は400m。電話投票での競輪場コードは26#。


 所有は西武鉄道ということだ。そりゃね。
 所沢市サイドのこの問題の経緯を調べると、へぇってな話がある。〇一年のものだが読売新聞”競輪開催告示 経済産業省、所沢市を削除=埼玉”(2001.4.4)より。

 競輪事業の赤字対策で、所沢市が日本自転車振興会へ納める交付金の不払いを宣言したことを受け、経済産業省は今年度の自治体の競輪開催回数を定める告示(二日付)から、同市を削除した。不払いに対して開催権をはく奪する事実上のペナルティーで、同省は「支払えば告示を見直して開催を認める」としている。

 経済産業省が日本自転車振興会との関係で所沢市を恫喝していたわけですね。というかいろいろもめていたらしい。知らなかった。
 交付金回りについては、読売新聞”[大手町博士のゼミナール]岐路に立つ、公営ギャンブル 税金で赤字補てんも”(2001.9.4)ではこう説明されていた。

 日自振への交付金は、自転車を含めた機械工業の振興に売上金の1・7%が充てられるほかに、その他の公益事業の振興にやはり1・7%が使われている。自治体側には自転車関連産業以外に交付金が利用されることへの反発が根強く、二月には西武園競輪を開催する埼玉県所沢市が、交付金の一部の支払いを一時、拒否する騒ぎも起きた。

 世の中の仕組みってやつですね。
 関連してだが、二七日付け日経”埼玉県の競輪事業、来年度からの包括委託業者決定”(参照)ではこんな話があった。

埼玉県は26日、競輪事業の運営を包括的に委託する民間業者を発表した。車券などのコンピューターシステムを開発・販売する日本トーター(東京・港、福島晋社長)で、委託は来年度からの5年間。県が年間売り上げの0.85%(最低でも3億7000万円)の収益を受け取り、赤字補てんをしない「収益保証型」の契約で、極めて県に有利な内容となった。

 対象は大宮競輪場(さいたま市)と西武園競輪場(所沢市)で開催する県内の全24レース。競輪事業は県以外のさいたま市、川口市など開催自治体が累積赤字を理由に相次いで撤退を表明したため、来年度からは県が一括で開催を引き受けることを決めていた。


 胴元は埼玉県になり運営は日本トーターということだ。これって昭和を懐かしむ親孝行爺さんじゃなかったっけと見るとそうだ(参照)。

日本トーター(にっぽんとーたー)は東京都品川区に本社を置く、公営競技の業務委託やトータリゼータシステム製造を主な業務とする企業。

競艇の生みの親笹川良一の子である笹川尭が設立に関わり、ほとんどの競艇場での設備運営に携わり約半数の公営競技場で同社の製品が使用され、運営を行っている。特に船橋オートレース場と浜松オートレース場では車券発売、従業員管理、開催広告に至るまでの完全委託を受けており、その重要性は高い。


 別にきな臭い話があるわけではないが、世の中ってそういうもんかな、と。
 公営ギャンブルも運営次第では儲かるという展開になるのでしょうかね。団塊世代が昭和を懐かしんで興じるとか。

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コメント

無理でしょ。

投稿: モッサアアア | 2007.01.30 17:34

そういや、文京区の某図書館に、“当館は後楽園競輪の迷惑料で建てられました”って誇らしげなプレート?が貼ってあった記憶があるけど(なかったかな?)“そこまで言うなよ(w”って思った。

投稿: t_f | 2007.01.30 23:51

ギャンブルでないけど、ネットの言葉もギャンブルというか、単に脳が慢性疲労するのではとか思ったり。言葉の生産性とは別に、一番、脳の慢性疲労は2ちゃんが顕著といっていいかも。面白いのは切隊くん。脳が疲労した言葉を読んだことがない。たぶん、脳が疲労してはギャンブルはできないということなんだろうけど。また、2ちゃんは依存症にしては変なところもあるし、ギャンブルのように借金の山になるわけでないし……。ということで、脳の慢性疲労はあって、競輪事業のことを石垣さんは書いたというわけだし、自転車が襲い掛かってくるとよけられないのかなぁ。とにかく、リノール酸を取りすぎていたことを反省して対処したら、最近、エラク元気で、ブログって、なんで、こんなにモタモタやっているのだろうという気分でいっぱいだ。世間の流れより遅い!

投稿: noneco | 2007.02.01 20:25

 世間の流れより早くするなら「見即書」でひたすら日記を垂れ流すか脳に線でも差して脳波即原稿にでもすればいいのでは?
 頭のいい人ほど判断材料を欲するし判断材料が多いほどいい文章が書けるわけだから。見て感じて思ったこと(←ここ過去形)なんてやってたら、そりゃ「遅い」でしょうよ。そんなもん。
 速さを尊ぶなら馬鹿になるに限ると思いますが。

>脳が疲労した言葉を読んだことがない。

 そうですか? 結構疲弊した文言晒すこともあるかと思いますが。意図的でしょうけど。
 ただ、中長文を書くときの切れ味は凄いと思いますよ。まあ、無目的な阿呆の戯言なんか吐いてたら、仕事には成りませんし。現役バリバリの職業人なら、あーであるべきかと思います。はい。

投稿: モッサアアア | 2007.02.01 21:52

投資対象が小口か大口かの違いで、これはこれで立派な公共投資かも、と思いますが、果たして……。

古式に則って「散財、散財」……

投稿: 夢応の鯉魚 | 2007.02.02 17:29

月1回、6日間で1月分の給料を払えてたという事ですね。

投稿: | 2007.02.04 09:40

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