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2006.01.14

そういえば世界貿易機関(WTO)があったな

 昨年十二月十三日から香港で開催された世界貿易機関(WTO)閣僚会議についてなにもふれてこなかった。特に言及することもないような気がした。国内での報道もあまり見かけなかったように思うがどうだろうか。まして、ブログなどでも話題にはならなかったように思う。
 ニュースなどを見るに、韓国人の過激ともいえる反対運動が目についたが途上国の立場との対立といった話も特に聞かなかった。アフリカの貧困国の閣僚は意思表示のために木綿の服を着ていたらしいが、そういう映像は見かけなかった。
 WTOは現在一四九か国になるらしい。大き過ぎ多様過ぎて機能しない印象も受ける。今回のテーマは、新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の決着に向けて、貿易自由化の拡大や開発途上国支援などが協議されるということだったが、〇三年閣僚会議のように決裂となるだろうという予測もあった。私もどっちかというとその予想に近かった。
 結論はというと、決裂をさけるために先延ばしになった。最終合意期限は今年の年末になるらしいが、達成できるのだろうか。
 今回の宣言には、途上国対象に輸出促進の援助や「無税無枠」措置が盛り込まれた。すでに加盟国は一四九か国とはいえ、その五分の四は途上国であり、内実は途上国の不満対処だろう。従来は先進国の利害調整という意味合いが強かったようにも思うが、どのあたりが転換点だっただろうか。
 日本については、その思惑でもある「上限関税」が非明記となったものの、そのような状態が続くわけもあるまい。上限関税は実現されるだろう。
 いずれにせよ、私などにしてみると、ああこれは貧困問題なのだろうなという印象を持つし、日本のWTOの枠組みもそういうふうになるべきではないかと思う。
 と、そんなことを思ったのは、このところ、たまたまコカコーラの不買運動ということを考えていた。コカコーラは販売されている国によっては環境破壊をもたらしているので、それをやめさせるための意思表示に不買運動が有効であるといった議論を見かけた。私にとっては、古い話であり、どうでもいいよ、勝手にしてよ、という類の話題でもあるのだが、そういう思いに至る歴史の感覚がたぶんネットのなかから消えつつあるようにも思えた。
 では、どう対話するか? 単純なスキームで言えば、日本のコカコーラは複数のボトラーが販売しているだけで、環境破壊悪の米帝国の手先といったものでもない。本体の米国のコカコーラは原液の卸をしているくらいだ云々。そういう企業の関係で、日本でコカコーラの不買運動して日本のボトラーを困らせ、それによって原液を出している米国の企業経由で米国初の環境運動を他国のボトラーに徹底させよ、というのは、スジが違うようにも思う。一義には、各国で展開しているボトラーの規制だろうし、その国に環境問題があれば、その国への直接な支援が重要になるはずだ。
 だが、こうした議論はネットなどでしても通じないというか、ブログに時代になればますますそうなるようだ。かく言う私も、応答しようのない匿名の批判コメントなど基本的にスルーになる。
 途上国の人権状況や環境問題の根には貧困問題があり、その根が重要であるように私は思う。そしてその貧困問題の一つの端緒がWTOなどで露出してきている農産物関税の問題だろう。
 話が連想ゲームのようになるが、アフリカの貧困といっても、実際にはアフリカには石油や金属など資源が多く必ずしも貧困とは言い難い面がある。スーダンなどがその例だ。こうした国には民主的な体制が確立されなくてはどうしようもない。が、鉱物資源がない貧困国はというと、実際には農業しか産業はない。そしてその農業を基本に交易をしていかなくてはならないのだが、それを潰しているのは、先進国での過剰な自国農業保護だろう。かくしてWTOでの不満となる。
 日本の文脈で言えば、その対応として、日本の農業保護を減らし、こうした保護解除のルールをWTOなどを通じて国際的に広げていくことが貧困解消の手助けになるはずだ。が、そうした主張もネットであまり見かけないように思う。私の視野が狭いということもあるだろうが。

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2006.01.13

イラン核問題メモ

 まあ英独仏がんばってくれということだろうか。ざっと振り返ると(認識違いもあるかもしれないが)、二〇〇三年七月米国の調査でイラン中部ナタンツの施設で濃縮ウランが検出されてイランの核開発疑惑が発覚。同十月英仏独の調停でウラン濃縮を一時停止したがこれもその後反故。翌二〇〇四年九月米国はイラクの安保理付託をめざしその期限を「十月末」と主張したが、英独仏はイランを追い込みたくないとして前面に出てきた。G8で三国は、イランがウラン濃縮活動を停止し保障措置義務を履行するなら、その見返りに経済支援を与えるという妥協案を示したが……という流れなので、米国としては英独仏のお手並み拝見ということだろうか。自分のケツは自分で拭いてごらんか。しかし、日本はというと書くに情けない事態でもある。
 この間三国に加え、ロシアがウラン転換作業を認めつつ、濃縮作業はロシア国内で実施する妥協案とか出して云々。今回の騒ぎもロシアが納めるのかと思って眺めているととりあえずそうでもない。
 日本の平和勢力っていうかよくわかんないが、ロシアに期待したりするのだろうか。あるいは、国際原子力機関(IAEA)に期待か。なんだかなあ。
 英独仏がどの面さげてかわからないが、安保理付託ということになっても、どうせ中国が握りつぶすだろう。ということでまた中国かでもあるのだが、この問題については、アフリカの石油利権とかとは違って中国独断ということもなく、インドも中国に同調するだろう。っていうか、印パが核兵器を保有した時点で、事実上、IAEA終了、でもあった。
 で、どうなるか。パキスタンみたいに核を持たせても是認ということで、核の平和利用という看板でお茶を濁すなんていうのもエレガントだし、米国を抜けばそんな落としどころしかないだろうが、ようするに米国はどう動くか。
 と考えると、米国がイラクみたいに……と考える向きも多いだろうけど、それはないんじゃないか。米国が恐れているのはむしろイスラエルだろう。一九八一年、イスラエルはフランスがイラクに提供したオシラク原子力施設をある日突然二人黙るのぉ♪じゃないけど空爆した。あんなのありかよと私は衝撃を受けたことを覚えている。それでも当時はまだのんきな時代だったわけで、現在でそれをやるとろくでもない副作用が出る。
 でもイスラエルという国はそういう事態になればやる。というか、イスラエルと米国の一部をどう暴発させないかという問題でもあるのだろう。
 現状の米政権はブッシュのレイムダック化もありかなり微妙な位置にある。が、IQ二〇〇だったかのライス女史とかの外交はそれなりに絶妙でもあり、なにか思いがけない手が出てくるのだろうか。
 中長期的に見るまでもなく、アハマディネジャド政権はそれほどイラン国民に支持されているわけでもない。制裁が仮に通ってもむしろイラン内のバックラッシュを誘うくらいだろう。とすると……というふうに思いが進み気が付くと日暮れて道遠くどこやら陰謀論のチャルメラが……。

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2006.01.12

ホテル・ルワンダをあと三百軒ほど

 昨日たまたま十時のNHKニュースを見たら、映画「ホテル・ルワンダ」(参照)が日本でも上映されるという話をやっていた。そういえば、そういう運動があることは「はてなブックマーク」で見かけたことがあるなと思い出した。私はその上映運動には関心ない。
 そうしたこともあってか、ニュースのなかで上映を呼びかけた若者の話などを聞いてて、千二百人の人の命が救えて、そりゃよかったね、ダルフールにホテル・ルワンダをあと三百軒ほど建ててくれ、とつぶやくくらいだ。こうした虐殺がもう二度と起きないようにというような発言もあったかと思う。こっそり苦笑した。
 二〇〇四年、欧米でルワンダ虐殺十周年のニュースはダルフール虐殺のニュースのただ中で流れた。目前に進む虐殺を止めることはできなかったのだった。虐殺……スーダン政府による民衆の虐殺だ。
 なぜ国際社会が虐殺を止められなかったか。もう端的に言おうと思う。中国が原因である。スーダンに石油利権を持つ中国が常任理事国の地位を悪用し、国際社会がスーダンに圧力を加えることを妨害しつづけた。
 もちろん問題はそんな単純ではない。錯綜している。そしてさらに現在はこじれた状況になりつつある。最初はダルフールの反政府勢力の小さな暴発だった。そしてスーダン政府はジャンジャウィードという民兵を使いダルフールの民衆を虐殺し続けた。ちょうど日本ではイラクに平和をと叫ばれた時期だった。なぜイラクに平和という奴らはダルフールの虐殺を看過するのか。中国のお仲間なのだろうか。
 それでも、一義に攻められるのはスーダン政府であり、そして次には中国だと思う。国際社会として見れば、中国の要因が大きい。
 と、私だけが思うのではないという補強に昨年十二月十七日のロイター”China's interests in Sudan brings diplomatic cover”(参照)を引いておこう。


China's trade and oil interests in Sudan have induced the permanent U.N. Security Council member to provide diplomatic cover for the government accused by many of war crimes against its own people, analysts say.

Sudan has had its back against the wall of the U.N. headquarters in New York during the past 18 months over the conflict in Darfur, where tens of thousands of people have died as a result of violence the United States called genocide.

But the spectre of a Chinese veto has shielded Sudan from possible sanctions over the conflict and in turn protected a growing source of much-needed oil for Beijing.


 中国はスーダンに石油利権のために人道問題の解決の足をひっぱり続けた。
 そして中国はどんどんそのプレザンスを高めていった。

China's heavy but understated presence in Sudan is symbolised by the vast, walled compound housing its embassy on prime real estate in Khartoum. It dominates Sudan's crude oil sector, which produces around 330,000 barrels per day, and is building roads, bridges and dams.

China has become Sudan's biggest foreign investor with $4 billion in projects.


 なんでこんな国に日本は政府開発援助を続けなくてはならないのだろう。
 二度とルワンダの虐殺がおきないようにというまえに、ダルフールの虐殺の実態がなぜ知らされないのか考えてほしい。現在の世界はその虐殺の実態さえ知らされていないのだ。三十万人もが虐殺されていたのかもしれないというのに。
 そういえば、今日付のタイムズ”Insatiable Beijing scours the world for power and profit”(参照)を見たらこうある。

China now obtains about 28 per cent of its oil imports from Africa - mainly Angola, Sudan and Congo. Chinese companies have snapped up offshore blocks in Angola, built pipelines in Sudan and have begun prospecting in Mali, Mauritania, Niger and Chad.

 アンゴラかと思う。昨年の読売新聞”ブレア英首相が提唱のアフリカ支援、実現に不安 貧困解消阻む土壌”(2005.6.24)でギニアに並んでアンゴラにこうふれていた。

●遠い改革
 「民主化」を求めるドナー国の要求も、簡単には受け入れられそうもない。
 ウガンダのムセベニ大統領は5月25日、「(先進国は)国の運営を指図する習慣をやめるべきだ。我々は自ら政策を決定できる。彼らは我々に奴隷になれというのか」と、かみついた。
 今期限りのムセベニ大統領は憲法改正で2006年大統領選への出馬を狙っており、英国は、ウガンダへの政府開発援助(ODA)の一部を保留した。ウガンダの国家予算の約4割は先進国開発援助金だが、ムセベニ大統領は政治改革を求める外部の声を「内政干渉」と、はねつけている。
 南アフリカの研究機関「グローバル・ダイアログ」のクリスティ・ベストヘイゼン研究員は「冷戦時代、先進国はアフリカの独裁者を支援した。今になって欧米流の民主化を求める考え方は、アフリカの指導者には矛盾に映る」と話す。
 赤道ギニアやアンゴラなどの原油産出国に対しては、欧米の民主化圧力はないに等しく、「二重基準」の批判もある。

 かくしてアフリカの産油国へ民主化圧力はむなしい。中国が内政不干渉と称しながらカネと武器を流し込んでいるから、なおさらのこと。

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2006.01.11

シャロン後メモ

 ごく簡単に。脳内出血で倒れたイスラエルのシャロン首相の政治復帰は事実上不可能と見ていいようだ。それにしても、アラファトといい絶妙のタイミングでアウトになるものだとも思うが、シャロンの歳が七十七歳であるとすればこうした退場はまるで予期されないものでもなかっただろうし、実際、エルサレム・ポストの”Report: Sharon had undetected vascular disorder”(参照)などを見るとそうした予期について目下政治の責任問題化しているようでもある。元ネタはハーレツらしい。


Prime Minister Ariel Sharon was suffering from an undiagnosed vascular brain disorder that can be worsened by the blood thinners he was taking before his massive stroke last week, the Haaretz newspaper reported Tuesday.

If the disease of the blood vessels in the brain had been diagnosed when Sharon suffered a first stroke on December 18, doctors most certainly would have not prescribed the blood thinners due to the risks, a senior doctor treating Sharon told Haaretz. The ailment was discovered only after Sharon suffered a massive stroke last week, the paper said.


 読みようによっては陰謀論のようにも読めるところがオツだが、直接の引き金となったわけでもあるまい。小渕総理の時の対処もなぜウロキナーゼという話が若干あったが消えた。すべて済んだことになった。
 もともとシャロン首相の政治行動は側近でも予期しかねるところがあり、リクードを飛び出してカディマを結成したものも、突然の独断ではあったようだ。
 とはいえ、結果論からすればカディマの結成はその後のイスラエル国民の支持という点では成功だったわけで、シャロン自らが倒れなければその流れに変わったのかもしれない。
 シャロン後の問題は当然、カディマがシャロンを失ってもシャロンの路線を維持できるかという点にある。カディマの支持者はシャロンのカリスマ的な力に引き寄せられたとするなら、この路線は大きな岐路となるが、私はそうでもないのではないかと思う。
 ガザ撤退を強行したシャロン首相の行動はイスラエルという国が存続していく上ではもっとも合理的な選択であった。そういう合理性がイスラエルの国のなかでどう支持されるかということがイスラエル側の今後を決めるのだろう。が、支持されるのではないだろうか。ノーベル平和賞受賞者シモン・ペレス元首相も老骨に鞭を打っておもてに立つようだ。
 ただ、そうしたその合理性は労働党側にもあるだろうし、労働党側が案外盛り返しても大筋での変化はないように思える。
 パレスチナ問題では他方パレスチナ側の動向が気になるが、この焦点はアッバス議長ではなく、先月の地方選躍進したハマスということになるのだろう。「極東ブログ: 国連がハマスに資金供与の疑惑?」(参照)でもふれたが、ハマスは一概にテロ集団というふうに決めつけられるわけでもない。合理的な政治プロセスに乗せていくしかないのではないか。
 米国はどうでるか、だが、よくわからない。ブッシュのある意味で必然的なレイムダック化が進み中間選挙を控えている状況で、大きな外交策は出てこないようには思う。それに、イランのほうが大きな問題となってしまった。

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2006.01.10

胃袋のペースメーカー

 今朝ラジオを聞いていたら、肥満防止のために胃袋の中に埋め込んで食欲を調整する装置の話をしていた。あれ?それって効果なしってことじゃなかったかと思って話を聞いていたのだが、そういうオチにもならず、貧困国を含め全世界で六人に一人が肥満でという文脈に流れていた。さて?
 ラジオの話には固有名は出てこなかったが、それはあれでしょ。この技術を開発していた Transneuronix を昨年六月に買収した Medtronic の Transcend でしょ。ブツの写真と詳細は”Medtronic Obesity Management”(参照)にある。名称は、とりあえずGES(Gastric Electrical Stimulation)となっている。IGS(implanted gastric stimulator)という表現もある。
 あるいはこの手の機械は他にもあったか。要するに、心臓のペースメーカーよろしく胃袋のペースメーカーになる。過食だと電気信号でもう食うなもうおなかいっぱいだよんというものだ。そういうえば、カナダだったか、脳に埋め込んだ電極に信号を送ると鬱が改善するというのもあった。なんか、ヒューマノイドっていう世界ではあるな。
 Medtronic のサイトをこの機に覗いてみると、FDA(The Food and Drug Administration)……直訳すれば「食品医薬品局」って感じなんだと思うけどなわけねーよ定訳語だよ……では認可してないとのことだ。つまり、米国人は使ってないということか。あるいはイギリスとかで手術すればOKなのだろうか。
 ニュース的にはどうだったかざっと調べ直してみると、やっぱし効果はないようだ。昨年十二月八日RED HERRING”Medtronic Obesity Device Fails”(参照)にはこうある。


Medtronic said Thursday preliminary trial results show its implantable, electric weight loss device failed to prove more effective than a placebo in helping patients lose excess weight.

The medical device company said the one-year study on the company’s implantable gastric stimulation device was affected by “factors including variances in trial execution and unplanned treatment changes.”


 ニュースは経済記事らしくこの失敗の株価への波及などについてもふれているがそれほどの影響力はなかったようだ。つまり、市場的にはこの手の機械への期待はまだ続いているということなのだろう。
 そういえば、数年前だったが、日本で、あれ、低周波治療器をおなかの贅肉にあてて痩せるというのが流行っていたみたいだが、その後はどうなんでしょうね。

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2006.01.09

パソコンのキーボード

 わけあってウィンドウズでUSBキーボードを使うということになり、それもいいかと思ったのだが、キーボードを見ると日本語キーボードってやつ。まいったな。私は日本語キーボードが使えない人なのである。いやまったく使えないわけもないのが、もうレッテラから始めて三十年間近く英語キーボードを使ってきたので、2の上に@がないと気分が悪くなる。しばらくしたら英語キーボードに変更しようと思っていた。正月もあけたのでパソコン屋でも行ってみるか。しかし、秋葉もなぁ、電気街というわけでもないし。
 それにもしかしたらと思って近所のパソコン屋に電話を入れてみた。英語USBキーボードってある? ない(即答)。え、ないの? 他にこの手に詳しい者に聞いてみると、ビックカメラにあったよとのこと。じゃ、そっちに行ってみるか。
 あった。というか、あるにはあった。スモールキーボードっていうのかシンプルなやつだ。ちょっとぺなっとした感じ。これなら米国から買ったPS2用のがっちりしたのが棚の奥にあったっけと思い、そうだそれならPS2/USBのコンバーターでも買えばいいじゃん。
 それだけ買って、さてと、つなげたのだが、あれま、キーアサインがすっかり日本語キーボード。まいった。これってコンバーターの問題かね。ま、それでもとりあえず英語キーボードが使えるからいいか我慢するかと、しばしテストランしていると、アンダバー記号とかが出ない。これにはまいったまいった。使い物にならない(ファイアーフォックス用のCSSも書けませんと)。
 どうせ我慢なら、いよいよ日本語キーボードで我慢するか。英語キーボードを使う日本人なんて、マイノリティなんだろう。それに人生は我慢と喪失の繰り返しだしな。
 しかし、まいった。手元にスペースバーがないとどうも操作がこける。そうだよ、スペースキーじゃないよ、スペースバーなんだよ。あれこれ考えあぐねて、ふと秀Caps(参照)を思い出す。あれにこの手のアホなキーをころす設定はなかったけかと見ると、あるある。とりあえずこれで訳の分からない手元のキーを無効にする。ついでにウィンドウズキーとかアプリケーションキーも無効にしたいのだが、以前その手のツールを使ってエラー率が増えたのでやめた。ま、我慢我慢。記号とかの入力のときは、手元を見て確認することにするか(作業効率悪いなぁ)。
 ……そんなワケで……じゃないよ、キーボードもあきらめ。新しい時代になったのだ。ロートルに見合ったロートル環境のパソコン使っている時代じゃない。
 そういえば、いろいろドライバーとかでなんとかならんかと物色してみていて発見したのだが、ドボラークとかってまだあるのだな。そういえば、結局私はドボラークに移行しなかったな。って、あれはいつの時代だったか。アップルIIcだっけか。そういえばドボラークっていうのは日本ではドボルザークだよなと関係ないことまで思い出した。

追記(2006.1.10)
 いろいろありましたが、問題がとりあえず解決!!
 その後、以下を購入。
 「SKB-E1U 英語USBキーボード: エレクトロニクス」
 サンワサプライ:SKB-E1U【英語USBキーボード】余分なキーを省いた標準英語配列104キーボード。
 しかし、トラブルは相変わらず。
 みなさんから教えていただいたノウハウを適用。
 特に、岩魚さんのインフォで助かりました。
 ようするに


\ HKEY_LOCAL_MACHINE \ SYSTEM \ CurrentControlSet \ Services \ i8042prt \ Paremeters
LayerDriver JPN
の、内容を
kbd101.dll
と、変更してパソコンを再起動して下さい。

 でした。
 みなさん、ありがとうございました。

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2006.01.08

[書評]ジョゼと虎と魚たち(映画版)

 気になっていたまま見過ごしてしまっていた映画「ジョゼと虎と魚たち」(参照)だが、年末だったか年始だったかテレビでやっていたらしく、DVRで見た。

cover
ジョゼと虎と魚たち
(通常版)
 いい映画だった。ピアノの響きも印象的だった。スナップ写真の風景の連続が胸にきゅんと来るものがあった。
 いい映画過ぎて原作の印象がぼやけてしまったので、実家にある田辺聖子の原作(参照)も読み返してみたくなった。
 映画と原作ではジョゼのイメージが私にはけっこう違う。「市松人形」という表現があったが、もっと人形のような感じをもっていた。が、映画のほうのジョゼもそれなりによかった。池脇千鶴もうまく演技していたというか、それなりのジョゼの解釈をもっていたのだろう。
 話は……原作についてのアマゾンの帯みたいのを引用するとこう。

足が悪いジョゼは車椅子がないと動けない。ほとんど外出したことのない、市松人形のようなジョゼと、大学を出たばかりの共棲みの管理人、恒夫。どこかあやうくて、不思議にエロティックな男女の関係を描く表題作「ジョゼと虎と魚たち」。

 映画ではもっと社会の底辺のイメージをきっちり描いていた。あの貧しい生活の感触は私にとっては昭和三〇年代を思い出させるものがあり、奇妙な郷愁のような、いとおしい思いにも駆られる。
 恋の物語ではあるが、身障者であること、社会的弱者であること、そうした同情のようなものが恋愛に変わっていったのではないということが映画ではくっきり描かれていた。おカネがあってもいい暮らしをしていても、どうしても見えない人間の心の引く力のようなものはある。
 もっとはっきり言えるだろう。うまい食い物を作って家の中に待っている女、そして、待ちながら女であるスジのようなものをきちんともっている女……そうした女にたぶん男は落下するように落ちていくのだろうし、その先には当然性的な営みがある。とま、言葉で言うに無粋なものだが。
 映画の中の、ジョゼと暮らす老婆のイメージが喚起するのだろうが、能の井筒、そしてその元になった伊勢物語なども自然に思い出される。日本人の男と女の仲というものはかく千年も変わらないもののようにも思う。

風吹けばおきつ白波たつた山夜半にや君がひとりこゆらん

 そういうふうに想う女のもとに男はまた帰っていくのだろうし、また別れもある。映画のほうの話も最後に別れとしていた。エンディングのシーンがとてもよかった。
 恋愛がどう続き、どう終わるものか。相性というものもあるだろうし、偶然というものもあるのだろう。最初からダメとわかっている関係もそれが終わるまで続けなければならない、ということもあるだろう。
 そうした思いがみな風景のようになって、そして人は老いて取り残されて、そして消える。

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