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2006.12.17

[書評]ワインの基礎知識(アカデミー・デュ・ヴァン監修)

 一時期ワインについてちょっと凝っていたことがあり、またその関連の本などを読むのも面白かったものだが、諸処の理由で五年くらい前に人生の酒を終了することにした。そのおり、ワインについての本も酒と一緒に処分したのだが、この「ワインの基礎知識(アカデミー・デュ・ヴァン監修)」(参照)と「岩波新書『ワインの常識』と非常識」(参照)はリファ本として残しておいた。ワインは飲まなくなったが、ちょっとしたおりの調べごとにも使えるし、特に「ワインの基礎知識」は資料編のリストが重宝。全体的に簡素にまとまっていて便利だ。

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ワインの基礎知識
 アマゾンを覗くと古書で買えばめっぽうお安い。現在から見ると話が何かと古いという印象もあるが、ワインの基礎は変わらない部分も多いので、ワインって面倒臭そうだけどきちんとした知識を得ておきたいという人は一冊買っておくとよいと思う。すらすらと読めるものではないが。あと「岩波新書『ワインの常識』と非常識」のほうはきっちり読んで暗記すればミクシーから勇名を漏れ聞く君くらいな偉そうなことが言えるようになるかもしれない。
 とか言いつつ最近ちょっこっとワインを飲むようになった。グリューワインが多い、といっても砂糖を入れてシナモンを入れてレンジでチンという邪道だ。でも、なかなかよい飲み物ですよ。確かフランスでは妊婦が精力付けるのに飲むという話も聞いたことがあるが、妊婦に精力でよかったか。あれれ、セージ入りワインだったか。
 ワインなんて柄にもないネタのエントリを書いたのは、今朝の日経の春秋に釣られたからだ(参照)。

 小説やドラマで金持ちを描くとき、よく使われる小道具がワインと自動車だ。レストランで「シャトー××の××年物を」などと事細かに指定し、高い外車を複数所有。しかし富裕層の会員組織を運営する知人によればちょっとした異変が起きているという。
 注文するにも半端な知識は振り回さず「この店で1番いいワインを」とスマートに済ませるのが今の通。

 おいおい。そんなのが今の通なのかよ。そんなわけはないでしょとかそのまま釣られるクマーというのもなんだが。フレンチのレストランだと、それなりに店の格に合わせて揃えておかないといけない定番のワインリストというものがあり、そしてそれをきちんと納入する業者というものがある。だから、「この店で1番いいワインを」といえば、その店の格にあったわかり切ったものが出てくる。それだけのことなのだ。
 ついでに言うと、ワインの価格は食事の二分の一から三分の一くらいなもの。日本人だとワインにチーズのおつまみみたいなことするが(ちなみにチーズはデザートの前にちょこっと出る)、ワインは食事と組み合わせる。価格の高いワインにはそれに見合う料理が必要なので、レストランもそう偉そうなワインが置けるものでもない。あと、高いといえばイケムだがこれはちょっとなぁ。
 なんだかうざったいことつらつら書きそうな感じもしてきたので、AOCだのブドウの種類だの話は省略。気になる人は勝手にお勉強あれ、なのだが、そういえばこの季節、シャンパンである。もっともシャンパンという呼称のはEUの規則で限定されている。めんどちいのでスパークリングワインだ。コストパフォーマンスでいうなら、カヴァ。ロジャーグラートのロゼが結構いいですよ(参照・アフィリエイト)。リンク先にはドンペリに劣らないみたいな煽りがあるけど、はっきりいって劣りますんでそこはひとつ。
 スパークリング・ワインを店で選ぶときは、甘口とか辛口が気になるところで、チートシートはこんな感じ。標題の本より。

Brut    極辛口  リキュール補充度 1~2%  糖度 ~15g/l
Exbra Sec 辛口           2~2.5%  12~20g/l
Sec    中辛口          2.5~4%  17~35g/l
Demi Sec  中甘口          4~6%   33~50g/l
Doux    甘口           5%以上   50~

 Brutが辛口、Secがちょい甘いくらいな感じで。
 老婆心ながら、栓の抜き方はちと練習しておくとよいかも。金具を外したらハンカチを被してゆっくり親指で押し上げていく。追記 この件大きな間違いがあり、追記参照のこと。
 私は酒を基本的に飲まなくなったせいもあり、甘いスパークリングを少し飲むだけでいいやって感じだが、意外とBrutは和食なんかにも合う。寿司とかにも。

追記 Tetsuさんからスパークリングワインの開け方について重要なコメントをいただきました。以下をご参考に。また、失念していたのですが、「ワインの基礎知識(アカデミー・デュ・ヴァン監修)」には図入りで正しい開け方の解説があります。


針金は縛ってあるのを緩めたらそのままで.利き手で栓を押さえ込み、反対の手でボトルの底を持って、ボトルの方をねじる.するとガス圧でコルクが押し出されてきますから、飛ばないように押さえて最後コルクが斜めになるようにして、わきからガスを抜いて終わり.

投稿 Tetsu | 2006/12/17 21:48:07


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コメント

>注文するにも半端な知識は振り回さず「この店で1番いいワインを」とスマートに済ませるのが今の通。

 「初心者なんで分かりません。そちらのお見立てで私に似合うワインをお願いします」と言えばいいよ。正直で、相手を立てて、尚且つ相手の仕事に対する真摯さを試すことも出来る。

 人生で1回しか使えないけどね。その技使ったら、もう常連になるしかない。諸刃の剣。

投稿: ハナ毛 | 2006.12.17 17:58

 その日の予算に応じて「○○円までで」って言っときゃいいんですよ。そんなの。

投稿: ハナ毛 | 2006.12.17 18:01

昔、一ユーロが100円を切っていた、(2000年前後)という稀有な時代にゃ、ボルドーの2~3級クラスが最新のビンテージなら5000円を下回る価格(!)で買えたので色々飲み比べができました。おかげで少々お高いところでワインリストを見せられたぐらいじゃびびらなくなった(だって実際に飲んだことがありますから)、というのがお布施の効果ですかねえ。

あと、日本でシャンペン、特にドンペリの消費が一番多い所は。。。やっぱり歌舞伎町なんでしょうなあ。あの趣味の悪いピラミッドだけは止めてくれ~。折角のいい酒をもったいない。と思っています。

では少々、代わりに薀蓄を垂れてあげましょうか。シャンペンは以外と使いがってがよく、お高い店なんかで高い赤ワインを頼むぐらいだったら、辛口のシャンペンを頼んでそれでフルコースをいってしまう、という裏技があります。LEONなんか読んでいる向きにはお勧めですね。

投稿: F.Nakajima | 2006.12.17 18:47

発泡酒をその抜き方は危ないですよ.

針金は縛ってあるのを緩めたらそのままで.利き手で栓を押さえ込み、反対の手でボトルの底を持って、ボトルの方をねじる.するとガス圧でコルクが押し出されてきますから、飛ばないように押さえて最後コルクが斜めになるようにして、わきからガスを抜いて終わり.

投稿: Tetsu | 2006.12.17 21:48

庭に出て明治時代巡査だったひい爺さんのサーベル(刀剣未登録)で瓶の口をコルク毎スッパリ跳ね切るんだけど、こんなのはダメ?w

投稿: あqwせdrftgyふじこ | 2006.12.17 22:19

ドンペリは歌舞伎町ホストの象徴?専門化ではない人じゃにゃきゃホンマの解説なんてできるわけないよ。相撲取りと小説家に同じワインを出して良し悪しなんて千差万別。恐らくナトリウムとカリウムの身体的度合いによる。大雑把に言えば状況や環境によるため絶対はない。旨いといえばそれでよい。知識が邪魔をするのみ。体に聞けばいいこと。ただ著名料理家のタバコ、酒の嗜好品を貪らない態度は立派ではないか。味見という舌を大切にしている(胃腸で味あうことも含めて)。ドンペリとて元来宗教家の手にあった。酒に限らず食事の本質は宗教的な意味合いから派生している。宗教的饗宴がクラブに化けただけ。神に近づきたい人間の本性から派生した飲み物がヨーロッパではワインに化けたのだろう。俺の今愛好するワインはメルシャンの720ml三百円混合ワイン。生活レベルが上がれば高いものを買うであろう。旨いと思うのは状況が変化し、安心した自惚れた自身の幻想でしかない。それをわきまえない日本人の多くが大人のヨーロッパ人には格好のターゲットにされ消費されている。

投稿: アカギ | 2006.12.18 01:38

> こんなのはダメ?w

手っ取り早いですが、沢山吹くので勿体ないです^^

投稿: Tetsu | 2006.12.18 05:38

Tetsuさん、こんにちは。スパークリングワインの開け方について重要なコメントありがとうございました。エントリの追記としました。

投稿: finalvent | 2006.12.18 08:06

>確かフランスでは妊婦が精力付けるのに飲むという話も聞いたことがあるが、妊婦に精力でよかったか。あれれ、セージ入りワインだったか。

これ、ホントですか?

カナダ在住の人に聞いた話だと、妊婦の飲酒に甘いのは日本の悪しき習慣のようで、カナダの場合、生まれた子供になんらかの異常がみられた場合、妊娠中の飲酒がまず疑われるそうです。で、妊娠中の飲酒に「良い飲酒」と「悪い飲酒」の区別はなく、どの程度までが安全という調査もないそうです。

投稿: totoro | 2006.12.18 11:33

 なぜ貴様らはワインの話題になるとこれでもかって食いつきますか。

投稿: ハナ毛 | 2006.12.18 20:25

やはしワインといえば、裏ぶれた場末の飯屋で、塩辛いチーズを齧りながら、その店のテーブルワインを喉越し感でがぶ飲みするのが通だろ。
その後、隣の赤提灯でカルバドスを舐めながらねえちゃんを口説くと。

投稿: たま | 2006.12.20 19:21

↑素敵な飲みっぷりでつね。
 んで、あっさり振られてこん畜生! とか言ってがぶ飲みして急性アル中で死去とか最高。

投稿: ハナ毛 | 2006.12.20 22:19

ちょっと古いエントリへのコメントになりますが、申し訳ありません。私は酒類一般のド素人です。

こちらのブログや「finalventの日記」でワインについて言及されるときは、フランス、カリフォルニア、オーストラリアなどの名前を出されておりましたが、イタリアワインについてはどんな印象をお持ちでしょうか?

投稿: 通りすがり | 2007.04.25 16:49

日記の方でお返事いただき、ありがとうございます。実は私自身は20代でワインを嗜むほどそんなにお金もありませんし、舌が肥えているわけではなく、過日、肉親の誕生日に、赤と白のイタリアワインを贈っただけなのです。しかも、前もってワインと決めていたわけではなく、たまたま専門店街のワインコーナーを物色して店員に売れ筋等々の愚問を発したところ、イタリアワインは飲む人の嗜好を選ぶほど味の我が強くないという説明を鵜呑みにしたのと、贈答品として相応の価格帯になるかなと思っただけなのです。後で調べたら、どちらもDOCに位置する銘柄でした。結局、贈り物だということもさることながら、味も無難なようだったので喜んではもらえたのですが、どうせなら予めもっと調べておけば良かったと思った次第です。こちらでご紹介されている「ワインの基礎知識」をさきほど注文しまして、お酒好きの肉親に先の贈り物の「おまけ」として改めて贈るつもりです。

投稿: 通りすがり | 2007.04.25 23:15

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