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2006.10.25

原油下落と中国の謎

 原油下落についてだが、これまでの高騰はやっぱただの投機じゃんて書こうと思いつつ逸していたことを思い出す。で、書くべきことはやっぱ投機じゃんというだけで終わりそうなのでエントリのネタにもならない。こんなときは愉快な陰謀論でふくらましておくのがブログっていうもんだ。
 この夏まではWTI(West Texas Intermediate)がぐんぐん上がって、原油一バレル百ドル時代の到来かとか言われもした。なわけないでしょ。だぶだぶ原油抱えてカトリーナ・リターンズを狙ってたのでしょ。で、来ない?なに?藪さんから電話があった?ほいじゃ、ってな具合でがたがたと下落が始まったというだけでもなく、ただ単に季節が変わったのでホットマネーが株式市場に移っただけでしょ、と思っていた。
 先日NHKの解説番組を見ていたら、原油価格下落について、景気が好調なのでお金が株に移ったという説明をメインに、投機がシフトしただけという説もあると付け足していた。ほぉ、すげーマネーが動いていても真相っていうのはわからないものか。
 原油下落でもう一つ思ってたことがある。原油高騰期間、中国のエネルギー事情がしばしば語られた。曰く、エネルギー価格の上昇にもかかわらず大幅に需要が増加している中国……ってな具合である。あながち嘘でもないが急騰の理由にはならんでしょに加え、「極東ブログ: 中国の石油消費はそれほど伸びない?」(参照)でふれた奇妙な動向が気になっていた。


 なぜ中国の石油消費が伸びなくなったのか。理由とされる説明は単純で、高いから、だそうだ。で、中国様はこの事態をどう考えているかというと、これでいいのだ、らしい。年率七%経済成長をさせてかつ四%ずつ石油消費量を減らすというのだ。うぁ、さすが中国様でなくちゃ吹けないお話、ぷうぷう。

 年率七%経済成長ぷうぷうのくだりは笑ってさておき、中国様が原油を買わないのは高いからというのはありだろうな、それと非効率な石油消費はなんとかなる部分だろう。っていうか、原油高騰のチキンレースの勝ち目はそのあたりにあったのではないか、という感じがしていた。ほいで、結局中国様のがまん勝ちなのか。
cover
”俺様国家”
中国の大経済
 中国のエネルギー効率の悪さに加え、気になることがあった。山本一郎「”俺様国家”中国の大経済」(参照)のこのくだりだ。

 産業分野での電力需要の伸びや、家計部門での電力消費は上がっているはずだが、中国は実は精油施設が不充分なのである。じゃかすか原油を輸入しておきながら、精油能力が足りなくて輸入したはずの原油がどこかに消える怪奇現象が発生している。一億バレル単位で輸入原油と精油能力と発電能力が釣り合わないので、中国大陸のどこかに原油を飲み干している、知られざる中国人集落が存在しているのかもしれない。中国の電力関係は銀行融資と並んで中国経済最大の底なし沼である。

 原油を飲み干す民族といえば猪八戒のモデルとなった朱八戒の居留地烏斯蔵にその伝説があるとかないとかあるわけないじゃんというかなのだが、要するにエネルギー需要とは別の話もありそうだ。そんなのが適当にバランスというか清算したあたりがレースの勝ちを導いたのか。いや陰謀論にするにはもっと壮大にふかさないと。
 「銀行融資と並んで」といえば、十八日のフィナンシャルタイムズに愉快な奇譚”China's reserve riddle”(参照)が掲載されていたが、このあたりがネタになるかも。

Yet in spite of the renminbi's undervaluation, private capital seems to be leaving China. That is a conundrum. But even if the phenomenon is real it will not erase the pressure for, or the logic of, a higher real exchange rate.

人民元が過小評価されているのに、民間資本が中国から出ているようだ。これは謎である。この現象がもし現実にあるのだとしても、切り上げ圧力や機構の現実が打ち消せるわけもない。


 なんだか不自然なカネが中国からどばどば出ているようだが。

That might mean that "hot money" is departing China.

 中国がホットマネーを操っているのかもな、と。
 中国様、いったいなにかたくらんでいるのだろうか。というか、原油値下げのホットマネーがもし中国様の仕業だったら、す・ご・い、な。
 では、今日の愉快な陰謀論を終わります。また明日。

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コメント

ざっと市況レポート漁った限りでは、
①需要低迷期にあたり、季節的要因
②景気の低迷に伴う景気循環的要因
③産油国周辺の紛争が沈静化したこと
④今年はメキシコ湾岸の精油施設にハリケーンによる大きなダメージがなかった
⑤テロに伴う航空需要の低迷に対する不安
が挙げられてて、あんまり中国に言及してるものはなかったですが、既に景気回復に伴う下げ止まりがレポートされてますね。

投稿: ■□ Neon / himorogi □■ | 2006.10.26 10:44

あ、レポートでは触れてなかったけど、EUでの航空需要低迷予測は、CO2削減のための鉄道シフト、という面もあります。

投稿: ■□ Neon / himorogi □■ | 2006.10.26 11:34

 書評コーナーで相変わらず悪評のほうが優勢ってあたりが素敵ですね。いろいろ大変ですのう。頑張っていただきたい。
 こないだ新書ワゴンセール逝ったとき220円で置いてあったんでその他の100円書籍30冊買うからタダにしろ、でゲットして駐車場で読んで5分で売りに出して30円儲かりました。そんな感じ。

 陰謀論、もちっと深みがあると面白いっていうか「どうせ吹かしだから」と前置きするならもちっと刺激的な冗談がほしかった。そんな感じ。

投稿: ハナ毛 | 2006.10.26 19:09

 中身はよく覚えていませんが、30円儲けさせてもらったのでいい本だと思います。万人にオススメ。

投稿: ハナ毛 | 2006.10.26 20:20

以前、中国向け原油の製油を日本企業が請け負ったというニュースがあった。日本の製油施設はアメリカに次ぐ規模で(日米がダントツらしい)、かなり余裕があるようなので、ガバガバ請け負っているのではないですか?

投稿: K | 2006.10.26 21:03

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