レインハットとレインスティック
小雨。秋霖。天気図を見るに秋霖前線といった感じだがそうは呼ばないか。週間予報では日本列島、来週も雨模様。長雨は秋の季語であったはず。秋湿りともいう言葉もあったか。忘れたな。
夕飯に、そうだなママ・スパゲティでも食うかとなぜか思い、スーパーまで雨の中ちと歩くことにする。レインハットを被る。もうちょっと機能的なレインハットがいいのだがなといつも思う。気に入ったものが見つからない。機能的過ぎてダサ過ぎたりする。昔の西洋の映画に出てきそうな鐔広ものが欲しいのだが見かけない。フローグルとかで洋物を検索してもないみたいだ。スナフキンの帽子みたいのでもいいのだが……そうえばハロウィン用のがあったが実用的じゃないか。
レインハットを使うのは傘が苦手だというのもある。傘の風情も嫌いではないし、傘そものが嫌いというのではない。好きなほうだ。私は若い頃少し気取った傘を大事に十年くらい使っていた。大切にしていたので紛失もしなかったのだが最後には無くした。悲しかった。そのころもう街中はビニール傘の時代になっていた。十五年くらい前だろうか。ビニール傘くらいでしのげる小雨ならレインハットでいいのではないか。と言いつつ便利なのでビニール傘を使うこともあるが、なんか奇妙にみじめな気分になる。
レインハットは被るがレインコートは着ない。防水加工のウィンドブレーカーみたいのがあるのでそれを着る。けっこう派手な色彩なので自転車とか比較的避けてくれるような気がする。そういえばポンチョっていうものいいなと思う。昔ラテンなバックグランドを持つ知人がよく着ていた。今ネットを見るとポンチョって女性物なのか。どうなってんだ世の中。
レインハットの連想でレインスティックのことを思い出した。私はレインスティックが好きで大きめのを持っている。
レインスティックというのは雨音に似た音を出す木の棒。楽器なんだろう、これ。で、本当は木じゃなくてサボテンらしい。長さ一メートル、直径十センチくらい。棒の中には小石が適当な数入っていて水平に持ち傾けると、ざざざぁーっと、さささぁーっと、雨音のような音がする。中に入っている小石が空洞をころげて雨音のような音を出す。急速に傾けると土砂降り。その降りたる様や猫と犬。ゆっくり傾けると小雨。夜中とかに部屋を暗くして私は静かにレインスティックを傾ける。できるだけ長引くようにゆっくりゆっくり傾ける。異教の雨の神様にでもなったような気持ちになって。
ネットを見るとレインスティックはいろいろ売ってるみたいだ。竹製のアジア物もあるが音はどうだろう。フェアトレードとかでも売っている。あまり安物は買わないほうがいいと思う、もしレインスティックが好きになりそうなら。
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コメント
レインハットは作業着屋でまだ売っていると思いますよ。自分はそういうのを持っていましたからね。ただしもうそういうのを使っている人は見ませんが。
厚手のソフト塩ビ(?)製で、つばの周縁に針金が入っており、垂れ下がらないようになっていました。
同様な素材のレインコート上下と共に使っていました。
投稿: Lambare | 2006.09.13 17:14
レインスティックっていいですよね。
小石じゃなくてサボテンの棘が入ってるんじゃなかったでしたっけ。
投稿: 匿名さん | 2006.09.14 17:52