« [書評]心の探究(佐々木孝次) | トップページ | 北朝鮮問題でのロシアの影 »

2006.07.08

消費税一%引き下げ、でもカナダ

 七月一日からカナダでは消費税が一%引き下げになった。そう、下げ。消費税っていうは一度上げたら上がり続けるものかと思ったが、そうでもないってことがあるのだなとちょっと奇妙な感じがした。日本国内のニュースではあまり伝えられていないようだが、どうなのだろうか。もっとも、この話、多少留保が付く。
 一%なんかたいしたことないじゃんというのはあるかもしれない。24 Hours Vancouveというサイトの”News: Tax cuts sell, but who's buying?”(参照)を読んでいるとこれって些細だよねという感じ。


Perhaps you saved a few pennies on a coffee and doughnut at Tim Horton's today.
(たぶん、今日からティム・ホートンズのコーヒーとドーナッツで数ペニー分倹約できる。)

 たいした税の引き下げではない("So much for taxes going down.")とも言えるかもしれない。余談だが、ティム・ホートンズ(参照)っていうのはカナダだよなと思う。日本から見ているとカナダが独立していてしかも通貨が米国と異なるのはなんでしょとか思うが、こんなところに意外といってはいけないかお国柄というものはある。
 今回の消費税引き下げは、カナダの保守化の影響かもしれないと思っていると、こうもあった。

Welcome to the new Conservative Correctness, where a favoured lifestyle gets you the big breaks.
(新しい保守派の政治的に正しい世界へようこそ。ここでは優遇された生活様式があなたに大きな変化をもたらします。)

 苦笑するところだが、こうした保守派の政治的に正しい世界というのがじわっと先進諸国には広がりつつあるようにも思える。
 今回の消費税引き下げについては、記事としてはざっと見たところ、The Vancouve Sun”Conservatives' tax relief insignificant for most”(参照)がわかりやすい。気になる人は英文だが読んでおくといいかもしれない。話としては、たいしたことないよねということではあるが。
 それにしても、これから日本は最低でも二%ほど消費税が上がることになるだろうし、それはたいしたことないとはたぶん言えないだろう。
 ここまでざっくりと消費税と書いてきたのだが、カナダの消費税の仕組みは日本とはかなり違う。MapleTownの”消費税は2種類!”(参照)がわかりやすい。

カナダにおいては日本の消費税に相当する税金として、カナダ連邦政府の物品サービス税(GST)と州税(各州によって異なる)の2種類がある。それぞれ物品や食事、サービス、宿泊料等について課税される。

 今回引き下げになったのはGSTのほうだ。これとは別にPST(州税)というものがあるので、一%でも僅かな引き下げがさらに霞んでしまう。
 それでもカナダは偉いなと思うのは、このページにもあるが、生活の最低限の部分には適用されない。

GSTとして課税されないものもある。
  • 野菜類や基本的な食材
  • 処方箋の薬、風邪薬などの医療品
  • 医療、歯科、健康などのサービス
  • アパートの賃貸など居住費
  • 中古住宅の購入費 (新築には課税される)
  • 市内交通機関のバス、スカイトレイン、フェリー
  • 法律補助関係
  • 銀行のサービス
  • 教育費 (ほとんどの大学やESLの授業料など)


 さらに、税の一部を払い戻すリベート制度がある。
 日本の政府税調もこうしたことを知らないわけではなく、考慮はしているらしい。でも、たぶん無意味でしょう。
 ところで、ティム・ホートンズで倹約できる数ペニーというのはいくらかなと思い、そういえばペニーとか使っているのかとも思った。英辞郎を見るとこんな例文もある。

【名-4】 〈米・豪・NZ・カナダなど〉1セント銅貨{どうか}◆【略】p.
・ A penny is worth one cent. 1ペニーは1セントに値する。

 ペニーというとポンドに対応するように思っていたので、ちょっとあれ?という感じがするが、一セントということでいいのだろうか。ウィキペディアにも「1セント(penny) 」とある。
 ということろで、カナダドル(参照)の現在はどうなっているのかGoogle先生に聞いてみると「1 Canadian dollar = 0.898796 U.S. dollars」ということで、おやま、加一ドルがいつのまにか、米九〇セントにまでなっているわけか。ついでに豪州はと見ると「1 Australian dollar = 0.743 U.S. dollars」という感じ。
 さらについでに英国は「1 British pound = 1.83600 U.S. dollars」というか、「1 British pound = 211.89277 Japanese yen」ということ。先日英国にシャンプーを注文したとき、二百円を随分超えたなと思った(ポンド貯金もちょっとあるのだけど僅かなのですっかり忘れていた)。

|

« [書評]心の探究(佐々木孝次) | トップページ | 北朝鮮問題でのロシアの影 »

「経済」カテゴリの記事

コメント

 日本に良心的を導入すると、それを真っ先に使うのはどっかの国の人なんで。。。
 
 一般の日本人は「武士は食わねど高楊枝」的に意地張って、とにかく自活しようとするじゃない? おばちゃんとかは利得重視なんで適度にズルするけど、おっさん連中はそんなに甘くない。ちゃんと頑張る。
 で、頑張りきれなくなってから白旗揚げたり途方に暮れたりするわけで。

 んだから、良心的な制度を入れても意味無いと思うけどね。

投稿: 私 | 2006.07.08 20:03

 貧乏階層はそうでもないだろうけど、ある程度頑張って出世街道乗っちゃってる系の人って、制度に頼るヤツはヘタレってな見下し方するじゃん。
 良心的で優しい制度があれば嬉しいなって向きは多いだろうけど、頑張るマン(笑)に見下されてまでご利用したくないって意地のほうが、まだまだ強いんじゃないかと思われ。

 庶民階層の年収が240~300万(50歳代)安定みたいな時代が来るまで、国民優遇なんて、やっても無駄かと。空回りするだけでしょ。

投稿: 私 | 2006.07.09 01:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 消費税一%引き下げ、でもカナダ:

» セールの残り物を漁りに [D.I.'s Memorandum]
午前中は身の回りの整理。 To Doにあったことを処理する。 とは言っても、いつでも出来ることである。 それが今までたまっていたというのも、 ある意味、問題である。 GTDがちゃんとインストールできてない証拠である。 ... [続きを読む]

受信: 2006.07.09 02:01

» 税金のおはなし2 [カナダ・バンクーバーから送る~留学カウンセラーの日々~]
先月22日の投稿でもお話しましたが、今月よりカナダの物品・サービス税(消費税のよ [続きを読む]

受信: 2006.07.20 02:24

« [書評]心の探究(佐々木孝次) | トップページ | 北朝鮮問題でのロシアの影 »