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2006.05.19

再現コンチキ号

 ブログのネタとしては古過ぎだが、先月二十八日、ヘイエルダールの孫たちがコンチキ号航海を再現するというニュースがあった。国内ニュース・サイトの情報はもう消えているようだが、ノルウェーの公式サイトには情報が残っていた。”コンチキ号航海に再挑戦-タンガロア号4月28日に出航”(参照)である。


トール・ヘイエルダールが、バルサ材で作ったいかだコンチキ号で太平洋を渡ったのは1947年。このコンチキ号の冒険を再現しようと、ちょうど59年目にあたる今年の4月28日、一艘のいかだ舟がペルーの港を出港しました。ヘイエルダールの孫ら6人のクルーを乗せたタンガロア号が、コンチキ号の航路を辿り太平洋を横断する長旅に挑戦しています。

 BBCにはその模様の写真が”In pictures: Kon-Tiki voyage recreation”(参照)にあって面白い。
 先のノルウェーのサイトの話では、タンガロア号の航海レポートはオスロにあるコンチキ号博物館に配信され、博物館で公開されるとのことで、もしかしたらインターネットでもモニターできるのではないかといろいろ探してみたがなかった。グーグル・アースとか使えば面白いのにと思うのだが、と少し調べるとコンチキ号が座礁したラロイア環礁のグーグル・マップの情報があった(参照)。追記:コメント欄にてタンガロア号の航海ブログを押してもらった(http://tangaroa.nettblogg.no/)。ネットはすごいなというのと英語以外の情報は探しづらいなと思った。
cover
コンチキ号漂流記
 そういえば、「コンチキ号漂流記(偕成社文庫)」(参照)は映画の影響もあってか私の世代の子供の読書の定番だが(教科書にも載っていたような気がするが)、冒険譚はさておき、柳田国男の「海上の道(岩波文庫)」(参照)と同じで、学術的な意味はあまりないのではないか。そのあたりは最近はどうかなととりあえずウィッキペディアを見たら、まあ、そのようだ(参照)。

この航海によって、南米からポリネシアへの移住が技術的に不可能ではなかったことが実証されたと一般には思われている。しかしながらほとんどの研究者(人類学者・考古学者・歴史学者など)は、考古学・言語学・自然人類学・文化人類学的知見を根拠に、ポリネシアへの植民は東南アジア島嶼部からメラネシア、西ポリネシア、東ポリネシアという順序で行われたと考えている。

 今回のタンガロア号は、じゃ、孫によるリベンジかというとそうでもない。ノルウェーのサイトにあるように、海洋汚染による海中生物や植物の生産能力への影響を調査するものらしい。イベントとしては面白いし、それはそれでいいのだろう。個人的にはスンダランドとか「海を渡ったモンゴロイド―太平洋と日本への道(講談社選書メチエ)」(参照)とか、そういう話のほうが好きではあるが。

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コメント

バルサ筏タンガロア号についてはクルーによる航海日誌風ブログとして発信、日々更新されていますので、いちおうお知らせしておきます。

http://tangaroa.nettblogg.no/index.html

投稿: Curragh | 2006.05.21 02:02

Curraghさん、こんにちは。タンガロア号・クルーによる航海日誌風ブログの情報ありがとうございました。

投稿: finalvent | 2006.05.21 07:01

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