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2006.03.29

朝日新聞社長長男、大麻所持で逮捕

 秋山耿太郎朝日新聞社長の長男竜太容疑者が大麻所持で逮捕というニュースが昨日流れた。秋山竜太容疑者は三十五歳になる大人だから、今年六十一歳の秋山耿太郎朝日新聞社長に責が及ぶというものでもないのだろう。
 秋山耿太郎朝日新聞社長は、世代的にはプレ団塊の世代ということだろう。長男が生まれたのは二十五歳か。京都大学法学部を卒業したのは一九六八年。一年間のラグがあるようだが京大の側の問題だろうか。そしてそのまま朝日新聞社入社が二十三歳。そして、その二年後に長男誕生というパーソナル・ヒストリーか。それだけ見ていると順風満帆という印象は受ける。
 著書がある。というか共著か。「津島家の人びとちくま(学芸文庫)」である。余談だが津島家については「極東ブログ: 明日は12月8日」(参照)で少し触れたことがある。
 文庫本は二〇〇〇年の刊だが、オリジナルは朝日ソノラマから一九八一年に出たもののようで、その時は著者名がオモテに出ていたかわからない。「朝日新聞青森支局」でもあったようだ。いずれにせよ、一九八一年、三十五歳の秋山耿太郎記者は太宰治とその文学を生み出した風土を追っていた。同書を読んだことがないので、秋山耿太郎の文学的な感性はわからないし、偏見だが八一年という年代と朝日新聞という背景からはある程度のトーンも含まれているには違いない。アマゾンの素人評にも「かつて存在した大地主という階級を理解するにはこの上ない好著である」とあるのも示唆的だ。
 それでも三十五歳の秋山耿太郎記者は太宰の文学を読み解く感性があったのだろうし、そうした文学的な感性というのは、まさに太宰治の娘たちがそうであるように、子どもにも共通するものがあるだろう。とすれば、長男秋山竜太容疑者三十五歳の内面というのはどんなものだろうかと、私はちょっと気になる。
 事件に戻る。当初事件は産経新聞”朝日新聞社長の長男、大麻所持で逮捕”(参照)からの印象ではたまたま捕まったというようでもある。


 調べによると、竜太容疑者は10日午後10時半ごろ、東京都渋谷区渋谷の路上で、警察官に職務質問を受けた際、大麻1グラムを所持していた。竜太容疑者は容疑を認めている。竜太容疑者は「フリーでテレビ関係の仕事をしている」と話しているという。

 テレビ関係はネットを検索するとTBS番組の関連の話が出てきた(参照)が、彼がTBSと関係していたかはわからない。
 さらっとしたニュースのなかで突出した雰囲気を醸し出しているのが十日という日時であり、その間どうなっていたのだろうかということが腑に落ちなかった。そのあたりをすっきりさせたのは毎日新聞”麻薬と大麻:朝日新聞社長の長男を起訴 東京地検”(参照)だった。

 起訴状によると、竜太被告は今月8日ごろ、東京都渋谷区内の地下鉄駅構内で合成麻薬MDMAを使用。10日には同区の路上で、乾燥大麻約1.4グラムを所持した。現行犯逮捕されていた。竜太被告は、同種事件で執行猶予中だったという。

 なるほど。MDMAでいちどしょっ引かれ執行猶予中となると問題の質が変わってくる。なお、MDMAについては「極東ブログ: 麻薬問題は思考停止では解決できない」(参照)で少しふれたことがある。
 MDMAや大麻をどう捉えるか以前に、竜太被告の法意識とそのピア・グループがどういうふうに生息しているのか、そのあたりに朝日新聞はどういう評価をしているか、つまり、朝日新聞社長長男だからということでなく、問われる部分はあるだろう。
 余談だが、大麻について、私より少し上の世代で、青年期に平凡パンチOHとか往時の週刊プレーボーイとか読んでいる世代は、「大麻なんて有害ではない、違法としているのは日本がどうたら」という意見を執拗に開陳する傾向があるという印象を受ける。あ、オサーンまたなんか言っているなというか。
 大麻が有害であるかについては、概ねそれほどの有害性はなさそうでもあり、西欧では合法に準じる扱いをしている地域もある。米国では、実態としてはかなり広がっているにもかかわらず、タバコ同様、医学界は敵視しているようだ(反面医薬品応用への関心は高い)。大麻研究は意外と現在でも盛んだ。一例はこんな感じ(参照)。なので、オサーンたちのフカシはいろいろ突っ込み所があるかもだがこの世代は熱い議論がお好きだし締めは読めているのでうんざりする。
 大麻について日本のウィッキペディアあたりはどう捉えているかと見たら、現在項目が削除になっている。背景議論が面白い。ノート:大麻(参照)。

WHOは大麻に有害性は認められないと報告している?
本文の「WHO(世界保健機構)の報告でも有害性は認められないと結論されている」という記述に関する議論。

大麻の有毒性について
大麻の毒性に関するwhoのホームページの記述を見る限り、 否定されているようには見えないのですが。(英語がつたないのではっきりとはいえませんが)
参照:
http://www.who.int/substance_abuse/facts/cannabis/en/
英語が得意な方、判断をお願いします。
榊 2005年1月10日 (月) 08:41 (UTC)



WHOのページ
WHOのページを見ると、WHOは「政治的圧力に屈する事無く」大麻の害を説くと書いてある(ように英語が苦手な私には読めます)。
参照:http://www.who.int/inf-pr-1998/en/pr98-26.html

このページよると、


  1. 大麻にどの程度害があるのかについてはデータが無いので何とも言いがたいものの、健康に害があるのは明白。
  2. 「大麻はタバコや酒にほど害がない」と主張する論文「A comparative appraisal of the health and psychological consequences of alcohol, cannabis, nicotine and opiate use」をbackground paperとしてもちいたが、この論文は「矛盾に満ち」、「非科学的」なもの。

だそうです。 少なくとも現時点ではWHOは大麻に関して否定的なようです。
ですのでWHOに関する記述は修正したほうがよさそうです。

 若い世代だと思うけど、ちゃんと現状のファクトに基づいてウィッキペディアを育てているようすが伺える。

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コメント

従軍慰安婦問題で、暗黙の戦いがあるようだなw

↓これ、面白いから見てみろ。

http://www.youtube.com/watch?v=Gsw3EwL98S8&search=souka

投稿: 名無し仔猫 | 2006.03.29 15:42

>若い世代だと思うけど、ちゃんと現状のファクトに基づいてウィッキペディアを育てているようすが伺える。

ウィッキペディア読みにいくのに知りませんでした。
がんばってんだね、なるほど。

http://www.tbs.co.jp/radio/stand-by/attack/20060320.html

投稿: 八葉 | 2006.04.04 12:38

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