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2005.09.25

ラーメン屋雑談

 雑談。ラーメン好きという輩が困ったものである。凝るからね。私は凝らない。あんな単純な食い物、凝る必要ないじゃん、中国人の職人が作ったちゃんとした中華麺を喰えよ、とか吹いていた。十年前である。
 が、こっそり行きつけのラーメン屋とかはあった。例えば、飯田橋のびぜん亭。ここはラーメンというより文字どおり昔ながらの支那そばといったところ。私の口にはしょっぱい。ラーメン屋の倅と行ったとき、彼は、まぁ合格、叉焼はよい、と宣った。などなど。その後、沖縄に暮らすようになりラーメンとは縁が切れた。どうでもいいことだが沖縄もラーメン屋は少なくない。そして内地と同じようにラーメンだのウチナーソバだのに凝る輩は多い。困ったものである。以下同文。
 内地に戻って三年近くなり、しだいに内地に慣れてくると、結局またこっそりラーメンとか喰うようになる。いろいろ思うことはある。凝らない点は同じ。十年前と変わったなと思うのはチェーン店だ。身近に日高屋と幸楽苑が出来た。昨晩ぶらっと幸楽苑に行くと、醤油ラーメンが二百九十円だと言う。餃子が倍増で一皿の値段だとも言う。困ったデフレだなどとリフレ派のように嘆くことはしない。原価を考えれば適正価格じゃないかと思う(なわけないが)。それを頼む。それほど不味くない。腹一杯になった(+やさぐれ感)。
 そういえば、チェーン店の食い物がそこそこに不味くない。むしろ昔ながらの蕎麦屋とかのほうが不味かったりする。変な世の中だ。システムが出来てしまえば、こういうのっていうのは、けっこうユニーバサル・デザインならぬユニバーサル食い物なのではないか。しかし、外人はこんなもの喰うか?
 喰うのである。最初は変だと思うようだが、グルタミン酸が脳を刺激するのだろうか、喰い出すとやはり喰うようになる。ニューヨーカーもラーメンを食いだした。ロンドンで今一番のレストランと言うと、ラーメン屋である。洒落じゃない。
 九日付のテレグラフに載っていた。記事は”Wagamama elbows its way on to top table”(参照)である。


It sounds like a recipe for a dining disaster. The benches are bottom-achingly hard, diners are forced to eat elbow to elbow with strangers and starters frequently arrive after the main course.

Yet despite its unconventional approach to eating, the bustling budget noodle chain Wagamama yesterday beat some of the most famous restaurants in the country to be named the capital's best eating place.


 固い椅子に肘付き合わせてラーメン喰うのがよいのだそうだ。我慢好きのイギリス人にはウケるのか。ランクではファッショナブルな日本料理屋Nobuを抜いた。
 店の名前は「ワガママ」(参照)である。いや、マジで、写真を見るに、そう看板にカタカナで書いてある。外人にワガママなんてわかるのか。

Wagamama, which means "naughty child" in Japanese, was founded in 1992 by the Michelin-starred Alan Yau and now has 34 branches across the country.

 あー全然わかってない。っていうかやっているのは中国人じゃないか。ま、いいか。ユニバーサルなんだし。
 日本語で読めるワガママの記事は、ぐぐってみると、UK Todayというサイトに”一流レストランより上位!?――ヌードル・チェーン「ワガママ」、ロンドン・レストラン・ガイドで1位に”(参照)の記事があった。
 なぜラーメン屋がロンドンで受けるのかについて、テレグラフの記事にもあるが、理由の一つは、安いからだそうだ。ほぉ、ナンボ? それが、さ、£13である。今日の価格をGoogle様に伺うとUK£ 13 = 2 594.14675 Japanese yenとのこと。二千六百円! おい、それじゃ幸楽苑ならバレーボール・チーム全員に奢ることができるぞ。っていうか、サービスの価格なんて市場が決めればいいことだから、どうでもいいか。
 ロンドンの日本人はというと、ワガママを避けているげではある。
 そういえば、以前イタリア人と飯喰ったとき、日本のビザはビザじゃないとか、タバスコはかけませんとか熱心に語っていた。米人と日本のマクドで喰ったとき、ポテトにケチャップが付いてないとか言っていた(くれというとくれるよ)。いやまぁ、こういうことはポジションによってはいろいろ言いたいことはあるものだ。
 逆みたいなのもある。日本のコーヒーは旨いと言ってた米人もいた(スタバが出来る前のこと)。日本のビールは旨いといっていた米兵もいた。そういえば、ワガママで出るビールの筆頭はアサヒ・スーパードライだ。日本食なんだし。キリンのラガーもある。私が唯一飲めるビール「豊潤」はないみたいだけど。

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コメント

英国人は、多分豊かな味覚は持っていないでしょう(勝手な推測)。ライバル仏人から見れば、「彼らはゴミを料理と称して食べているようなものだ」とか蔑まれているんではないかと。

そういう意味では、何が「ハヤリもの」になったとしても不思議ではないのかもしれません。米国人も似ている所があり、「ヌードル」とか称して実物はカップめんのふやけた麺だけ取り出したようなものに、得体の知れないタレがかけてあるだけ、なんてのが「料理」として金を取っているし・・・疑問に思わない人々なので笑

投稿: まさくに | 2005.09.25 16:33

>ロンドンの日本人はというと、ワガママを避けているげではある。

避けるというより、他に日本人がやってる店があるし、味付けちょっと違うし、それに高いからだと思うけど。つまり単に行く魅力を感じないというだけのことでしょ。

>イタリア人と飯喰ったとき、日本のビザはビザじゃないとか、タバスコはかけませんとか...

イタリア内でもいろんなピザあるし、日本のピザにもいろいろあるし、その組み合わせで似てたり似てなかったりするんじゃないのかな。別にイタリア全土でタバスコ禁という訳でもないし...。唐辛子入りのオリーブオイルやガーリック入りのオリーブオイルがサーブされる店もあれば、タバスコで済ましている店(ミラノには割とある)もあるかと。

ところで、欧州では昼飯でも席に座って2000円以下は普通あり得ないというかそれを高いとは思っちゃいない。その程度取らないと「普通」に店をやっていけないことがわかっているから。この「普通」の感覚が日本人と明らかに違うところ、なんか基本的生活権の最低レベルの置かれ方が違うというかな。

で、このわがままだけど売りはヘルシー&スタイリッシュ。日本でもあるでしょアジアン・キュイジーヌとか言って変なの出す店。ワシントンにもあるよ、揚げ出し豆腐がうまかったりするんだけど、人気はタイ風カレーヌードルだったりする店。

「市場が決める」と言えば聞こえがいいけど、「市場」は「歴史」、「民度」とか「文化」とかにもケースによって置き換えられる訳で、まあ、観光で行く日本人がその手の店にわざわざ行くのがどうかというだけかも。

なんか今回はミスリードしやすい感じがなんとも言えません、

投稿: B☆antiECO | 2005.09.25 18:35

ラーメンとイタリアで思い出したけど、イタリアでは日本風のラーメンも中華風の麺も絶対に受け入れられないそうです。
アルデンテのスパゲッティに慣れきっているイタリア人にとって、日本や中国の麺はブヨブヨしてるとしか感じないらしいです。

投稿: Baatarism | 2005.09.26 09:52

ロンドンの日本人は、ワガママなのでしょうか。
大変ですなぁ、日本人という名のアイデンティティ。

投稿: Takanko | 2005.09.26 21:08

はじめまして。今、その話題の英国にいます。
こっちに来てまだ数ヶ月ですが、「wagamama」3回行きました。
メニューによってはまだ「当たり(まだ食べられる)」があるかんじですが、
高いのは確かにその通りです。

っていうか、どこで外食しても高い。
£10で夕食ができれば、「あ、安いかな」と思ってしまう経済感覚に危機感です。
中国料理のバイキングも£15とかありますし。

投稿: Duke | 2005.09.26 22:06

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