収賄で死刑判決が出る中国
中国ってわからない国だと考えるか、おもすれーと見るか、結局同じなら、後者のほうがいいのかもしれないが、たとえば収賄で死刑判決が出るというのはどう? 収賄はいけないけど、それで極刑ですか、中国様。ニュースは国内報道があるのかよくわからないし、私が簡体字が使えないせいもあるのか、グーグル・ニュースでも中国ではあまり出てこないが、香港、台湾では、ざくざくという感じで出ていた。話の主人公は馬徳さんという人だが、日本のGHQ漢字はだめだめで、馬德で検索するといい(参照)。
大紀元というサイトでのニュースの標題は”中國最大的「賣官案」馬德被判死緩”。日本人なんで漢文はわかるから意味は通るものの、中国語としてはどんなかなとエキサイトの自動翻訳をかけると「中国の最大の「官職を売る事件」馬徳は死刑執行猶予が言い渡される」ときちんと出てくる。つまり、死刑ではなく、死刑の執行猶予ということだ。そりゃねということで、蛮族のようにしゃらっと始末してしまうわけでもなく、実際のところ死刑は名目みたいなものだ。
それにしても、中国の最大の官職を売る事件なんだからそれでも大ニュースではないのかよくわからない。国内報道はネットでは見かけないように思うが…。というわけで、自動翻訳など使ってたどたどしく、新華社の「新華毎日電訊:“馬德案”與東北反腐風暴」(参照)とか読む。
馬徳事件はまだ綏化市を影響を及ぼしだす下に10の県市を管轄して以上の幹部の260数人につきあう。裁判所の審理は明らかにして、馬徳は1993年~2002年の間に、収賄は人民元の600数万元に考えをめぐらして、“新中国の創立から最大の官職を売る事件”と称される。
よくわからん。というわけで、英語の新華社"Ex-official sentenced to death for corruption"(参照)のほうがわかりやすい。が、さらっとしていていまいち。妻が噛んでいるというのはどういうこととか思うがわからん。
なんか補助情報はないかとネットを探すと、「中国からの日記・今の中国」というサイトに「中国に有りそうで、やっぱりあるもの・官吏の汚職」(参照)があった。昨年の八月ごろの記事だろうか。
この腐敗現象と言うのはどんな事をするのか。その典型的なものが売官という行為で、つい最近の新聞(2004・8・4)にも建国以来の最大の売官事件が起訴されたと出ていた。黒龍江省の綏化市の市委員会書記・馬徳であるが、直轄する10の市、県の上級幹部50人を巻き込んだ事件で、56万元と5万カドルを受け取って、幹部の抜擢や移動に便宜を図った疑いで起訴された。不思議なことに起訴されたのは北京においてであった。
これにこう続く。
しかし、この見出しはオーバーかもしれない。金額で言えば 1700万円くらいで、建国以来最大と言うのはおかしい。この男は10年間も売官をビジネスにしていたと言うくらいだから、実際にはもっと大金を受け取っていたのかもしれないが、こんな程度の金額では中国一になれない。もっと凄い金額の売官事件が沢山有る。
なにかもうちょっとディテールがあるのかもしれない。馬徳さんも控訴をしないのだが、飲んでいるのか、控訴なんて概念が中国にはないのか。
他に「新しい東北アジア」というサイトの「中国の東北進行政策と北東アジアにおける経済協力」の資料にも今回の汚職がちょろっと出てくるが、なんとくなくだが、これって普通のビジネスだったのではないか。
ところで、今回の裁判だが、昨今の風潮を反映している。”極東ブログ: 最近の新華社と孔子学院”(参照)でも似たような話に触れたが、関連して”党幹部汚職 腐敗に渦巻く不満”(読売2005.6.21)といった話もある。
中国紙によると、改革・開放以来、海外などに逃亡した汚職官僚は約4000人に上り、持ち逃げされた資金は500億ドル(約5兆4000億円)を超える。海外や香港・マカオのカジノにも、大量の公金が投入されている。5月には、雲南省の貧困地区を襲った大規模地震の義援金4111万元を政府幹部が流用した事件も発覚した。
昨年、汚職で摘発された当局者数は4万人以上。表に出ない不正、腐敗の数はだれにも分からない。
“特権階級”である党幹部の腐敗問題は、「調和社会」実現に向けた大きな関門だ。発展から取り残された地方や農村では、特権への不満のマグマが渦巻いており、各地で発生する住民暴動の多くは、役人らの「横暴」に端を発している。
というわけで、そうした不満の運動もあるようだ。”中国・江西省の学生15万人、大学腐敗抗議デモ/香港誌報道”(読売2005.7.20)。
香港誌「動向」の7月最新号によると、中国江西省で今年6月末に同省内28大学の学生計15万人が、それぞれの地元の政府庁舎前などで、大学幹部などの汚職や腐敗に抗議するデモを一斉に行った。同誌は天安門事件以来、最大規模の学生運動と報じている。
実態はよくわからないが、反日暴動なんかで騒ぐ日本は中国様にはかないませんってことかな。
| 固定リンク
| コメント (9)
| トラックバック (1)