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2004.11.04

ブッシュが勝った

 ブッシュが勝った。今朝、他の人のブログや日記なりをぱらっと見ながら、今にしてみると、外していた人もいたなとか、予想範囲内だとしながらも敗因可能性の列挙だけだった人もいたなとか思った。私もきれいにブッシュの勝ちを読むことはできなかったが、二日前に書いた極東ブログ「米国大統領選挙の行方」(参照)は概ね外さなかったのではないか。もちろん「俺は最初からブッシュ再選だと言っていた」という人もいるのだろうが、それがただの信念の表明であっては、世界を読む役には立たない。
 今回の大統領選挙で教訓として思うことはいろいろあった。日本のメディアは米国大統領選挙を扱う点ではあまり適していない。重要なのは米国メディアと論説だが、これらに対する自分には違和感があり、自分の感性のほうがいくぶんか正しいのではないかと思っていた。特に、ニューヨークタイムズやサロン・コムは当然として、ワシントンポストもケリー支持にまわったとき、私はそれでもケリー支持に追従できないぞと思った。が、ちょっとこいつらを向こうに回して思考するのにはびびった。反面、ブッシュ支持のメディアといえば統一教会の息のかかっていそうなあたりくらいになり、なおさら俺ってただの右派?とも反省したが、私という人は実際にはそれほどイデオロギー先にありきではなく、小林よしのりが嫌う現実主義者に近い。さてと蓋を開けてみると、自分の感性のほうが正確だったなかなとほっとした。こうした米メディアのバイアスを補正する勘もまた少しついた。

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辺境・近境
 事前の各種の推計もけっこう外していたなというのも面白かった。これらはインターネットやメディアから可視になっている部分に過ぎず、アメリカというのもの本体というのが、やはり大統領選挙にもなるとずっしりと出てくるものだと実感した。この感覚はある程度アメリカの生活文化に触れてみないとわかりづらいし、逆に東岸や西岸のような地域に住んでいる日本人だとむしろまわりが民主党的なのでアメリカという国のボリュームを誤解しやすい。
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辺境・近境
写真篇
 このずどんと重たいアメリカをマイケル・ムーアのように笑いのめしてもどうにもならない。村上春樹の旅行記「辺境・近境」に「アメリカ大陸を横断しよう」という愉快な、あるいは考えようによってはピンチョン的なエッセイがあるが、あの奇怪な茫漠たるアメリカというものの違和感を、これだけ深く関わるようになった日本人は、より知る必要があるのだろう。
 この重たいアメリカは、ひできさんからこの件でコメントでいただいた指摘も呼応すると思う(参照)。

もしかして、大統領選挙をめぐる共和党と民主党という対立軸っていまだに南北戦争をひきずっているのではないだろうか?、という感じがしてきました。

 必ずしもそうとは割り切れないという言い方もできるだが、現実的には、今回の選挙を見ながら私も「これは南北戦争だな」と思った。南軍の勝ちだな、と。言うまでもなく、米国大統領は基本的に南部から出るのである。
 ただ、この傾向は、今まさに、流れがケリー的な方向に変わろうとしていることを示しているのか、むしろブッシュ的なものに回帰していくのか? 社会学的にはアメリカは今後はケリー的な民主党的な方向になるのではないかと思うが、集団的な意志を持つ集団の分析なり予測は意外と社会学では手に負えないところがある。ブッシュが保守的・復古的とはいえそのブレーンはネオコンのように新しい世界のビジョンをずしんと投げかけてくるやつらもいる。
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分断される
アメリカ
 この点では、ハンチントンの「分断されるアメリカ」の推察は今後のアメリカ国内を考える上で重要になるだろう。今回の大統領選挙がらみでいうならヒスパニック系とそれに対する白人主義的な動向だ。このあたりは、今回の大統領選結果の持つ知的にフルートフルな部分だ。
 もう一点、今回の選挙はブッシュ陣営の思惑どおりの進展だったのかというのが疑問に思った。ここまで計画的にできるものだろうか。同じ思いはワシントンポストのコラム"Once Again, Targeting Base Pays Off for Bush"にも掲載された。現在このコラムはリライトされているようだが、私が読んだときはこう切り出していた。

The surprise last night was that there were so few surprises. Just as President Bush's strategists have been predicting for years, it was another breathtakingly close election.
【試訳】
昨晩のサプライズ(びっくりすること)といえば、あまりにサプライズがなかったことだ。まるでブッシュ陣営はこうなることを数年前から見越していたみたいだ。つまり、息をのむほどの僅差になるということ。

 この点について、いろいろ考えたのだが、私の考えではブッシュ陣営はきちんとビジネスをしたのだと思う。州内の選挙区の区分とそこから得られる選挙人獲得の最大メリットをあたかもゲーム理論のように配分して最小限の力で最大の成果が得られるようにしたのだろう。私の認識違いかもしれないが、今回の選挙で無駄な努力と金の投入をしたのはケリー陣営だったのではないか。彼らはビジネスというより、主張に基軸を置く昔ながらの選挙をしたのだろう。たぶん、今回の選挙で、ケリー陣営というか民主党が本当に反省しなくてはいけないのは、どぶ板なのだろう。
 オクトーバー・サプライズもなく、選挙戦を左右させるための陰謀なんてないじゃないか、と思った。ビンラディンもブッシュの友情に応えたただけだし(これは皮肉)、その応援はぼけていた。と思っていたのだが、実は、ケリー支持側がやっていたのでしたね。中国の銭其シン前副首相のブッシュへのクサシ「中国前副首相:ブッシュ・ドクトリンを痛烈に批判」(参照)は失笑を買うだけとして、こちらにはびっくり。日本では産経系「IAEAの爆薬紛失リーク疑惑 事務局長3選阻止へ ブッシュ陣営」(参照)で選挙後に書いていたけど。

米大統領選大詰めの攻防で焦点となっているイラクの「爆薬紛失」事件をめぐって、国際原子力機関(IAEA)が、“選挙干渉”を目的に、この問題を一部メディアにリークしたとの疑惑が浮上している。

 これを取り上げたのは以下。

 IAEAからのリーク疑惑は、十月二十九日付のウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・タイムズがそれぞれ「国連の復讐(ふくしゅう)」「エルバラダイの復讐」などとの見出しで報じた。

 とはいえ、これには当方もこの間はできるだけ触れないが吉。というわけで、黙っていたが、この問題はこれからが重要になるだろう。
 ブッシュ再選ということで、個人的に思うことをもうちょっと書いておきたい。ブッシュ再選でまず思ったのは、10月23日テレグラフの"If Bush loses, the winner won't be Kerry: it will be Zarqawi"(参照)というコラムだった。標題は「もしブッシュが負けるなら勝利者はケリーではなくて、ザルカウィだろう」だ。内容はもうちょっと陰影があるが、そういう主張だ。ザルカウィはある意味で象徴でしかない。彼には世界のビジョンはなく、むしろマクロ的にみると陰謀論ということではないがアメリカに利用されているとも言える(日本もまんまとその枠にポチっと収められている)。
 このコラムでザルカウィが出てくるのはイギリスの人質が無惨に殺された怒りが込められている。今の時点になると日本人としてもこの怒りは強く共感できる。
 が、さすがにこのコラムをあの時点で極東ブログのネタにするのも物騒なので控えていたが、私はこの選挙でブッシュが負ければ、テロリストたちの勝利だなという思いはあった。
 筆者のムーアといってもチャールズ・ムーアはこうも言う。

I don't understand what John Kerry or Jacques Chirac think should be done about terrorism. Or rather, I think they think nothing much should be done. Kerry compares terrorism to prostitution - a permanent affliction that can be mitigated, but no more.
【試訳】
私はケリーやシラクがテロ対策でなにをするのか理解できない。それどころか、この人たちは為すべきことをしないのではないか。ケリーはテロを売春に比較している。 つまり売春問題のように永続的なトラブルの元だという以上の主張はないのだ。

 もちろん、ケリーだってうまくやれるというかもっとうまくやるということをそれほど疑うものでもない。ただ、アメリカという国の出すメッセージとしてはそうもいくまいと思っていた。
 結果、有志連合(これがこの体制でいいのかは議論の余地があるとして)は強いメッセージを世界に出すことなり、そして、必然的に日本がぐっと巻き込まれることになった。

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「時事」カテゴリの記事

コメント

 最後のくだり、「日本がぐっと巻き込まれる」、その通りに感じます。
 自己正当化を身上とする指導者たちによって、日本という場所や日本人であることは、より安全ではなくなると思います。
 もっとも、これまでとは「安全」の意味が変わってくるのかもしれませんが。

投稿: じゃがりこ | 2004.11.04 12:47

私もちょっと似た経験をしました。The Economistがためらいながらもケリーと判断したときにちょっと考えさせられましたね。しかしながら、論は分かるが政治的選択としてどうか、との思いは捨てられませんでした。
http://www.economist.com/agenda/displayStory.cfm?Story_id=3329802

米国内の論調だと、これも全米屈指の有力紙であるChicago Tribuneはブッシュ支持だったようです。(登録が必要)
http://www.chicagotribune.com/news/opinion/oped/chi-0411010216nov01,1,3636606.story
やや保守よりと目される新聞のようで、継続的にチェックしてもいいかもしれません。これにしても、言ってること自体はきわめてシンプルです。しかしながら、より「自国の事として」本質を突いた指摘のようにも思います。

>もちろん、ケリーだってうまくやれるというかもっとうまくやるということをそれほど疑うものでもない。ただ、アメリカという国の出すメッセージとしてはそうもいくまいと思っていた。

そして、ワシントンポストやニューヨークタイムスなどもそうですが、いわゆる政治的な意識が高い人々はむしろそれ故に、ケリーを選択した場合でも外部へのメッセージは自明との前提が継続していたのではないでしょうか。そして、知らず知らずのうちに単純な本質からやや乖離していた側面はないか?大衆の出した結果、上記の「アメリカという国の出すメッセージ」の単純な凝縮であるようにも思います。

投稿: カワセミ | 2004.11.04 20:43

テネシー在住です。
選挙人制度がどう結果に影響してくるかと思っていたら、ブッシュかケリーかという観点で言えば、結局驚くほど投票数の差と変わりがなかったですね。

もともとブッシュ嫌いなのですが、今回の選挙では特に民主党にも共和党にも思い入れはありませんでした。
今回の選挙に向けての民主党の指名争いを追った、HBOのドキュメンタリー映画"Diary of a political tourist"を観て、どっちもどっちだと思ったからです。

開票後結果がほぼ決定し各報道番組がまとめに入り始めた時、ある番組で共和党側の解説者(広報?)が
「(民主党が)勝ちたいんだったらハワード・ディーンを立てるべきだった」
と言っていました。
素人の私ですら前述の映画を観た時にそう思いました。

映画から得た知識だと、ハワード・ディーンはもともと候補者の中でもっとも有力だったはずなのですが、指名争いがそろそろ決着する時期に、ちょっとフライング気味でうっかり発した気勢(奇声)が延々各局のニュースで流され続け、それが祟ってレース落ちしてしまったのだそうです。(ちなみにこのことについては報道関係者自身が、「彼がレース落ちしたのはマスメディアの責任だ」と認めていました。)

でも果たしてそうなのか?
今回の選挙が接戦になること、その末に共和党が勝つ見込みの方が高いこと、またもし仮に政権交代しても民主党は共和党以上にかなり苦労するはめになるだろうということは、共和党はもちろん民主党にもわかっていたのではないか、という気がします。ただでさえ人材不足の民主党、今回無理をするよりも、4年後、2期勤めたブッシュが大統領職から退かざるを得なくなる時のために人材を温存しておくつもりだったのかも知れません。
ディーン氏が結構お歳のようなので何とも言えませんが...。

今回民主党が苦戦した理由は
1.国内政策で共和党に差をつける材料が不足(→つまり今回接戦の末仮に大統領選でケリーが勝っていても、現政権との差がつけられないため、国民から評価・支持されるだけの成果を挙げられない、ということにもなる。そのことは党にとって大きなマイナスになりそうだ。)

2.イラク戦争について「早期撤退」を打ち出したのもあまり効果的ではありませんでした。
(1)いったん始まってしまった以上、早期撤退はめどが立たないだろう。
(2)第一、今撤退してどうする?今のところ少なくともテロの問題はこれまでの延長線上でほぼ全て把握できるはずだ。
(3)アフガニスタンのときとは違い、ブッシュ政権だってさすがに今の状態のままでイラクから他の国に目を向けないだろう。ブッシュに任せとけば少なくともイラクだけで済む。(あくまでも希望的観測の範囲で。イラク戦争を支持している人でも、これ以上他の国と戦争をするべきだとは思っている人は少ないと思います。しかし本当にそれで済むのかは別。)
という空気があるからではないかと考えています。

そもそも、国際的な観点からはイラク問題にしろその他の問題にしろ特に関心がない人の方が多いと思います。あくまで自分の生活にどう影響があるか、という点でしかそれらの問題を考慮していなかったでしょう。
これは日本の総選挙の時もあまり変わらないかも知れません。
(ちなみに「民主党は国民年金(?)のプール分を使っちゃうから嫌だ」という意見もあるようです。)

(候補者側でも、チェイニー副大統領候補の娘についてのケリーの発言に関する応酬からもわかるように、選挙終盤は双方が自分のイメージ作りと相手のイメージ壊しにやっきになるあまり、問題の本質そっちのけで「あいつがこう言った」「いやあいつだってこう言った」という延々続く泥仕合に終始しがちだったのも「ああ、ましてや国際関係がどうの、なんてどうでもいいんだろうなあ」と思わせました。)

もっとも私がこう思うのはテネシー(田舎。共和党支持者が多い)であることが大きいでしょう。ニューヨークは圧倒的に民主党支持者が多いし、イラク戦争の絡みで今回の選挙結果に憤慨している人も多いと聞きます。
今回の選挙で「ヒスパニック系とそれに対する白人主義的な動向」を感じたことはありませんが、「都会(特にニューヨーク)とそれに対する田舎(西部でも東部でもない地域)の動向」は感じました。

あと、テロに対する不安感(それが明確に意識されるものであれ、漠然としたものであれ)を抱く人は、実際にそれを経験したニューヨークよりも他の地域に多いのかも知れません。
そしてそれがキリスト教的価値観を求める(中絶禁止、同性愛婚禁止など)動きにつながっているのでしょう。

今回の選挙の結果で、結局「イスラム教世界VSキリスト教世界」の戦争はとっくに始まっていたのだと痛感しました。
数年間イスラム教の国にいた関係で(自分自身は無宗教ですが、)イスラム教に関して、そして宗教自体に関して寛容でありたいと思っているので、単に今まで認めたくなかっただけなのかも知れません。

キリスト教社会であるアメリカ(政府)にせよイスラム教社会にせよ敵を作らずにはいられないし、先日のアルカイダの声明にあったように「アメリカ政府が自国民を欺いている」なら、イスラム教世界の中でも同様のことが起こっているということを今更ながらに感じています。
9・11の際、身近な人たち(ムスリム)がビルの崩れる瞬間をテレビで見て拍手している姿に途方にくれたのを思い出しました。

投稿: 匿名希望 | 2004.11.05 06:31

匿名希望さんへ

丁寧なコメント、ざっと拝見しました。あとでまた何度か読ませて頂きたいと思います。

>今回の選挙の結果で、結局「イスラム教世界VSキリスト教世界」の戦争はとっくに始まっていたのだと痛感しました。

>キリスト教社会であるアメリカ(政府)にせよイスラム教社会にせよ敵を作らずにはいられない

これは反論というわけではないのですが、そうした構図にしないために、イスラム教徒もキリスト教徒も内部で必死に努力している人たちがいるようです。

日本がこれまで世界の現状に対して何をしてきたかを考えたとき、日本は寛容だと胸を張れるような実績はあまりないように思います。では今後自分はどう関わっていくか。それが日本の、あるいは日本人の、あるいはイスラム教徒やキリスト教徒以外の者の課題なのではないかと思います。

投稿: 別の匿名希望 | 2004.11.05 12:00

前回のコメントでは感覚でわかっても理屈で説明できないことが多い上に、コメントがあまりに長くなりすぎて弱気になったため、「匿名希望」にさせていただきました。

>日本は寛容だと胸を張れるような実績はあまりないように思います。

その通りだと思います。
宗教に関して言えば、日本では(少なくとも戦後世代にとっては)「無宗教であること自体が宗教」であるような気がします。これは今後変わってくるかも知れませんが。

そして、良い悪いは別にして、移民を基本的に(原則として?)受け入れていないことも、世界の現状に対して寛容云々以前の位置に日本を置いているような気がします。
ただ何でも経験すればよいとも思わないので、その辺をどう明確にして関わっていくかということが重要になりそうですが。...言うのは簡単ですが、具体的にはよく分かりません。

投稿: liyehuku | 2004.11.05 22:17

ブッシュ再選とタイミングを同じに、アラファト議長が療養先のパリで危篤状態(脳死?)に陥ったのが、この先どう影響するのか気になります。

投稿: ( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー | 2004.11.06 02:05

> liyehukuさん

> 宗教に関して言えば、日本では(少なくとも戦後世代にとっては)「無宗教であること自体が宗教」であるような気がします。これは今後変わってくるかも知れませんが。

日本人の寛容さと厳格(偏狭)さのバランスは複雑微妙ですね。
故・山本七平による「日本教」の概念が有効ではないでしょうか。
日本では「人間≒神」であり、「世間の空気を読む」ことが一神教における「神に従う」ことに近い気がします。

投稿: ヨッサリアン | 2004.11.06 07:47

> 別の匿名希望様

前回書き忘れてしまいましたが、

> あとでまた何度か読ませて頂きたいと思います。

とのお話ですので一箇所訂正させてください。「匿名希望」で書き込んだコメントに

> 「都会(特にニューヨーク)とそれに対する田舎(西部でも東部でもない地域)の動向」

と書きましたが、西部ではなくて西海岸のことでした。
東部も東海岸、とした方がいいのかもしれません。地理に疎く区分の呼び方がよくわからないのです。

> ヨッサリアン様

> 故・山本七平による「日本教」の概念が有効ではないでしょうか。

高校生の時(10年以上前)に何冊か読んだのですが、随分昔のことで覚えてないですねー。仮に今覚えていたとしても、当時は多分深いところまで読み込めてなかったと思います。日本に帰ったら実家の本棚から引っ張り出して読み直してみようと思います。
ここ4年間で、日本に定住していた期間が1年しかなく、日本の空気(社会状況)が変わっていても気が付いていないような気がしてちょっと不安です。

仮にこれまでが「日本教」であったとしても、今後なんらかの既製の宗教(仏教、キリスト教、イスラム教など社会的に認知されているという意味で)に傾いていくという可能性は少ないのでしょうか?(今後30~100年の展望で。)「世間の空気を読む」性質が「世界の空気を読む」つながる、とか...。飛躍しすぎでしょうか。
(日本を含むごく一部の国・地域以外の大部分の国で「宗教を持たない」と発言することは結構気を使いますし、このことは最近日本でも一般的な知識になってきましたよね。)

投稿: liyehuku | 2004.11.06 12:07

次の民主党候補者は順当に行けばヒラリー・クリントンでしょう。

もしケリーが勝ってしまった場合、ヒラリー大統領の可能性は年齢的に難しくなる一方で、もし負けた場合4年後のヒラリーは相当強力な民主党候補者になることが事前に予測されていたわけで、民主党支持者としては負けてしまっても4年後には勝てる、という雰囲気があったんではないかと想像しています。

そのあたりの話題が選挙戦前はさんざん噂されたものの最近はほとんど聞こえてこなかったので、どうなってるんだろうなー、と思いながら選挙戦を見てました。
脇道にそれてすみません。

投稿: yuno | 2004.11.06 12:47

アル・ゴアはどうするんでしょうねえ。前回の敗戦後「2004年には出ない」と言ってましたが、裏を返せば2008年以降は出る可能性がある訳で。アメリカ人に強く残ってるクリントン時代の繁栄の記憶にアピールする方向性で来るのか。中道派とリベラル派でどうバランスを取るのか気になるところであります。

投稿: だい | 2004.11.07 00:47

私もぼそっとしたコメントですが、いつか、米国は、女性の大統領と黒人の大統領というのを出すという日が来る、いや、来なければウソだよという思いがあります。米人もうっすらあると思うのは、ヒラリーやパウエルに関心が多少なりあることでしょうね。

投稿: finalvent | 2004.11.07 07:12

米国の大統領選挙でどちらが勝とうと日本人である限り自国の利益により合致する大統領がベターではないでしょうか。
自国の利益とは日本の領土をどちらが守ろうとするか、日本人の拉致問題の解決にどちらが積極的に支援するか、北朝鮮や韓国の核開発にどちらがブレーキをかけるか等々といったいずれも日本人にとって最優先課題を解決する後押しをしてくれる大統領のことです。そういった視点が日本のマスコミに欠けているのはもう既に日本のマスコミは単なる利益追求集団で信じるに足らぬものということでしょう。現に今年の日本の報道の自由度は世界で42番目で案の定といった感じです。ネットのおかげで外国サイトでケリー候補について調べたらなんとクリントンがそうであったように中国から資金援助を得ておりました。kerry china connection のキーワードで検索すると96年から資金援助されているとか。ケリーの奥さんがマスコミにshove it!くそくらえと言ったのも「ケリーは外国から資金援助されているか」の質問に激高したためでしたね。日本人にはこれは重要です。
何故ならクリントンは中国から資金を援助され日本叩きを続けたのですから。クリントンが中国から日本に対し何をさせられ朝日新聞がどのようにその利権と結びついたかについてはこのサイトを見てください。
http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000613.html

投稿: (anonymous) | 2004.11.08 06:18

 こんにちは。私個人に対する過度の反響をおそれて「別の匿名希望」と名乗っていました。

 liyefukuさん、丁寧な応答ありがとうございます。また、ヨッサリアンさんのご指摘も理解できた範囲で同感です。

 日本の今の「空気」ですが、信念を持つこと自体に対する挫折と強い嫌悪、と言えるようなものを感じています。そして、その挫折と嫌悪すら相対化されうるということについては、やや無自覚なように思います。
(私自身は、信念の具体的な内容と行動こそが問われるべきだと思っているのですが。)

>(日本を含むごく一部の国・地域以外の大部分の国で「宗教を持たない」と発言することは結構気を使いますし、このことは最近日本でも一般的な知識になってきましたよね。)

 この「宗教を持たない」ことに逆に積極的な意義を付与していこうというのが、最近の日本での流れのように感じます。

 記事本文とはだいぶずれてしまう気もしますが、日本は「征夷大将軍」・鎖国・踏絵と拷問など考えても、けして他者に寛容とまではいえないと思うので、「多神教に基づく日本の寛容を世界に広めよう」というよくある言説には強い違和感を持っています。
 ブッシュ大統領「側」に対する私たちの視線についても、私たちの価値基準に基づいて「彼ら」を一方的に断罪してしまう危険に、気づいておくべきでしょうね。

投稿: 左近 | 2004.11.09 16:47

次の選挙で民主党候補者がヒラリー有力だとしたら、共和党はどうなんでしょう?
チェイニーやパウエル、ラムズフェルドはもう年だし、シュワちゃんは米国生まれじゃなくて資格がないから、ひょっとしてライスが共和党の候補者になって、どっちが勝っても女性大統領誕生となったりして。

投稿: Baatarism | 2004.11.09 18:10

>Baatarismさん

どうでしょう。民主党も「今度こそは勝てる候補を!」という声の下、候補選びには相当気を使うんではないかと思います。ヒラリーは一部から大きな期待がありますが今回共和党に完敗した地方部にアピールするかどうか不安でしょう。

共和党については北東部の穏健派を出すんじゃないかって話がありますね。ジュリアーニやパタキといったNY人脈です。ただ彼らに宗教右派を動員できる力があるか。逆に3回連続の保守派候補も国民に受け入れられるか不明です。

投稿: だい | 2004.11.09 21:17

宗教の役割の中には、モラルなどの基準となる道徳の部分がありますが、日本人の場合その部分は儒教が多くの役割を担っています。また無宗教といっても葬式の多くは仏教形式なので日本人の多くは仏教徒とする解釈もあります。
欧州人の多くはキリスト教徒の自覚は比較的薄いです。日本人は街に立派な教会が多数ある様子を見るとキリスト教の影響が強いと思いますが、日本で神社仏閣が大切にされているのと同じことです。
どの国も、自分たちの「体臭」には無自覚なだけかもしれません。

投稿: カワセミ | 2004.11.10 00:00

>だいさん

ヒラリーの場合、クリントンが地方、南部対策に当たるという手があると思います。
民主党はヒラリーじゃなければ思いもよらぬ候補が出てくるような気がします。1992年のクリントンのように。

共和党のNY人脈は見落としてました。ただ、彼らは確かに北東部を押さえるには良い候補だけど、地方、南部を押さえるには副大統領候補をうまく選ばないといけないですね。

投稿: Baatarism | 2004.11.10 12:53

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