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2004.11.19

ウンチングスタイル考

 標題からお察しできるように、ちょいと品の悪いお話。そんな話書くんじゃねーと言われるかもというか、それならもっと専門のブログがありますよというか。ま、簡単に切り上げようとは思うのだが、昨日ちょっといろいろわけあって「ウンチングスタイル」のことが気になった。もしかして、「ウンチングスタイル」って死語?
 そういえば、コンビニの前とかでうんこしている、もとい、座っている青少年少女も、最近は休息中の米兵みたいにべたっと地面に座っている。あれれ、ウンチングスタイルを見たのはいつの日かぁ♪ 沖縄で見たか。沖縄では「つんたちぃ(飛立居)」と言う。
 死語かなと思って辞書を調べる。が、俗語すぎるので記載されているわけない。新語の多いgoo辞書を見ても、ない。新語でもないしな。Googleをひくと、ある。そりゃ、ないと困る。重要な日本語だし(たぶん)。ヒット数は中点の有無で違うが、どうやらGoogleは「ウンチングスタイル」を一語として認識しているようだ。それでいいのかよくわらかないが…。
 どうも私は世相に疎く「パンツぱんくろう」とかも知らないでいたのだが、現代では「ウンチングスタイルって何よ?」って声も出てくるかもしれないので、この言葉の意味は…、と解説するより、Googleで「ウンチングスタイル」と書いて"I'm Feeling Lucky"ボタンを押す。
 と、ラッキー! 「バクオン:ウンチングスタイルに革命」(参照)というページが出てくる。いや、これ、一目瞭然ってやつです。さらにこれのネタもとは"Nature's Platform"(参照)だ。いや、これ、いいですよ。このショップがアフィリエイト出していたらもっといいのだけど(なわけない)。


Two-thirds of humanity use the squatting position to answer the call of nature.

In those cultures, appendicitis, diverticulosis, hemorrhoids, colitis, prostate disorders and colon cancer are virtually unknown ... Learn why
【意訳】
人類の三分の二の人々、つまり、40億人もの人々が、ウンチングスタイル、そう、しゃがんだ姿勢で、自然からの要請に応えているのである。ウンチングスタイルが維持されている人類の大半の人々が所属する文化において、盲腸、憩室症、痔、大腸炎、前立腺障害、大腸・結腸癌といった病気はその社会で認知されないほど珍しい。その理由をここで学びたまえ。


 と、マジにとるなで、はあるが、リンク先の"Health Benefits of the Natural Squatting Position "(参照)では、その7つの健康メリットをあげている。なんか、ぐっと引き込まれる力強い文書ですな、と、読み進むに、長ぇ長ぇ、この執拗さって、フロイト派精神分析学のいうところなんとかみたいでもある。なんだか、ピンチョンの「重力の虹」でも読んでいるみたいだ。

Historical Background
Human beings have always used the squatting position for elimination. Infants of every culture instinctively adopt this posture to relieve themselves. Although it may seem strange to someone who has spent his entire life deprived of the experience, this is the way the body was designed to function.
【意訳】
歴史的背景
人間という存在は常に排泄においてウンチングスタイルをとってきたものなのである。どの文化に所属していても幼児は本能的にこのスタイルを採用することで目的を達成している。このスタイルをもって生活を過ごした経験のない人ですら、身体の構造からしてウンチングスタイルこそがこの目的のための最適なスタイルなのである。

 これもマジでとるなよなではあるが、笑える。
 で、この補助装置なのだが、ある年代以上の日本人にしてみると懸念を抱かせる構造的かつ機能的な欠陥があるかもしれないと思える。その欠陥とは「おつり」である。あ、ま、次、行ってみよう!
 構造的な欠陥よりも、そもそも現代日本人はこの神聖なスタイルをとることができるのだろうか。と、身近の若い者にしゃがませてみたら、できた。踵が浮いているようでは、前に転げる。大丈夫。さすが日本人だ。以前、米人にやらせたら、面白いように、イテーだの、前につんのめるだのしていた。
 とはいえ、現代日本だとこうした補助装置が必要になるやもしれないとしみじみ思う。先のサイトの説明文の言う、三分の二の文化圏に日本は所属しづらくなっている。それでも、公園とか古いデパートとか、列車とかにはあるはず…。と、つい列車の状況をGoogleで調べていると、「国際化とトイレ」(参照)というページを見つけた。面白い。なるほどね。
 そういえば、このタイプのをトルコ式という。イスタンブルで国際線から国内線に乗り換えたら、とたんにこれだったので感激したことがある。インドでもそうだった。
 ただし違いはある。その違いはある意味で大きく、宗教的とも言えるのかもしれない。これは同じ坐禅でも臨済宗と曹洞宗の違いを想起していただければわかるかと思う、って凝った冗談を書くまでもなく、壁に向かうか、ドアに向かうかである。日本は曹洞宗的で壁に向かっているのだが、やぁ、こんにちは、ただいま取組中ですという人間的な応答こそがイスラム的な世界には相応しいのかもしれない。
cover
Dr.スランプ
 そういえば、これらの国では、設備にどちらも、専用の水汲み桶があった。イスラム圏だから必須だともいえるのだが…。
 いや、必須ではないかもしれない。人間というのは、健康的に暮らしているなら、事の始末に水だの紙だの不要なのではないだろうか。あれだ、Dr.スランプでスッパマンが勇気の存在証明に必要としてるあれ、あのとぐろな形態は違うのではないか。というのも、以前「はじめてナットク!大腸・内幕物語―知られざる臓器をさぐる」(絶版)を読んだとき、大腸というもの機能から、そう考えたことがある。先日、井の頭公園でヤギを背面から見ながらも同じことを考えた。ま、この話は深入りすると苦いので止める…。
cover
陰翳礼讃
 それにしても、ウンチングスタイルが消えていく文化はそれに見合った生活様式もまた消えていくということで、最近では、美しい茶室に蹲踞があっても、さすがに別室を雪隠とは言わない。雪隠がなければ「雪隠詰め」なんて言葉もなくなる。手水鉢は日本庭園のただのアクセサリーなのだ。谷崎潤一郎の世界はもうすでに遠い。

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コメント

現代のお相撲さんの場合はどうなんだろ? 神聖だから秘密なのかな。西洋式だと便座が壊れてたいへんそうだけど。あと、ラジオの女性パーソナルティーが、西洋式の場合で、出が悪い場合は、片足を便座に引き上げて、ある種、半ウンチングスタイルにするといいと言っていた。どうぞ、お試しあれ。あはは。

投稿: 野猫 | 2004.11.19 15:12

この話題で思い出すのがあのマラソン選手ですね。マラソン中に催してすかさず沿道の陰で済ませたという、さすがスポーツ選手は鍛えられているってことでいいのでしょうか。ちょっと本題とはズレていて失礼しました。

投稿: hasenka | 2004.11.19 16:43

水で洗うのに慣れるとそのすっきり感はやみつきになるようで...。実際「水で洗う文化圏」の人たちには「紙は不潔」という感覚があるようです。
しばらく「水で洗う文化圏」で暮らしていた日本人で「俺はあの(洗う用の)専用容器を日本に持って帰るぞ」と言う人がいました。
周りは
「いや・・・持って帰るって言ったって、日本で使えないって・・・」
悲しいかな、洋式では使えませんよ。

右手が浄、左手が不浄という感覚はイスラム文化のものだと思っていましたが、ネパールもそうみたいだし、実はインド文化の影響が強いのかなという気もしました。でも東南アジアでもそうだったような気もするし、日本にも昔はそんな感覚があったような気がするので、浄・不浄をきっちり分けることによって衛生状態を保つ昔ながらの生活の知恵なんでしょうね。

「水で洗う文化圏」で結婚式に招待されたりすると、左利きの人は結構気を使うみたいです。「えーい、めんどくせー。俺は左で食べるぞ」と意気込んでも、誰かに必ず注意されてくじけるハメになるという・・・。
握手の時も要注意。

>出が悪い場合は、片足を便座に引き上げて、
>ある種、半ウンチングスタイルにするといいと言っていた。

なるほど。

投稿: 西方の人 | 2004.11.19 22:51

便座式(西洋式)は、ウォシュレットの開発で、ようやく実用品になったということでしょうか。すごいぞ日本人(なわけない?)

投稿: Sundaland | 2004.11.20 16:26

はっ、そうか!日本にはウォシュレットがある!!

ところで薀蓄ついでにもうひとつ。
「個人の家では圧倒的に和式(というよりトルコ式か?)が多い」というような国の場合、便座式を利用する時も便座に上ってしゃがんでする人が結構いるみたいです。(絵で説明するとインパクトありそう。)
便座に裸の尻をくっつけることを「気持ち悪い」と思う衛生的な感覚もあるんでしょうけど、単純に「椅子に座るようなそんな格好ですっきりとできるもんか!」という単純に慣れの問題もあるかと。
特に現地の女性があまり旅行をする習慣がない国で、公衆トイレやお店のトイレの女性用で便座式を利用する場合は、座る前に注意が必要。(明らかに靴の跡がついている場合はすぐにわかりますけど。)

投稿: 西方の人 | 2004.11.22 04:18

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