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2004.09.21

米国ブログが既存ジャーナリズムを叩き潰した

 おまえはなぜ極東ブログを書く?と自問。答えは、ブログがジャーナリズムを越えていくようすをいち早く見たいからだ。もうちょっと恥ずかしく書くと、米国のブロガーに負けてられねーよ、あいつらに負けたくねーよ、と。劣等感? そうかもなである。そして今、やつら(米国ブロガーズ)はやってくれたよ。既存ジャーナリズムをついにぶっ飛ばした。どこかでブログが既存ジャーナリズムを越えていく分水嶺(Watershed)を見せてくれる日が来るかと思ったが、いよいよかもしえない。ロイター"Is 'Rathergate' a Watershed Moment for U.S. Media?"(参照)を読んで嬉しいやらくそぉと思うやらである。標題を試訳すると「ラザーゲート疑惑の解決が米国メディアの流れを大きく変える分水嶺となるか」だ。


Internet bloggers have drawn blood and American journalism may never be the same.
【試訳】
インターネット・ブロガーは本気怒った。そして、アメリカのジャーナリズムはもう以前のままではいられない。

 ブロガーたちの怒りが、アメリカのジャーナリズムをもう引き戻すことができないほど、変容させたというのだ。きっかけはフジテレビではない。ラザーゲート疑惑だ。
 ラザーゲート疑惑については日本ではあまり報道されなかったようなので、簡単に予備知識をまとめておく。
 米国時間の9月9日CBSテレビの報道番組「60ミニッツ2」(れいのアブグレイブ収容所の拷問映像写真を流した番組だ)が、ブッシュ大統領の兵役に疑問を投げかけた。番組では、ブッシュ大統領はベトナム戦争徴兵を逃れるために、父親の縁故でテキサス州空軍に入隊し、さらに州兵としての兵役義務も十分に果たしていなかったのではないかとの軍歴疑惑を報道した。その際、疑惑を立証する新資料と称するメモが提示された。メモの内容は、ブッシュが州兵時代だったときの上官キリアン中佐によるものとされ、ブッシュの訓練や健康診断を免除したり、評価に手心を加えるよう上層部から圧力がかかったことを記していた。
 が、このメモがどうも胡散臭いシロモノで、ブロガーたちは即座にこの検証に取りかかり、偽物であることを証明した。
 CBS報道番組「60ミニッツ2」は、著名なダン・ラザー(72)を看板キャスターとしているのだが、今回の事件はラザーの報道姿勢への疑問も深まり、辞任問題まで巻き込んで大騒動に発展していた。ちなみに、日本でお年寄りという点でも類似の看板キャスターといったら、あ、言うまでもないですね。
 文書偽造という点からのこの話については、WIRED日本語版「ハイテクで文書偽造が容易に――『ブッシュ文書』で話題」(参照)が詳しい。

最近公開されたジョージ・W・ブッシュ米大統領に関する32年前の米州軍の覚書が、専門家がにらんでいるように『Microsoft Word』(マイクロソフト・ワード)を使って書かれたものだとすれば、それは近年の偽造の歴史上、とりわけ低いレベルの文書として際立っているということになる。複数の文書鑑定家は今週、『タイムズ・ニュー・ローマン』のフォントから上付き文字まで、時代に合っていないと思われる証拠を次々と指摘しはじめた。

 とくに、この上付文字が怪しいことから、Rathergateとも皮肉られた。

 いくつか疑問点があるなか、懐疑派はまず、この文書に上付き文字が使用されている点を指摘した。たとえば、「111th Fighter Interceptor Squadron」(第111要撃戦闘機部隊)のように、thが上付きになっている部分が2ヵ所ある。Wordのような最近のパソコン用ソフトウェアでは自動的にこのように表記するよう書式を設定できるが、伝えられるところでは、30年以上前のごく普通のタイプライターではこういう処理はできなかったという。もう1つの怪しい点は、使用されているフォントがタイムズ・ニュー・ローマン(あるいは『タイムズ・ローマン』――この2つのフォントをめぐる複雑な歴史を知っているかどうかで呼び方が異なる――になっていることと、プロポーショナル・スペーシングが行なわれていることだ(それぞれの文字の大きさによって印字幅が変わる方式で、iよりwの方が印字幅が広くなる)。
 一部のアマチュアとプロの文書鑑定家によると、フォントもプロポーショナル・スペーシングも、司令官がこの覚書を書いたとされる時代には一般に利用されていなかったものだという。

 結果はCBSダン・ラザー側の負け。余談だが、れいの人質事件のときのCD-ROMについてエンコーディングの状態がわかれば2ちゃんがもっと徹底的に解析してくれたのになともふと思った。その意味で、現状、こうした対向ジャーナリズムは日本では2ちゃんが担っている面が大きい。で、日本の場合ブロガーではなく2ちゃんがこうした役割をもつように成長するかなのだが、端的に言って、よくわからん。個人的には、私なんぞは、2ちゃんに書く気力はない。というか、掲示板だと「んだ、んだ、そーだべ」という合意になるが、今ひとつ深い切り込みができないように思う。と、2ちゃん批判じゃなーねーのでウンコ書かないでね。
 話をロイターに戻そう。

Schell and former New Republic editor Andrew Sullivan, among others, say there is a media revolution under way.

Writing in this week's Time magazine, Sullivan said, "The Web has done one revolutionary thing to journalism. It has made the price of entry into the media market minimal. In days gone by, you needed a small fortune to start up a simple magazine or newspaper. Now you need a laptop and a modem."
【試訳】
シェルとニューパブリック誌の前編集者アンドルー・サリバンなどは、こうした事態に対して、現在メディア革命が進行中だと言っている。

今週のタイム誌に寄稿したサリバンは、「ウェッブはジャーナリズムに革命をもたらした。メディアの市場において、記事も最安値となり、小雑誌や新聞を立ち上げるにごく少額の資金で済むようになった。市民が必要とするのはノートパソコンとネットの環境だけとなった」と言う。


 意訳なので、米国ではまだモデムが主流なんだよというのは省略した。

Steven Miller, who teaches broadcast journalism at New Jersey's Rutgers University, said CBS fell victim to the economics and cut throat competition in television news.
【試訳】
ニュージャージー州ラトガー大学で放送ジャーナリズムを教えているスティーブン・ミラーは、CBSはこうしたネットの経済効果のテレビニュース生存競争の犠牲となったと言う。

 ロイターとしては、ネットやジャーナリズムの経済性を基底に見ている。また、記事ではこの先、そうでもないかもぉ的な話も載せている。
 私としては、ジャーナリズム対ブログと見たいせいもあり、ちょっとフライングして書いたが、ある種の報道はブログが既存ジャーナリズムを凌駕していくことは間違いない。問題は、むしろブログの限界はなんだろうということになるようにも思える。むしろ、そのあたりが、今後の先行した課題だろう。ちょっと飛躍した言い方だが、2ちゃんねるにもけっこう欧米ニュースを読み砕く猛者がいるが、それがまだ十分に文殊の知恵に噛み合っていないようだ。日本の場合、ブログと2ちゃん的な世界がどう連携するかも今後の課題だろう。
 あと、少し言いづらいのだが、今回のラザー叩きは、ネットの世界の右傾化にも多少関係しているようにも思う。それと、右傾化とも違うのだが、ある種全体的なフレームワークというより徹底的なディテールの追及の意志がネットに感じられる。日本ではムーアの「華氏911」がさも陰謀暴きのような印象で受け止めれているようだが、米ブロガーではこれはディテールで粗悪なシロモノという評価がすでに定まっているようだ。
 ブッシュの軍歴疑惑と大統領選という文脈で、今回のCBS沈没を見るとどうなるか。
 私の印象としては、依然、ブッシュには軍歴疑惑が付きまとっているように思える。しかし、その事実性は、今回のCBS沈没のように、どうメディアやブログが受け止めるかに依存している印象を受ける。事実と報道がブログなどネットを介することで奇妙な様相になったきたようだ。なお、ブッシュの軍歴問題という点では、むなぐるま「ブッシュ大統領の軍歴疑惑(1)簡単にまとめ」(参照)がわかりやすい。
 大統領選の文脈では、テレグラフ"Blow to Kerry as CBS apologises for report on president's war record"(参照)がわかりやすい。標題を意訳すると「ブッシュ大統領へのCBSテレビの謝罪はケリー候補へのボディブローになる」といった感じか。

For supporters of Mr Bush's re-election campaign it was a glorious double triumph. Rather, 72, is a hate figure for many on the Right, where he is seen as personifying an elitist liberal bias in America's old establishment media. Also, the scandal over the CBS report has all but destroyed any chance of the Democrats exploiting the difference between Mr Bush's record on the home front and the medal-winning heroics in Vietnam of the Democratic candidate, Senator John Kerry.
【試訳】
ブッシュ陣営の再選キャンペーンにとっては、今回の事態は二重の勝利となった。右派にとっては、ラザー(72)は、嫌悪の対象であり、アメリカの保守メディアに偏見を持っていると見られている。また、このCBSの失態によって、民主党陣営は、ブッシュ軍歴疑惑と戦時勲章を持つケリー候補の差異を強調することができなくなった。

 今回の疑惑がケリー側の仕掛けだとするような話が出てくれば、民主党沈没というオクトーバーサプライズになるかもしれないが、それはないだろう。これでケリーの目は消えたかというと、これからの大統領論戦にかかっている。お楽しみは続く。引っ捕まえておいたビンラーディンが出すはまだ先のことである(これはウソ)。

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コメント

> 引っ捕まえておいたビンらディーンが出てくるのは

むしろディーンに出てきて欲しいんですけどね(今更)

投稿: at | 2004.09.21 11:42

atさん、こんにちは。えっと、ちょっとすれ違いで、その誤字部分は治しました。でも、ご指摘も含め、どうも、でした。

投稿: finalvent | 2004.09.21 11:47

 タイプは確かに最近ので別のものだけど、実際にこれを大佐に言われてタイプしたわよ、っていうご婦人がいたような・・・。

投稿: Keaton | 2004.09.21 12:22

TBSの金平記者はCBSが謝罪してもなおかつ
「問題の本質は、ブッシュ大統領が州兵時代にまともに服務していたか、それとも、
親のコネや影響力を行使してアンフェアなことをしていたか、ということなのだ」
と言ってラザーを擁護している。
http://www.smn.co.jp/kanehira/mokuji/040915.html
そんなもの、ブッシュがまともに服務してるわけないじゃん。
パパブッシュのコネでアンフェアなことしてたに決まってるじゃん。
ホントにこの問題の本質がそこにあると思ってるなら、ジャーナリストの看板おろせよ。

しっかしこのラザーゲイト、日本のメディアほとんどスルーだな。

投稿: nervenarzt | 2004.09.21 13:50

今回こういった専門分野からのサポートも印象的でした

http://typographi.com/000911.php
http://www.typophile.com/forums/messages/30/48638.html?1095712663

投稿: kmr | 2004.09.21 19:29

Keaton さんへ

秘書のマリアン・カー・ノックスさんのことですね。
DemWatch : Memos Fake, Content Real? 9/15/2004
http://demwatch.blogspot.com/2004_09_12_demwatch_archive.html#109522704340360871

ノックスさんの証言は、
「あの文書は本物ではありません。わたしがタイプしたものではないんです。文書に使われているタイプフェイスは、わたしが使っていたタイプライターのものではありません。」
だけかと思ったら、

後段があったそうですね。
「あのメモは本物ではありませんが、内容は正確です。大佐の意見を反映したものです。わたしは実際にそのメモをタイプしましたし、大佐はそれを個人的なファイルとして保存していました。メモの情報は正確であり、本物のメモから写したものであるのは確実です。」

彼女は、ホワイトハウスの報道官にも怒り心頭で、
DRUDGE REPORT SEP 14, 2004 17:48:35 ET
http://drudgereport.com/bushtang.htm

ということが、海外ボツ!News 09/16/2004 12:40 に
http://www5.big.or.jp/~hellcat/news/0409/16a.html

日本の新聞サイトで既報(9/21本日やっと?)のとおり、CBSとダン・ラザーはメモが "そのもの" でないことを認めたが、果たして米国ブロガーたちは、既成ジャーナリズムという鬼の寝首をかくという栄誉を、finalventさん仰るようにスンナリ得ることができるのでしょうか?

投稿: U=Pu | 2004.09.21 23:03

↑何故その女性の言ったことを頭から信じることが可能なのかと不思議に思います。(実際にどうかではなく可能性の問題ね)

投稿: 通りすがり | 2004.09.22 17:58

↑そういうことではなくて、
ラザーゲート疑惑の根拠として、彼女のいったことの中では、前段だけがフレームアップされていた。ホワイトハウスは彼女の証言をフル活用たのである。
通りすがりとわざとらしく称するお方、そうした文脈を意図的に打ち消そうとする意図は何?

投稿: U=Pu | 2004.09.22 18:48

おお!素早い反応ですね!すいませんfinalventさんじゃなくて。
ホワイトハウスがフル活用というところがよくわかりませんが、
CBSが捏造されたものをろくに調査せずに(ブロガーが1時間ほどで嘘だと検証できてしまう程度の物を)
さもスクープだ!と放送したことに対して保守、リベラル問わずに批判してるんだと思いますよ?
まぁ自分の意図は何?と問われれば目的が正しいのなら手段は問わない
という姿勢はまずいんじゃない?ぐらいですかねぇ。
(それをやった反ブッシュな人達を最初から信じ込むってのは人が良すぎませんか?ってな感じでしょうか)

まぁだからブッシュに疑惑はない!なんていう人も同様ですが。

投稿: 通りすがり | 2004.09.22 19:38

またまた、ズラシのテクニック(笑)!

ノックス氏は、「あのメモは本物でない」と証言した当事者。
その人が・・・
ということ。
反ブッシュだから信じる?? それこそ、あなたの捏造・ネジマゲ。

チャチャを入れられる前の私の書き込みを、もういちど読んでね。

投稿: U=Pu | 2004.09.23 07:06

少々疑問なんですが、ノックス氏の発言って、
前段の「あの文書は本物ではありません」というのには実際に
BLOGで指摘された文書という証拠がありますが、後段の
「わたしは実際にそのメモをタイプしましたし、大佐はそれを個人的なファイルとして保存していました。」というのはなにか証言以外に証拠があるんでしょうか
あるならばそれを報道しないのは不自然ですが、証拠が無いならば疑惑中に証拠能力が無い証言を取り上げることへ慎重になるのも仕方ないのでは。

・・・しかし当たり前のことですが捏造に引っかかった報道をすればちゃんと辞任騒ぎになるんですねぇ。当時11歳の虐殺兵士の証言を垂れ流した日本の某キャスターのことを思い出しますねぇ。まぁ彼はもうキャスターではありませんが、責任を取ったとはとても言えないですからね。

投稿: バトルトード | 2004.09.23 23:04

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