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2004.05.04

UNO・ページワン・エイト

 連休中だし社会も大きな話題もない。ネットのトラフィックも減っているのかもしれない。退屈といえば退屈だし、いつもとは違う行動を強いられる時期でもある。というわけで、たるい話。
 昨日私は子供にまじってウノをやった。トランプみたいなカードゲームのあれである。トレーディングカード全盛のご時世、今の子供にはうけないかと思ったが、そうでもなかった。ちょっとほっとした。子供にまじめくさった話などしたくないではないか。たまたま、玩具屋で見かけて買ったものだ。遊べるかな、と懸念もした。ついでに、ウノ専用のカードディスペンサー(ウノアタック)も買おうかと思ったが、それはやめた(子供に危ないかもしれない)。が、結果として、それもあったらもっとうけたかもしれないな。山札からカードを引く代わりに、しゅっしゅっとカードが出てくるしかけだ。
 子供とウノでも、と思ったのはちょっとわけがある。沖縄にいた頃、なにかとよく人の集まりがあるが、大人の会合なのに、なぜか子供も一緒についてくる。10年近くも前になるが、そうして子供たちが集まると、ウノをやっているのをよく見かけた。へぇー、ウノかと思ったものだ。その後、ゲームマシンの普及につれ、沖縄でもウノをする機会はあまり見かけなくなった。が、うちなーんちゅにきくと、子供の頃、台風のときはよくトランプをしたそうだ。沖縄の台風は速度が遅く、下手すると1週間近く停滞する。しかも、停電になる。なるほどトランプかと思った。
 そういえば、中国近代史に関連する資料や小説を読んでいると、なぜか中国人がよくトランプをやっているシーンが多い。なぜなのだろう? 共産党とかも、ダンスパーティだのトランプだのよくやっていた。そういえば、鄧小平の最後の肩書きは中国ブリッジ協会の名誉会長かなんかだった。彼はいかにもブリッジに強そうだ。というか、ブリッジが彼の人生を救い、その精神を陶冶したのかもしれない…ってことはないな。
 ウノを外人とやったことはない。UNOは英語だと「ユーノー」だから、You know?の洒落だと思うが、確認したこともない。あるいは、ラテン語風に「ウーノウ」とか言うのだろうか。私がウノをやったのは、もう20年近くも前になるがネットの会合だった。面子も日本人だ。モノポリーとかもよくやった。なんでそんなのしていたのかよくわからないが。
 15年ぶりくらいのウノで、こんなものは誰でもできると思いつつ、ルールを忘れたので、ちょっと説明書を読む。いまいちわかりづらい。こんなカード昔はあったかなと疑問すら出てくる。が、所詮単純なゲームなので、なんとかできた。子供たちもすぐにルールを覚えた。
 私にとっては、たるいゲームではある。ぼんやり他のことを考えていたのだが、その一つは、なぜ子供たちはウノというゲームのルールを守ろうとするのだろう、という疑問だ。もし、私が、嘘をついて、他者をごまかしても、この面子なら見破られることはない。そして、そのメリットは短期にはある。しかし、長期にはあるだろうか? また、子供でなければ、というか、数学的には、嘘は見破られる可能性を持つ。その場合のリスクはどのくらい大きいのだろうか。というか、そのリスクとはなんだろう? そういえば、総じて、トランプ・ゲームというのは、ルールについてこういう問題を抱えていることがある。なぜなのだろう。考えたがよくわからなかった。
 もう一つは、ウノってトランプのページワンなのだが、さて、元のページワンはどうだっただろう? というのは、ウノをやりながら、あれ?と思ったのは、逆順というカードがある。トランプ・ゲームはトランプ用語でいうところの、一巡を意味する「トリック・テイキング」という基本概念があるのだが、それがウノでは破られている。なぜだ?というあたりで、書庫のような自室に戻ってから、書架の一角のトランプの本を読み直したり、ネットを引くと、いろいろわかったような謎が深まるような思いがした。
 まず気になったのは、「ページワン」である。これは英語ではないはずだ。松田道弘の本には原型は「ゴー・ブーム」とある。"Alphabetical Index of Card Games"(参照)にはない。Go Fishのミスか? しかし、松田がこの手のことでミスをするわけがないと確信して調べていくと、あった。"Children's Card Games"(参照)。


Go Boom
This game is of the same family as Crazy Eights (see p. 281). Both games are favorites for children as well as grownups.

 というわけで、原型は、Crazy Eights、つまり、「エイト」なのだが、それにしても、Go Boomはどういうふうに日本に入ったのだろうか。疑問がいろいろ浮かぶ。なぜ「ページワン」なのだろうか。占領下との関係があるのだろうか。松田はなぜ、エイトの派生としなかったのだろうか、というか、たまたま手にした松田の本がそうだったからか。あるいは、松田の考えがあってことか。Go Boomの解説を読むと、「エイト」系というわりには、8のカードの特徴はない。それにしても、トリック・テイキングであることは確かだ。
 さらにネットを引くと、Wikipediaの日本語に、なぜかウノの解説がある。「ウノ」(参照)。

 ウノ (UNO) は、トランプゲーム「エイト」を遊びやすく改良したカードゲーム。手札を早く 0 枚にした者が勝者となるゲームで、対戦相手を妨害する役札が存在することと、残り手札が 1 枚となった時に“Uno”と宣言しなければならないことが特徴。イタリア語で数字の 1 を意味する「ウーノ (uno)」が名前の由来である。
 1971年にアメリカのオハイオ州で理髪店を営むマール・ロビンス (Merle Robbins) により考案され、1979年に広く発売されて人気となった。世界 80 ヶ国でこれまでに 1 億 5000 万個が販売されており、年間 800 万個(日本では年間 70 万個)販売されている。日本では、バンダイから発売されている。

 英語の説明と比較すると、かなり違う。誰が書いたのだろうか? バンダイの説明のコピペっぽい感じもする。「日本では、バンダイから発売されている。」も正確な情報だろうか?
 Wikipediaの日本語版には「エイト」の解説はない。代わりに、「ページワン」(参照)がある。

ページワンはトランプで遊ぶカードゲームのひとつ。ほぼ同一な内容のものとして芋掘りが存在する。アメリカンページワンを指している場合もあるが、こちらは全く別のゲームである。

 「芋掘り」について少し調べたがわからない。日本のゲームなのだろうか。それにしても、トランプゲームは名称や派生がわかりづらい。研究書を買うか、とも思うが、さてさて。
 説明中の「アメリカンページワン」は、次のように説明されている。

アメリカンページワンはトランプで遊ぶカードゲームのひとつ。ルールはウノに近い。

 内容を読むと、Crazy Eightのようだが、その関連説明はない。なんだか、もう、どうでもいいやという感じがしてくる。が、とりあえず、まとめると、Crazy Eightからウノができてくるということなのだろう。
 松田の「トランプの楽しみ」(絶版)のエイト(Eight)の説明を読んでみると、どうやら、EightからCrazy Eightへの変化は、パーティゲーム化に関係しているようだ。人数が多いので2デッキ(2組)を使うというわけだ。なるほど、それで、トリック・テイキングの原則も消えてしまうわけだ。
 トランプについては、私はまだ書きたいことがあるのだが、またの機会にしよう。それにしても、松田道弘の本をアマゾンで検索したら、トリック(奇術)ものしか売れてないようだ。なってこった。
 余談だが、今のうちに"Iraqi 'Most-Wanted' Deck of Playing Cards"(参照)を洒落として買っておくかな。

追記(同日)
 Unoの発音は、英語でも「ウノゥ」でいいようだ。Merrian-Webster Online Dictionary(参照)。

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コメント

欧米では、uno はスペイン語の 1 という風に素直に理解されると思います。

投稿: nh | 2004.05.04 15:08

こんにちわ。
わたしたちだと小学校の修学旅行や中学の授業の合間の休みにひたすらUNOをやっていましたね。
親戚の中学生も授業の合間にやっているようです。

ところで、UNOって嘘をつくことが有効な場面ってありましたっけ?
基本的にカードでまわしていくゲームですから嘘はつきづらいように。。。
前のターンでこっそりカードを隠しておいて・・・という人はいましたけれども。

他のトランプゲーム、大貧民やナポレオンでは嘘が飛び交った記憶が・・・。
それで人間不信になった方もいたように思います。

投稿: naruse | 2004.05.04 21:45

nhさん、ども。発音もそのままのようですね。

narusaさん、ども。も一度考えてみると、嘘をついてもあまり有利にはもちこめませんね。子供があまり素直にルールに従うのでそんなことを思っていました。それにしても、UNOが学校ですか。なるほどというか。

投稿: finalvent | 2004.05.04 22:12

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