年金問題はまた五年後に蒸し返し
年金問題について書くだけ馬鹿馬鹿しい気がする。率直な話、国会議員がふざけているなら、どうでもいいやという感じだ。こんなことで国はどうするという思いもあるが、気が抜けてにへら笑いしそうだ。普通の国なら、暴動が起きるか、国会にコーラの瓶でも投げ込むのだろうとなと思う。自分にもその気力がない。活動はプロ市民にお任せだよね。
もちろん、考え詰めていっても、ある意味「どうでもいい」とも言える。それは極東ブログで書いてきたとおりだ。目先に迫ったと言われる年金危機はフェイクの可能性が高い。差し障りがある表現だが、共済年金が実は隠れた本丸じゃないのかとも思う。また、もしかすると、現状の公明党路線で日本の景気が上向けば(=インフレになれば)、問題は自動的に解決するのかもしれない。しかし、理性的に考えれば、年金問題はまた五年後に蒸し返しになるだけなのだろう。
と、つい「公明党」と口走る。今朝の新聞各紙社説を読みながら、あるもどかしさの中心は公明党なのではないかという印象を持つ。私の印象は間違っているのかもしれないが、産経新聞が最近とみに公明党に配慮しているようだ。社説「年金法案可決 これじゃ誰もソッポ向く」は威勢のいいタイトルの割に、内容は散漫。同様に、毎日新聞社説「採決強行と未納 年金不信はここに極まった」も数値を示すなど毎日らしいトーンではあるが、主張というには弱い。この気の抜け方は、公明党への配慮ではないのか。
読売新聞社説「年金法案可決 党派超えた改革協議の場を作れ」も気の抜けた感じだが、これは自民党への配慮か。ただ、結語は奇妙なものだった。
先進各国が年金改革のモデルと注目するスウェーデンは、党派を超えた論議の末、抜本改革を実現した。合意形成への政治手法を、日本も学びたい。
執筆者の精一杯の読売上層部への抵抗なのかもしれない。というのは、スウェーデンのように、党派を超えた論議をするには、専門家を入れるしかなく、専門家を入れれば、スウェーデンのように当たり前の結論しか出てこない。つまり、一元化だ。
朝日新聞社説「年金大揺れ――これは一体何なんだ」は、他紙より公明党への怒りを含んでいる印象を持った。それでも、朝日は民主党案への支援の意志は弱い。そう、この態度は、社民党と共産党のそれと同じということなのだ。
私は考えすぎかもしれないが、当面の問題は年金に見えながら、起きている事態は、新聞なりという公論の崩壊なのではないか。そしてその公論的な言説は、庶民の感覚からはすでに離れている。新聞の社説なんてそんなものだよというのはわかるが、そういうふうに総括したいわけではない。
新聞がダメならダメでいい。しかし、国民は公論というか、整合できる意見をどうまとめていったらいいのだろうか。
私の話も散漫になった。やけくそ的な気分は晴れない。
私は、年金問題について、国会議員らよりもう少し国家というものを信頼していたと思う。私はどういう状況であれ年金のための金をきちんと払ってきた。払うのは大人の甲斐性だよとも言った。しかし、立法府は腐っていたのだ。甲斐性も糞もない。福田、谷垣、竹中、茂木、管、中川、麻生、石破…その面を見るだけでむかつく。台湾から専用の腐った卵を密輸してそのツラにぶつけてやりたいと思う。そうされるに値するだけ、こいつらは国民を愚弄してきたのだから。
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コメント
福田氏と管氏は少なくともダメ。もう最悪。みてらんない。即刻議員を辞めるべきと思うくらい腹が立つ。
ただ、ほかの議員は北拉致問題で活躍していた議員でもあるから気持ちは複雑ですね。しかしあまりにもお粗末。
それ以上にスパウザとか作るために許可を出した香具師等、経営責任者に責任を持って借金返済してもらいたい。そっちのほうが腹が立つ。その穴埋めをしてもらえば少なくともこんなに騒がれないで済む話な気がするけれど。
保養施設なんていいから、老後を豊かに暮らせるように、そして今のお年寄りを支えられるように運用するべきだと思いますが。どうでしょうか?
投稿: 名無しより愛をこめて | 2004.04.29 09:43
finalventさん、こんばんわ、いつもありがとうございます。
以前、ご覧いただいた人口動態のシュミレーションをちょっといじって年金のシュミレーションにトライしました。どうも数字がおおはばにあわないので、なにか前提を落としたかなとか思っているところです。
厚生労働省のデータ等をあさっていた気が付いたのは、いつのまにか130兆円を超える積立金というのがあるんですね。厚生年金の収支が年間10兆円単位の赤字になりそうな状態で、焼け石に水っちゃあ水なんですが、それでも大きな原資を厚生労働省は持っているし、これから場合によっては積み増しすることが善だとされる状況にあるということは、私にとって発見でした。
投稿: ひでき | 2004.05.03 02:46
ひできさん、ども。そうです。積立金はあるは、共済年金は別枠は、どうも、前提がふざけた状態です。このまま景気が回復すると、現行の対処でも数十年は逃げきれるかもしれません。あのなぁ、と怒りたくなる状況です。
投稿: finalvent | 2004.05.03 09:17