« 自動ドアを敵視するセンス | トップページ | Froogleの潜在的な破壊力 »

2004.03.29

英語の辞書

 身近な本屋に行ったら、辞書が山積みだった。そういえば、最近、英語辞書っていうのを買わなくなったなというのと、学習用の英語辞書にはどれがお薦めだろうかとちょっと見た。わからなかった。

cover
リーダーズ
英和辞書
 実務翻訳に使えるのはリーダーズ英和辞書くらいなものだろう。なにしろ語数がないといけないから。そして実務だったら、ちょっと高いが、EPWINGのEPWING版 リーダーズ + プラス V2のほうが便利だ。私が使っているのはこのバージョンではないが、EPWINGなので、DDWin(参照)が使えるはずだ。データを全部HDに移して他の辞書と串刺し検索するといい。MacならJamming(参照)だろう。
しかし、最近では、英辞郎(参照)でけっこう足りる。っていうか、これでも知りたい言葉が出て来なかったり、あまり正確ではないなと思うこともあるのだが、特定の例を忘れた。ま、医学用語とかだと思うので、それほど普通に使うには問題はない。
 私が普通に英文読んでいて、ちょこっと使うことが多いのは、プログレッシブ英和中辞典だ。特にこれがいいというわけでもないが、見やすいし、なんとなくだが、便利だ。丁寧にできた辞書だとうい印象がある。高校生など学習者に向いていると思う。
 個人的には高校生の学習向けには新クラウン英和辞典を勧めたいのだが、現代という時代を考えるとちょっと引いてしまう。この辞書は、河村重治郎の魂がこもっている。
 現在の高校の現場では、今でも、新英和中辞典 [第7版] 並装が推薦されているのだろうか。ちょっと古い文型なんで、使い勝手はどうなのだろう。英作文に向くと言えるのだろうか。7版になって挿絵が減ったようだが、つまんねー授業を聞いているとき、この辞書の挿絵はかなりおかしいので助かった。だから、この絵だけ増やしてほしいものなのだ。
 言語学的には川本茂雄の英和辞典(講談社学術文庫365)が面白いのだが、絶版のようだ。ちょっと高いが講談社英和中辞典のほうがボロボロにならないか。古いし癖があるので、高校生向きではないような気はする。
 絶版だし、学習者向けではないが、英語に関わる人なら、古書なでめっけたら購入を勧めたいのが田中菊雄ほかの「岩波英和辞典」だ。中島文雄の「岩波新英和辞典」ではない(これは糞)。田中菊雄もすごい人だ。なにしろ、この辞書は、OEDのサマリーなのである。英文学学生垂涎であろうな(ではないのか)。あと、この手の世界が好きな人には、現代読書法(講談社学術文庫)も勧める。昔の人は偉かった。
 OEDのサマリーと言えば、COD。そして、PODとなるのが私が英語を勉強した時代のことであった。今ではOEDはCD-ROMにもなる時代だが、それでも、なにかと私が使うのは、POD (Pocket Oxford Dictionary) sixth Editionだ。これは、なんつうか、今となっては奇書だろう。6版が最後のPODだろう。ちゃんとOEDの風格を残しているのだ。
 7版移行は、英語学習者志向になってしまった。だが、6版がすごいというもう一点は、事実上、発音記号を廃した点だ。英語の辞書には発音記号は要らないのだと事実上主張したのだ。英単語にちょっとフォーニックス的な工夫を加えれば、英単語はそのまま発音できるはずなのだ。が、この試みは挫折してしまった。嗚呼。
 よく英語学習者に英英辞典を薦める人が多いのだが、私は勧めない。というか、英英辞典のメリットというのがまるでわからない。OEDは英英辞典と言えばそうだが、これは、一種の歴史書でしょう。
 ちょっとどっかに出かけるときに便利なのが、ちっこい「ビジネスコンサイス英和辞典」なのだが、絶版のようだ。この用途は電子辞書になったのだろう。
cover
Roget's
College Thesaurus
  最近の学生は、Roget(ロジェ)を使っているのだろうか。私が学生のころから使って、これって便利なと思うのは、"The New American Roget's College Thesaurus in Dictionary Form"だ。正式なRogetの形式ではないが、実用向けだ。英単語のコノテーションを知るのにも便利だ。安いし、こいつは一冊お薦めしたい。

|

« 自動ドアを敵視するセンス | トップページ | Froogleの潜在的な破壊力 »

「書評」カテゴリの記事

コメント

OED・・・、最近、サイモン・ウィンチェスターの「博士と狂人」を読んでいる。(finalventさんは読んだ?)私は高校生からずっと、推薦辞書の中の一冊だった研究者の英語中辞典をずっと使っている。山から重い辞書をもって通うのは嫌だったので、家用、学校用と2冊も買った。無駄だったなぁ。どうせなら違う種類にすればよかったのに。
言語はうつろいやすいので、古い辞書を使いつづけるのはよくないとか・・・。で、10年?20年サイクルで最新のものに変えた方がいいらしい。というのは、通信講座の開設しているWEBで紹介していた。
私の辞書はもうすぐ、20~25年になるというわけで、それでも原書はなかなか読めないし、それほど使い倒してもいないので、新しく買うのももったいない。もう少しレベルを上げてからにしよう。でも、レベルが上がったら必要ないか。(英語の教員免状は持ってるのに、情けないっす)

投稿: やまざる | 2004.03.29 12:38

やまざるさん、ども。うかつにもそれ知らなかった(かすかに記憶あり)です。即、注文です。この話自体はある程度知ってました。(アフィリエイトは外されてもけっこうです。)
「博士と狂人―世界最高の辞書OEDの誕生秘話」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4152082208/fareasetblog-22

 新しい時代の辞書は、なんというか、マガジン向きっていう感じがしますよ。
 研究社のはちと古すぎるかも。

投稿: finalvent | 2004.03.29 13:51

frenetic blogから、トラックバックを戴いた。学習者向けの辞書、および英英辞書について、最新の示唆が多い。実際に辞書に悩まれるかたは、私の記事より参考になると思う。

投稿: finalvent | 2004.03.31 08:24

frenetic web の記事を書いた者ですが,なんか操作を間違ったみたいで消えちゃってますね…。あとで修正できるかどうかやってみます。

投稿: js | 2004.03.31 18:26

jsさん、こんにちは。トラックバック確認しました。有益な情報、ありがとう。(余談ですが、クラウンはそれほどお薦めしてないですよ)。

投稿: finalvent | 2004.03.31 21:02

ありゃ,クラウンはそういう意味だったんですか。失礼しました。しかも自分のサイト名まちがえてるし。

投稿: js | 2004.04.01 00:25

英和は初級者と上級者にはいいと思いますが、ちゃんと使わないと間違いの元という気がします。
私はたいていは英和を使っていますが、よく意味が分からない時は必ず英英で確認しています。また、google で例文を探すというのもよく使います。

投稿: nh | 2004.04.02 17:57

nhさん、ども。英英はなに使ってますか?(最近の動向を知らないので)。

投稿: finalvent | 2004.04.02 18:08

Webster を使っています。例文が欲しい時は COBUILD と google も使います。Webster はアメリカ人の友達に勧められて使うようになりましたが、循環定義もあったりするんで一般にはお勧めではありません。

投稿: nh | 2004.04.04 01:49

nhさん、返信どうもです。Websterはペーパバックのを使っていますが、コリンズのCOBUILDは良さそうですね。これはいいインフォを戴きました。ありがとうございます。

投稿: finalvent | 2004.04.04 08:58

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 英語の辞書:

» 英語の辞書 [frenetic blog ]
極東ブログは誰を読者として想定しているのかわからないことが多いが, 「英語の辞書」 もそんな記事だった。学習者におすすめの辞書の話かと思えばそうでもない。 ... [続きを読む]

受信: 2004.03.31 00:41

« 自動ドアを敵視するセンス | トップページ | Froogleの潜在的な破壊力 »